2017/03/01

昨年母と共演した演奏会がCDになりました。


鷲見加寿子 シューベルトピアノ五重奏曲 鱒 Live

¥2,700-(ナミレコード)

シューベルト:ピアノ五重奏曲 イ長調 「鱒」 Op.114, D.667
シューベルト:ピアノ・ソナタ第13番 イ長調 Op.120, D.664
演奏:鷲見加寿子(Pf)鷲見恵理子(Vn)榎戸崇浩(Va)金子鈴太郎(Vc)鷲見精一(Cb)
もちろん、いろんな方に聴いて頂けたら嬉しいのですが、特に吹奏楽部でコントラバスを担当している人におススメかもしれません。

吹奏楽やオーケストラでは埋もれがちなコントラバスの音ですが、この「鱒」はピアノ五重奏曲。しっかりとコントラバスの音色を聴くことが出来るはずです。ぜひ聴いてみて下さい。

皆さまにお楽しみ頂ければ幸いです。

2017/03/01 06:07 | 宣伝 | No Comments
2017/02/13

先日、レッスンに携わった生徒さんが2つのソロコンテストに出場し、2人とも審査員特別賞を頂いたとの報告がありました。

このコンテストというのは、吹奏楽連盟や学校主催の「基本的に吹奏楽部で使用する楽器によるソロコンテスト」というもの。つまり、管打楽器とコントラバスに参加資格があるというものです。

僕自身学生の頃にこのようなコンテストがあるとは知らず、この数年生徒さんから相談されて初めて存在を知ったような状態なのですが、最近はSNSでも「ソロコンテストを受けたいが何を弾けば良いか」という質問が増えて来て、選曲などを含め対策を考えるようになってきました。

しかし、コントラバスで管打楽器が主体となると大きなハンデを背負って出場する事になります。

まず、《コントラバスはソロ楽器ではない》ということ。
近年でこそパラパラと超絶技巧を披露するコントラバス奏者が増えてはいますが、あくまでもプロレベルでの話。吹奏楽部で限られた時間でしか練習出来ない学生さんたちにソロの曲を演奏するような技術を求めるのは正直酷というものです。増して、音大受験を考えている学生ならともかく、吹奏楽部レベルで高い音域まできちんと弾ける子はほとんどいません。

次に《管楽器に比べてコンテスト向けの曲が圧倒的に少ない》ということ。
音高生、音大生くらいになればコントラバスのソナタや協奏曲などがありますが、これらの曲目で弾くのは吹奏楽部ではほとんど目にする事もないようなハイポジション。そして中高生でも演奏出来るような曲となると今度は音域が低すぎて聞き取りにくかったり、または地味で映えなかったりするのです。

さらに《審査員に弦楽器を理解出来る人が少ない》ということ。

吹奏楽コンクールでもそうなのですが、こうしたコンテストでコントラバス奏者が審査員に加わる事はなぜかほとんどありません。僕も声がかかった事はありません。
受けた生徒から「ボウイングを見直したほうが良い、と書かれた」と連絡が来た事がありますが、この書き方だと「ボウイング」が弓順の事なのか、それとも右手の弓遣いの技術の事なのかも分かりませんし、「どのように見直したら良いのか」も書いてない。僕が教えていてどちらも特に問題を感じなかったので、その方に何がいけなかったのか伺いたいくらいでした。
先日SNSで「コントラバスのオリジナル曲を弾いたら、審査員に『そんな曲を弾いてないでバッハを弾きなさい』と書かれた」という話も見かけましたが、この審査員は「バッハはコントラバスに曲を書いていない」という事実を知らないのでしょうか。それとも、調弦も違うチェロの曲を演奏するべき、という考えなのでしょうか。これは想像に過ぎませんが、一部の審査員には「コントラバスの講評にはそれらしい事を書いておけば良い」という空気があるように思います。
もちろんこのような審査員ばかりではありません。「音が硬いなあ」と思った生徒さんに「コントラバスらしい音を出すように」と的確な意見を書かれた方もいらっしゃいましたし、僕が普段演奏させて頂いているシエナ・ウインドオーケストラのメンバーは日ごろから「コントラバスだとここはどう演奏するの?」「学校を指導しているんだけど、コントラバスにはどのような練習をさせれば良いの?」などかなり質問をしてきて知識を得ようと努力されています。
 先日あるアンサンブルコンテストに出場した生徒が「シエナの方から講評で褒められました」と言われたので、そのメンバーに連絡したところ「一人だけ奏法のアプローチがきちんとしていました」と評価を頂いたこともありましたから、彼らは正しい評価が出来ると思っています。

こうした事情から、僕は「ソロコンテストを受けたい」と相談されると、まず「勝ちに行くのか、コンテストの空気を経験出来れば良いのか」を確認します。勝ちに行くならそれなりのレベルの選曲をしなければなりませんし、こうしたソロコンテストの事情を知らせ、受ける前の段階で状況が厳しい事を伝える必要があります。

「ソロコンテストの前に一度レッスンを受けたい」と連絡頂き、行ってみたら基本がまるでなっていない場合もよくあります。そんな時は素直に「これでは先には進めないと思う」と伝えます。こんな時、早い段階できちんと基礎から教えていればなあ、と思う事もよくあります。ですから、新入生が入部したらすぐにレッスン講師を呼ぶ、というのは大切な事だと考えています。

