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2008/04/28

【カラヤン】
 
オーストリア生まれの世界的な指揮者、ヘルベルト・フォン・カラヤンのこと。
 
世界的な楽団ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の音楽監督を務めながら、一時期それと同時にウィーン国立歌劇場の芸術監督の地位にもあったことなどから、「楽壇の帝王」と呼ばれ、クラシック界のみならずその名は世界中に知られていた。
オーケストラに対して演奏の完璧な正確さを要求し、音を徹底的に磨き上げることで有名で、「曲を勉強するならカラヤンの録音を買えば間違いない」とも言われる。
究極のナルシストでもあり、自らの映像の公開にはうるさく、写真は片側からの撮影しか許さず、映像収録の際はオーケストラも楽器の位置や高さを完璧に揃えた状態での別撮りを行っていたため、映像と音がズレている事がよくある。
 
また、CDの記録時間「74分」はカラヤンが決めた、という伝説もある。
 
【合奏】 ⇔ 独奏
 
複数人が同時に演奏を行うこと。
 
吹奏楽やオーケストラの部活などで、参加者みんなで演奏・練習をする場合には「合奏」と言われる事がある。

逆に、1人で演奏する事を「独奏」と呼ぶ。
 
【カルテット】

四重奏のこと。

文字通り4人の演奏者から成り立つ室内楽。
4人が同時に行うアンサンブルのうち、各パートを1人ずつが担当する。

演奏者のうち2人が同じ演奏をしている場合は「合奏」と呼ぶ。
 
【九響】 (きゅう-きょう)

九州交響楽団の通称。

福岡を本拠地とする九州唯一のプロオーケストラ。
近年、世界的チェリストであるダヴィド・ゲリンガスが首席客演指揮者に、そして豊嶋泰嗣(新日本フィルと兼任)・扇谷泰朋(日本フィルと兼任)の両名がソロコンサートマスターに就任し、意欲的なプログラム構成が増えている。
 
【巨人】

マーラー作曲、交響曲第1番の標題であり通称。

この標題は、マーラーの愛読書であったジャン・パウルの小説『巨人』に由来する。
第3楽章冒頭、童謡「フレール・ジャック」として知られるフランスの民謡を短調にしたコントラバス・ソロによる主題が奏される。
 
【きりとも】

桐朋学園大学の通称。

小澤征爾を代表に世界的な演奏家を数多く輩出している。
子供のための音楽教室から大学・大学院まで、一貫して少数精鋭による密度の濃い音楽教育を徹底している。

東邦音楽大学も「とうほう」と読むことから、選別のため「きりとも」と呼ばれる事が多い。
 
【クインテット】

5人の演奏者から成り立つ室内楽。
 
【群響】 (ぐん-きょう) 

群馬交響楽団の通称。

高崎市を拠点とするプロオーケストラ。
1955年に公開された群馬交響楽団をモデルに制作された映画「ここに泉あり」でその名が一躍知られるようになった。
 
【ゲネプロ】 = ゲーペー

初日公演や演奏会の間近に舞台上で行う最後の全体リハーサル、「通し稽古」をさす言葉。

ドイツ語のGeneralprobe(ゲネラールプローベ)を略した言葉で、。「ゲネ」や「GP」(ゲーペー)とも呼ぶ。

なお、これらの略語は日本だけで、ドイツ語圏で「ゲネプロ」と言っても通じず、英語圏では「ドレスリハーサル」と表現される事がほとんど。
プロのオーケストラの場合、ゲネプロでは本番に備え力を抜きつつ全体を1度通して終わるか、ホールの響きを確認するだけで終わる事が多い。
 
【ゲーペー】 = ゲネプロ

【ゲネプロ】参照のこと。
「GP」がドイツ語読みで「ゲーペー」となる事から発生した略語。

【コバケン】

指揮者、小林研一郎の通称。

東京芸術大学卒業後、第1回ブダペスト国際指揮者コンクール優勝をきっかけに活躍。
ハンガリー国立交響楽団では永く常任指揮者と音楽総監督を務め、ハンガリーで最も有名な日本人とすら言われている。
 
