Home > ■Webメントレ!

2010/07/15

Webメントレ
このコーナーは、読者やJunkStageメンバーからのご相談に対して、
スポーツドクターである辻秀一が回答をしていく連載です。
————————————————————————————————————–
今回の質問者:読者・25歳女性
転職の時期について

「辻先生こんにちは。私は25歳、社会人3年目を終えた女子です。先生は、転職についてどう思われますか?
友人は、2、3年以内に転職する子が多く、私は「せめて3年は」と思ってこれまでやってきたのですが、節目ともなり、会社の情勢もよくありません。この間なんて、35歳から早期退職を募集しているのです。もう会社が危ないと思い転職を考えているのですが、私のまわりは「若いうちの転職はよいイメージがなく就職がしづらくなる」という意見、「このご時世、安定なんてどうせないんだからやりたいことにチャレンジすべき」という意見が分かれます。
やりたいことはありますが、今の会社に3年いましたがとりたてて実績がつくれたとか、出来ることが増えたという実感が無く、今やめても何も手にしないうちに辞めてしまうことになるような気がします。でも、これ以上いてその状況が変わらないかもしれないと思うとその方が不安です。
私は、やりたいことがあるといっても、お医者さんの道をやめられた辻先生のようにすべてをなげうつほどの強い気持ちがあるわけではないのです。そんな状態で会社を辞めようとすることは、いけないことなのでしょうか。辻先生のお考えを聞きたいです。よろしくお願いします。」
————————————————————————————————————–
回答:辻秀一より

ニーズのうち、自分の優先度が高いものを考えてみる。ご質問ありがとうございます。悩み深い質問ですね。わたしも正解があるわけではありませんが、私の意見を述べさせてください。まず、2,3年は普通というのは固定概念なので、それに囚われる必要はないでしょう。やりたいことをもっともっと熟成してよく考えてみることをお勧めします。やはり、本当にやりたいのかを自問自答していかないと困るでしょう。ただし、やりたいに理由探しをしているといつまでたっても決めることはできません。やりたいに理由などありません。やりたいは、ジャストやりたいでしかないからです。理由は自分の頭の中で創り出した妄想ですから、その理由が覆ることがあります。そうやって決めたことは文句をいいたくなります。いつでも転職するにしても、残るにしても、自分が決めたからという生き方をお勧めします。こうこうこういう理由で残った、こういう理由で転職した。こういう理由でこの会社を選んだ、いずれにしても最後は自分で決めたのだとしていればフローで生きることができます。わたしの6月の辻マガでも配信したので読まれた方もいるかもしれませんが、人は感情の6ニーズというのを大事にして生きています。すなわち、安定感、わくわく感、存在感、繋がり感、成長感、そして貢献感です。このニーズのうち2つを特に大事にして、理由よりも何よりもこの感情を満たすために行動するとさえ言われているのです。もしわくわく感を大事にする人であれば、するなといっても転職するでしょうし、存在感を大事にしているのであれば独立される可能性が高いなどです。あなたの大事なニーズは何でしょうか?それも参考にしてみては如何でしょうか?それを家族や配偶者にも理解しておいてもらうのも家庭円満の秘訣です。

2010/07/01

Webメントレ
このコーナーは、読者やJunkStageメンバーからのご相談に対して、
スポーツドクターである辻秀一が回答をしていく連載です。
————————————————————————————————————–
今回の質問者:読者・32歳男性
仕事におけるチームプレーについて

「辻先生、こんにちは。私は今年の4月から管理職になった、某メーカーの者です。
これまでは、現場で目の前の仕事をこなしていけばよかったのですが、チームのマネジメントをやらねばならず、正直言ってア タマを抱えています。
というのも、我が社は、よいことなのですが、年齢や中途・新卒といった垣根がなく、社長の意見などもダイレクトに伝わってくる風通し のよい会社です。
現場の時は非常にやりやすかったのですが、妙な上下関係などがないことが、逆にチームをマネジメントしていく上で難しいポイントに なっています。
たとえば、商品のブランディングを考える際に、とてもデキるのですが入社1年程度の者にまかせるには心配になってしまったり、プロジェクトリーダーに若い者を置いて、ベテラン社員はいやな気持ちがしないかどうか?など・・・
単なる「上下」という関係ではなく、あくまで適材適所に配置している、という考え方を持ちたいのですが、バスケチームの監 督経験もある辻先生にアドバイスをいただければ嬉しく思います!」

