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1月
ライブ初めは新宿「白龍館」でデュオ。白龍館のベーゼンドルファーに出会えてまたデュオを再開し、今年は10本やりました!
新潟冬のJAZZストリートに参加。
2月
札幌「ジャムジカ」で地元の舘山さん(ds)柳さん(b)とライブ。
前橋「夢スタジオ」にて吉野ミユキ(as)カルテットのレコーディング
3月
勝田台文化センターのホールや3月で閉店の水戸「B2」など様々な場所て演奏。大塚「GRECO」でのトリオや「kura aoyama」のデュオなども。
4月
吉野ミユキ(as)カルテットのCD発売記念ライブを吉祥寺「サムタイム」を皮切りに開始
5月
外山安樹子トリオ、北海道ツアー。函館、札幌2箇所、千歳JAZZ倶楽部、の4箇所で行う。
6月
外山安樹子トリオ、大阪、名古屋、浜松でツアー。
7月
JAZZ講座のお手伝いや船橋の公民館の杮落としに出演。トリオやデュオも色々と
8月
つくば音楽祭、ふれあいホールにて外山安樹子トリオで出演。
島村楽器の発表会「Your Stage」昨年に続きサントリーホール小ホールにて開催、JAZZ部門をお手伝い
コーラスグループSUITE VOICEの皆様と岡崎、名古屋での演奏。
恩師の還暦パーティーで演奏。
9月
NHK-FM千葉の「ひるどきちば」に出演。NHK内でライブも行う
吉川ナオミ(vo)グループで上越市へ。
吉野ミユキカルテットで名古屋、静岡、八ヶ岳、安曇野とツアー。
10月
ベイサイドJAZZちば(JAZZフェス)に外山安樹子トリオとしては初めて参加。
その他にもトリオとして初めて出演するお店に3つ出演。
11月
4日間の休みを取ったにも関わらずいつもの月よりライブ本数が多かった!忙しい月でした。
12月
クリスマスに向けて色んな地方を休みなく駆け回る。どれも楽しい素敵な現場でした。
トリオは26本(前年より2本増)
デュオは10本(前年より8本増)
ソロもライブとしては5本、ソロピアノとしての表現も改めて練る必要を感じた1年でした。
個人的には、目標はあまり達成できず、足踏みした感も強かったのですが、できる範囲内で進んで行ったつもりです。目には見えなくてもいつかその1歩が10歩100歩になっていればな、と思います。
来年も外山安樹子をよろしくお願い致します。
2014年12月31日
外山 安樹子
JAZZの譜面てどんなもの?と良く聞かれます。
譜面は基本的にはテーマのメロディーとコードがふってあるシンプルなものです。
まずはテーマのメロディーをその通り演奏し、最後まで行ったら最初の小節に戻り、コード進行と小節数を守りながら何度も繰り返して長ーく演奏することになります。そこがアドリブと呼ばれる部分。ですから全く何もないところから演奏するのではなく、コード進行と小節数という枠組みの中で自由にメロディーを展開していくのです。(この枠組みも無視して全く何もないところから演奏するのがフリーJAZZです)
大抵枠組みとなる部分はA4 1枚か2枚で収まる長さ、平均的には32小節程度です。なので、メロディーとコード進行を覚えれば譜面を見る必要もないし、比較的暗譜もし易いジャンルだと思います。
JAZZスタンダードと呼ばれる曲は1000〜2000くらいでしょうか?プロたるもの、毎日繰り返しスタンダードを演奏し続けるのだからこれらを数多く覚えてナンボ、みたいな風潮もあります。
もちろん私も大抵のものは覚えていますし、さらに歌の方は人によってキーも違うので、1つの曲をエニーキーで弾けるようにもしています。
覚えておかなければプロではない、と暗譜至上主義の方も結構いらっしゃいます。
ただ、私自身はそこまで暗譜至上主義ではありませんし、逆に譜面は重要で、どんな有名な曲でも自分がリーダーで演奏する時にはなるべく用意するようにしています。
それは何故かというと、コード進行を非常に重視しているからです。
JAZZ以外でもそうですが、一つのメロディーに対しては、様々な和声を当てはめることができます。そして、どんな和声を当てはめるかによって、個性が出てくるわけです。