【コンマス】

「コンサートマスター」の略称。

オーケストラの演奏をとりまとめる職をいい、一般には第1ヴァイオリン(ヴァイオリンの第1パート)のトップ(首席奏者)を指す。
詳細は過去記事「コンサートマスター 」でどうぞ。
 
【コンチェルト】

「協奏曲」のこと。

イタリア語で、「意志を合わせること」という意味がある。

基本的には3楽章形式による1人または数人のソリストにオーケストラが伴奏する形を指す。
ソリストの音を聴かせる為に編成が小さくなる事が多く、「降り番」が出る場合が多い。
 

2008/04/23

【アタッカ】
 
間を開けずに、次の曲に進む、という意味。

通常、交響曲などは複数の楽章から構成されており、1楽章終わるごとに数秒~数十秒の間を空けるが、ataccaと書かれている場合は、すぐに次の楽章に進む。  

【アップ、ダウン】 = 弓順 (ゆみ-じゅん)、ボーイング
 
弦楽器における弓の使い方。
真っ直ぐ構えた状態から弓を奏者の左側に押し出すように弦を擦るのがアップ、右側に引っ張るように弾くのがダウンと呼ばれる。
この順番を「弓順」と呼び、決定権のある首席奏者がダウンは「П」、アップの場合「V」という記号を音符の上に記述し、他が追従する。オーケストラなどで弓が綺麗に揃うのはこの「弓順」が楽譜に記入されているため。ただ、プロになるとある程度の法則が身についているため、記入が無くてもほとんどが揃っている。

【アリア】
 
オペラなどの大規模で多くの曲を組み合わせて作られている楽曲における、叙情的、旋律的な独唱曲などに付けられる曲の名前。
有名なアリアとしてはヘンデル作曲セルセから「オン・ブラ・マイ・フ」、プッチーニ作曲トゥーランドットの「誰も寝てはならぬ」、同じくプッチーニ作曲ラ・ボエームより「わが名はミミ」などがある。
 
【アンサンブル】
 
2人以上が同時に演奏すること。

フランス語で「一緒に、全体」といった意味を持つ。
オーケストラ(管弦楽団)というと規定の楽器編成を満たした大人数の演奏団体(大体50-100人前後)を意味するため、これに含まれない室内楽の演奏団体をアンサンブルと呼ぶことが多い。
 
【ウィーンフィル】
 
ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の略称。

オーストリアの首都ウィーンにあるオーケストラで、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団と並び世界のトップに君臨する人気オーケストラ。本拠地はウィーン楽友協会大ホール(ムジークフェラインザール)。
ウィーン国立歌劇場のオーケストラであるウィーン国立歌劇場管弦楽団の団員のうち、入団を認められた者が自主運営団体たるウィーン・フィルハーモニー管弦楽団を構成する。当然、ウィーン国立歌劇場管弦楽団員であってもウィーン・フィルハーモニー管弦楽団員ではない者もいる。
毎年元旦に開催されるワルツばかりで構成された「ニューイヤー・コンサート」は日本でも有名。
 
【うたばん】
 
「歌の伴奏」の略称。
オーケストラの演奏会でアリアなどを演奏する場合、オーケストラの編成が小さくなることが多く、その場合リハーサル時に「うたばんの編成は~です」などとステージマネージャーから発表があったりする。
  
【エキストラ】 = トラ
 
映画などでは「その他大勢」の役を言うが、音楽の世界では正団員の代理として「臨時出演」する、立派な出演者の一人、戦力として重宝される存在。代わりに責任も重く、ある程度の演奏技術が求められる。
報酬も役者のエキストラとは違って結構な額になり、優秀なフリー奏者にはオーケストラのエキストラ収入などで生活をしている者も多い。
エキストラ奏者は「トラ」と略され、各セクションにはエキストラの依頼を担当する奏者がおり「トラ係」と呼ばれる。
 