————————————————————————————————————–
回答:辻秀一より
必要なのはマネージメントよりリーダーシップ

質の高いご質問ありがとうございます。
管理職の役割はドラッカー的にはマネージメントですが、わたしは上下や階層に関係なく組織に必要なのはリーダーシップだと考えています。リーダーシップとはその組織のパフォーマンスを向上させる人間力のある人です。
パフォーマンスは常に何をとどうやって の2要素で構成されているので、何をに対しては的確な指示を、一方どうやっては心の状態なのでそこを支援して心を良い状態にでき ることが重要です。
この指示と支援のバランスがよく、支援すなわち人をフロー状態にできるコーチ力があることが必須です。
コーチ力と は人の心の普遍的原則にしたがって、わかってあげたり、見通してあげたり、応援してあげたり、見せてあげたり、楽しませてあげる力で す。
また真のリーダーは組織目線を持っているので、組織全体にミッションや理念や目標を共有させる努力をしている人です。 人はそれぞれの生き方をしてきたので、目標や理念などを言葉だけで提示しても、すぐに1つになってやる気ができるかといえばそんなに 簡単ではないのです。ミッションとは組織の存在意義、理念とは精神的ルール、そして目標はそれを社会に表現するために設定 するもの。
これらについて話し合うことをいとわず、コミュニケーションを繰り返していくことで、構成員も自分の役割を理解 し、組織にビジョンが生まれ、強く楽しい組織やチームになっていくのです。
それを自分のこととしてやり遂げる人がリーダーシップのあ る人だと思います。残念ながら日本の企業には管理する人はいますが、リーダーシップの高い人が少ないように思います。ぜひ がんばってください。応援しますよ。

2010/06/18

Webメントレ
このコーナーは、読者やJunkStageメンバーからのご相談に対して、
スポーツドクターである辻秀一が回答をしていく連載です。
————————————————————————————————————–
今回の質問者:読者・31歳女性
子どもに習わせたいスポーツでオススメは?

「辻先生こんにちは。
ライターの水野晶子さんの記事をいつも読んでいて辻先生のコラムに出会いました。
私は現在31歳、3歳の男の子と5歳の女の子を持つ母です。
今回辻先生にご相談したいのは、メンタルトレーニングとはあまり関係がないかもしれませんが子どものスポーツについてです。
辻先生は、子どもにすすめるスポーツはありますでしょうか?
娘は、バンクーバーなどの影響でフィギュアスケートをやってみたいと申しています。
息子はまだ小さいのでそこまで考えていないようなのですが、やはり球技など、チームスポーツのようなもののほうが子どもの教育上はよ ろしいのでしょうか。
それとも、水泳など、習わないとできるようにならないものをさせておくべきでしょうか?
あまり習い事をたくさんさせても良くないと考えており、先生のお考えを聞かせていただければと思います。
先生も父親としての面があるかと思いますが、子どもにさせてよかった習い事などはありますか?」

————————————————————————————————————–
回答:辻秀一より
好きなことに出会うまでいろいろ体験させてあげることが大事

ご質問ありがとうございます。わたしは高3と中3の娘がいます。
残念ながら2人とも体育会系ではなく、学校では ESSという英語のミュージカルの部活に入っております。
習いごとは2人ともバレエを幼稚園から小学校中ごろまでやっていま した。長女は好きで休まず練習に通ってましたが、次女はあまり好きではないようでサボり気味でした。
一方、ピアノも2人とも幼稚園で 始めましたが、長女は小学校に入ってすぐに辞めてしまい、次女は今でも続けています。しかし、先生をこれまで何回も変えま した。
わたしは子供の指導者、先生、コーチは好きにさせることが年齢が小さい頃ほど重要だと考えています。今のピアノの先生は4人目 です。次女にあったように上手く指示はしてくれますが、むしろ支援として子供の心をよくしてくれることが大事なのです。好きになれば自分でやるようになるからです。
また次女はわたしが代表を務めるキッズチアのスクールに毎週土曜日通い、今でもチアリー ディングは続けています。