こうしてソロコンテストに関わるようになり、この3年ほどはレッスンをした生徒さんがだいたい本選まで行くか、あるいは審査員特別賞を戴くくらいまでは持って行けるようになりました。一昨年には本選で金賞まで受賞する快挙を成し遂げた生徒さんもいます。だいたいソロコンテストを受けたい、という子はこちらが道筋を示すと必死に、真剣に練習に取り組んでくれるので、こちらとしてもやり甲斐がありますね。

いずれにせよ、今後もこうしてソロコンテストに参加するコントラバスの生徒さんは居るでしょうから、出来ればコントラバスの出場者がいる際はコントラバス関係者を審査に加えるなど、改善をお願いしたいところです。

こうなったら、ソロコンテスト向けの曲でも作曲するか、または思い切って僕の主催で「吹奏楽部のコントラバス・ソロコンテスト」でも開催してみようかな 笑

2017/02/13 04:51 | 居酒屋トーク | No Comments
2017/02/07

先日、東北地方のある地域に、楽器講習会の講師として伺いました。

楽器講習会は全国で行われており、主催者によってはあまり報酬が出せない理由から音大生が指導に行く事も多く、実際僕が初めて講習会の指導をしたのも音大生の時でした。ただ、音大生は演奏する技術こそ学んでいますが、教えるスペシャリストではなく、また経験値も少ないのでどうしても視野の狭い指導になりがちで、当時の自分の指導を思い返しても、やはり恥ずかしくなるような内容だったように記憶しています。

今回は有名楽器メーカー主催の講習会で、現地の楽器屋さんがある学校を貸し切り、その地域の吹奏楽部の高校生を集めて演奏技術を伝える場で、指導者はプロの演奏家が多く、僕はコントラバスの講師という訳です。

実は昨年の11月にもこの講習会に講師として参加し、今回はこの地域2度目。「前回とほぼ同じ参加者です」と聞いていたので、前回教えた生徒たちの上達を期待して向かいました。

では、前回のレッスンで何を伝えたかと言うと・・・

①楽器の管理、状態の確認
②楽器の構え方
③右手(弓)の基本フォームや練習方法
④左手の基本フォームとその意味、ポジションの取り方

この3点を中心として指導しました。

本当に基本中の基本。

普段使用している教則本は?と尋ねると、吹奏楽部によく出回っている難解なものを使用していたので、僕の著書から一部をコピーして渡し「これはそんなに高価なものじゃないから、良かったら買ってね」と伝えました。僕の著書は本当に苦労して初心者に分かりやすく書いたものだという自負があるので、これを宣伝と捉えられても構いません。

同時に、情報が溢れている首都圏の子と違って地方に行くと「自分の担当している楽器にどんなプレイヤーがいるか」も知らない、それどころか、同じ吹奏楽の世界にプロの団体があることすら知らない子が多いので、前回は「世界には、日本にはこんなコントラバス奏者がいますよ」という解説や彼らの演奏をチェック出来る動画サイトのURL、さらにプロの吹奏楽団の名前などを記した紙も渡し、積極的に知識や情報を得るきっかけにしたのでした。

さて、では今回どうだったのかというと、結果は、とても残念なものでした。

「はい、では前回僕が伝えた右手の5つのポイントはなんだっけ?」という質問に対し、初参加や前回体調不良で早退した子を除いて、ほとんどの子が答えられませんでした。そのポイントは「場所/圧力/角度/速度と量/配分」というもので、そんなに出て来ない言葉でもないと思ったのですが・・・。

さらに、「左手の基本フォームの意味」も重要ポイントとして説明したはずでしたが、これも回答者はゼロ。つまり、やっている事を具体的な理由を理解しないまま、ただ機械的に練習しているのだという事が分かります。

がっかりしながら前回伝えた事をもう一度説明し、さらにもう一歩先に進むための教材を渡したのですが、ここで「前回渡した資料を持ってきた?」と聞いたら、持参した子は1人だけ。さらに、購入を勧めた僕の著書も、もちろん誰も購入していませんでした。

もしかしてと、会話しながらさりげなく「あの動画見た?」と聞いてみたら、動画もCDも、誰も聞いていない。当然、コントラバス奏者の名前も、プロの団体の名前も一つも出て来ない。吹奏楽部でありながら、東京佼成もシエナも知らないのです。彼らは、自分たちの学校の吹奏楽部という、恐ろしく小さな世界で音楽をやっていないのだなと気づかされました。当然、上のレベルを知らないから、いつまでも初心者同然の技術で満足してしまっているのかもしれません。

「今のきみたちは、100m走で例えたら5mくらいしか進んでない」と現在地を教え、「またこの場所に来るから、今度はきちんと説明出来るように頭で理解してね」と伝え、「情報や知識、技術は教えるけど、練習を実践するのは自分なんだよ」と話して終了しましたが、どこまで伝わったかな。

改めて、定期的なレッスンの重要性を知るとともに、僕には「練習する気にさせる力」が足りないのかな、とも感じました。音楽やスポーツの指導者の言葉や練習方法を研究してはいますが、まだまだ勉強が必要なのかもしれません。

人を教えるというのは、本当に難しいですね。

2017/02/07 12:45 | 居酒屋トーク | No Comments
2016/08/02

先日、台湾での演奏会に出演してきました。

シエナ・ウインドオーケストラが昨年から行っているファイナル・ファンタジー音楽のツアーで、今年は18都市24公演、私はそのうち19公演に出演させて頂きました。このツアーは先週千秋楽を終えたところですが、それについては後日また改めて書きたいと思います。今回は台湾公演について。

