2010/01/25

さて、今年度、最初の総会、そして恒例の新年会が終わりました。
私は、明日は月曜だし、「今日は3次会はなし、2次会は23時UP」と自己目標を立てたのにも関わらず、柳楽さんの大阪に帰る夜行バスが24時近くの出発だという絶好の口実を見つけ、結局3次会をしておりました。ハイ。

いやー、いろいろな会でありました。ある意味ではスタッフにとっては想定外の。
世の中にはいろんな人がいて、それが一堂に会しているのが強みのJunkですが
同じトピックについても「こうしたほうがいい」という人もいれば、
飲み会の場で「ああいう空気になっていたが、自分はちょっと…」と教えてくれる人もいれば、
果ては「アンケートに返信しない人も拾ってくれ」という人も(さすがにそれは難しいけど >すいませんYSさん)。
超民主主義でやってきたJunkStageですが、結構、
「ライターの意見どうこうより、本部の方針を打ち出してほしい」という意見が多かったのも、
私たちにとっては衝撃的でした。

さて、それを踏まえ、今年のJunkStageのやること、等等、をこれから定めていくわけですが
総会にいらっしゃらなかった方々に報告させていただくと、
まず私自身にとって大きかったのは、私、須藤がJunkStageの代表を降りた、ということでした。
(いやこれは別に、皆さんにとっては何もJunkStageのありようは変わりませんから、私の意識の問題なのですが…)
これは決してネガティブなことでも、須藤がどうこうということでもなく、1人代表制(会社でいえばオーナー企業?)から、3名の、本当にバックグラウンドも目指すものも違う人間が共同で運営することによって、偏重を防ぐというのが主な目的です。
いままで、割とトップダウンでやってきたJunkが、私ももちろんスタッフから学び、
その上でもやっていけるという確信をもてたのが昨年末でした。
非営利団体だけに、トップの考えが洗脳的にまかり通って理念になってしまうことは避けたかった。
だからこそ、今回、代表制度を解いて「常任理事」として3名での共有制度をとりましたが、
その、桃生、藤原、そして私が「まるで違う方向を見ている」ということが、逆に強みなのだと、そういう実感を今日、得ることができました。
どうしてもひとりで考えると、偏ってしまう。頼もしかったです。

私は、無能ではないにせよ、少なくとも無力です。
「何かを生み出せ」という期待はモチベーションにはなれど、いままで新しいことをやるときには必ず、スタッフやライターのほんのちょっとのきっかけが形になったものでした。

そして今日、あらためてJunkの人々の力を感じ。

書き続ける、少なくともWebが中心のJunkにとっては書くことが中心であり、
それが発信源となっているコア(核)の部分であります。
そして、ひとつのテーマについて、1年は簡単でも、2年、3年と書き続けるのは、
相当な経験とか情熱がないと、難しい。
それでも今ここにいる、初期メンバーの言葉が、私には響くのでした。

Junkも、創立当初は、みんなに「成り立つわけがない」といわれたものです。
そういうときに、「いや、俺は信じる」と言ってくれた、今もなおいるバスケ馬鹿フィルコさん、
「もっとわくわくさせてくれ」と言う、最近ご参加されたライターさん、
そして、言葉には出さずとも、信頼を相互に確信している、柳楽さん。

ひと段落したようで、ぜんぜん、これからなのです。

最大公約数を取ろうとすると、どうしてもやることは小さくなる。
ときには、「嫌われてもいいから、主張は主張するんだ」というくらいの、
傲慢さも必要なのかもしれません。

今までのJunkStageは、そういうことを、避けてきました。
ところがこの総会を経て、「偏屈でもいいからほかとは違うところを示してくれよ」
と、多くのライターさんに、エールをもらった。
これはやっぱり、大きな革新的出来事だ、と思って、
こういう方々が期待を寄せてくれているJunkStageを、
ただのハコにしてはやっぱりいけないのかもしれない、などと
個人的には思ったのでした。

昔は本当に、四面楚歌、背水の陣だった。
JunkStageは、Webといえば数を集めて広告ビジネス、が脚光を浴びていた当時、完全なアングラでした。
でもその時期に、賛同をしてくれた人たちがいるから、今がある。
叩かれまくっていたあの初期時代に、わたしは明確に勝算を饒舌に語ることなどできなかったけれど、傾けてくれていたライターさんたちがいた。

それが、じょじょに光を帯びてきていることも、事実で。
これから先、が、ほんとうに勝負なのだなあ、と。
多彩すぎるライターさんを目の前に思ったのが、幸福でした。

もちろん、「これから」のメディアであるけれども。
でも、既存メディアが「いままで」を守らないと生きていけないいま、
「これから」の不確実性を「いや、こんだけのコンテンツがあればどうにでもなるだろ」
と言えているJunkStageは、やっぱり、贔屓目を抜きにしてもすごいと思うのです。

今後は、ある特定の権威を持った人間ではなく、
趣味趣向が細分化することによって、その分野を語るに相応しい人が台頭していく。
そういう、私からみれば「あるべき時代」にとっては、
Junkのような「一芸ライター」の集まりであるプラットフォームは本当に強いと思う。

そういうモノを見てわたしたちは、本当に洗われてきました。
それを再認識した、この日。皆さん、ありがとうございます!
今年はさらに、2つのテーマが生まれました、この総会で。
それに関することはまた、次回!!