いろいろなお母様からスポーツを続けたいが、コーチが勝利至上主義でどうしようというような相談を受けるこ とが本当にたくさんあります。日本のキッズに対するコーチの在り方がまだ確立されていないという大きな問題があるのだと思 います。わたしが代表を務める理念共有型スポーツクラブのバスケとチアのキッズ塾では、子供たちにまずスポーツを通じて、一 生懸命を楽しみ、感謝する心を育てることを第一義に活動しています。コーチもわたしのメンタルトレーニング受けたものなので、子 供たちのフロー状態がスポーツで実現しています。
何をという質問には子供が好きなことに出会うまでいろいろ体験させてあげるのが大事 だと思います。スポーツは競技の前に遊びですからいろいろしないと・・・。そもそもプレイですから。ただし指導者やコーチ のフィロソフィーは大事だと思いますのでよく話を聴いてから子供を預けた方がいいと思います。

2010/04/07

Webメントレ
このコーナーは、読者やJunkStageメンバーからのご相談に対して、
スポーツドクターである辻秀一が回答をしていく連載です。
————————————————————————————————————–

今回の質問者:読者・26歳女性
自分の感情をコントロールするには?

「辻先生こんにちは。ネガティブな悩みで恐縮なのですが、
感情のコントロール方法を伺いたく、相談に応募いたします。
3,4歳上で私の先輩にあたる方がいるのですが、
この方は会社で出世もしており家柄も学歴なども申し分ない、自他ともに認めるエリートです。
大学時代はよく遊んでいたのですが、最近は私がフリーランスになったこともあり、疎遠になっていました。
ですが、どこからか(ブログなどだと思うのですが)私の近況を知ったその先輩が毎日のようにメールをしてくるようになり、
しかもその内容が「平凡な生活をしたほうがいい」とか、「社会に貢献したほうがいい」とかなのです。
価値観の押し付けに感じましたが、軽く受け流していたところ、
私の友人などまで「あいつはダメだ」「こういう人種と一緒にいるからいけない」など攻撃対象にするのです。
フリーではありますが、私はきちんと仕事もしていますし、なぜそんなに責められるのかがわかりません。
平々凡々な私の趣味や、付き合っている人についても「別れたほうがよい」などと言うのです…。
私のことを心配してくれているのだろうとは思うのですが、ちょっとおかしいかな、と思い、メールは読まないようにし、ブログも友人だけが読めるように設定を変更したのですが、嫌な気分がずっと続いてしまい、心が晴れません。
世の中には自分と考え方が違う人が多いこともよくわかっているのですが、このようなことが起きたとき、あまり気にしない力(最近流行りの「鈍感力」とでもいうのでしょうか?)を身につけるには、どうしたらいいのでしょうか。先生のお考えをお聞かせ下さい。」

————————————————————————————————————–
回答:辻秀一より
嫌な気分は、自分の脳の認知の機能が作り出したのだと知る

メールありがとうございます。
世の中にはほんといろんな人がいますよね。
気になるというのは脳の認知の機能によってもたらされる感情です。鈍感力とは気にしない力ではなく、気にしないと言ってること自体気にしている人の発言ですから・・・なぜ気になるのかの根本を知れば解放されることでしょう。
嫌な気分がするのはそのひとの言動にあなたのあるいは一般的な意味付けをしているからにほかなりません。
常識的にみてそれはないでしょって感じです。この意味付けの脳を認知と呼んでいます。人間はやめろと言っても決してやめないこの認知の意味付け脳によりさまざまな感情を作りだし続けるのです。
そこで大事なことは、そもそもこの嫌な気分はあいつが作ったのではなく自分の認知が作りだしたものであると知ってることが重要なんです。
あいつが作ったものだとすればあいつが変わらない限り自分の感情は変えれれないことになります。かといって自分を変えよう変えようとしても変われるものでもありません。大事なことはとにかく自分は知っている、そして今の自分がそうなんだと気づくことなんです。
さらにはあいつが発する言動のすべてに本来はどんな意味もついていないということも知っていると便利です。人間は認知の脳がすべての現象に意味付けをするので意味がついていると思い込んでいますが、そもそもどんなものにも意味などついていないのです。
これも知っておくと嫌な気分から解放されます。変わろうとするのではなく、こういうことを知り自分自身もその例外ではない状態なんだと気づけば、結果的にあなたは変わり、結果的に気にしない自分になっているはずです。
がんばってください。応援していますよ。

2010/02/28

Webメントレ
このコーナーは、読者やJunkStageメンバーからのご相談に対して、
スポーツドクターである辻秀一が回答をしていく連載です。————————————————————————————————————–

今回の質問者:読者・30代男性
いわれのない中傷には、どう対応すれば良い?

