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3月、卒業、そして新しい一歩を踏み出す季節ですね。
ニュースや記事を読んでいてふと思ったことがあったので
書いてみようかなと思います。
ジャズのアドリブの練習方法、、、これについては
色々なメソッドがあるものの、最終的にはその人の個性、センス
といわれています。好きなミュージシャンを沢山聴きまくる、
コピーする・・・色んなことをやっても、なかなか自分の
満足がいくアドリブができない。指練習をしても、それは
直接アドリブの出来不出来に表れてこない。自分のやっている
ことは全部無駄なんじゃないか。。。そういう悩みを持つ人も
沢山いると思います。
でも、結局はアドリブに出てくるのは、今までの自分の
バックボーンにあるもの、なのです。あの時に聴いていたあの
フレーズ、、、、意図せずに急にふと沸いてくるもの、それは
沸いてくる、というより滲み出てきたのですね。こんなところで
今までの努力が出てきたのか、ということが沢山あるはずです。
だから、どういうものを聴いてきたか、練習してきたか、そして
どんなものが好きか、重きを置いているか、そういうものが
アドリブに出てくるんだな、と思います。音に人生が出る、って
そういうことなんだな、と。(逆にそういうものが感じとれない
システマティックな教則本的アドリブはちょっと面白みがない
ですね)
新しい環境に進む時、今までのスキルをそのまま活かしていける人も
いれば、今までとまったく別の新天地に行く人もいるでしょう。
学んだことがまったく役に立たない、そんな風に焦ったり、今まで
何をしていたのだろう、と悩んだりすることもあると思います。
でも、今まで学んだこと、やってきたことは、いつどういう形で
自分の役に立つかわかりません。だから自分を信じて、自信を持って
進んでいってほしいな、と思います。
JAZZミュージシャンは、やはり何と言っても12月が1年で一番の書き入れ時、と言われています。
クリスマスにはやっぱりJAZZが似合いますからね。24日近辺には1日3つの現場を掛け持ちで、、、
なんて当たり前だったような時期もあったそうですがここ数年は、クリスマスもそこまで派手ではなく、
落ち着いているかなーという感じです。
一転して年が明けると、お正月はやっぱり邦楽ですよね。お琴などの和楽器の演奏などが増えるのでは
ないでしょうか?JAZZで新年を祝う歌、というのもあまりないんですよね(JAZZ発祥の地アメリカ
があまり新年を重要視していないから??)
でも、おかげさまで、1月の4日の演奏初めから、ほぼ1ヶ月休みなく演奏させていただきました。
地方にも沢山行きました。ごくごく私事ですが、1月は毎年落ち込むことが多いんです。前の年の反省を
して成長していない自分が情けなくなるのか、この先1年のことを案じて暗くなるのか(笑)
でも、今年は行った先々でいい感想をいただいて、嬉しかったです。個人的にもトリオとしても。
これに驕ることなく、これらの言葉を大切に心にしまってこれからの演奏活動を勇気を持って進んでいこう、
と思った次第です。
今日10月31日は渋谷でライブでした。
いゃ〜スクランブル交差点が仮装な方々だらけで全然歩けず…いつからこんなことになってしまったのでしょう(笑)
さて、先日とある共演者とJAZZの指導方法について話しをしていまして…スケール、コード、リズム、基本的なこともどうアプローチするかその人によって全然違ったりします。もちろん先生と同じ考え方、アプローチでなくても全然良いと思います。でも実際にみていると「先生のように弾きたい」と思って下さる方は上達が早いように思います。
そして、それは引いて言えば「JAZZを愛している」ということになるんではないか、という結論なのです。
習いに来る方にも色々な方がいらっしゃいます。
ピアノの技術が十分にあって譜面に書いてあることは弾けるけれどアドリブがとれない、という方、ピアノはほとんど弾けないけれど昔からJAZZが好きで良く聴いてました、という方、もちろんピアノの技術がある方でJAZZをずっと聴いて来た方もいらっしゃるし、ライブ活動をしていてワンポイントアドバイス的にブラッシュアップさせたい、という方まで、本当に様々です。
でも、これは多分共通…
ピアノが弾けても、本当にJAZZを愛していないと、途中で挫折しちゃうんです。「譜面に書いてあるもの弾いていればいいか…」
「JAZZそのものに憧れている」のと「JAZZが弾けることに憧れる」のは似ているようで全く違うんですね。
JAZZ愛は人によって程度も違うし、違って当然です。でもJAZZを愛している人は、JAZZのあんな所が好き、この音弾くともうたまらない!なーんて、具体的にどんどん見えて来て、自分のチャレンジしたいことも見えてくるんです。「先生のように弾きたい」と思って下さる方も、身近に具体的目標が出来ている、ということですから、同じなんですね。目標が見えなくなる時期もあって、辛いと思いますが、それを乗り越えたら、また楽しい世界が待っていて、やめられない止まらない!そして果てしない!(笑)
ということで、JAZZが上手くなりたいんですけどどうしたらいいですか?と訊かれたら
「JAZZを愛して下さい」と答えます。
私アレ好きなんですよね~女性ファッション誌で良く見る
「オシャレ女子の鞄の中身、大公開!!」みたいなの。
ミュージシャンといっても、ピアニストは楽器も持ち歩かないし
特殊な持ち物はあまりないのですが、いつもマジメなコラムが多い(?)