2010/01/15

皆様こんにちは、須藤です。
あけましておめでとうございます。今年もJunkStageを宜しくお願いいたします。
先日、イルカ写真家あやのさんの展示会へ行ったら、「須藤さん男だと思ってた」と定番のツッコミがきました。もう2010年は須藤優子への改名を本気で検討します。

さて、告知がでていますが、JunkStageの新年会が間近です。
そこまではオープンにされていますが、実はこの新年会の前に「第1回総会」があります。
で、これからのJunkと来年のJunkの展望を話し合い、今年のJunkを振り返って反省するという、なんともJunkらしくない真面目な会であります。
こちらはスタッフとライターさん、そしてライターさんのご家族までが参加可能。飲み会ならともかく、家族が総会に来るか?とあなどるなかれ。Junkの特徴として、「奥様が非常に協力的」であることが多く、家族ぐるみのお付き合いをさせていただいている場合も多いのでした。
荒木ユタカさんの奥様の美人ぶりには一同騒然。柳楽さんのところなどは、奥様(ともに音楽家)が柳楽さんの文章の校正をなさるのです! 

もちろん、その後の懇親会は読者様を含めて、きわめてオープンに開催します。毎年、これが盛り上がりすぎて大変。去年は貸切ましたが、今年も定員制ですので、是非お早目の参加表明を。1人参加でも大丈夫です。ライターもだいたい1人で来ますから。初対面でも自己紹介だけで盛り上がれるJunkです。ここで、すでに参加表明をしているライターを紹介します。

乳がん闘病中 メグミさん・・・美しいというか麗しいです。
広告系中年会社員 やましろさん・・・酒の席にはこの人がいないと。
山生活一家 渡辺さん・・・実はJunkスタッフも初対面!
アニメオタク 淳さん・・・このひとのフラットなマニアックぶりは素敵ですよ。
バイリンガル映画ファン 理紀さん・・・この方、ほんといろんな意味でアメリカ人です。
映画評論家 東出さん・・・おなじみです。
金融系腐女子 ちぃさん・・・わたしはいろいろと聞きたいことがあります。
英国サッカー留学帰り 板垣さん・・・イケメンです(いつもこの紹介で恐縮・笑)
バスケバカ フィルコさん・・・「お疲れ様です。バスケバカのフィルコです」のメールに笑。
劇作家 イトウシンタロウさん・・・最近まじめに書いていますね。エライです。
エンタメ系会社員 整さん・・・最近競馬しか書かないですね。
新米ママ 晶子さん・・・子連れで来るそうです。居酒屋ですが大丈夫でしょうか。
一輪車世界チャンピオン 安藤さん・・・そろそろ世界大会かも!
スポーツドクター 辻秀一先生・・・スラムダンク勝利学の辻先生です。
僻地トラベラー ユウさん・・・フィンランド帰りで「東京が暑い」とうるさいです。
バスケジャーナリスト 荒木さん・・・今回は奥さんは来ないですか…残念(おい
舞台女優 帯金さん・・・更新しなさ過ぎで瀕死ですが大丈夫でしょうか
音楽マネジメント会社勤務 柳楽さん・・・はるばる大阪から!お待ちしてます!
人物写真家 中村美鶴さん・・・なんとこの日がお誕生日だそうで。
携帯写真家 タカさん・・・いつも携帯とは思えないすごい写真連続!
ギャラリーバー経営 小川さん・・・いまだにバーの暗証番号を教えてくれません(笑
小説家 桃生さん・・・実は今回の幹事。その謎は・・・来られた方に。

そして、スタッフ陣も全員参加でお迎えいたしまっす!
第2回公演舞台監督 クロダに助監督のげんちゃん。
Junkのデザイナー兼AD・・・ ヒロキ
女子部・・・バレリーナはっち、公演時のMC怜奈、ちえさん&須藤

読者のみなさま、ぎりぎり、残り1~2席ご案内できるかもしれません!
ご参加ご希望の方、お早めに!先着順でご案内になります!

2009/12/22

皆様こんにちは、須藤です。
さて先日、スタッフ忘年会が開かれました。本来であれば、そこで出た今期の様々な振り返りや来季に向けた目標…などをこちらのコラムでご報告しようと思っていたのですが、借りた会議室ルノ○ールの部屋がネズミ狩り状態(Copyright:チャリT企画)だったりとか、その後の忘年会がこれまた女子部飲みを上回るディープすぎる感じだったため、この話題はとりあえずやめて、
9月のJunkStage舞台公演で舞台監督をつとめてくれたKくんの結婚式二次会があったのでその話でも書こうとおもいます。場所は自宅からほど近いところだったので、寒空の下、気合でドレスでチャリに乗って行きました。

このKくん、スカウト能力には定評があり、Kくんの友人がJunkのライターやスタッフにもいたりします。まずは入口でふたりのなれそめを新聞の号外調にパロったものが配られます。ふむ。どこかで見たことのあるかんじ。そして、どこかで読んだことのある文体…
1時間後、私のその違和感はあきらかになります。文章はJunkStageライターのレイカさん、DTP(デザイン全般)はスタッフでデザイナーのヒロキ氏が手掛けていたのです。

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(頂いたお花。きれいすー。となりは須藤の飼い魚コッピーちゃんの水槽)

さて重厚な階段をピンヒールでのぼり、きょろきょろした私の目の中に飛び込んできたのは、怪訝な顔をして隅に座っているWeb担当・整さん。こういう場で知り合いを見つけるとほっとし、30分間違えて早く着いたという整さんと、開演を前にオープンになったドリンクバーへ向かいます。といっても開演前ですからね、人の目というものもありますので、私はビール!な気持ちをおさえ、見た目は林檎ジュース風、なウィスキーの水割りグラスをいただきました。