私自身海外への演奏旅行はシンガポール・フランスに次いで3ヶ国目。台湾は初めてでした。今回は2泊3日。到着日はフリー、翌日の夜演奏会を行って3日目の午後帰国する日程。

台湾に向かう飛行機でいきなり洗礼を浴びました。とにかく空調が寒い!日本は30℃を超える暑さだったのでポロシャツ1枚での搭乗だったんですが、支給された毛布を首までかぶり、機内食のついでに頼んだワインで身体を温める始末。台湾に到着してから分かりましたが、原則的に台湾の空調はとても寒いのです。外は物凄い湿度と気温なので、寒暖差で身体がおかしくなるのではないかと思いました。

ホテルにチェックインしてからはフリー。
とりあえず暑いしマンゴープリンを食べようという事で、低音楽器メンバーで有名店へ。

 

これがめちゃくちゃ美味しいのですが、量が半端じゃない。3人くらいでシェアして丁度良いくらいでした。

その後市内を散策して一旦ホテルに戻り、シャワーを浴びて一息ついたら友人と合流。実は、台湾国家管弦楽団というオーケストラに、音大の後輩が在籍しているので、再会する予定になっていたのです。

実は今回テューバ、コントラバスはこの楽団から楽器をお借りする現地調達の方式を取っていたので、彼に翌日の本番会場に連れて行って頂き、楽器のある場所などを先に案内して貰いました。

 

 

会場周辺は伝統的な建築物が多く、ホールも美しい造りでした。ステージには入れなかったので、楽屋などを見て退館。

その後は彼の案内でタクシーに乗り夕食へ。

台湾の交通事情、凄かったです。クラクションで会話をしているのではと思うくらい、そこらじゅうでクラクションの音。我々が乗ったタクシーも、信号待ちをしているバスにクラクション鳴らしまくってました。「いやいや、それは仕方ないやん」と思わずツッコミを入れたくなるレベル。

そして、やはり現地にいる人が連れていってくれるお店は間違いないですね。

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ここで彼から聞いた話が感動的でした。

東日本大震災が起きたとき、彼は台湾でリハーサルをしていたそうです。最初話を聞いた彼は「日本に地震はよくある事だから」と話していたそうですが、ニュースを見て茫然。実際連絡を取れない知人もたくさんいたそうです。

それからオーケストラの仲間たちがあっという間に高額の募金を集めてくれて彼に渡してきたので、送金をしようとコンビニに行ったら、目の前で写真を現像していた見知らぬ男性が彼が手にしている現金を見て「日本に送るのか?」と聞いてきたので、そうだと返答すると、その男性は自分の財布からお金を出して「これも一緒に送ってくれ」と渡してきたのだそうです。彼は涙が出たと話していました。こうした出来事も含め、台湾はどちらかといえば日本に好意的な人が多いと感じるとのことでした。

さて、本番当日は早目に目が覚めたので、ホテル周辺の市場を散策。
これが結構衝撃的でした。

生肉や生魚が野ざらしの状態で売られており、衛生面が心配になりました。アジアに住む友人なんかは「氷の上に乗ってるし問題ない」と言いますが、やはり日本に住んでいるとちょっと受け入れ難いですね。魚売ってるおばちゃんが目の前で足の爪にマニキュア塗ってたり、いろいろ凄い。

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それから、臭いがキツかった。
最初は下水の臭いかと思っていましたが、友人に訊ねたところ臭豆腐だそうです。「台湾の人はみんな好きですよ。僕は8年住んでもダメですが」とのこと。あの臭いがしたら口に運ぶ前にギブアップしてしまいそうです。

お昼から会場入りしてゲネプロ。

私は現地調達の楽器に早く慣れたいと思っていたのですが、ホテルからホールまでの徒歩10分程度の距離も、海外だからなのか団体行動、全員バス移動が義務付けられました。

前日入れなかったステージ、入ってみるととても豪華絢爛な造りで響きも素晴らしいホールでした。

用意された楽器はあちこち割れていたり弦高がとても低かったりと問題はありましたが鳴ってくれる楽器で、悪くない弾き心地。ラベルにはかなり古い年代が記されていましたがこれは本物かどうかちょっと怪しいかな。
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ゲネプロはさっと必要な箇所だけをつまんで終了。国が管理するホールという事で、職員が休憩を取らなければならない時間が定められており、ゲネプロ後はステージでの音出しは禁止。という訳で本番までの時間はホール内の喫茶で軽食。

さて本番ですが、まあ台湾の熱気は凄い!

植松さんの前説から大盛り上がりで、本番でも1曲終わるごとにロックコンサートのような大歓声。アンコールではそれこそお祭り騒ぎでした。日本国内でも場所によってはだいぶ盛り上がりましたが、台湾の比ではなかったように思います。国民性でしょうか。

日本公演ではアンコールで楽器を持ったお客さんがステージに上がってくるのですが、台湾公演は禁止。という訳で楽器を持ったお客さんは客席での演奏でした。あの盛り上がり方でステージに上がってきたら大変な騒ぎになっていたかもしれません。
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開演が19時半と日本よりやや遅めで、終演も22時くらいだったでしょうか。楽器を戻したり着替えたりしてホテルに着いたのは23時前だったと思います。ここから例の後輩と合流し、小籠包のお店に連れていって貰いました。

夜市の喧騒から一本横に入った寂しい裏通りにある「ウチはまずいから他の店行け」というようなふざけたお店なんですが、ここが美味しかった!!メニューは「小籠包」「焼売」の2種類しかなくて、注文はただ数を頼むだけ。美味しくていくらでも食べられました。