ので、たまにはこういうのもいいかな~と思いたって書いてみました。
ではいってみよう!!
何はなくてもまず譜面!その日のライブ内容によりますが、
リーダーの時は厚さ2~3cmのファイルを2~3冊もって
行きます。普段のトリオの時はメンバーも私の譜面を持って
きてくれるので自分の分だけです。
五線譜、筆記用具、iPod nano・・・五線譜は必携ですね。
突然電車の中で今日やりたい、という曲を思いついたり
するので。書くのはもっぱらフリクションボール(消せる
ボールペン)筆入れの中にはレッスンに使う赤ペン、消しゴム、
定規、修正液、セロテープ、はさみ、のり、が入ってます。
CD販売セット(笑)何枚持ち歩くか、もその日によって
違いますが、少なく持っていった時に限って売れるマーフィーの
法則!サイン用のペン、おつりの500円玉、販促用のポストカード
も。
手帳はもう10年ほど「ほぼ日手帳」です。仕事のすべてが書かれています。
何より見られたくないかも(笑)そして、名刺入れ。ちょっと大きめなので
iPhoneケースで代用してます。名刺は海外のサイトで安く作れます♪
化粧ポーチ、アクセサリー類。化粧品類は少ないほうかな。今回はポーチの
中身はナイショです(笑)アクセは服に合わせられるよう常に何種類か
持ち歩きます。iPhoneの充電器は忘れると生きていけない!(笑
譜面類とは別のバッグに入れている、普段使いのものたち。
PHS、本、財布、Suicaケース、ポイントカード入れ、化粧ポーチ
(こちらは簡易的な良く使うもの)、アメちゃん、ウェットティッシュ
(ピアノは色々な方が触るので除菌ティッシュは風邪予防)そして
この写真を撮っているiPhone!!
この他にも絆創膏、薬etc細々したものもありますが、ほぼ中身全部です。
ドレスを着る時にはこの他に着替え、靴、ハンドドライヤーなども
持ちあるくこともあります。
この他に楽器があるプレイヤーは大変だなあ。。と思った次第でした。
「ピアノを弾いてます」と言うと「お嬢様ですか?」なんて言われることもあって大抵は優雅なもの、というイメージを持たれているようです。でも実は体力も使うし、筋肉も使うし、ジャズになると初見でコードを読んでアドリブを考え、他の人のアドリブに瞬時に反応する集中力も必要になります。座っているけどなかなかに重労働です。一種の運動と言っても良いかもしれません。このコラムの題名「鍵盤の下のバタ足」にはちょっとそういうことも含めてあったりします。
体力的な部分だけでなく、難しいフレーズやパッセージを弾きこなすため、いい音色を出すためには、ピアノに向かう姿勢から肩、腕、手首、指の使い方や力の入れ方にもコツがあります。つまり「フォーム」を整えないといけないのです。そう言った意味でも「ピアノを含めた楽器演奏は運動と同じ」だと思っています。
よく出来ないフレーズをやたらと繰り返し練習すれば出来るようになる、と思われがちです。つまり練習は時間をかけなければいけない、ということにもつながります。しかし無闇に繰り返し練習するだけでは、その練習は一つの動作のため、一つのフレーズのため、だけのもので終わってしまいます。
運動ならあらゆる動きに対応することを可能にすること、つまり「思ったところに瞬時に身体が動く」これが楽器だと「浮かんだフレーズを瞬時に指で表現できるようにする」ためのものになります。そのために、まず「フォームを整える」ことが重要になってきます。もちろんフォームが悪くても何度も繰り返し練習すればフレーズは弾けるかもしれない、大きな音も鳴るかもしれない。でもどこかで余計な力ごかかって、手首や身体を痛めたりする人も少なくありません。
ピアノに対してどの椅子の高さ、距離でどの位置で座ってどのような姿勢を取ると1番無理なく良い音が出るのか、探してみましょう。そしてそれを覚えて繰り返して自分のものにします。
小さい頃から、自分の全体重を乗せるように、身体を使って弾きなさい、と言われながも脱力しなさい、と言われてかなり混乱しましたが、結局その両方は両立するものとわかるにはちょっと時間がかかりました。でもおかげさまで毎日ほぼ休みなく本番をこなし、ドラムや電子楽器などの大音量と格闘しながらも(笑)今まで腱鞘炎にもならず無事に演奏を続けていられるのも、小さい頃から習った「フォームを大切にする」ことを心掛けているからだと思います。
こんなこと書いてますが、運動は嫌いで全くできません(笑)悪しからず!