お互いのプレイヤーがどっちのコードに行くのか、駆け引きを楽しむ、音のぶつかりを楽しむ、ということもできますが、そこに気をとられることなく、アドリブに集中したい、美しいハーモニーを重視したい、と思うと、譜面ではっきりさせておいたほうかよいわけです。
すなわちそれは、リーダーとしてきっちりと他のプレイヤーに方向性を示す意味で、譜面がとても重要だ、ということも示しています。
また、JAZZプレイヤーはセッション的に、初見や少ないリハーサル時間で演奏する場面も多いので、自分の譜面は「初めてこの譜面を見た人が迷わない、わかりやすい」譜面を目指しているつもりです。プレイヤー的目線で、どこに何の記号を書くと見落とさないか、目の流れが自然に流れる方向に書く、印はわかりやすく、複雑なものは避ける、etc…
そうすることによって、プレイヤーの自由度も尊重しつつ、譜面からの情報で自らの個性をサウンドで表現することもできるわけです。
だからJAZZの譜面は、たった1枚の小さなスペースに大切な情報が沢山詰まったそのプレイヤーの宝物でもあります。勝手に拝借したり横流ししたり、しないでね(笑)
JAZZのライブハウスでの演奏は、その日は一晩「外山安樹子」とか、看板になる人や共演者の名前が出ていて、その人の演奏を聴きにくる方々が多いです。もちろん中には初めてライブハウスに来ました、という方もいらっしゃるし、どういう人がでるのかは関係なくJAZZを聴きに来た、という方もいらっしゃいます。
でも大半は、その日の出演者を何らかの形でチェックしていたり、知っているだと思います。
そういう時は、私の普段のライブのスタイルをお聴きいただくことがほとんどです。外山安樹子トリオなら、リーダーの私自身の現在の集大成のような、外山安樹子ショーのような、そんな感じです。
一方「JAZZライブ」として銘打って、ショッピングモール、イベント、レストランなどで不特定多数の方々の前で演奏する時はまたちょっと事情が違ってきます。(BGMとして演奏する時はまた全然ちがうので、これは以前私が書いた「北風と太陽」というエッセイを読んでいただけたらと思います。)
まずJAZZを初めて聴く方のことも想定します。ライブでも初めて聴く方がいらっしゃることもありますが、ライブではそれを踏まえつつも自分のやりたい曲をやってしまうことが多いかな、と。
そして、JAZZと聞いて一般にイメージする曲などを選曲したり、皆様の知っている曲を題材にJAZZアレンジしたり、MCではより丁寧にJAZZについて説明したり、楽器について説明したりすることを心がけます。
でも、演奏内容は…これは実は誰の前でもどんなシチュエーションでも、ほとんど変えていないんです。初めての方にも、普段のライブさながらの突っ込んだアドリブプレイや掛け合いを楽しんでもらいたい、という想いからです。初めての方のためにわかりやすい演奏を…なんて言っても、どこか本気でない演奏はどんな人にも見透かされてしまいます。
JAZZの詳しいことは分からなくても、音楽はわかるものでなく、感じるもの…きっと、伝わると思って演奏しています。
不特定多数の方々に初めて私の演奏を聴いていただく、という機会は、活動の場が広がると共に増えます。最初はとても怖くて緊張しましたが、今はとても楽しいです。
そして、楽しんで演奏していることもまた、伝わるんだなーと実感します。緊張感も伝わっちゃいますものね。
これからも演奏で皆様も演奏者もハッピーになれる場が作れたらいいなと思います。
私のミッフィー好きをご存知の皆様には、何をいまさら〜〜
という感じだと思いますが、私はディック・ブルーナさんが描くウサギの女の子ミッフィーちゃんが大好きです。好き過ぎてミッフィーちゃんの曲を作ったくらいです。
オランダ生まれのこの子は昔も今も、私に
勇気と元気を与えてくれる存在です。
唐突ですが、みなさん、ミッフィーって1体書く
のにどれくらいの時間がかかるかご存知ですか?
何年か前に作者のブルーナさんがミッフィー
を実際に書いているビデオを見たのですが、なんとなんと
下絵デッサン含めて1〜2時間かかるのだそうです!