「辻先生こんにちは。
いつも連載楽しく拝見しております。
今日は先生にアドバイスをお願いしたく、ご相談させていただきました。
いわれのない中傷に対し、どのように対応すべきだと思いますか?
僕はフリーで働いているんですが、元彼女から執拗な嫌がらせを受けて困っています。
具体的には僕の仕事についての中傷をSNS等で一方的に書いたり、僕の仕事の関係者
に自分から接触して僕が過去に彼女に対し暴行したなどの嘘をついたりしているよう
なのです。僕はそれを仕事先のスタッフから聞いたのですが、全くのウソなのに信頼を
回復するのが難しいとまで言われました。
彼女は付き合っているときは僕の仕事を尊重してくれましたし、彼女の結婚で円満に
別れた後は特に連絡も取っておらず、なぜいまさらそのような中傷を受けているのかも
理解できません。また、フリーでは信頼が命なので、どのように対処したらいいのか
考えあぐねています。
互いに家庭もあるので法的な措置に訴えたくないのですが、この場合、どのように
対応すべきでしょうか?
先生のアドバイスをお待ちしています。(30代男性)」
————————————————————————————————————–
回答:辻秀一より
起こってしまったことについては、心の中まで持ち込まないようにする

質問ありがとうございます。
これはわたしの専門ではないですね。中傷を続ける彼女にどう対処するのかの相談は弁護士さんの仕事です。わたしはそんな状況で自分がどうフローにいればいいのかというご質問なら答えられるのですが・・・。申し訳ないのですが、明きらかにわたしの専門外になります。
しかし、誰でもがこのような目に会えば、きっと心は苦しいと思います。わたしもその例外ではないと思います。わたしの立場でお答えできるとすれば、こうなったときにも自分が心のためにどうするかぐらいですね。
まず彼女に彼女の行動で自分が困っている、悲しい、途方に暮れていると彼女の行動を非難するのではなく、自分の感情と気持ちだけを伝えます。また基本的には誹謗中傷している人に必ず返ってくるしそうしている人の影響は結局真実でなければ消えると信じます。自分がいまどう生きるかを問われていると考え誠実に今まで通り生きるしかないのではないでしょうか?
彼女の言動に一喜一憂するのではなく、自分が信じていることを淡々と行えばいいのではないでしょうか?そのような中傷に影響を受ける人は所詮そういうひとだということです。そんな人は結局あなたの人生にははじめからプラスになるような人ではないと思います。起こった出来事で変えられないものはウォッシュアウトという、心の中まで持ち込まずの思考で対処していきましょう。自分のすることにだけ全力で意識を傾け続けるしかありませんね。

2010/02/09

Webメントレ
このコーナーは、読者やJunkStageメンバーからのご相談に対して、
スポーツドクターである辻秀一が回答をしていく連載です。————————————————————————————————————–

今回の質問者:読者・28歳OL
お客様の望みを聞きとるには?

「いつもコラムを楽しく拝読しています。
最近悩みがあって、先生に解決のヒントがあればと思いお伺いしました。

わたしは法律事務所に勤務する28歳のOLです。
扱う業務柄、お客様は年上の方が多く、ご自分でも最初何を依頼すべきか迷われながら
来所される方が多いのですが、そうした方々のお話を伺うには短時間でお客様の一番の
欲求を感じ取る必要があると痛切に感じています。
コミュニケーションについて書かれた本を読んだり、お客様一人ひとりのお話をもっと
聞こうとも試みましたが、お客さまの数が多く十分な時間を取るのは難しい状況です。
短時間でお客様の一番の望みを聞きとるには、どのような点に気をつければよいと
思われますか?
お客様に満足のいく仕事ができるよう、アドバイスをお願いいたします。」
————————————————————————————————————–
回答:辻秀一より
お互いがフローな心の状態になるよう、相手を受け入れる意思を持ちましょう

