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2014/01/09

明けましておめでとうございます。

2008年の1月にトンガに渡り、その後は一度2010年の夏に帰国しただけなので、日本の正月は6年ぶりでした。改めて、中々日本の正月というものは、かなり日本固有なものであることを痛感してます。いや、一応日本人なので、「これぞ日本!」という感じなんですが。今年もよろしくおねがいします。

海外というのは、特にキリスト教国では、クリスマスがメイン(当然教会行事として)でして、正月という概念はありません。元旦はさすがに休みになりますが、別に正月固有の風習や食事があるわけでもなく、翌日2日は平日に戻ったりします。なので、正月気分というものを味わうのは6年ぶり。今年は実家で過ごしたわけですが、我が家の隣には神社がありまして、3ヶ日の間は、ひたすら宮城道雄の「春の海」がエンドレスで繰り返されてました。「春の海」は言わずとも知れた箏と尺八の名曲、正月の代名詞的な楽曲でありまして、恐らく日本人であるならば「絶対知っている一曲」だと思います。というわけで、新年一発目は日本の音楽から書いてみたいと思います。

さて、絶対知ってる一曲ですけれども、「春の海なんて知らない」という方は、こちらをどうぞ。↓

どうですか?聞いたことありませんか?この曲が「春の海」です。

この曲を三日間エンドレスで、朝9時から夕方6時まで聞き続けるといい加減に「勘弁してくれ…」という気持ちになったのは事実ですが、そう思いながらも、ちょっとじっくり聞いてみると意外と面白いというか、思いっきり日本を代表するような曲なのに、結構西洋音楽(クラシックですね)っぽいなぁと思うことが度々ありまして…。

そういうわけで、とりあえずネットで行く先は、wikipedia先生。
びっくりしたのは、意外や意外、この曲昭和に入ってからの作品だったんですね。作曲は1929年、昭和4年。てっきり江戸時代の作品だと思ってました。なるほど、そうなると日本にも西洋音楽が入ってきてますから、そういう香りがしてもおかしくない。そして、この曲が世界的に有名になったのは、本人宮城道雄とフランスの女流ヴァイオリニスト、ルネ・シュメーとの共演で、この録音が日本、アメリカ、フランスで発売されたことによる。へぇ…。ちなみに、その録音はこちら↓

音楽構造的には、驚くほどソナタ形式。ソナタ形式とはベートーベンの時代あたりに確立したクラシック音楽の「超」基本的な音楽形式で、提示部ー展開部ー再現部という三部形式で、どうも人間の耳には、メロディーが繰り返されることによって安堵感を与えるというものがあるそうです。なので、提示部で主題を奏で、それを基に展開部で自由に膨らませ、再び提示部で示した主題を奏で曲を終えるというもの。日本のJポップスとかでも、「サビの部分」とかがその繰り返しに相当すると思うし、ジャズでも、最初に主題を演奏し、2回目、3回目…と自由に即興演奏をし、そして、最後に主題を演奏して終わりますよね。再現では多少おかずがついたり、曲を収めるに最後が変わったりはしますが。音楽学での楽曲分析をする際に、まず、この曲の形式はなにか?ということに着目しますが、そして、「とりあえず、ソナタ形式じゃないか?」と疑って、外れたらその他の形式の可能性を探ります。そのくらい基本で、誰もがやってることなんです。大きく形式的な繰り返しの他、ほんとに短いフレーズやリズムの繰り返しという技法もよく用いられます。

こういう技法が、春の海でもふんだんに用いられておりまして、多分、そういう点から「西洋音楽っぽいな」と思ったのかも知れません。

というわけで、このへんで。

あ、こういう変わり種もありましたので、挙げておきます。

2014/01/09 05:17 | 日本 | No Comments

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