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2007/12/06

地球の舳先から vol.33

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カナダ旅行記 vol.2(全2回)

結論から言おう。
毎日毎日、待てども待てども、ついにオーロラを見ることはできなかった。(!)
わずか数%の、運の悪さに当たったのである。

オーロラ観測を主目的とする、今回のツアー。
よって一日の行動の主役は、深夜12時にはじまる。
ホテルのクローゼットに収納してある、オーロラ観測専用の衣類。
自衛隊の短靴か、と思える頑丈なブーツに、つなぎのような全身防寒具、手袋。
マイナス十何度、という世界が想像できずにびびっていたが、今年は暖冬ということもあり
そこまでの極寒を体験することもなかった。
昼間はだいたい3~4度、夜はウィンドチルを含めてもマイナス8度くらい。
その影響か、積雪は数センチ。スキー場は閉鎖。
こんなところでも異常気象である。

まず、深夜の12時になると、ホテルのロビーに集合して山小屋に向かう。
これがホントの、丸太を切って積み上げたような山小屋である。
山小屋にはもちろん、町の明かりは届かない。
そこで暖炉を燃して、温かい飲み物とちょっとしたおやつで、ひたすら待つのである。
たまに、山小屋オーナーが森林探検を主催してくれたり、ジャズバンドを呼んでくれた日もあった。

そして偶然にも、あの「お父さん」こと伊藤史朗さんとテレビクルーと一緒だった。
伊藤さん御一行も、オーロラ観測の番組を撮影に来ていたのだがやはり見ることはできず、
あまりガードも堅くないなか、毎晩一緒の山小屋で来ないオーロラを待ち続けたのも今となってはいい思い出だったりもする。

こうして、出ないオーロラを待ち続けて3時すぎにホテルへ帰る。
時差ぼけを是正したのが無意味なほどの昼夜逆転生活で、昼間は常に眠かった。
そしてオーロラを見る以外には何もすることがない。
町という町はないし、ホテルのまわりには何も見るものもない。

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昼間は、人生初の犬ぞり体験もした。
機械のようにちゃんと走るわけもないことを知った。
まだ荷を引くのには早すぎるような生後8か月の子犬もいた。
よそ見をしてばかりで、引きずられていく犬もいる。
途中で喧嘩を始める犬もいて、マッシャーと呼ばれる犬ぞり使いが調整する。

犬ぞりの話をすこし。
犬ぞりは現在では交通手段というより主にレースに使われるそう。
世界一過酷なレースといわれている「ユーコンクエスト」では、
アラスカのフェアバンクス~カナダのホワイトホースまで、約1600キロを11~20日かけて走り、途中で犬の交換はできない。
14頭で引くのだが、途中で脱落する犬も多く、ゴール時に7匹以上の犬がそろっていないと失格との事。

3人で来たことが救いだった。
とりとめのない話ばかり、よくしていた。
とりとめのない話をする機会など、なかったことにも気づく。

なにかを待つことだけに時間を費やすなんて、そうそうない過ごし方だった。
時間が、一定の速度でゆっくりと流れていた。

つづく

2007/12/06 07:50 | ■カナダ | No Comments

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