そうこうしているうちに、スタッフちえさんと、バスケでバカ、違った、バスケバカのフィルコさんが登場です。なんかちょっとこれ、前日(オールスタッフミーティング)のメンツと変わりがなくて、まったく非現実空間な気がしません。
そこかしこで再会した旧友同志が同窓会よろしく盛り上がっている横で、私たちは業務連絡事項を確認し、とりあえず飲むのでした。整さんは、昨日から気掛かりすぎる新調するテレビのことで頭がいっぱいです。

そういえば劇作家のイトウシンタロウさんと、舞台女優の帯金ゆかりさんコンビも招かれたと言っていましたが、姿が見当たりません。いれば1秒で気付くオーラを放つ2人なのですが。整さんいわく「入口に居た」と。
おお?!と思い見に行きます。

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…。

なんかいますね。ふうせんですね。

…?

なんか持っていますよ、紙を。

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…!!

というわけで、イトウさん、ゆかりさん、ちえさん、フィルコさん、整さん、ヒロキ、レイカさん、私、と、なんだかなあ、なメンバーが一堂に会したのでした。

パーティーも中盤、余興で出てきたとあるアーティスト。アコーディオンとギター、それに清涼感あふれる歌声。おおぉぉぉぉ。これはすばらしい。すばらしい才能です。酔いが醒めてきました。いえ、がっついては逆効果ですから、ウィスキーで血圧をうすめます。
アーティストの2人が退場すると整さんと目を合わせ、「これはいい」「うん、いい」と、心はひとつです。「よしっ」とうなずいた5分後、特攻隊長フィルコさんが2人を伴ってやってきました。(以下略)

そんなかんじでJunkStageは、今年もエネルギーたっぷりに年を越せそうです。
なにせ「ヒト」という究極のナマモノが相手なわけで、今年もいろいろと大変なこともありましたが、無事に順調成長することができたなぁー、と、しみじみ振り返っております。
Junkの“中身”であるライターさんも益々力強くなってきましたし、舞台のときのアンケートも含め、読者の皆さんの声が励みになっております!

須藤の忘年会ラッシュも、24日でおしまいです。
みなさんも、飲みすぎたり、記憶をなくして外で寝てかぜをひいたりしないようにお気をつけて、残りの2009年をお過ごしくださいませ!

2009/12/22 11:59 | ■雑記。 | No Comments
2009/12/17

バスケバカのフィルコさんのご招待で(ありがとうございました)、スタッフ怜奈さんともども代々木第二体育館で行われたbjリーグ「東京アパッチ×琉球ゴールデンキングス」の試合を観に行ってきました!久しぶりのアパッチのゴール裏には知った顔がたくさん。。
JunkStageの舞台公演にいつも来てくださるメンバーもたくさん。。!

バスケは奥が深いのだけれどもよくわからなくても楽しめるスポーツで、bjリーグはとくにチームごとにいろいろとカラーがあって面白い。この東京アパッチはストリート系とよく言われるのだが、MCがターンテーブルを回しながらラップ調で中継をし、タイムやハーフのときに出てくるチアリーダーはかのtrfのSAMさんが指揮を取るストリートダンス系。
まだまだ大変だけれども、総合エンターテイメントということを強く意識している、なかなかの試みだと思う。

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(↑フィルコさん。)

思えばわたしとフィルコさんが出会ったのも当然バスケがきっかけで、私としては広告業界での初の仕事もバスケだった。というよりはそのために雇われたに近い。門外漢なのに。そのお仕事の一環でバスケに関わる人々のインタビューを片っ端からしていて、その縁でいまこうしてJunkStageにいるフィルコさん、荒木さん、辻先生といったライターとも知り合い、JunkStageの初期の礎ともなったものだったりする。

それから、それがまたきっかけで、辻先生が総指揮をつとめるバスケのクラブチーム「エクセレンス」の専属番記者を1年間させていただいた。エクセレンスはとても強いチームで、色々な大会で私は優勝の瞬間を経験し、全国大会にまで一緒に連れて行ってもらった。バスケしろーとである私を選手もチーム関係者も暖かく迎えてくれ、試合のたびに客席のわたしを見つけて一礼したキャプテンは、いまもエクセレンスの中心メンバーだという。

そのときは、選手ひとりひとりのドキュメンタリーを丁寧に書かせていただいたのだが、これがまた「事実は小説よりも奇なり」。ドラマや映画のような経験をしてきた選手の多いこと多いこと。諸処の事情からバスケをやめざるを得なかった選手も少なくなく、彼らの痛みも共有し咀嚼して、泣きながら原稿を書いたこともあった。
そんなファイナルである全国大会でエクセレンスもバスケも離れるひとりの元プロの選手に、最終戦のあとの打ち上げでついでに原稿チェックをしてもらおうと原稿を持って行ったのだが、その選手は原稿を読むと涙ぐみながら「自分のやってきたことは間違ってなかった」と言い、丁寧に折りたたんで「東京に帰ったら、一番にこれを妻に読ませます」と言ってくれた。

このとき、私は、報道やエンタメだけが文章の持つ力ではないと思ったのだった。
“売文”はもういいから、自分の「書く人間」としての役割は、こういうものに使おう、と。
で、その頃していた代理店での書きものの仕事も、それからすぐにやめてしまった。