質問ありがとうございます。
まず人が話しやすい状況を創り出すことです。そのための1つは愛する姿勢です。ここでいう愛とは恋愛感情のような感情ではありません。意志です。
つまり、あなたに『相手が上手くいくことを自分の喜びとする意志』があるかどうかということです。この意志を持っているかどうかを人間は例外なく相手に感じます。
まずどんな人にもこの意志を持つことからはじまりです。これがあればお客様は話してくださるはずです。
そして、お客様がどんことをおっしゃっても、そこに評価や判断、ジャッジをしないことです。相手はこの評価や判断を感じ、心から話をしなくなります。あなたのすべてを受け入れますよと自分に言い聞かせてお客様と接しましょう。
その上で何でもおっしゃってくださいといってあげましょう。

自分で何をいいたいのかを整理できてない人も少なくありません。そこで、直接お客様に『一番の望みは何ですか?』『一番解決したいことは何ですか?』『一番の悩みは何ですか?』そして『一番聴いてほしいことは何ですか?』と伺うのもいいと思います。
まずはお互いがフローな心の状態になるよう接することですね。

2010/01/14

Webメントレ
このコーナーは、読者やJunkStageメンバーからのご相談に対して、
スポーツドクターである辻秀一が回答をしていく連載です。————————————————————————————————————–

今回の質問者:読者・29歳会社員
優先順位の上手な付け方

「辻先生こんにちは。
私は仕事でもプライベートでも、優先順位をつけるのが下手なのか、
やりたいこと、やらなければならないことどちらも、つい後回しにしてダラダラと遊んでしまったり、どうでも良い事を熱心にやったりしてしまいがちです。

また、何かをやり始めても集中力が続かず、15分もすると他の事に気を取られ、結局完遂できないか、とても時間がかかることが多くて悩んでいます。

優先順位をうまくつけるにはどうしたら良いか、
また集中してひとつひとつ確実にこなすためのヒントなどがありましたら教えて下さい。
宜しくお願い致します。」
————————————————————————————————————–

回答:辻秀一より
過去より今、未来より今と自分に言い聞かせる習慣づけを行いましょう。

人間の脳は楽(らく)したいという仕組みを有していてほっとくとその仕組みに支配されるように誰でもできているのです、というようなことを脳科学者の茂木健一郎さんもおっしゃっているほど人は楽(らく)したいのです。それはあなただけではありません。
ただこの楽(らく)したいに支配されずにやりたいことややらなければならないことをやる人は他の脳の使い方をしっかり持っているのです。まずはどんなことにもなぜやるのかの理由を考え意味付けをする脳の使い方です。このやらされていること、やらなければならないことはなぜやるんだろう?自分にはどんな意味があるんだろう?自分の行動を動かすような意味や理由を考え見つけ出す脳の習慣です。部屋はなぜ片付けなければならないんだろう?その方が仕事が捗るから?それではなぜ仕事が捗った方がいいのだろう?それは自分の時間ができるから?なぜ自分の時間ができた方がいいのだろう?24時間で好きなことができるから?それはなぜ?のような脳の使い方です。そのなぜの使い方をしているうちに自分の行動を促すエネルギーの源泉を見いだすことができるのです。
またやりたことをする人は自分の思いを大事にするという脳の習慣があります。自分の理由や意味づけで行動する一方で、自分がしたいからやるということのみを理由とする習慣です。いつもいつも自分は何がしたいんだろう?と考え、自分がしたいからこれをしているんだと・・・。今なぜこの仕事をしているのですか?自分がしたいから!この会議になぜ参加するのですか?自分がしたいから!今日は自分は何をしたいのか?だからするんだと・・・。思いを源泉に生きている自分を創り出すのです。この2つの脳の習慣が行動を起こすエネルギーの源泉となるでしょう。やってみてください。
また集中を起こすには、今に生きる。今するべきことをする、これしかありません。集中していないときの人間の脳はほとんどが過去のことか未来のことを考えてしまっているときです。今に生きるために、過去より今、未来より今と自分に言い聞かせて生きることです。段々とそれがスキル化してくると自然に集中している状態がやってくるはずです。また集中していない自分に気づいたら、思考が過去か未来にまで行っていることにも気づいてほしいと思います。とにかく実践してみてください。

2009/12/26

Webメントレ
このコーナーは、読者やJunkStageメンバーからのご相談に対して、
スポーツドクターである辻秀一が回答をしていく連載です。————————————————————————————————————–

今回の質問者:読者・17歳高校生
夢を追うのに最適な方法とは?