我々が入店したのは閉店間際だったのでお酒が売り切れていて「そこらで買ってきて」という対応。コンビニで台湾ビールを購入して呑みましたが、これが小籠包と合う。お腹いっぱいになったところでホテルに戻りました。

帰国日の朝は一人で街を散策。

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ホテルの朝食がイマイチだったので街のカフェに行って朝食を食べ、お土産を探したりして歩き回りましたが、まあ日本語がよく通じる。飲食店に入ると日本語メニューが出てくるし、買い物をしたら「小分けの袋は要りますか」と流暢な日本語で聞かれるし、外国感は薄かったですね。

そして一本裏道に入ると流れてくるあの臭豆腐の臭い。肌が焼けつくような陽射しと共に、良くも悪くも台湾らしさの一つなんだなと思いました。

これは書いておかねばならないでしょう、今回の旅で一番ストレスになったのはトイレ。

ガイドブックに「トイレに紙は流さず、横にあるゴミ箱に捨てること」と書いてあったのですが、いくらなんでもホテルは大丈夫だろうと思っていたら、ホテルのトイレにもしっかり「紙を流さないで下さい」と明記されていました。

私は結構神経質なんで、これがたまらなく嫌でした。ゴミ箱に捨てるという不衛生な行為を想像するだけで便の出が悪くなり、明らかに回数が減りました。幸いフロントのすぐ上の階だったので、どうしてもトイレに行きたくなったらフロント階のトイレを使うようにしましたが・・・

「ダメと知ってたけど流しちゃった。大丈夫だったよ」という方も居ましたがこれは結果論で、個々のモラルの問題。私には出来ませんでした。実際フロントで「流してもいい」と確認を取ったにも関わらず詰まってしまった人もいました。

こうした事を含めても、2泊3日という滞在期間はちょうど良かったように思います。プライベートな旅行で行くかどうかは微妙かなあ。やはりヨーロッパを選ぶような気がします。

こうして短い時間ながら台湾演奏旅行は終わりました。

楽器を演奏する行為は何処にいても変わりませんが、こうして街を歩くことで得るその国独特の雰囲気などは人生において大切な財産になると思います。演奏会では台湾の人の熱さを肌で感じ、街を歩いて多少は文化に触れ、濃密で刺激的な3日間でした。この経験が、今後の演奏活動で糧になると信じて、また一歩ずつ進んでいこうと思います。

2016/08/02 12:36 | コンサート報告 | No Comments
2016/06/27

6月24日に母のリサイタルが終了致しました。

前回のリサイタルが超満員だった事もあってチケットについては心配していなかったのですが、直前になって売れ行きが苦戦していると聞いて慌ててインターネットを中心に宣伝をさせて頂き、結果8割を超すお客様にご来場頂きました。本当にありがとうございました。

そもそも今回母がプログラムに「鱒」を選んだのは、僕が以前ブログに書いた一言がきっかけだったようです。それは母の東京音楽大学退任記念演奏会を終えた後「息子でもあり、東京音大の卒業生でもあり、仮にも演奏家として活動していながら出演の声がかからなかった事が残念」と書いた文章を、たまたま母が読んだようなのです。

僕は母から「一緒に鱒でもやる?」と言われたとき、やっと少しは演奏家として認めてもらったかと喜んでいたのですが、どうも裏にはこのブログの言葉があったらしいと知り、まだまだ本当に認めてもらうには道は遠いのだろうなと感じたのでした。

とはいえ、きっかけがどうあれ母とこうして公式の演奏会で共演出来るのは光栄な事ですし、ピアノとコントラバスという組み合わせではチャンスもなかなか無いですから、二つ返事で引き受けたのでした。

共演者についても母から相談を受け、「母と何か関係がある人、または僕と何かしらの繋がりがある人でなければただの『仕事』になってしまう」と考え、まずヴァイオリンには、これまで意外にも共演した事のない親戚の鷲見恵理子ちゃんを、そしてヴィオラは僕の大学の同級生でもあり現在読売日本交響楽団奏者でもある榎戸君、チェロは僕の仕事・遊び仲間でもある金子鈴太郎君を推薦したのでした。

メンバーが決まったまでは良かったのですが、とにかく超多忙なメンバーなので合わせの日程がなかなか決まらず、結局本番の前の週に2日間、計6時間だけ集まる事になりましたが、優秀なメンバーなのでリハーサルはあっという間に楽しく進みました。

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日付とメンバーが決まり、僕自身は鱒の演奏が4度目とあって多少気持ちに余裕があった事もあって、チラシ・ポスター・チケット・プログラムのデザインは全て請け負いました。

そしていざ本番、鱒の当日ゲネプロは15時から。

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一通り全曲通し、最終チェックをして本番が始まりました。

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前半は母のソロでシューベルトのソナタを2曲。チェロの鈴太郎君は楽器の調子が悪いからと楽器屋さんに行ってしまったので、僕はヴィオラの榎戸君と楽屋で談笑していたのですが、楽屋のモニターを点けていたのが失敗でした。そもそも僕はこれまでの母のリサイタルでも一番後ろの席で毎回心臓が痛くなるくらい緊張してきたのですが、楽屋で前半の母の演奏を聴いていたら、その感覚が再び襲ってきたのです。それまで何の緊張感も無かっただけに、一度緊張を感じたらその度合いは増すばかり。「ヤバい、緊張してきた」と話すと榎戸君に「本当に緊張してるヤツは言葉にしない」と言われましたが、いやいやかなりの緊張感でしたよ。

