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2014/11/21

地球の舳先から vol.344
香港編 vol.2

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香港へ行った。何年かぶりに。
とはいっても、前回香港へはほぼ1日足らずしかおらず、
あのギラギラな超高層ビルが建ち並ぶヴィクトリアハーバーと
スピードの出し過ぎで横倒しにコケそうな2階建てバスしか記憶がない。
遠い遠い、金融界の街―そう思っていた。

夜中1時過ぎの羽田発のLCC「香港エクスプレス」に乗って約4時間。
MTRは乗り継ぎがよくわからず、路線バスに乗って早朝の街へ出る。
幸いホテルは大きいところを予約してあったのですぐわかった。
店先の水槽に大きなエビやカニの泳ぐ店でお粥と点心の朝食。
あとは重慶マンションという両替のメッカ(決してレートはよくなかった…)
で香港ドルを手に入れて、ホテルで寝る。
初めて国際線でLCCを使ったが、水1杯、毛布1枚出ないという徹底っぷり。
当然モニターなどあるわけもなく、機内で寝れないわたしは随分退屈した。
本の1冊でも持って行けばよかったのだが、今回は小さいリュック1個で来ていた。

これほど何も考えていない旅も珍しかった。
航空券も突然「あ、再来週、香港行こ」で取ったものだった。

そんなわけで「どこへ行きたいか」と聞いても「考えていない」と答えるわたしを
香港の友人が、長州島という離島に案内してくれた。
中心部から向かいの高層ビル群、香港島へ。そこから高速船に乗り換える。
日曜日で混みあうのもフェリーターミナル周辺だけで、奥の道をハイキング。

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…の前に、飲み物を調達。
パンチの効いた見た目だが、色々とフルーツの味があり、大丈夫。
前の人のTシャツは謎。

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警察の前で昼寝する猫。名前はジュリエット。
いつも2匹いっしょだった相方のロミオは亡くなっていまはひとりらしい。

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山道をのぼっていく。
餌を要求して近寄ってくる猫様。

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生い茂る南国フルーツ。11月初旬で、昼間は28度とか。

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湾に出てきた。お寺らしきものを人力で修繕している人々。
そして釣り人もいる。何が釣れるんだろう?

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そして、またしても猫様。

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山道を降りてふたたびフェリーポートのあった下界へ。

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干物天国。干しすぎじゃない?
下は、Fish Ballという、日本でいうところのかまぼこの煮たの。
球体の真ん丸で、いろいろ味付けに応じて鍋が並ぶ。

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屋台が色々出ていて、なんか、ずっと食べていた。
どこへ行っても、港の風景が好き。人の出入りと活気があるからかなぁ。
夕暮れ。

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その後香港島へ戻って、夕食。
これ、香港で食べたもので、一番美味しかったもの。
鶏を紹興酒で浸けてある冷菜。けっこう定番らしいのでお試しあれ。
(でも空港で食べたのは油っぽい上にあんまり味が沁みてなかった…)
酔っぱらいそうなアルコール度数です。
もちろん小龍包も◎

この日は記録更新、3万歩、21km以上歩きました。

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翌日は、ふらふら散歩の後、片道40分もロープウェイに乗って…
(高所恐怖症の人には絶対に勧めない)

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屋外にあるものとしては最大クラスという大仏を見に行きました。
なぜか、お参りに来ていたシーク教徒(推定)のみなさん。なぜ…。

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ここは空港にもバスで15分程度なので、帰りに立ち寄るのがおすすめ。
だけど、ロープウェイは土日はとっても混みそうなので注意!
裏技として、高い料金でクリスタル(ガラス張り)の車体のチケットを買うと
あんまり並ばないです。心臓に悪いけども。

おまけ。
世界一やりたくない職業。
ロープウェイのカゴなしの人力点検。命綱ついてるけどさ…。

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そんなこんなでほのぼのと香港観光は終了。
帰りは飛行機を降りてから最終のモノレールが10分後、という綱渡りな
フライトスケジュールでしたが、競歩をがんばったらなんとか乗れました。
羽田の導線のよさならでは…。

どこにも街のイメージというものはあって、
でも人が暮らしている限りやっぱりいろんな顔があるのだなと思った。
特に香港は、30分とか1時間とか足を延ばせばいろんな景色が見られるので
台湾同様、何度も訪れてみたい場所になりました。

2014/11/13

地球の舳先から vol.343
香港編 vol.1

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迷ったけど、やっぱり書くことにします。

あの震災があったとき、不通になった携帯メールのかわりに
Facebookやtwitterでメッセージを交換し合ったけれど、
わたしが真っ先に受け取ったのは香港の友人からの安否確認だった。

