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地球の舳先から vol.254
イスラエル(旅の準備)編
pen online より
イスラエルへ行く、行く、と、ずっと言っている。
なぜなら、パスポートの有効期限切れが近いからだ。
このコラムで何度も書いている事ではあるが、
わたしはキューバの入国スタンプがあるばかりに
アメリカに入れないという、いわくつきのパスポートを持っている。
(普通、観光客は「ツーリストカード」というものに入国スタンプを押してもらうのだが、
留学ビザを申請していたわたしはパスポートにべったりとキューバ国家の名が
刻まれた。しかも、何ページも。)
こうした、国交断絶や外交上の問題から、
その国のスタンプがあるとその後の旅に支障をきたすということが
非常に少ない例ではあるが、世界には、いくつか、ある。
その代表例が、イスラエルだ。
もしかしたら、アメリカ以上に世界の嫌われ者かもしれないイスラエル。
占領地の実効支配を繰り返し、国連からも非難される
(が、決定的なダメージはアメリカの拒否権発動で回避してきた)
イスラエルのスタンプがあると、敵対国であるアラブ諸国から
入国を拒否される、という仕組み。
しかしいまのわたしに、怖いものはほとんどない。
パスポートはあと1年で切れる。
多くの国が、3~6か月の残存有効期間を求めるので、
実質的に「使える」のはあと半年といったところだろう。
それに、対立国である「アラブ諸国」のうち、
絶対に行きたかったイランとイエメンにはすでに行った。
狙っていたイラクとシリアには、情勢的にまだ当分行けそうもない。
リビアもとりあえず自粛だろう。
そんなわけで、
よし! 今だ!
となり、ダライラマ法王に会いに行くはずだった夏休みを仕事で返上した反省を
生かして、いち早く航空券を押さえた。先出しジャンケンというやつである。
それでも、年末年始のフライトの予約にしては、決して早い行動ではない。
すでに一番安いフライトはエールフランスという(わたしにとっては)最高級ブランド。
すぐさま目が眩み、パリで1泊ドロップして大晦日を過ごすことにしてしまった。
そして、わたしはイスラエルという国についてほとんど知らない事に気付く。
無宗教なので、聖地巡礼をしても感激もないだろう。
というか、わたしは異教徒(正確にはわたしは無宗教なので異教徒とはいわないが)
にとっての聖地に足を踏み入れること自体があまり好きではなく
ひとの土地を土足で踏み荒らしているような、不快な気分に囚われるのだ。
さて、どこへ行って、何をしようか?
いつものごとく図書館で大量に本を借りて、旅の準備を始めた。
世界的にも観光立国だというのに、意外と遠かったイスラエル。
難航した現地の手配も含めて、今回は「旅立つまで」も含めて
記していきたいと思う。