単純にみえるものが、実際書くことが難しいというのは
よくあることですが、それにしても、計算しつくされ、
複雑にデッサンされたものが、最終的には1本の線で一気に
書かれたかのように出来上がった様子を見て、本当に
びっくりしました。
と同時に、私の作品作りのモットーとも通じるものがあって、
嬉しかったのでした。どんなに複雑なハーモニーや構成の曲
でも、最終的には、ミッフィーのように、子供から大人まで
みんなにわかりやすい、聴き易いものに聴こえるような作品
を作る、というのが私のモットーです。
こんな曲誰でも作れるよ、ってバカにされるかもしれないけれど、そんな時には、ミッフィーちゃんを見て、勇気付け
られ、また曲書こう!って思えるのでした。
ミッフィーはやっぱすごい。
本日8月31日、札幌パークホテルにて私の小1から高1までのピアノの先生の還暦パーティーがありました。門下生のみなさんの楽しいスピーチ、演奏、先生の毒舌的ツッコミ(笑)と、終始笑いの絶えないリラックスムードの、でもどこか緊張感のある、まさに先生のお人柄そのもののような会となりました。私も門下生の一人としてジャズのスタンダードから「酒とバラの日々」オリジナルの「誰もいなくならない」小5の時のオリジナル曲「ラベンダーの丘」そしてそれをジャズアレンジした「ノスタルジア」を演奏をしてきました。
ヤマハ札幌センターというところに毎週、夏休みや冬休みはほぼ毎日通い、同年代の仲間たちと、コンクールやコンサートで切磋琢磨した日々。私以外は(^^;;練習熱心でほとんどの子が芸大に入った、凄い門下生の集まり…そんな中、練習はサボる、先生には反抗しては迷惑をかける、オマケに高校で突然ピアノをやめてしまったこんな私が、門下生の代表として演奏なんてしても良いのか、とても戸惑い緊張しました。
大人になってピアノを再開して、ジャズピアノの演奏活動をしている、と先生にも面と向かっては言い出せずにいたある日、品川のレストランで演奏していたらリクエストカードが来ました。そこに「ラベンダーの丘を弾いて下さい」との見慣れた文字。「!?」一瞬頭が真っ白になり、客席に先生の姿を見つけてからはもうドキドキドキドキ…。ホームページのスケジュールをチェックして、東京での用事に合わせて寄って下さったのでした。
随分不義理ばかりしていたのに、こうして気にかけて下さって、その後も札幌でライブがある度に来て下さり…。先生の懐の深さと今迄のご指導に改めて感謝の気持ちでいっぱいになったのでした。
オリジナルの2曲は先生からのリクエストで特に思い入れとエピソードの詰まった曲でもあったので、先生への感謝の気持ちを込めて楽しく演奏しました。
今日の出席者は100名。ほとんどが指導者であったり、孫弟子の方もいらしたり…数多くの生徒に、一人一人に深い愛情と厳しい目を注ぎ、見守られて来た先生、改めて尊敬の念を覚えます。
4月にこんな記事を書きました。
http://www.junkstage.com/toyama/?p=313
「上手いんだけど、何か伝わってくるものがない」という言葉をよく聞くけれど、これは
演奏者の「聞かせよう、上手く見せよう」と
という邪念が出て音に力が入って、受け止める側が疲れてしまう、ということなのでは?
と書きました。
でも私の個人的感情なのですが、「上手いけと伝わってこない演奏」という言葉がとても嫌いなんです。上手いこと、技術的な努力をしてその成果を出すことに否定的なニュアンスがあることがおかしいと思うんです。でもそう言う人が後を絶たないのはなぜだろう…
事あるごとに考えていましたが、
「上手い」ということ自体が違うニュアンスで捉えられているんじゃないかな、と思ったわけです。
テクニック的に凄いことをしているんだなーと感心させる演奏をすること、これが上手い、ということになるでしょうか?
私の答えはノーです。
本当に上手い人は、難しいことをやっている、ということすら人に気づかせない人なんだと思います。サラッとやっているから、専門家から見ると凄いことをやっているけれど、見た目(聴いた目?)目立たない。簡単にシンプルに聴こえる演奏こそ、裏でそう聴こえるための様々な努力と工夫が凝らされているんです。美しいメロディーは運指が難しい、と良く言われます。そしてまさにこのブログの題名とも繋がりますが、美しく見える白鳥は水面下の見えないところでバタ足をして必死に美しい姿をキープしているんです!