今年初めてのコラム更新です。
2010年の9月から始まったこのコラム『鍵盤の下のバタ足』
今年の9月で丸4年経つことになります。このコラムで78回目
ということで今年もジャズピアニストとして考えること、
ジャズピアノを通じて思うことをいろいろと発信していきたいと思います。
私のジャズピアニストとしてのキャリア、どこから開始したか
よくわからないんですが(笑)初めて自分のピアノトリオをやった
(今のメンバーではないのですが)のが2004年の6月でしたから
もしかしたら今年はひとつ節目の年になるのかもしれません。
昨年末11月1日に出したCDも、まだまだ発売して3ヶ月。都内~
福島、新潟とツアーして来ましたが、今年は春の北海道ツアー
(函館、札幌、千歳)を皮切りに関西中部方面のツアーも考えて
います。もっといろいろな地方にも行きたい!
初期のコラムを読み返すと、今の自分から見たらまだまだの
キャリアの中で生意気なことを書いていたりもして恥ずかしい限り
なのですが、その時その時で自分の持つ技術と知識で精一杯頑張って
いたんだな、ということもわかり、これまで後悔しない活動を続けて
こられたことに感謝しています。
今年も自分をよく見つめて、自分に正直に音楽を奏でていきたい
と思います。応援よろしくお願いします!
1月から12月までをザザッと振り返ります!!
1月
4日からトリオライブ決行!トリオライブは2本。
新潟ジャズストリート参加
2月
大野方栄さんのレコーディング参加
札幌クロスホテルの赤いピアノで演奏
トリオライブは2本。
3月
香川のRNC西日本放送ラジオでオンエアしていただく
トリオライブはゼロ。
4月
父の一周忌
新潟の県政記念館で演奏
ジャノメのセッションホスト卒業
トリオは吉祥寺に初出演の1本
5月
札幌・小樽ツアー 渡辺淳一文学館のホールが満員に!
トリオライブは5本
6月
トリオ2本。
おそばを食べながらのライブが面白かったです
7月
レコーディング。今回初の2日間レコーディングでした。
新潟ジャズストリートに参加。
大野方栄さんのアルバム「聚楽」発売
トリオライブ3本
8月
軽井沢で2日間演奏
長野県飯田市と天龍村で演奏
9月
吉野ミユキ(as)カルテットで名古屋・富士・八ヶ岳ツアー
トリオは2本。
10月
12日発売のジャズライフにインタビュー記事が掲載される
リリースを目前に控え9.10月は忙しかったです!
トリオは1本。
11月
1日4枚目のアルバム「Nobody Goes Away」をリリース
5日に渋谷JZ Bratにて発売記念ライブを満員で終了!!
福島、長岡、新潟のツアー。新潟のWEEK、NBSラジオ、FM
ポートでも取り上げていただく。
「週刊金曜日」にレビューが掲載される
トリオは5本
12月
アルバムが好調に売れる中クリスマスの色々な場所で
演奏させていただく
JunkStage7周年イベントに参加。沢山のライターさんと交流!
月間MJにレビュー記事掲載される
トリオは2本
1月のことが本当にずーーーっと昔のことに思えるほど
充実した1年を過ごせました。まだまだやりたくてやり
残したことが沢山あるので、来年こそは実現したいです!!
また来年も外山安樹子をよろしくお願い致します!!
先日生徒さんから「ジャズとポップスってどう違うんですか?」と
聞かれました。ジャズを習いたいけどジャズコースがないので
とりあえずポピュラーコースに通ってみたんです。。なんて方も
いらっしゃいますが、ジャズとポップス、大きな違いがあると
思います。
ポップスはとても広い言葉なので定義は難しいですが、「流行の
音楽」という意味で話していきます。その時代の流行の、という
ことなら、ジャズはポップスだった時代もあったんじゃないか?