「辻先生こんにちは。私はいま17歳の高校生です。
将来は、医療か福祉の仕事に就きたいと思っています。
専門学校へ行くべきか、大学へ行くべきか、悩んでいます。
親は、途中で気が変わるかもしれないし、医療や福祉なら大学にもそういう学部があるところはたくさんあるのだからとりあえず大学へ行ってはどうかと行っています。
しかし、姉が今年大学を卒業するのですが、教師になるために入ったはずなのに、結局普通に就職しています。大学に行くと夢がぼやけそうですし、このような世の中なので手に職がないと不安でたまりません。
姉も、「4年間社会に出るまでに考える時間が与えられるところを、専門学校へ行ってしまってはほかの選択肢はなくなってしまう」と言います。
辻先生はどちらがいいと思いますか?その理由も教えてください。」
————————————————————————————————————–
回答:辻秀一より
選択の前は悩みますが、最終的にはその道をどう歩むかということが重要です。

質問ありがとう。悩みがよく伝わります。確かに悩みますよね。
まず人生は選択続きですが、両方の人生を歩むことはできないので、選択の前は悩みますが結局大事なことは、選択した人生がベストだと言えるように生きることなんです。だから結局どちらでも大丈夫ですから、ご安心を。これがわたしは一番いいたいことです。
でも、質問に対するわたしの意見を言いますね。
医療や福祉と漠然と言っても、幅が広いのでわたしはもう少し大学で人生経験を積んで本当に自分が何をしたいんだろうと考えてからそれにあった道を進んでも遅くないように思います。専門学校といってもまだまだ中途半端なところもありますし、将来の就職まで補償されているわけではありません。
もちろん大学もそうですが、幅広く人生を考えることができると思います。
ご質問者は、医療や福祉のどんなことに興味があるのですか?それはなぜですか?人生のキャリアカウンセリングをご希望でしたらぜひ連絡ください。わたしのオフィスでカウンセリングもしますよ。毎日いろいろな人がやってきます。
わたしは医学部に行きましたが、今の仕事に出合ったのは30歳。親が医者だったのでとりあえずは行きましたがこのページでも書いている通り、医療への夢などなく、医学部に行ってしまいました。大学時代はバスケ三昧でした。それから内科医になって。
でもいつでも一生懸命に生きていたように思います。本当にやりたいことが見つかったのは36歳です。30歳と36歳から、新しいことをそれぞれ勉強し始めて今に至りますが、それまでのことが無駄だったことは何1つありませんよ。
人生で大事なことは、自分の思い、そして目の前にあるものを一生懸命にすること。自ずと自分にふさわしい道へ辿りつくとわたしは信じています。

2009/12/14

Webメントレ
このコーナーは、読者やJunkStageメンバーからのご相談に対して、
スポーツドクターである辻秀一が回答をしていく連載です。

————————————————————————————————————–

今回の質問者:水野晶子(新米ママ)
育児書に惑わされない方法とは?

「私は水野晶子と申します。出産したばかりの新米おかんです。
世の中には腐るほど育児法が溢れていて、日本政府とWHOの見解すら異なる始末で、何を信じていいのかもわかりません。
そのため“とにかく育児書は読まない”“子どもの本能と尊敬できる人たちのアドバイスだけで信じる”の2つを掲げて育児をしようと決めました。
ですが、あまりに情報が氾濫しすぎていて、テレビなどで「天才の育て方」なんて番組をやっているとついつい見てしまいますし、同年代の他のお母さんの話を聞くとあれもやったほうがいいんじゃないか? と思ってしまいます。

