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2010/02/15

地球の舳先から Vol.156
フィンランド編 Vol.5

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さて、フィンランドの食事情。
わたしの旅経験からいうと、「暑いところはマズい。寒いところは美味しい。」である。
今回のフィンランドも、その経験則を更新してくれた。

まずはホテルで出る一般的な朝食から。

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フィンランドはとかく、乳製品が豊富。
朝のミルクも、4種類くらい用意されている(違いがわたしにはわからない)。
加えてベリー類がたくさんとれるので、好きなものをチョイスしてヨーグルトにトッピング。
というのが正しいフィンランド朝食のようだ。
それだけではなく、だいたいパンはホテルで焼いていて、焼き立てがホールでサーブされる。
バイキング式なのだが、焼きたてのパンにナイフを入れて持っていくというのは素敵。
当然、乳製品であるチーズも豊富で、最低でも4種類は並んでいる。
たっぷりの野菜に、これまた名物のニシン漬け(トマト、オリーブなど多種)、ソーセージ類、なかにお米の入ったカレリア地方の郷土料理、カレリア風パイ。
そんなこんなで、まず不自由しない食事情。
わたしはいつまでも旅においては(いや、すべてにおいてかも)学生気分が抜けていないので、パンにチーズとハム・サラミ類を挟んでテイクアウトし、金欠の場合やレストランにありつけなかった場合の昼食に備える。
日本のバイキングだとお持ち帰りなんてご法度だけど、海外ではそうでもない。

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次。これがトナカイである。
骨つき肉や肉厚のステーキなどはどうも気が引けたので(だって数時間前にトナカイにラップランドの自然を案内してもらったばっかりだったし)、薄切り肉のソテー。
味はというと、ヘラジカとうりふたつ。まあ外見もそっくりだものね。
鹿肉とほぼ同じ味とわたしの味覚上では分類された。
ラムなどのほうがよほど臭味もあると思うのだが、付け合せには、食べ慣れていない外国人用なのであろう、臭味消しのピクルスやベリーが添えてある。
肉の下にもりもりと敷かれているのはマッシュ・ポテト。
北欧諸国の主食はジャガイモなのだ。ライスのかわりに、ジャガイモ。
この世のなによりジャガイモが好きなわたしにはたまらない。
量がハンパないのだが(日本の大きさのジャガイモなら、3個分くらいだろうか)、いたくご満悦でいただいた。

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こちらは、もしかしたらフィンランドで一番おいしかったかもしれないもの。
エスカルゴを供されるときによくある器に、エビのオイル煮。
…と思いきや、ザリガニです。
でもまあお味は甲殻類だし、このオイルが色々調合してあるらしく美味。
パンにつけて1滴のこらずいただきたくなる味です。
パンもフライパンで両面を焼くらしく、さくっ、ふわっ、と。
そして、あったまるんだな。これに限らず、やっぱり寒いところの食事は「いかに暖を取り、いかに栄養を取るか」という、サヴァイヴ思考が根底の基本にある。

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こちらは写真が失敗してスイマセン。
これもフィンランド名物、サーモンスープ。
当然の立地ゆえ、サーモンはとっても中心食材、なのですが。
やはり寒い地方にはあったかいスープが似合う。
ジャガイモをはじめとした各種野菜と煮たクリームスープの中には、サーモンがごろごろ。
そのサーモンの角切りの大きさ、ハンパなし!
ちなみにこれは、3回先くらいでコラムする予定のバルト海クルーズで出されたものなのですが、ボリュームもたっぷり。
日本人なら、これ1皿で十分1食分。(おかわりも自由)いや、深夜までお腹空かない。
実際、事前の予約でヨーロッパ人はこのスープはあくまで「前菜」でメインディッシュを選べるようになっていたのですが、日本人は「サーモンスープ or トナカイスープ」の選択のみ。
それくらい、ボリューミー&日本人と欧州人の胃袋キャパシティの違いを実感しました。

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最後は、夜食。(これも写真がフレたー)。
フィンランド人の好物は、ソーセージなんだそう。
現地語では「マカッラ」といって、バースタンドにたくさん、メニューがありました。
日本のようにギトギトな感じではなく、ボロニアソーセージのようなあっさりめの味。
食感も実にやわらかで、夜食にしても罪悪感が芽生えない。
下に敷かれるのはもちろん、たっぷりのフライドポテト。
わたしはサーリセルカ滞在時、ほぼ24時間営業の移動軽食屋(トラック1台で軽食を作ってくれ、ソーセージやバーガーなど色々)にお世話になりました。

ちなみに、「旅の指差し会話帳」を見ながらわたしは「ありがとう」と「ソーセージ」以外のフィンランド語を放棄しました。
だって、英語やラテン語よりも複雑で、「私の」「私が」「私を」など、動詞がその次に来る単語によって、11種類か12種類も変幻自在に活用するんですもの。ムリすぎる。
でも、フィンランド語はなんだか響きが可愛かった。
ヘルシンキを舞台にした映画『かもめ食堂』で興味をもたれた方も多いかと思うけれど、
「ありがとう」は「キートス」。
「~はどこ?」は「ミッサオン ~?」
「おいしい」は「ヒュヴァー」
「トナカイ肉」は「ポロンリハ」。
…なんか可愛くないですか?

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そしてフィンランドといえばやっぱり頭にまず浮かぶのは「福祉国家」。
税制がホントにしっかり、というか、ちゃっかりしてる。
交通の罰金なども年収ベースで掛かってくるから、ちょっと駐車違反してン百万円(ヘタしたらン千万)なんてことも現実に起きてる。
もっとも、だからこそ良い人材が他国に逃げてしまうっていう現実もあるんだけれど。
わたしがびっくりしたのは、酒税。
フィンランドのお酒には、アルコールの含有率パーセントによって「Ⅰ」とか「Ⅱ」とかが明記してある。
これは、アルコール含有率によってかかる税金が違ってくるからだそうな!
スーパーでお酒を買ったら、明確に「コレは○レベルだからtaxが○%」といちいち明記されていた。びっくり。

福祉大国、さすがだな…。

2010/02/15 11:41 | ■フィンランド | No Comments

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