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2015/02/23

トンガの鈴木です。毎日暑いです。鬱陶しいくらいに。

2つ前で、自分のパートナーたちということで、自分が演奏する楽器を紹介しました。枢機卿誕生のニュースがありましたので、一つ挟んでおりますが…。その楽器の流れで「楽器の癖」というものを書いてみようと思います。トランペット奏者の太田さんのシリーズ物コラム『指とピストン』と多少リンクしますので、そちらも併せて読んでいただくとよろしいかと。

前回書いた通り、昨年末帰国した際に、Ebソプラノコルネットという楽器を購入致しました。名の知れたブランドメーカーだと、まぁ、軽く30万円位するし、ほんとにいいものだとその倍以上はしたりします。車で例えると細部にまで極上をこだわりぬいたスーパーカーと大衆車の違いくらい?でも、僕がそんな高級なものを持ってても、それこそ宝の持ち腐れなので、日本の某楽器商店のブランドの安いのを購入しました。懐も寂しいしね。楽器を始めたいんだが、高くて手が出ないという人などに、手軽に体験してもらいたい、楽器人口の底辺を広げたい、だけど、ちゃんとある程度、きちんとした「楽器」としてというコンセプトだそうで、帰国時にその店舗で試奏させてもらったら、値段の割には良さげな手応えでしたので、トンガ帰国直前に購入。恐らくですが、中国の楽器製造工場から購入し、それをそこの楽器店のメンテナンスチームが組み立て、調整を行って販売しているものと思われます。中国は粗悪品もかなり多いのですが、最近は多少レベルが上がってきているようですね。それとも、そのメンテナンスチームの腕がいいのか?僕はこのブランド気に入りましたよ。トンガでもお勧めしたい。

通常トランペットやコルネットと言うのは、1.33mの長さのBb管というものですが、僕が買ったのはそれの2/3ほどの短さのEb管というもの。当然Bb管より人口が少ないので、研究され尽くされてないらしい(笑)。なので、楽器の精度も個体差もBb管以上にあります。

管楽器は、通常機械で作られます。パーツによっては職人さんの板金技術を用いて手作業だったりしますが、それは高級品の話。なので、同じ型番の楽器でも、色々と個体差があります。同じ材質、同じ 設計図でも。息が通りやすいとか、抵抗があるとか、ないとか。あとは、実際に発せられた音の硬度、広がり具合、などなど…。かなりマニアックにチェックし ます。なので、本当は楽器を買う時は、まず型番、タイプを選定(この辺は財布との相談ですね)、ついで、できれば同じ型番の楽器を幾つか出してもらって吹き比べ、自分に一番しっくり来る 楽器を購入する。できれば、プロや先生同伴で。僕のトランペットは、大学のトランペットの教授と共に選定しました。全く同じ楽器を10本以上揃えてもらって、取っ替え引っ替え同じ楽器を吹き比べて、 5本に絞り、3本に絞り、最終的に1本に。もう25年経ちますが、まだ元気です。去年のオケの時も問題なく。同じラッパ吹き(大学の同級生とか)に吹かせても、「この型で、こんなに吹きやすい楽器はそうないぞ!」と言われるくらい。良い楽器に巡り会えました。そして楽器購入後は その楽器と自分との相性や、その楽器の癖などを個性を見つける旅が始まります(笑)。要は楽器購入までは第一印象にすぎないんです。ヤマハさんなどは、比較的個体差が少なく、安定しているというので、高級機種から低価格帯のものまで人気がありますね。なので楽器を購入される際は、できれば誰か信頼できる人に同伴してもらうことをお勧めします。もし誰もいない場合は、店員さんにじっくり付き合ってもらいましょう。比較的放置プレーされた場合は、その楽器店に「二度と」足を踏み入れない方がいいです。楽器は結構一生ものなので、店員さんとの出会いが楽器との出会いになってもおかしくないし、不具合などのメンテナンスも相談できますし…。専門店の店員さんは、結構マニアックですので、相談するといろんな引き出しから話が飛び出して面白いですよ。