自分なりに情報の取捨選択はしているつもりですが、どうしたらたくさんの情報に惑わされずに1つの信念を貫くことができるのでしょうか?」

————————————————————————————————————–

回答:辻秀一より
情報は大事、知っていて損はないという気持ちでいましょう。

水野さん、お世話になります。
質問の気持ちは良くわかります。わたしも2人の娘の親ですからね。教育や育児にまず正解はありません。正解を探していくと迷いはつのるばかりです。
一番大事なことは子どもを信じること。子どもはちゃんと育ちます。信じられているという体感が子どもには重要なんですね。
また情報は大事だとも知っていてほしいです。知っていて損する知識などありません。聞いたり、読んだりは大いに薦めます。知っているから判断もできるでしょう。でもそこに正解ではなく、親として自分はどうしたいのかということが何よりも必要でしょう。まずあなたの今持っている信念は何なのでしょうか? 信念は正解ではなく自分の思いです。もちろん、変化することもあるでしょう。でも今の自分の信念は何かを明確にして情報を取捨選択してほしいです。信念とは何度もいいますが、正解ではなく、思いです。あなたはどうしたいのか。それを大事にしながら知識や情報を増やしたらいいのではないでしょうか。他の家庭と比べても仕方ありませんしね。

もう少しお子さんが大きくなった時にはですが、子どもに対してはわたしのトレーニングなら、コーチ力というライフスキルを発揮することが大事です。いつでも子どもに対して指示と支援のバランスを取ることです。支援するためには、聴いてわかってあげること、その瞬間で判断せず成長や可能性をいつもみてあげること、期待ではなく応援の態度で接すること、言葉だけでなく行動で見せること、などを大事にして支援してあげてください。
いい質問をありがとうございます。

2009/06/01

Webメントレ
このコーナーは、読者やJunkStageメンバーからのご相談に対して、
スポーツドクターである辻秀一が回答をしていく連載です。

————————————————————————————————————–

今回の質問者:柏環樹(音響デザイナー)
セルフマネージメントとパフォーマンス向上について。

「辻先生初めまして、音響デザイナーの柏と申します。
現在、音響デザイナーとして「音響」というジャンルの仕事をさせて頂いておりますが、元々はステージに立つ事を目的に楽器演奏をしておりました。その中で、裏方の楽しさに目覚め現在の世界に飛び込む事となったのですが、現在は裏方として日々<ファッションショー>や<舞台>、<ライブ>など音にまつわる仕事をアーティストのサポートなども含めて活動をさせて頂いております。

今回、辻先生にお伺いしたい内容としまして「自己のパフォーマンスを引き出す、セルフマネージメント」が如何に自身の仕事のパフォーマンス高められるかという事と、その方法についてです。
自己をコントロールするのはやはり難しいなと感じるのですが、例えば自分の目標の到達点をイメージする事によってそれが具現化出来るといったセルフマネージメントが有ると思うのです。そのようなイメージを描くという事が本当の意味で自己のパフォーマンスを引き出す方法となるのか?と辻先生のご意見を伺えればと嬉しく思います。

又、舞台などの仕事をする時に若いスタッフ達が「緊張」をする場合が多いのですが、適度な緊張は自己のパフォーマンスを高める事に繋がるとは個人的に思うのです。しかし、過度の緊張は逆にパフォーマンスを下げてしまいかねないなと常々感じるのですが、そこをマネージメントする意識的な方法などは有るのでしょうか?」

————————————————————————————————————–

回答:辻秀一より
知識をスキル化していくのがメンタルトレーニングです。

御質問ありがたく存じます。まさにご質問いただいたことに対してサポートしているのがわたしの仕事です。わたしは応用スポーツ心理学を使って、パフォーマンス・エクセレンスということを専門にしています。心の状態を良くする脳のトレーニングを行うことで、個人や組織のパフォーマンスをより素晴らしいもの、すなわちエクセレンスにするのがわたしのライフワークです。クライアントはジャパネットたかたやANAのような企業から、スポーツ選手やチーム、受験生、最近は音楽関係者まで多彩です。心の状態を揺らがず・とらわれずの“フロー状態”がどんなパフォーマンスであれ、そのパフォーマンスを最大化する心の状態であることには変わりないので、いろいろな人のメンタルトレーニングを日々行っております。