と思いますが、今は残念ながら万人に流行している、とは言えない
ジャンルになってしまいました。
と、少し横道に逸れましたので話を戻します。
私もたまにポップス曲を演奏する仕事もしますが、基本的にポップス
は「譜面通り」の世界です。アドリブ部分も少しはあるかもしれません
が、そのサイズも決まっていて、1つの曲として決まった形が
あります。そういった意味ではクラシックに近いものがあるんじゃ
ないでしょうか?クラシックもポップスも何度も練習して決まった
音をより良く演奏することを目指すもの、といえます。
一方ジャズは、このコラムでも何度も書いていますが、「即興」が
重要な要素を占めます。譜面はほとんど必要でなく、コードを元に
自由に展開していきます。その展開の元となる材料としてポップス曲が
使われて、それが次第にジャズのスタンダード、という形になることも
あります。
ポップスでも、ある程度自由に演奏するジャズの要素を沢山取り入れる
人もいます。市販の譜面でメロディーだけが載っていてコードが上に
振られているもの、これはある程度ジャズの知識があると演奏しやすい
です。ポップだけれどジャズの4ビートのリズムやアドリブをどんどん
取り入れるポップスの曲や、ジャズのミュージシャンがポップな曲を
やることもあり、ポップスとジャズは融合できるお互いに柔軟性の
あるジャンルであるともいえます。
でもとりあえずジャズコースとポピュラーコース、どちらがよいかと
問われたら、ジャズやれたほうが面白いと思います。だってコードさえ
あれば、どんどん世界が広がっていくんですもの!!
さて、9月のコラムでも書いた新しいアルバムの進捗状況です。
とりあえずジャケットのデザインが決まり、CDが少しづつ
形になってきています。
そして、ジャズ雑誌にもインタビューが載る予定です。掲載
されたらまたお知らせしますが、インタビュアーの方がとても
鋭くて、本当に面白いインタビューでした。自分の気づかない
ところまで気づいてくださったり、悩んでいたところをズバリ
指摘されたり!!
CDという形で自分の演奏や作品を残すのは本当にこだわり始める
と際限がなく、とても大変ですが、でも喜びでもあります。
こうしてできた作品をお披露目するライブが決まりました!
JZ Bratは、3枚目のCD発売記念ライブでもお世話になりましたが、
音響も雰囲気もお料理もスタッフさんも最高で本当に素敵な
空間をお客様と共有できて幸せでした。この4枚目のアルバムも
このJZ Bratでぜひ皆さんに体験していただきたいと思って
おりますので、よろしくお願いします!!
♪♪外山安樹子トリオ 4thCD発売記念Live ~『Nobody Goes Away』~Jazz
11月5日(火)渋谷「JZ Brat」
〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町26-1 セルリアンタワー東急ホテル2階
(渋谷駅 南改札西口より徒歩3分)
http://www.jzbrat.com/
外山安樹子トリオ:関口宗之(b)秋葉正樹(dr)
1st:Start 19:302nd:Start 21:00(入替なし
予約¥3,300 当日¥3,800学生¥2,500(要学生証)
(未就学児童は無料です)
当日は、CD即売会もあります。定価3000円のところ
この日限定で2500円で発売いたします。
ご予約は
03-5728-0168(平日15時~21時)または
http://www.jzbrat.com/liveinfo/2013/11/#20131105
もしくは私まで直接連絡をください。
ambition.akiko@gmail.com
最近良く思い出す言葉が、中学高校時代によく母に
言われていた言葉なんです。勉強ができるようになりたい
くせに努力は嫌いだった私に
「勉強は、やったらやっただけ成果がでるもの。こんな風に
ハッキリと正等に努力の結果が出るのは学生時代だけ。
社会に出たら頑張っても色んな要素で実力通り評価されないで
悔しい想いをすることもある。だから今、自分の実力で成果を
挙げられるうちにあげなさい」と。
ピアノなどの芸事はもちろん、社会生活の中では「自分の
ほうができるはずなのに。。。」と理不尽な想いをすることが
沢山あります。頑張っても頑張っただけの成果がでない、そんな
ことのほうが多いかもしれません。処世術や営業術も実力のうち
と言われ、本職の実力ではないところで評価されることも。
でも、でも、抜きん出た実力があれば、きっと評価してもらえる
はず、とも思います。プロになろうと決めてから先輩に言われた
言葉。
「この人がこんなところにいちゃいけない、そう思わせる演奏
をしていれば、きっと誰かが認めてくれる。自然にふさわしい
場所に出ていけるから頑張れ!」
この言葉を信じて、演奏以外の色んなことに気を揉めること
もあるけれど、やっぱり自分の演奏を追求していかなければ
いけないな、と思うのでした。