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在来馬を求めて先日、沖縄県宮古島へ行ってきました。4月21日~23日初めての宮古島です。宮古馬は沖縄県の天然記念物なので、まずは話を聞きに保存会のある宮古島市上野庁舎へ
直談判。野間馬に関して4年前初めて今治市役所に行った時を思い出しました。あの時もアポなしだった。笑
電話で何度か話してましたが・・・保存会の方も時間を急遽とってくれて座って話しが出来ました。単刀直入に譲渡交渉をしましたが先方の発した言葉にびっくり!!25年4月現在で宮古島に34頭、北海道の農水省家畜改良センターに4頭で日本に38頭しか生息していないということ
島外への移動は50頭になったら考えるとその担当者は言っていましたが果たして・・・???
34頭すべてを観るために宮古島での移動手段はすべて自転車にしました。バスやレンタカー・バイクとありましたが土地や空気、匂い等も今後飼育することを考えてこの移動手段を―。前もって飼育されている場所を調べていたので、すらすら宮古馬に会えることが出来ました。
が、しかし宮古島とっても広いんです。自転車作戦大失敗です。飼育地が5,6箇所あるんですが島の東端や北端、西端に飼われてる・・・2時間かけて宮古馬を探しに行ったり、はたまた行ったら違うところに放牧しているとか。4月の宮古島は灼熱です。次回は間違いなく車ですね。笑
個体を観てみると与那国島の馬と比べ宮古島の馬は体形の統一性はなく体高100㎝のもいれば120㎝超の馬もいました。
他の在来馬と比べ栗毛が多かったかな?多頭飼いで栗毛が多いと栗毛の法則(栗毛の両親からは栗毛しか生まれない)で遺伝したのだろうか。僕のイメージは北海道和種は白系(芦毛・河原毛等)木曽馬、対州馬などは鹿毛(脚が黒く胴体が茶色)が多い気がします。
宮古馬全頭制覇して言えることはその全頭が人懐っこいということ。噛みつきもせず耳を伏せて怒ることもなかった。大人が乗馬するには体形が小さいかもしれないが足腰がしっかりとしていて海に入るくらい好奇心旺盛で穏やかである。島の人はしきりに【利活用】と言っていました。飼育し馬を用いて活用する。今では結婚式やイベントでも頑張っているそうです。また、お世話になった荷川取牧場(にかどり:宮古島市平良字下里2606-2)や宮古島市体験工芸村では曳き馬やトレッキングが出来ます。
宮古馬は在来馬の中で一番頭数が少ないです。
宮古島はトライアスロンや珊瑚礁が有名ですが是非、馬にも会いに行ってふれあってください。新しい発見がそこにはあります。
★☆告知★☆
宮古馬
1991年に沖縄県の天然記念物に指定されました。
東京から約2,000km、台湾から350kmの場所にあり、千葉ロッテマリーンズのキャンプ地としても有名です。そんなところに日本の馬はいるのです。
もともとの祖先は中国・四川馬系統だとされていて、琉球王朝時代から宮古島で飼われている馬です。長年、農耕馬や駄載馬として利用されてきました。
その個体は温厚で素朴な性格でよく懐くといわれています。明治時代以降は宮古島でサトウキビ畑での農作業か収穫物の運搬に従事し各家庭に普及していました。しかし1983年には7頭まで減ってしまいましたが、保存会や宮古島市を中心に繁殖が行われ2013年には34頭が宮古に4頭が北海道音更町・ 農水省家畜改良センター十勝牧場に生息しています。この38という頭数は在来馬8種の中で1番少ない品種になります。
体高は110~120㎝で在来馬の中でも小型の部類に入ります。また沖縄県の宮古馬、与那国馬は鹿児島県のトカラ馬と同様に顔面、四肢下端の白徴がなく、毛色は鹿毛、青毛、栃栗毛が多いのが特徴です。以前は現在の北海道和種で見られる月毛、河原毛、粕毛といった毛色の馬が存在し、住民はこの異毛色の馬を好んだといいます。
僕が今まで見てきた在来馬の中で1番と言っていいほど人懐っこかったです。そこには地元・沖縄の温かさ、優しさなどの人間味があり管理の仕方にも秘密があるのかもしれません。