さて今回のご質問、「自己のパフォーマンスを引き出す、セルフマネージメント」について、すべてをお答えするのはこのスペースではとても足りないのですが、パフォーマンスの最大化は心技体の向上にあります。技や体は比較的鍛えている人がいますが、心を鍛えるとは何か、心を鍛えるにはどうすればいいのかはわかりにくいからでしょう。
パフォーマンスを最大に自分らしく発揮させる心の状態をフロー状態と呼んでいます。揺らがず・とらわれずで機嫌のよい状態です。このフロー状態は、通常、環境や経験や他人によって影響を受け決定されていきます。それを自分自身で創出できることがセルフマネージメントという領域です。これは自分で自分の機嫌を取れる力のことです。自分の心をフロー維持するために、脳を最大限に使って、思考・表情・態度・言葉を選択して使用できるように鍛錬していきます。状況や出来事に関係なく、自分の心をフローにするべく、どう考えたらいいのかを考える力です。どういう言葉を使いどんな表情でいて、どんな態度でいれば自分の心はフロー状態に傾くのかを考え選択し実行させる脳力です。
ほとんどの方はそんな脳の使い方をしていません。ただ環境・経験・他人に任せて自分の心がフローかノンフローに決められてしまって、それを思考、表情、態度、言葉に表しているにすぎないのです。全然、脳を使ってません。なぜならその方が楽(ラク)だからです。

次に、イメージを描く事によりパフォーマンスが引き出せるかどうか、というご質問についてです。
イメージをすればするほど人間をそれを実現化しやすくなるという法則があります。しかし、最も難しいのはそのイメージをすること自体ができないという場合です。イメージ、イメージと単にことばで言っただけでイメージなどできるはずもありません。いいイメージを持つことを阻害するのは周りの状況ではなく、自分自身です。人は、過去の経験をもとに解釈・意味付けしながら生きています。その解釈と意味付けができない理由を過去から見つけ出し人を支配しています。そこで大事なことは、自分自身が過去の経験に生きているということを知り、それに解釈や意味付けをしていることを“知っている”ということです。それができると初めてフローを形成するためのポジティブな考えができるようになるからです。つまり、イメージをするには過去への解釈や分析とは関係なく、思うという力を養う必要があるのです。そこにはさらに今に生きるというライフスキルが要求されてくることでしょう。具体的なコツの1つは、日々チャレンジ精神でいることです。いつもの自分のパターンにはまらないような思考や行動をあえてやる習慣です。そのチャレンジには結果は問われません。ただ日々そんなチャレンジを繰り返すことが脳力をアップしてくれるのです。

最後に緊張とパフォーマンスの関係ですね。
緊張することは決して悪いことではありません。なぜなら緊張するというのはうまくいきたいという意欲の現れだからです。緊張すること自体よりも、緊張していることはダメだと考えることがパフォーマンスを落としてしまうのです。緊張している自分に気づけただけまずはOKと自分に言うことが大事です。それをセルフトークといいます。
また緊張は思考が未来のことを考えすぎるときに起こります。これから起こる出来事はわからないし、コントロールできないので、緊張が起こるのです。まずは今いまイマと自分にセルフトークし、思考を今に集中させます。今するべきことをする、でいいのです。緊張は周りの目を気にすることからも起こります。なぜなら周りがどう思うとか評価するとかは自分ではコントロールできないことなのにそれに目を向けてしまうからです。そこで、自分のできることとセルフトークすることがお勧めです。セルフトークの習慣を高めていくと、それが自然に意識化されトレーニングにもなるので一石二鳥です。

メンタルトレーニングの入口を柏さんの質問に答えながら行いましたが、ライフスキルも楽器のスキルと同じように繰り返してはじめて自分のものにできるのです。知識だけでピアノを弾けないように、ポジティブやフローと知っているだけではフローを実現することができません。あくまでも練習あるのみです。新しい脳の領域を繰り返しのトレーニングでスキル化して使えるようにしていくのがメンタルトレーニングです。ですからメンタルトレーニングに終わりなどありません。ピアノや楽器のスキルとまったく同じです。だから、タイガーウッズは今でもメンタルトレーニングをつづけているのですね。

Next »