今でもバスケを見に来ると、たった数年前のあのバスケと密に関わり、いや、バスケを愛する人々と密に送った日々のことが、いとおしく思い出される。一種の懐かしさ、感傷、温かみ、といういろいろな思いが込み上げてきて、代々木第二体育館の急勾配な客席にくらくらしながら、世界バスケ選手権の前哨戦とか、エクセレンスがここで優勝した試合とかを昨日のことのように思い出していた。

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さてその後は豊洲まで移動して、フィルコさんの故郷である八戸の郷土料理を出す居酒屋へ。ホントに普通の居酒屋なのだが、ご飯が美味しい。店長さんも店員さんも八戸出身で、フィルコさんと超ローカルトークが繰り広げられる。

そして帰ってまた飲んで現在…二日酔い…。
忘年会シーズンなので、とりあえず今日からは外で飲んだら帰ってまで飲まない、を徹底しようと思う。

2009/12/17 01:21 | ■雑記。 | No Comments
2009/12/09

今月の本&DVD、翌月はじめのほうに公開。

■Movie

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『半落ち』 出演: 寺尾聰, 石橋蓮司
横山秀夫氏の言わずと知れた名作が原作。現役警察官が妻殺しで出頭。空白の2日間に起きたことは…原作に比類するすばらしさでした。結果わかってるのに思わず涙…ちなみに半落ち⇔完落ち。完落ち、が警察用語(?)で自供のことでしたね。

『This is it』 出演: マイケル・ジャクソン 監督: ケニー・オルテガ
幻となったマイケルのロンドンでのコンサートをリハーサル映像から映画化。ワタシの世代では残念ながらマイケルといえばアーティストというより整形とか子どもがどうこうとかネバーランドとかのイメージが強すぎたので、それを覆すには十分。でもファン向けかな。

『ぜんぶ、フィデルのせい』 出演: ニナ・ケルヴェル 監督: ジュリー・ガヴラス
ある日突然、パパとママが「キョーサン主義」に…! というのを9歳の娘の視点から描いた、シュールでコントで、でもやっぱ社会モノな作品。にしても「キョーサン主義って?」「赤くてヒゲがあって、神をおそれず引っ越しばかりする人たち!」やら、「ミッキーはファシストだ」やらには笑いましたが…。共産主義批判モノではなく、あくまで「親和寄りの共存」にソフトランディングさせている、しかも子どもの素直な視点からというところが素晴らしくテクニシャン。ちなみにこのジュリー・ガブラス監督の父はアメリカ独裁政権を糾弾する名作を多く残した社会派映画監督だったらしい。なるほど。

『グアンタナモ、僕達が見た真実』 出演: アルファーン・ウスマーン 監督: マイケル・ウィンターボトム, マット・ホワイトクロス
これは凄い。須藤のフランス語の先生ではありませんが、「鬼畜米英」を地で行く、実話を元にしたドキュメンタリー。キューバのグアンタナモ基地はアメリカが不当に占拠している問題施設でそこにアルカイダ系の重政治犯たちが入れられているのですが、テロリストに間違われた無実のイスラム教英国籍の3人が拘束されてここに送られ、解放されるまでがリアルに描かれています。

『フランドル』 出演: サミュエル・ボワダン, アドレイド・ルルー 監督: ブリュノ・デュモン
セックス、戦争、セックス、戦争、フランスで一番暗い監督!と、嫌いな人は嫌いなこの監督。そこをストレートに表現せずにぼんやりながれる「時」を取るThe・フランス映画が好きなわたしは、ぼんやり哀しく見ました。小説も、映画も、哲学ではなくストーリー重視の娯楽になってしまった現代だからこそ、ハリウッドの対極をいくこういう作品は貴重。

『レンブラントの夜警』 出演: マーティン・フリーマン 監督: ピーター・グリーナウェイ
アマデウスのレンブラント版、とあなどるなかれ。R-15指定だからといってそっち関連の描写ばかりに目が行くとわけがわからなくなります(笑)。画家レンブラントの名作「夜警」に込められた裏の意味、アムステルダム市警団のスキャンダラスで黒い一面を描いています。ラストシーンのひとことがまた、考えさせられます。

『蟹工船』 出演: 松田龍平, 西島秀俊 監督: SABU
小林多喜二の有名すぎる同作が再ブームになったのは記憶に新しい。が、労働者云々というよりは学生運動的に共産主義を描いているので、メッセージ性はとんだ方向へいってしまっている。受けを狙ったらしいシーンも全然笑えない。お金もかかってなさそうなのがありありと…(それはそれでいいのだが)。加えて主演の松田龍平がホントに顔だけしかいいところがないので、窪塚あたりが演ればベツモノになった可能性はある。

■business

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『ソーシャル消費の時代 2015年のビジネス・パラダイム』 上條 典夫 1,890円
電通さんが、2015年の消費とビジネスを予測。うなずけるものもあればあまりに壮大すぎてSFになっているものもあり、ビジネスというよりは娯楽として読むほうがいいかもしれない。本質的な部分を突いている箇所はいくつかあるけれど…でもやっぱSFかな。

『ツイッター 140文字が世界を変える』 コグレ マサト, いしたに まさ 819円
レッズサポーターのコグレさん…だから買ったわけではなく、コグレマサト氏、いしたにまさき氏というカリスマブロガーであり、Twitterヘビーユーザーの2人がTwitterの短い歴史と活用事例を振り返っている。Twitterってなに…と今更聞けなくなった人に是非。「ヒウィッヒヒー」で話題になった歌手の広瀬香美さんのインタビューも。