本番が終わった今だからこそ書けますが、母は以前から頸椎のヘルニアを抱えており、今回もずっと包帯をしたまま練習に臨んでおり、右手の指が3本痺れたままだと聞いていたので、余計に心配だったんです。

そんな状態で後半、鱒の演奏に入りました。ステージに出ていって最初に目に入ったのが上手の2階席に座る家族の姿でした。こっそり手を振ったら、子供たちが凄い笑顔で手を振ってくれて、かなりリラックスするきっかけとなりました。

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序盤は本当に緊張していて、第1楽章の前半はかなり頭が真っ白な状態でした。これまでに鱒を3回経験していなかったら何をしたか分かりません。

それでも、1楽章後半からはただ仲間たちとのコンタクトを楽しむようになっていました。やはり彼らにお願いして良かった!

本番後に「コントラバスがもっと主張しても良かったのでは」「今後はチェロの方のようにノリノリな演奏を期待してます」といった感想も見かけましたが、ベルリンの師匠からも常々言われてきたように、僕はコントラバスの本分はそんなところには無いと思っているので、むしろ自分らしい演奏が出来たんだなと思っています。

後日談になりますが、演奏会の数日後に母から連絡があって、僕のベルリンの師匠と何度も鱒を演奏したピアニストが聴きに来ていて「コントラバスはドイツのサウンドだった、彼は標準語で演奏していた」と話していたよと言われたときには「あ~分かる人は分かってくれるんだ」と感激でした。

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アンコールの愛の挨拶を終え、最後に母が出演者一人ひとりと握手をしてきたのですが、最後に僕と握手をした瞬間客席からの拍手の音量が数段大きくなりました。「ちょっと止めてよ!」という気恥ずかしさもありましたが、危なく泣くところでしたよ。耐えられるようになった自分を褒めてやりたいと思います。

終演後は短い時間ながらホワイエでご来場頂いたお客様とご挨拶をし、同じ建物内のレストランで打ち上げ。毎度の事ですが打ち上げでは挨拶の連続でほとんど何も食べられず 笑 これも本番の一つと言えるのかもしれません。

打ち上げが終わってからは手配しておいたワゴンタクシーにコントラバスと大量の花束、プレゼントを積み込んで母と共に実家へ向かいました。毎回母のリサイタル後は物凄いプレゼントの量になるので、一人暮らしの母では捌ききれないだろうと一緒に帰ったのですが、それでも布団に入れたのは午前3時でした。

翌日僕はサントリーホールで日本フィルの演奏会本番があったので、母が眠っている間に家を出ましたが、母にはまずしばらく休んで治療に専念して貰いたいと思います。

今回出演の機会を与えてくれた母、ご来場頂いた皆さま、演奏会に携わって下さったスタッフの皆さま、そして出演を快諾してくれた仲間たちに深く感謝したいと思います。

本当にありがとうございました。

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2016/06/27 04:48 | コンサート報告 | No Comments
2016/06/07

ちょっと宣伝になりますが、今月24日に母のリサイタルが開催されます。

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鷲見加寿子ピアノリサイタル
シューベルトの夕べ

2016年6月24日(金)19:00開演(18:30開場)
浜離宮朝日ホール
全席自由;4000円

《オール・シューベルト・プログラム》
ピアノ・ソナタ 第13番 イ長調 Op.120 D664 A-Dur
ピアノ・ソナタ 第4番 イ短調 Op.164 D537 a-moll
ピアノ五重奏曲 イ長調「鱒」 Op.114 D667 A-Dur

出演:鷲見加寿子(Pf)、鷲見恵理子(Vn)、榎戸崇浩(Va)、金子鈴太郎(Vc)、鷲見精一(Cb)、石坂浩二(トーク)

チケット問合せ:
ミリオンコンサート協会 03-3501-5638
CNプレイガイド 0570-08-9990
e+(イープラス) http://eplus.jp/

実は母と公式の場で演奏するのは二度目になります。最初は祖父の没後一周年、母の伴奏でコル・二ドライを演奏しました。それ以来一緒に何かを演奏するという機会が無かったのですが、昨年母から「今度リサイタルやるんだけど、一緒に『鱒』でもやらない?」と声をかけて貰い、二つ返事で引き受けました。

僕は音楽家としての祖父や両親を心から尊敬しています。絶対に超えられない存在であると理解しつつも、ずっと心のどこかで「認められたい」と思っていた事も今日まで演奏活動を続けてきた原動力の一つだと思っています。祖父の追悼コンサートの時は「同居していた家族だから」という理由だけで出演する事になりましたが、まだ音楽家としては全く認めてもらっていない事は肌で感じていました。もちろん、今だって認めてはいないでしょうが、それでも声をかけて貰った事は嬉しい出来事でした。

6月はシエナ・ウインドオーケストラのツアー中で、さらに母のリサイタルは日フィルのリハーサルと本番に挟まれており、「数ある演奏会の一つだから何とも思わない」とカッコ良く言ってみたいところですが、この中でも特別な思い入れがある事は否定出来ません。

さて、共演者ですが、「他のメンバーをどうしよう」と母に相談され、親戚でヴァイオリニストとして活躍中の鷲見恵理子ちゃんにお願いしました。さらに、ヴィオラとチェロは僕の友人に頼む事になりました。そこでヴィオラは僕の大学の同級生で、現在読売日本交響楽団に在籍しており高島ちさ子さんとの「めざましクラシックス」でも活躍している榎戸君、そしてチェロは友人で、このJunkstageにも参加している金子鈴太郎君にそれぞれオファーをかけたところ、快く引き受けてくれてこのメンバーになった訳です。

さらに母の兄、つまり僕の叔父の親友でもある石坂浩二さんが「俺がなんか話そうか?」と仰ってくれたとの事で、トークでゲスト出演して下さいます。何をお話されるのか当日までのお楽しみ。

吹奏楽部でコントラバスを弾いている皆さん、吹奏楽ではなかなか聞こえ辛いコントラバスの音色も、「鱒」ではよく聞こえると思います。金子鈴太郎君の出演もありますからJunkstageの読者の皆さまにも来て頂きたいですし、ご来場を心よりお待ち申し上げております!!