【N響】 (えぬ-きょう)
 
NHK交響楽団の略称。
日本を代表する世界的オーケストラのひとつ。

NHKからの交付金を主として成り立ち、NHk教育テレビでは毎週日曜日21-22時の枠に「N響アワー」という番組で演奏会を放送している。
 
【運命】
 
ベートーヴェン作曲、交響曲第5番の通称とされている。
これはベートーヴェンの弟子アントン・シントラーの「冒頭の4つの音は何を示すのか」という質問に対し「運命はこのように扉をたたく」とベートーヴェンが答えたとされることに由来する。

だが、この発言は必ずしもこの作品の本質を表してはいないと言われており、「運命」という名前で呼ぶことは適当でないとされる。
だが、「こうきょうきょくだいごばん」と言うよりも楽なので、つい「来週の本番はうんめいだ」と言ってしまう事が多い。
 
【オーケストラ】
 
管弦楽曲、すなわち複数の弦楽器、管楽器および打楽器からなる編成による音楽を演奏するために職業演奏家によって組織され、主にクラシック音楽を演奏する団体。カラオケの語源(空のオーケストラ)でもある。
大規模なものを交響楽団、小規模で弦楽器中心のものを室内管弦楽団と呼ぶ。
 
【小澤征爾】 (おざわ・せいじ)
 
日本を代表する世界的指揮者。

桐朋学園短期大学(現在の桐朋学園大学音楽学部)で斎藤秀雄のもと指揮を学び、卒業後スクーター1台と貨物船に乗り込みフランスに渡ったのは有名な話。
その後第1回国際ブザンソン指揮者コンクールに優勝し一躍その名を広め、カラヤン指揮者コンクールでも優勝。カラヤン、バーンスタイン、シャルル・ミュンシュという世界的巨匠の下で研鑽を積み、トロント交響楽団、サンフランシスコ交響楽団、ボストン交響楽団などの音楽監督を歴任。音楽祭の音楽監督を務めたタングルウッドには、その功績を称えSEIJI OZAWA HALLというコンサートホールが設立された。現在は、ウィーン国立歌劇場の音楽監督を務める。
おそらく世界で最も有名な日本人の一人。
 
【降り番】
 
出番が無いこと。

オーケストラの演奏会で協奏曲など編成の小さな曲を演奏する際、通常編成から何人か奏者として参加する必要がなくなるため「降り番」となる。「ステージから『降りる』」事が言葉の起因とされるが、定かではない。
 
【音楽監督】
 
オーケストラやオペラハウスの音楽部門の総責任者のこと。

年間の客演指揮者の招聘の決定、曲目の決定などを一括して行う。またシーズン毎の指揮の回数も決まっていて、演奏旅行なども一括して引けうけ、そのオーケストラの看板としての役割も担う。
音楽監督によってそのオーケストラの音楽や音色がガラッと変わるため、オーケストラも先の方向性を見据えて人選し、就任要請を行う。
有名な音楽監督とオーケストラの関係としてはカラヤン=ベルリンフィル、バーンスタイン=ニューヨークフィル、ショルティ=シカゴ交響楽団などが挙げられる。
 
【音大】
 
音楽大学の略称。

国立大学法人による音楽学部設置大学は東京芸術大学だけであり、単科の音楽大学としては、日本の音楽大学は私立大学のみとなる。
卒業後多くのプロの演奏家を輩出している代表的な音楽大学としては東京芸術大学、桐朋学園大学、東京音楽大学、武蔵野音楽大学、国立音楽大学、洗足学園大学が有名。
また、各音楽大学の通称として 
 
東京芸術大学=芸大

桐朋学園大学=きりとも(東邦音楽大学も「とうほう」と読むために読み分けの手段として用いられる)

東京音楽大学=とうきょうおんだい

武蔵野音楽大学=むさしの、又はむさおん

国立音楽大学=くにたち

洗足学園大学=せんぞく
  
と呼ばれている。