『ユニクロ思考術』 柳井 正 1,260円
広告屋さんと学生さんが買ったのではないかと思われる本書。中村勇吾、田中耕一郎、佐藤可士和など、ユニクロのプロモーションに関わった一流クリエイターたちのインタビューを交えた軌跡。それぞれがビッグな人たちなので、ドキュメンタリー短編集のようになっているが内容は決して重くないので軽く読める。

『マスメディアの「構造」と「空気」―問いかけと問い直しのメディア論 』 柴山 佐利 1,890円
久しぶりに酷いのに当たった!マスメディアというものを、ビジネスではなく学問の観点から論じる、どちらかといえば学問書、を自称しているものの、序章で「自分達は専門家でない。的外れかも」と宣言しているので、まずきちんと読む気が失せ、その先も、章が終わることに「われわれは門外漢」「もし専門家の方が読んでいたら御容赦を」と、事あるごとに続く。内容も酷く、梅田望夫氏やGoogleを名指しで批判しているが、そもそもの理解に相当な間違いが多々。著者としての責任放棄にも限度があります。

■Novel

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『狂王の庭』 小池 真理子 700円
昭和27年、東京都下国分寺。広大な敷地に、全財産を投じて西洋庭園を造った異端児・青爾と、妹の婚約者である彼に惹きつけられる沓子。もう、なんというか、言葉がありません。あまりの小池真理子センセイワールドです。読後は放心状態になりますが。

『40―翼ふたたび』 石田 衣良 660円
会社をやめて、「人つなぎ」という名のなんでもプロデュース業を40歳で始めた主人公・喜一のもとを訪れる、40歳代の依頼人たち。発行当初の日本の世相も反映しており、これは誰がモデルかな、と想像しながら読むのも楽しい。総体となる最終章はさすがの構成力で泣かせてきます。短編集と思って軽く読もうとしていたのでガッツリ裏切られました(笑)

『半島を出よ(上)』 村上 龍 760円
ひとりでゆっくりカフェで本を読みたかったので、とにかく長くて時間のかかる本ということでチョイス。この手の龍氏の本はいいですね。こういうのだけ書いてりゃいいのに(←余計なお世話)。なんだか今現在起きていることのような錯覚さえ覚えるパラレルワールド。北朝鮮特殊部隊の日本九州侵攻の想定。またいいところで前半切りますね。

『PINK』 柴田 よしき 700円
差出人不明の怪メール、仕草が180度変わってしまった夫の異変、その後殺人容疑で逮捕される夫。震災後の神戸を舞台にしたミステリー/ヒューマンドラマですが、結論をそこに持ってくるのは小説として反則でしょう、というようなラスト。これはちょっとなあ。あと、阪神大震災という実際に起きた災害を描いているにしては、小説の外に世の中に実際に存在している被災者や遺族への配慮が足りないかもな、というのはあった。

今月のお買い物(書籍代):8,679えん

2009/12/09 11:24 | ■読書備忘録 | No Comments
2009/12/03

さて。たまには真面目にHow to make JunkStageの話でもしましょう。

その前に報告しておかなければならないことがひとつ。
去年の今頃、須藤、今だから言える話ですが、突如、妙な病気にかかりました。
で、Junkのallstaffの場で、代表集中型(=つまり私が死んだらなくなるかもしれないJunkStage)というカタチはいかがなものか、という話をしました。
そんなことって、選択肢のひとつとして全然考えたことがなかったので…(若さゆえ、でしょうか)

しかし、基本的にオプティミストなJunkのスタッフのこと。数ヶ月もしないうちに私の一大決心であるそのカミングアウトなど完全に忘れ去られ、私自身も忘れ(おい)、舞台公演の準備などをし、戦い、刺し、刺され、しているうちに…病気はどこかへ行ったのでした…
よく、言います。「何かを得るためには、何かを捨てなければならないのだ」と。
でもこれはきっと、相当に悲観的な考え方であり。真逆にすればすなわち、
「何かを失えば、何かが得られる」のだ、と。

さて、JunkStageは基本的に手弁当です。
でも、こう言ってはナンですが、世の中の「職業」とか「職能」の半分くらいは、手弁当からスタートしている気がするのです。
というのも、机上の勉強をしたって、たかが知れている。現場で覚えていくもの。
とはいえ、じゃあ現場に出たときはみんな「シロート」の状態なわけで。
手弁当、というのは、謙遜用語ではありますが、実は当たり前の事なんじゃないかと、思うわけです。
現場を100回こなしたらプロなのかといえば、全然違います(数の問題ではない)し、実績を盾にしてしまうことほど怖いものはないと思います。

JunkStageスカウト隊をしていると、ライターにお誘いをした方から、よく言われることがあります。
「これで食ってるわけじゃないので…」という、ご謙遜。
さて。私は広告業界にいるからでしょうか、いろんな方とお会いします。
そこらへんのプロのカメラマンより、よほどいい作品を撮れる方にも数多く、お会いします。
でも「そこらへんのプロのカメラマンよりいい作品を撮る人」は一様に、そう謙遜します。
もちろん、その道に身を賭すということをしなかった罪悪感はあるのでしょう。
しかし、個人的には、要領よく生きることがかならずしも悪いことだとは思いません。
諸々の事情から、生きていく手段としては別のものを選んだ。
でも、自分の専門はほかにあり、そこにライフワークとして心身を傾けている。
それは、非難されるべきことではないし、むしろ誇ればいい。
「本職じゃない」からこそ、自由な表現ができる場合だってものすごくたくさんあるのです。