だから「上手いんだけど…」と言われる人の演奏は、まだ巧い、に達していないのではないか、と思います。やっぱり巧い人の演奏は心を打ちます。
CDを作る時、もちろん聴いていただくことを考えながら構成などを練るわけですが、でも基本楽曲や演奏は自分達がやりたいこと、表現したいこと、なわけです。
それを聴いて、ファンになって下さったり、ライブも聴いてみたい、と思っていただけることは、なんて奇跡なんだろう、といつも思います。さらに、自分が行ったことごない場所にもCDは行ってくれるんです。そしてそれを偶然、手に取ってくれる方々…ツアーはそういう方々との対面でもあるわけです。住むところも、年齢も性別も境遇も違う人たちが、私のCDをきっかけに集まってくれる…そんな空間で演奏することは、いつも本当に幸せです。だから、いつもツアーに行く時には、知らない土地、初めての場所で不安も沢山あったり、やる前にはもうツアーなんてやめよう、と思って悩んだりするけれど、行って演奏すると「またこの喜びを味わいたい」と思って病みつきになってしまうんですね(笑)
今年も5月の北海道、6月の大阪、名古屋、静岡、本当に楽しくてまた行きたいと思ってます。
そして、まだ見ぬ地へも、どんどん行って演奏してみたい、そう思うのです。
前コラムで小さな頃から曲作りには美しいメロディーが大事と叩きこまれてきたことを書きましたが、昨年11月に発売した4枚目のCD「Nobody Goes Away」から表題作の「誰もいなくならない」がジャズ批評誌の2013年度ディスク大賞メロディ部門で賞をいただきました。
2枚目の「All is in the Sky」3枚目の「Ambition」に続き連続して3回目の受賞となりました。
どこかのコンクールに応募したり、売り込みするのが不得意な私ですが、こうして自然な形で選んで下さる方には毎回感謝の気持ちでいっぱいです。
これからもこの気持ちを忘れずに良いメロディーが作れるように頑張りたいと思います!
先日自分の部屋の荷物整理で実家に帰ってきました。出てきたのは幼稚園から高校までの作文や絵、そして音楽関係の教材やノート。改めて見て「こんなこと考えてたのか」と驚かされること、「そうそう、そうだった」と思い返すことなどたくさんあって楽しい作業でした。
幼稚園から小学校時代は将来ピアニストになりたいと思っていたようで作文にも「ピアニストになるために頑張りますっ!」と書いてあったり(笑)
そして小1の時から始めた作曲、その当時の手書き譜面も出てきました。都合5ページあり転調も2回ありました!
その後小3頃から作曲の特別レッスンを受け始めました。月2回、東京から作曲の先生が来てくださって、今思うと贅沢ですね。その先生のレッスンはご自分の作品をみんなでドレミで歌うことから始まります。このプリントが沢山出てきました。どれも美しいメロディーがあり、譜面をみているとここに自分の今のルーツがあるんじゃないか、と強く感じました!曲を作り始める時に、まず4〜8小節のモチーフを沢山作っていくのですが、歌うように美しいメロディー、そして自分らしいメロディー、というものが出てくるまでモチーフ作りが続いたことを思い出しました。歌うように、息の長いラインで…その先生のアドバイスは今の曲作りにも色濃く残されています。
そんな自分の原点に再会して嬉しい帰省でした。
2013年、最初のコラムです。今年もよろしくお願いします!
しょっぱなのコラムからいきなり個人的な話になってしまいますが、
年が明けて3週間あまり、ずっと考えていることは「踏ん張る」という
ことです。
だいたい月に1~2回、自分名義の「外山安樹子トリオ」でライブを
しています。そのほかの日は他のミュージシャンのバンドに参加したり
ソロでBGMをやったり。「外山安樹子・・・」の看板を下げている
限り、集客の責任もだいたいは自分に課せられるわけです。コンスタント
に一定の数のお客様に来ていただく、というのは本当に難しいです。
「お知り合い」以外の方にも知ってもらい、ライブに足を運んでもらわ
なければ続かない。でもジャズを聴く、さらにジャズのライブハウスに
足を運ぶ、という方はとても限られるし、その中で知らないミュージシャン
のライブに足を運ぶ、という方もさらに限られるわけですね。何より
皆さんに「お金と時間を割いて生演奏を聴きたい」と思っていただける
演奏家にならなくてはいけない。これが一番難しいか・・・。
実際に集客がうまくいかずにライブが終わったりすると、自分
だけの問題ではなく、出演したお店からは「ボランティアでやってる
んじゃないんで」なんて次回の出演を断られたり、メンバーにだって
迷惑を掛ける。「ああ、もう自分の名義のライブはやるのやめようかな」
とか「しばらく休もうかな」なんて思うわけです。
でも、、、、こう思うのは、どのミュージシャンも同じ(だと思う)
のです。そこで休んだりやめたりするのは簡単。踏ん張らねば!
踏ん張る方法も沢山ありますが、奇をてらった売り込み作戦とか
に走るのではなく、文字通り「足元を固め」なきゃですね。自分の
表現したいことがきちんとできるように、技術も感性も磨かなきゃ、
です。毎日の忙しさで演奏がいい加減になっていないか。疲れて
感受性が鈍くなっていないか。色々反省もあります。
自分らしい音楽を発信し続ける、そのことで他の人に迷惑を
かけない、自分も皆も幸せになる、そんな状態になれるように・・・
踏ん張り続けようと思います。