2016/06/07 04:37 | 宣伝 | No Comments
2016/05/23

昨日まで、ジャパンバンドクリニックでコントラバス講座の講師を務めてきました。

「日本吹奏楽指導者クリニック」という名前の通り、全国の吹奏楽部顧問など指導者対象のクリニックで、北海道から沖縄まで1400人もの指導者が集まる日本最大規模のイベントです。こちらで私は、「コントラバスをどうやって生徒に教えるか」を先生方に伝えるコントラバス講座を担当したという訳です。

私がこのクリニックの存在を知ったのは、恥ずかしながら昨年の事でした。シエナ・ウインドオーケストラでファイナルコンサートに出演したのですが、その規模の大きさに驚かされました。

アクトシティ浜松をほぼ全館貸し切って各会場で様々な講座が行われていました。楽器別講座の他にも、指揮法や作曲法、合奏に使用する機械の使用法講座、強豪校の一日の練習を再現する講座など内容は盛り沢山。展示ブースに行けば吹奏楽関連の書籍や録音がズラリと販売されていて、各音楽大学やレコード会社もブースを出しており、楽器の試奏なども出来てしまいます。

夜になるとイベント会場に1000人からの先生方やプレイヤー、作曲家が集まっての大宴会。マグロの解体ショーやジャズバンドの演奏を横に、そこかしこで名刺交換と記念撮影、情報交換の嵐。

こうしたイベントがある事に驚いていたのですが、まさかこの場で翌年講師を務めるとは夢にも思いませんでした。依頼があった時は驚きましたが、吹奏楽界でのコントラバスに対する理解度の低さを考えると、少しでも役に立ちたいと思い引き受けました。

1年も準備期間があるから、とのんびり構えていたのですが、早い段階で講座に使う資料を提出してくれと連絡が来て目が覚めました。ちょうど教則本を2冊出版したばかりでしたし、そちらの内容を引用しつつ、教則本も購入してほしいので情報を小出しにして・・と、少し商売っ気も出しながら資料を提出。いやらしいやり方に思われるかもしれませんが、吹奏楽部に行くと教則本すら与えていない学校がよくあるので、1校に1冊で良いから購入して欲しいと考える気持ちはご理解頂けると嬉しいです。

直前になって何となく資料を読み上げてみて1時間に収まる事を確認し、いざ会場へ行ったのですが、12時半に浜松に到着して、手続き等済ませて14時からいきなり初回の講座。

ここで一つ告白してしまうと、私は人前で話をする事が大の苦手です。よく楽器クリニックなどで「講師の先生、一言ご挨拶を」と促される一言ですら嫌で、本当に軽めに済ませる事が多いのですが、今回は人前で話し慣れている全国の顧問の先生方相手に、1人で1時間みっちり話さなければならないとあって、初回講座の緊張感はかなりのもでした。

案の定、声は上ずり、言葉を選ぶ余裕もなく、吐きそうな緊張感のなか噛み倒して初回の講座が終了。「楽器を演奏するほうがよほど気が楽だ・・」と思いつつ、ガックリ肩を落として部屋の外に出たら、昨年テューバの講座を担当した音大の後輩に会いました。「いやあ、緊張で噛み倒しちゃったよ」と話すと、「分かります!初回はヤバいですよね。でも、2回目から一気に力抜けますよ!」とアドバイス。

実際、初回講座から僅か1時間後の2回目の講座ではかなり余裕が出てリラックスする事が出来ましたし、最終日朝からの3度目の講座では「少し笑いを取りに行こうか」と考える余裕すらありました。人って凄いですね。

本当に悔やまれるのは、講座を録画した資料が参加者に販売されるのですが、収録されたのが緊張マックスの初回講座だったこと。前述の後輩とも、初めて講座を開く講師の場合、収録は2回目以降にして欲しいよねと話していました。思い返しても初回は恥ずかしくなる出来でした・・・

実際講座には各回40~60人くらいの先生方にお越し頂き、多くの方と講座終了後にお話させて頂く事も出来ました。

今でも2点気にかかっているのは、沖縄からいらした先生に「室温が40℃くらいになるが楽器に良くないと思う。どうしたら良いか」と質問をされて良い回答が出来なかったこと。エアコンをつける、部屋に断熱対策をするなどいくつか頭には浮かんだのですが、現実的に予算の事などを考えて答えに詰まってしまいました。でも、今でも良い答えは出ていません。

もう一つ「教則本を購入するのでサインして欲しい」と言われた先生がいらっしゃったのですが、その後展示ブースを歩き回ってもお会いする事が出来なかったのが残念でした。先生、もしこちらをご覧になられていたら、本を送って頂ければサインして返送致します。