かつて1年ほど、コピーライターとして働いた個人的な感想から言うと。
「好きなこと」を「職業」にするほど、つらいことはない。と、思うのです。

JunkStageは、言います。
「何らかの分野の専門であること。その分野を書くにふさわしい経歴があること。」
それは、職業としてのものではないのです。
素人とか玄人とかは、「それを職としたか否か」、ではない。
それでお金を稼いでいないから、その人が「素人」であるのか、といえば、全然違います。
無論、「1円でも貰ったらプロ」という考え方をする方もいますし、否定しません。
ただあまりに、アメリカ式の資本原理主義だと感じることも事実です。
そんなにカネを基準にしなくても…、と思うのです。
という話を以前したら、「Junkはスタッフがキャッシュリッチだからだ」と言われましたが、自慢じゃないけど須藤はびんぼうです。おこづかいは1日500円です。本を買ったら2日は昼抜きです。

いずれにせよ、JunkStageのライターを見ていると、「live better」という言葉をおもいだします。

JunkStageは、情報を必要とするポータルサイトにはなろうとは思っていません。
個々が情熱を秘め、邁進する姿ほど、他人の心を打つものはない、と信じています。
仕事か否かということは関係なく、真摯に向き合っていれば、結果は後から付随するもの。
そんな、不器用だけれどもほんとうの“正攻法”な人たちを、集めているつもりです。
そこに、光が当たるよのなかであってくれなければならない、と思うのです。

わたしは、無能ではないかもしれませんが、少なくとも無力です。何の手に職もありません。
ただ、JunkStageを始めて、自分の無力さを誇れるようになりました。
なにも持っていない、ということは、対抗心を燃やさずに済むからです。
だれかを観て、嫉妬なく「スッゲー」と言っていられる、余白です。

「量」や「KPI」というものが席巻してしまった世の中ですが。
それでも私たちは、勝負すべきは「コンテンツ」だと思っているのです。
時代の流れに反旗を翻す、場合によったら叩かれかねないものだとも思います。
でも、私たちは信じているのです。コンテンツの力を。イコール、個々の人間の力を。
その確信を与えてくれたのもまた、JunkStageのライターたちなのです。

このエントリを読んでいる方でライター応募を考えている方がいらっしゃれば。
躊躇しないで欲しい、と思います。

JunkStageは媒体では無く、試みです。

正直な話、たとえばA○ebaさんとかで書いたほうが、数字としてのPVは稼げるでしょう。
(件のPV水増し問題はとりあえずおいておくとして)
でも、「量」じゃない。「経歴」でもない。そこで戦っているモノは、「コンテンツ」ではない。
だからおそらく、しばらくは、不遇の時代を共にして頂かなくてはならないかもしれない。
それは確かに、時代に逆行しているのでしょう。
でも、それが主流になっていくような表現世界であって欲しい。
「メディア」を「ビジネス」にしないこと。それは大きな決意でもあり、一切合財の批判を受ける場所であるのだということもまた、意識しました。

それでも、量ではなく、人の情熱、これが本質であってほしいと願うこと。
その願いを、ひとつのカタチにすることが
私たちのやるべきことだと、思っています。

そういった意気込みで展開した、ライター増強期間。
これまた、Junkのコンセプトに同意し、応援してくださる強力すぎるメンバーが参加してくれました。
熱い思いを持ち、実際にアクションを起こし、さらに世界に広げていこうという方々。

武者震いとはこれか、と思うほど、背筋の伸びる思いで居ます。
そういう人がこんなにいるから、まだ捨てたもんじゃないと。
がんばらないとね!

2009/11/17

皆様こんにちは。お久しぶりの須藤です。
最近のJunkStageは、というと、静かなようで案外濃いです。
ミュージカル女優・鈴木希彩さんのソロコンサートがあったり、日本画家・池上紘子さんの個展があったり、劇作家・イトウシンタロウの俳優業のほうのステージがあったり、舞台女優・帯金ゆかりさんの客演舞台があったり、廣川さん&エイミーさんのサルサパーティーがあったり。

スタッフ陣は、というと、ごにょごにょとリニューアルの準備をしています。
が、冬は毎年割と冬眠(というか来期への仕込み)をしていることが多いです。
そして新年会を皮切りに、舞台公演プロジェクトチーム(来年もあればの話)が動き出します。
ということで最近はワタシも、来年の仕込みのためにWebチームの整さんと会ったり、フィルコさんと会ったり、はたまた女子部飲み会をしたりしています。

さて、その「仕込み」。何かといえば、冬のJunkといえば「スカウト」これに尽きます。
よく、「JunkStageのライター陣はどこから見つけてくるんですか」と聞かれます。
冬眠を前に、わたしと桃生さんという“スカウト隊”が、やりを片手に狩りに出…(以下自粛
いえ、この広大な地球上とWeb上をさまよって、「これぞ」というライターを探すのです。

並行して、ライターの応募も随時受け付けています。ライターに定員はありません。
ありがたいことに、JunkStageにはコンスタントにライターのご応募があります。
しかし、皆さんをJunkStageにお迎えできるわけではありません。
「何かのプロフェッショナル、もしくは心身を傾けている専門分野への情熱があること」
それだけです。あとは、人並み(以上)に日本語が書けること。
しかしこれが、案外難しい。でも、譲れないJunkのポリシーです。
「情報メディアより、感動メディア」Webだからこそ、人の体温を感じるようなコラム。
有益な情報も、便利な知恵袋もいらない、それよりも暑苦しいほどの“感情”が伝わるもの。
それで、同じテーマについて1年以上書ける人は、もはや物書きの域をこえて存在そのものが「コンテンツ」になっていく人たちです。