Junkstageのラッパ奏者のコラムニスト、太田さんの『指とピスト ン』シリーズ(ここと、ここと、ここと、ここ)で、「音程が気持ち悪いので替え指を…」というくだりがあるのですが、そういう癖を見つけて、修正していきます。楽器の修正はかなり難しいの で、通常は自分を修正していきます。因みに、太田さんの楽器と僕の楽器は、同じメーカーで、恐らく同じ型なんじゃないかなと思われますが、僕の楽器ではその音に関して、特に疑問を思っ たことはありませんが、それは単に僕が音痴で、こだわりがないだけかも知れません。でも、実際にその音に関する音程の悪さと言う話は、正直な話あまり聞いたことがない、というか、初めて聞きました。なので、そういう癖があるんでしょうね、楽器に。管楽器というものは、概して小さくなるに連れて楽器の精度が落ちていくようで、通常の指使 いでの音程の悪さが目立ってきます。Ebコルネットは通常のトランペット、コルネットの2/3の長さなので、それこそ替え指の嵐です。新しい楽器、しかも それほど質の高くない楽器なわけで、その癖探しには賛美歌がもってこいなのです。

今、僕は教会の聖歌伴奏バンドで演奏するのがメインですが、実際に賛美歌を演奏しながら、その実、トレーニングだったり(笑)。一人で練習すると、多少の音程のゆらぎは気にならないのですが、人と合わせること によって、音程のズレが明確になってくる。替え指やトリガー等でどの位調節すればいいのかわかってきます。今はこの状態です。ただし、癖が分かったとしても、実際には、その吹いている音が和音の中でのどの音か?どういう役割を持っているのか?ということで、その都度その都度、常に微調整していかなければなりませんが。癖がわかってくると微調整の加減がしやすくなる程度の話です。楽器の癖と、その楽器に対して自分がどうアプローチすればいいのか…。音程の問題もそうですが、吹奏感の違いも把握します。どこまで吹いたらオーバーブローしちゃうとか、合奏の中でのバランスの取り方とか…。

前々回の投稿の写真、トランペットに U字や丸いパーツがあり、ピッコロトランペットにも丸パーツがあるのですが、ちょうど見えない(笑)。フリューゲルホルンやEbコルネットにはトリガーと呼ばれるレ バーが見えると思いますが、これを操作すると、特定のパイプ(1番と3番、もしくは3番のみ。構えた時の手前から)の長さを伸縮させることができ、微妙な音程もここで調整で きる仕組みになってます。太田さんの場合、音程の悪い問題が2番ピストンのみ押さえるところだったので、微調整ができなく、替え指しか対処できなかったというわけ ですね。それでもできない場合は、口で微調整です。ただ、極端に短い音の場合は、前後の音に影響しますし、面倒なので、流しますが(笑)。そんなわけで、今は聖歌伴奏をしながら、その実、自分の楽器の癖を探してたりします。今回の楽器は安物の楽器だった割には、音の抜け方、まとまり、吹きやすさ など、意外とトータルバランスの良い楽器というのがわかってきました。安物と言っても、やはり数万から10万円近くはしますので、買った以上せめて元を取るくらいはお付き合いしてあげないとね。新しい楽器にどんどん息を吹き込んで、楽器を振動させ、楽器のポテンシャルを上げるか下げるかは、演奏者次第。なので、今は第一印象が過ぎ、交際を深めている感じでしょうか?ラッパと毎日「チュー」してます。僕は結婚してませんが、それに近い気がしますね。お付き合いして、結婚して初めて、相手の知らない部分を見つけ、いい具合に折り合いをつけていく…的な(笑)。相手の欠点をあげつらって文句をいうのは簡単ですが、常に微調整しながら仲良くやっていきたいものです。

この投稿、大多数の人にとっては「どうでもいい」ですね。読んで下さり、ありがとうございます。

2015/02/23 08:32 | トンガ王国, 音楽 | No Comments

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