さて、最初は本当に話すのが嫌だったんですが、講座を進めるにつれ「こうして少しでも役に立てるならまたぜひやってみたい」と考えが変わってきました。地域などでコントラバス講座をお考えのかたがもしいらっしゃいましたら、ぜひご相談頂ければと思います。

そして夜の交流会では本当に多くの方と初めてお話する事が出来ましたし、多くの友人、プレイヤーの方と再会を果たす事が出来ました。大学の同級生、後輩たち、そしてクリニック終わりには高校吹奏楽部の同級生とも食事をしました。「自分が多くの人に支えられ、人との絆によってここまで来れている」という事を改めて強く感じました。

再会といえば往復の東京駅でのこと。バンドクリニックに向かっているとき、新幹線に乗ろうとホームにいたら「先輩?」と話しかけられ、振り向いたら大学時代のヴァイオリンの後輩。何と行く先も同じ浜松で、彼女はミュージカルのお仕事だということでした。まあ、東京駅でプレイヤーに会うのはそう珍しくないのですが、帰りは驚きでした。

東京駅で楽器持って歩いてたら「すみません!」と駆け寄ってくる警察官。何か怪しかったかな?と思いつつ顔を見たら、高校吹奏楽部の後輩でした。サミットの影響で音楽隊まで警備に駆り出されているそうです。あまりに久しぶりなんで写真を撮りたかったんですが、さすがに警備中はマズいかと思って差し控えました。

「最後に握手お願いします!」とおもむろに手袋を外し手を差し出す後輩、変な顔でこちらを見る通行人たち。警察官に握手求められてる大きな楽器持った人、確かにいろいろと不思議な光景だった事でしょう。

クリニックも含め、2日間で多くの人に再会する気の流れになっていたのかな?緊張もありましたが、それ以上に嬉しい出来事に包まれたバンドクリニックでした。

また講座をやらせて頂ける機会があるなら、今度はぜひ前向きに挑戦したいと思っています。

2016/05/23 11:47 | 居酒屋トーク | No Comments
2016/05/09

 昨年に続き、今年もシエナ・ウインドオーケストラがファイナルファンタジーの楽曲を演奏するツアー「BRA BRA FINAL FANTASY BRASS de BRAVO 2」が始まりました。今年は18都市24公演、さらに台湾でも公演があります。

 思えば昨年のツアーの打ち上げで、ファイナルファンタジー楽曲の生みの親植松さんが「47都道府県制覇を目指したいと思います!」と仰っていたのですが、その際「そういえば自分はこれまでどれだけの都市に行って来たんだろう」と思い、記憶を思い起こしつつ過去の手帳や依頼書、公演プログラムなどを調べてみて、「どうやら和歌山以外は全て行ったようだ」と気付きました。

 そして何と、今回のツアーの最初の公演が和歌山!という訳でワタクシ、演奏会での47都道府県制覇を達成致しました!

この公演で「これで全県制覇した」と話している人が複数いたので、和歌山は一つの難関なのかもしれませんね。

だいたいどんなお仕事で全国行ったかな、と考えると、やはり全国ツアーの多いシエナ・ウインドオーケストラが中心となりますが、後は一時レギュラーメンバーを務めていた熊川哲也さんのKバレエカンパニーオーケストラ(シアターオーケストラ・トウキョウ)もツアーの多い楽団でした。そのほかで言うと、東京佼成ウインドオーケストラの九州ツアー、東京都交響楽団の東北ツアー、NHK交響楽団の関西ツアーなどが記憶にありますね。他にも地域常設の群馬交響楽団、名古屋フィルハーモニー交響楽団、札幌交響楽団などで各地に訪れました。それから各オーケストラの文化庁公演、寄せ集めオーケストラで音楽鑑賞教室の旅、これも大きかった。コツコツと演奏を積み重ねて帰国から約18年で47都道府県達成というところです。

私がドイツ留学から帰国して演奏活動を始めた頃はバブルが崩壊していたものの、まだその香りが残っており、地方公演の移動に新幹線のグリーン車が手配されていたり、公演後帰京出来るだけの時間的余裕があるにも関わらず宿泊させて頂いたり、宿泊もそこそこランクの良いホテルだったりと、かなりプレイヤーの身体に気を遣って頂いていたものでした。

 ところが近年はクラシックのコンサートのチケット売上が厳しい事もあって主催者側の財布の紐もきつくなり、交通の便が良くなった事も手伝って、例えば山形や名古屋くらいなら日帰り公演は当たり前。空港に朝8時集合とか、地方公演を行って新幹線で帰京した結果、帰宅が日付を跨ぐといった仕事もかなり増えています。以前は夜公演を終えてバスで移動し、夜中にホテルに着くなんて事もありました。主催者にしてみれば「数字の上では可能だから」という事なんでしょうが、演奏で強いられる緊張や移動による疲労までは考慮されていない事が多いのが現実。

こうなるとプレイヤーは肉体的、精神的にきつく、移動で疲労も溜まりますから、ベストな演奏をするため、あまりにキツイ行程の時は自らギャラを削って自腹で宿泊を追加したり移動手段を確保する事になります。こんな時、経済がもう少し上向いてくれたらなあ、という考えが頭を過ったりすることもあります。

それでも旅先でその地の美味しいものを食べたり、お客さんの笑顔を見るとまた頑張ろうと思えるのが我々のお仕事。ファイナルファンタジーのツアーもまだ始まったばかりですし、これからも、全国各地へ伺う事を楽しみに演奏を続けていこうと思います。

このファイナルファンタジーのツアーは観客参加型で本当に楽しいコンサートですし、ゲームがよく分からないという方も一度ぜひ会場に足を運んでみてください。ご来場お待ちしております!