そんな、「コンテンツの力」を追い求めて、早3年…
つまり「第3期」になった「ライター強化期間」が、今年も始まっています。
ちょこっとだけ、今期に入られるライターさんを、端的にだけ紹介してみると…

「プロの音楽家ながら、プロ(?)の僧侶が語る“芸術と宗教”。」
「元ミラノ・オペラ座バレエ学校でかのギエムとも同じ舞台に立った男性ダンサー。」
「あえて一眼レフを捨てて携帯写真の限界に挑戦するフォトグラファー。」

など、など。ページの公開は来週のメルマガでお知らせいたしますね。 →ご登録はこちら

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年の瀬に向けて、ますますのJunkStageを、どうぞお楽しみに!

2009/11/06

今月の本&DVD、翌月はじめのほうに公開。

■Movie

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『エレファント』
出演: ジョン・ロビンソン, アレックス・フロスト 監督: ガス・ヴァン・サント
アメリカの高校で起きた学内銃撃事件をモチーフとした作品。学生、友人グループに焦点を当てたドキュメンタリー形式で進んでいく。ぱっと見は普通の高校生でも、背後に抱える闇はもしかしたら大人よりもよっぽど重いものがあるのかも。それは「子どもだから」というものではなくて、むしろその逆の。最後の銃撃シーンとオーケストラ音楽はいろいろな意味ですごいものがあります。

『ブレス』
出演: チャン・チェン, チア 監督: キム・ギドク
ある人があまりに奨めるのでお義理に見た一作ですが…自殺未遂を繰り返す死刑囚の男と、彼に会いに行く人妻。韓国映画界の問題児キム・ギドク監督が15日間で撮り終えた作品だそうで。夫との三角関係のくだりや演出はやたらと子どもじみていましたが、死をちがう形で身近なものとする二人の姿勢は素敵でした。

『かもめ食堂』
出演: 小林聡美, 片桐はいり 監督: 荻上直子
群ようこの原作を映画化。フィンランドで日本食の食堂を経営するもののお客さんのまったく入らないサチエさん。ある日日本マニアのフィンランド人に「ガッチャマン」の歌詞を聞かれ…と、一風変わった出会いと別れが交差してゆくリズムが良くてあたたかいホームドラマ。なにより…出てくる料理がおいしそうすぎる…。

『フロントライン~戦略特殊部隊~』
出演: ピーター・フライゼン, イリーナ・ジョクルランド 監督: オリー・サーレラ
旧ソ連とフィンランドの戦争を描いた作品。
戦争映画は色々あれど、「壊れていく兵士」を主人公に立てたこの作品は、痛みます。主人公だけでなく、精神的に壊れ、豹変していく部隊。ある意味とてもリアル。

『アウェイ・フロム・ハー 君を思う』
出演: ジュリー・クリスティ, ゴードン・ピンセント 監督: サラ・ポーリー
認知症になった妻。施設へ面会へ行った夫が見たものは、自分を忘れ知らない男性に恋をする妻の姿。感動超対策と銘打ってありましたが、かなり現実的というかシュール&ダークで、人間のイヤな面やら「結局金かよ…」的なところがいっぱいあり、後味は個人的には悪かったです。

■business

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『WebPRのしかけ方 ――広告だけに頼らなくても、モノは売れる。』 太田滋 1890円
戦略PRの雄、ビルコム太田社長の著。ということでしたが、かなりPR部分だけを切り取ったものだったので、多少違和感がありました。本当はそこにメディアがあり、クリエイティブがあり、PRも一環のキャンペーンの中でのプレイヤーに過ぎないはずなのですが…

『次世代モバイルストラテジー』 神尾 寿 1680円
構成の非常にわかりやすい本。筆者何者?と思ったら、プランナーを経てジャーナリストになった人とのこと。納得。各章でモバイルコンテンツ、iPhoneとAR、位置情報、モジュール、といった4つの観点からモバイルのこの先10年を見据えている。
インフラの仕組みや導入事例を紹介しつつも、テクノロジーの説明に終わらないビジネス観点と現況、期待されることがきっちり分析されている。良書。保存版決定。

『脱広告 超PR―広告を信じなくなった消費者を動かす「連鎖型」IMC』 山田 まさる 1680円
昨今のPR畑の方々の広告叩きは、集団ヒステリーのようで見ていられない(というかPR屋が「これからはPRの時代だ」と叫んでも営業にしか聞こえない)のだが、本書は精神的に落ち着いていたのでよかった。が、内容は繰り返されたことばかりで新しい何かはない。

『こころを動かすマーケティング―コカ・コーラのブランド価値はこうしてつくられる』 魚谷 雅彦 1575円
コカコーラ・ジャパンの会長の書。企業価値最高峰にして、マーケティングの天才とよばれるコカコーラ社における波乱万丈ストーリー。泣けます。ボトラーや流通の関係も詳しく書かれているので飲料のシゴト従事者には◎。そして何よりびっくりしたのは日本で1日5000万本、コカコーラ製品が売れているということ…日本の人口1億2000万だぞ…

■Novel

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『アジアンタム・ブルー』 大崎 善生 580円
末期癌におかされた彼女をニースで看取る主人公と、ふたりをとりまくやさしげな人々の記録。次作『パイロットフィッシュ』とあわせてどうぞ。切なくてあたたかいです。