そんなわけでこの香港動乱(?)のニュースは決して他人事でもなくて
なぜかずっとあの大震災を思い出してたのは、そういうわけだったのかも。
国家の危機に直面して、団結し合おうとしていたあの頃。
もちろん、いいことばかりじゃなかったのもよくわかってるけど。

訪れた香港のアドミラルティ(金鐘)周辺は、
ヴィクトリア・ハーバーと金融機関のおそろしい高さのビルが
立ち並ぶ、香港の象徴的な中心地。

そこを「占拠」したと報道された学生が中心の集団は
わたしが想像していたよりもかなり大規模で、そしてかなり知的だった。
「知的」という表現がふさわしいかどうか…多分違うけど、相当する言葉が見つからない。
でも、報道からわたしが想像していた「ゲバ棒持って安田講堂」的な光景は皆無で
責任感溢れる自治のもと、キッチリとしたルールのなかで生活・活動していた。

非暴力 不服従
そんなことが存在し得るのだろうか?と、穢れているらしいわたしは思っている。
個人ならまだしも、人が目的をもって集団で争う時、果たしてそれは可能なことのだろうか、と。
アリも殺さない宗派の人々が人を殺すのが戦争だ。

しかし参加者の人たちはきれいにテントを張って管理をし
スピーチを聞くにも音楽を聴くにも叫ぶでもなく列をなして静かに座っていた。
友達同士のグループが多いそうだが、バカ騒ぎとは対極である。

物資の配給所、救護室などはもちろん、
学生のための自習スペースも作られ、夜はLEDの電気が灯される。
しかも、その横で自習スペースの机といすを手作りしている、いい大人たちがいる。
そうしてひとつずつ、机は増えていくのだそうだ。

公共サービスの手入れが入らなくなった代わりに自分たちで掃除をするという
公衆トイレはそこらへんのレストランのトイレよりも清潔に保たれ、
共同で使用する物資が整頓して置かれていた。
果物を発酵させて、洗剤や石鹸も自作しており、「使ってみて」と笑顔で渡される。

通称Lennon Wallと呼ばれる壁には国内外からのあたたかいメッセージが溢れ
「加油(がんばれ)香港」「香港団結」「絆」の文字に、
いやでもあの大震災を思い起こさずにはいられず、涙をこらえた場所もあった。

ウィットに富んだ横断幕のコピーやアート作品
活動のモチーフである雨傘や黄色のリボンでグッズを作る人々

でもわたしが一番覚えているのは、その「静かさ」だった。
22時を回っても人出は多く、それでも一番よく聞こえていたのは、拍手の音。
そこかしこで、夜遅くまで行われるスピーチの 合間合間に響くのは
シュプレヒコールではなく、静かな拍手だった。
高層ビルだらけだからだろうか、そこかしこからその拍手が街にこだましていた。
これだけの人が集まりながら、
その静謐な空気に、ただただ圧倒されるしかなかった。

よその国の政治事情をどうこう言うことはできないけれども
あの場にいた人たちには 心からの敬意を。

そして、実に難しいとは思うけれども
平和的な解決の道が見えることを。

がんばれ香港。

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(封鎖された道路は歩行者天国。ここを降りて、中心部に向かっていきます)

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(政府関連庁舎ビル。「人々に開かれた政治を」と、開いたドアの形をしているそう。)

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(運動へ参加している人の数やテントを管理カウントする人の宿舎)

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(ヴィクトリアハーバーの高層ビル群を臨む場所に整列されたテント群)

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(公衆トイレは綺麗に掃除され共有物資も管理しています)

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(ゴミの分別も自分たちで。洗剤も果物の皮を発酵させて自作)

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(政府関連の建物。柵はこの運動が始まってから、緩衝地帯として作られたそう。ベルリンの壁ならぬ、「香港の恥の壁」だというダンマクが張られています)

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(通称Lenonn Wall。付箋のメッセージがたくさん。外国人からのメッセージも)

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(英国では「雨傘革命」とも言われている、活動の象徴である黄色い雨傘のモニュメント)

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(黄色いリボンも運動のモチーフ。グッズがたくさん手作りされている。わたしもバッヂとネックレスをもらいました。)

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(中心地、アドミラルティ駅)

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(中国政府に抗議し、断食を続けている男性。穏やかな表情で皆さんと話をしている)

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(ヘルメット。人々は政府と暴力的に戦うつもりはなく、警察が催涙弾や警棒を使用したことにとても驚き悲しんだとのこと。)

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(封鎖された道路上に並ぶテント。メリルリンチの動く電光掲示板が非常にシュール…。)

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(アドミラルティ駅の、手書きの地図。救護室や充電所、お手洗いなどが図解されている)

※写真は人身の安全を考慮し、人にボカシをかけています。