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2014/06/23

最近、選手たちのコメントをTVや紙面でよく目にしたり、耳にしたりします。スポーツ心理学も普及し次第に選手たちにも知られつつあり、 選手たちが言葉を意識的に使っているようにわたしは感じます。ただ、わたしの視点ではどのコメントも無理に言葉を使っているような印象があります。

わたしのメントレで大事にしている「揺らがず・とらわれず」のフローな感じとはちょっと違うような匂いがどの選手にもあるように感じます。本田選手をはじめとして、みなが多用している言葉の1つに「準備」があります。

もちろん、準備は大切ですし、イチロー選手も大事にしている考えですが、準備することがあるというのは大事な一方で「結果を意識しすぎた準備」と、とらわれているように感じてなりません。現在の日本代表選手には、純粋に「準備を楽しむことに注力していれば結果はやってくるんだ」、というような感じがしないのです。

日本の今年のチームは間違いなく、これまでの日本代表の中でもレベルは高いと思います。なので、わたしはもっと自然体で臨めばいいのではないかと思います。もちろん、さまざまなメディアがそれを許さないのでしょうが、そんな中でもあるがままの自然体で戦ってほしいし、その方が力は間違いなく発揮されるように思います。

他には「考える」という言葉が流行っているように感じます。考えることは大事な一方で、とらわれを生んでいくことになりノンフローになるリスクは大だと言わざるを得ません。このように言葉の力は大事ですが、 無理にポジティブにする言葉や結果にリンクした言葉ではフローになりにくいとわたしは思います。

フロー化に繋がるフローワードなら言葉そのものの力を利用した方がいいと思います。

しかし、マスコミへのコメントでそれを使うのは非常に難しいと言えるでしょう。それでも、言葉の使い方ももう少しレベルアップできればいいなと、メンタルトレーニングをしている立場からは思います。

わたしの総合的印象として、少し無理している感じ、とらわれている感じを日本代表選手から感じざるを得ないのです。そう感じるのはわたしだけでしょうか…。

そして、日本は初戦敗れました。日本の選手はやはりみんな堅かった。もちろん勝つためにやっているのですが、結果エントリーの匂いがして、それをポジティブシンキングで対処・対応しており、とらわれを大変感じていました。

ポジティブでいつも無理している感じがするのが本田選手です。試合はスキルも高くなっている日本チームを表現するかのごとく、本田選手が見事なシュートで先制点。

しかし、勝つためにやっていて、勝つことにとらわれている組織と集団にとって、 先制点とリードはとらわれと揺らぎの材料となる場合があります。バスケと違って1点の重みがあります。そのため、どうしても1点に意味付けしやすいサッカーという競技は、リードや先制点は下手をするとチームをノンフローへと導くのだ、という典型的な現象がコートジボワール戦だったと思います。

試合後の選手たちのコメントはみな悔しい。そして、自分たちのサッカーができなかった。

その原因は、外界がどうなろうとも、外界に応じてするべきことを明確にして徹底することができなかったことと、それを遂行するための心の状態が全員すべての時間で整えられていないことが原因だと思います。

全員がどれだけ、1人1人の責任で揺らがず・とらわれずの心の状態を創り、かつ、するべき戦略をみんなで共有し、ただただそれを一生懸命にやるのかという、シンプルなことに尽きると思います。

2戦目のギリシャ戦も勝つことができませんでした。戦略対応はどうだったのでしょうか?1人1人の心の状態はどうだったのでしょうか?どちらも勝つためにふさわしい状態じゃなかった、ただそれだけのように思います。

サッカーの戦略はわかりませんが、心の状態は外界に関係ないようにしなければなりません。いつでもどこでも誰でもが揺らがず・とらわれずのフロー状態を整えられなければ、どんな戦略も絵に描いた餅に終わります。

3戦目のコロンビア戦は、結果エントリーから離れて心エントリーで、あるがままの自然体で臨んでほしい。ポジティブ思考ではなく、また「勝つため」「勝たなければ」から離れて、ただただ今目の前のことを一生懸命に好きなサッカーをすればいいんじゃないかと思います。そうすれば結果はついてくるはずです。

肩の力を抜いて初心に戻って、無邪気にサッカーをすればいい。それがこの4年に1回の大会でできるかどうかは、私は日頃からのライフスキルの磨き方にかかっているように思います。自然体でやっている選手もいるはずです。自分のやり方に立ち返って、無理にみんながポジティブ思考をする必要などないとわたしは思います。

岡崎選手と遠藤選手が鍵のように思います。一番、自然体の匂いを感じます。長友選手も本来はそのはずなんですがねえ・・・。

サッカーも人間が集まって行う活動なので、メンタルの状態が渦巻いていてそれをウォッチするのは楽しいですね。

さあ、25日のコロンビア戦はどうなるでしょうか・・・。

ただただ応援したいと思います。

http://www.doctor-tsuji.com/

2014/06/23 06:51 | ドクター辻の時代に一言 | No Comments

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