2016/01/31

皆様こんにちは。

年明け最初のブログですが、気づけば1月ももう終わり。歳を取るほどに年月が経つのが早く感じるのは、単純に仕事量が増えるからなんでしょうね。この年末年始も、演奏のお仕事をお休みして実家に帰省していましたが、新しく出版する本の校正作業に追われてあまりのんびり出来ずにいました。

そんな思いをしながら発売に漕ぎつけた新著のお知らせです。

 

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吹奏楽に合わせた新しい楽器教本。
「吹奏楽部を始めたら、最初に何から覚えればいいの?」 そんな、吹奏楽初心者が悩みがちなポイントをゼロから指南。
楽器の基礎知識や持ち方やお手入れ法から、基本テクニック、そしてもっとうまくなるための10分でできる練習法、さらに合奏でもっとうまく合わせるための方法など……。
これ1冊で楽器の基本をマスターできる! 全12巻刊行! !

「コントラバスの人集まれ! ! 」

●コントラバスの構え方から弾き方、練習方法までを徹底紹介!
●合奏でうまく弾けるようになるコツをマスターしよう!
●10分でできる目的別練習つき
昨年出版した教則本は文字の一つ、そしてポジション表などまですべて自分で書き上げ、イラストも写真も友人にお願いした、いわば自分の子供のような作品でした。

今回のものは出版社からお話を頂き、練習曲をはじめ基本的な内容は出版社さんが前回の教則本から引用しており、僕が新たにビブラートやスピッカート、シフティングについての項目を書き足したものになっているので、感覚としては親戚の子供、みたいな一冊です。

ほかにも初心者がスコアを読む時の注意点や松脂、弦の一覧などがあるので、吹奏楽部に一冊あると良い本になっています。

サプライズで昨年お仕事に関わったアニメ「響け!ユーフォニアム」でコントラバスの生徒役を演じていた声優・豊田萌絵ちゃんにモデルとして登場して貰いました。二人で一緒に写っている写真では、僕のにやけ顔のものが採用されているので、そちらもお楽しみ頂けると思います。

同時に発売されたトランペット編の著者はシエナ、東京シティフィルの上田じん君。これから吹奏楽部に使われている楽器のシリーズで全12冊発売される予定だそうで、部活に1冊あると良いかもしれません。

ご興味ございましたらぜひお買い求めください。

2016/01/31 04:24 | お知らせ, 宣伝 | No Comments
2015/11/04

昨日まで、佐渡裕さんの指揮で、シエナ・ウインドオーケストラのツアーでした。

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ツアーといっても、今回は岩手・福島・長野の3箇所。これまで佐渡×シエナといえば毎年8月に2週間近いツアーがあったのですが、佐渡さんがウィーンのオーケストラを指揮する事が決まって多忙になった事もあり、ツアーを何回かに分けて行う事になったようです。

巷では、佐渡さんがテレビ朝日「題名のない音楽会」を降板した事で一部の方は「拠点を海外に移してシエナも振らなくなるんじゃないか」と言われているようですが、佐渡さん自身「これまでも国内と海外同時に活動をしてきているので、今までと何ら変わらない」と仰っていましたし、ベルリンフィルを振る前にも「今の僕があるのはシエナとの関係があってこそ。忙しくなろうともシエナに戻ってくる」と話していましたから、佐渡×シエナのコンビはずっと変わらないと思います。

さて、演目は夏にも演奏したレスピーギのローマ3部作。8月にも書きましたから、曲については細かい解説は必要ないですね。

コントラバスは今回も2本。前回は大学の後輩をお願いしましたが、今回は気心知れたオーケストラの友人で東京交響楽団のメンバー北村君にお願いしました。

これには個人的な狙いもあって、僕が感覚で弾くのに対し彼は理論がしっかりしているので、自分にないものを持っている人と弾きたいというのが一つ、もうひとつは僕が普段吹奏楽の中で演奏している時に感じている感覚は、オーケストラの団員でも同じように感じるのかどうか知りたいというところでした。

結果から言えば、リハーサルと本番を終えた彼と話してみて、僕の感覚は決して間違っていなかったというところが確認出来たのと、演奏技術においてお互いに有意義な話出来て大いに勉強になったというところで、彼にお願いして良かったなあと強く感じたのでした。

さて、ツアーはといえば大盛り上がりでした。

ローマ三部作に加え、佐渡×シエナではほぼお馴染みとなったマンボNo.5。決して硬派を気取らず、こうした学芸会スタイルを全力で出来るのもシエナの魅力だと思います。

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岩手・福島は終演と同時にスタンディングオベーション。お客さまの笑顔を生み出す佐渡×シエナのツアーは、毎回参加出来て良かったなあと心から思える演奏会の一つです。

そして千秋楽の松本公演、シエナ恒例、お客様も加わっての星条旗では、舞台が埋め尽くされるほどの人数になりました。

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あまりの人数にコントラバスが舞台上で演奏するスペースが無くなり、花道へ。なんとコントラバスも総勢7名になりました!

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こうして熱狂のなか、今年最後の佐渡×シエナツアーが終了しました。

来年も同プログラムでツアーがあるようです。まず僕はまたご依頼が頂けるよう、しっかりと目の前の演奏会に全力を尽くし、準備しておきたいと思います。

楽しかった!!

2015/11/04 07:59 | 未分類 | No Comments

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