『Love Letters』 石田 衣良、川端 裕人、森福 都、前川 麻子、島村 洋子ほか 520円
11人の作家の短編恋愛小説集。タイトルのごとく、恋人に語りかけられる口調で話が進んでいくのだが…作家によってクオリティがバラバラすぎるのが残念。良くも悪くもとってもライトなので、体力使いたくないときにいいかも…お風呂で40分で読み終わりました。

『空は、今日も、青いか?』 石田 衣良 480円
小説ではなく、石田衣良センセイが新聞やらR25やらに書いていたエッセイ集。すこしまえの時代を振り返るには最適で、ああ、あのとき学習したはずなのにどうして世の中はこんなことになってしまったんだと嘆かわしくもあります。ライブドアからの抗議文&応酬のエピソードなんかも(笑)そして池袋ウェストゲートパークファンにはたまらなくきゅんとくるこのタイトル・・・

『古惑仔』 馳 星周 580円
歌舞伎町の抗争、チャイナマフィア崩れの流氓…馳星周お得意のテーマですが、短編集のため読み応えが本当にない。ただ、ほかの作品が長編すぎる上に嫌いな人は嫌いなタイプだと思うので、肩ならしの馳星周入門書としてはよいかもしれません。あー早く新作出してくれー。 

今月のお買い物(書籍代):8,985えん

2009/11/06 10:02 | ■読書備忘録 | No Comments
2009/10/27

皆様こんにちは。須藤です。
相変わらず、Junkのライターの活躍を追っていると飽きない毎日ですが、イトウシンタロウ氏の公演があるようです。
毎回、Junkの舞台公演の作演出をしているイトウ氏は、自身で劇団も持っていますが、ルーツは「チャリT企画」という劇団で、ここでは彼は俳優をしています。
そんな「チャリT企画」が記念すべき20回目の本公演をやるということで、お知らせをいただきました。

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このチャリT企画という劇団、すごいんですよ。なにがというと、機動性が。
基本的に「サヨク」と揶揄されるくらいの社会派なのですが、とかく社会問題を「バンカラポップ」におもしろおかしく表現しちゃえ、という劇団です。
(たまにシュールすぎて観客が声も拍手も失ったりしますが)
拉致被害者帰国後2週間後の舞台でそれを受けて直前で内容を変えたりなど日常茶飯事。
そして良いのか悪いのかこのチャリTという劇団、世間の風と運にも恵まれています。
タミフルの副作用でおかしくなったニートがホリエモンを退治しに行くという設定の公演で、なんと公演の真っ只中の日にホリエモンに家宅捜索が入ったり。
おかげでチャリTの芝居を見に行くときは新聞を読むようになります。
アメリカネタや北朝鮮ネタをはじめとして、チャリTの好きそうなネタがニュースであがっていると、それをどう調理してくるかを楽しみにするようになるのです。
劇団側からしたら、おそろしい客のプレッシャーだと思います。

作演出と主宰を兼ねる楢原さんは、とことん謙遜屋ですが物凄い矜持です。
「小劇場しかやらない」という矜持と涙ながらの事情をもつ音響さんを知っていますが、楢原さんもまた「小劇場の人」。
わたしの働く広告業界では、経済(カネ)と政治(コネ)の事情にまみれながらも、それを「しょうがないんだよ」と、さもそれが「オトナの対応」であるように思い込んでは優越感に浸っている勘違いクリエイターを「御用クリエイター」と呼びますが、まさに「御用演劇人」というカテゴリがあるとするならば、そのまったくの対極にいらっしゃる人たちです。

わたしはそういう人たちが大好きです。そういう人たちに小劇場を作ってほしいと思うし、そういう人たちが作った小劇場演劇を、ながく見ていたいと思います。
小劇場だからなしえるもの、小劇場だからこそやってはいけないこと、というのが多く存在していて、やっぱりわたしは劇団四季だと寝るけど小劇場は毎月行くのです。
いっとき、演劇に携わる人々を片っ端からインタビューする企画に参画していたことがありましたが、最初のインタビュイーはこの楢原さんでした。
自分の劇団を自嘲ではなく心から笑うことのできる彼に、ほんとうに強い敬意を抱いたことを覚えています。

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「会報誌が復活したので送ります イトウ」

相変わらずの直筆フセンつきでイトウさんが送ってくれたDM。DMはチャリT風にいうと「どんなもんだい」の略だそうですが、この会報誌ひとつとっても、チャリTの姿勢がうかがえます。
裏面にはびっしり、前の公演のアンケートが掲載されているのです。それも、全部。ランダム。
「金返せ」みたいな意見も、「すべてに感動しました」という意見も並列です。
これ、簡単なようで、なかなかできることじゃありません。
そして読み進めていると、ふととあるご意見が目に留まりました。

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「しんちゃん、お腹が空いたら、いつでも連絡ください〔30歳女性〕」

……、

………?!

イトウさん。ぜひこの女性との関係性を、いつも更新回数の足りない自身のコラムで明らかにしていただけないでしょうか
代表、須藤からの御願いです。

そんなわけで今週金曜日から、11/3までの記念すべきチャリT企画の第20回公演。
ご都合よろしい方、是非行かれてみてはいかがでしょう。
客に媚びない劇団ですから、中身の保障はいたしません。
が、前々回の「ネズミ狩り」では、よく評論文句に使われる、劇団として「脂がのっている」という言葉の意味を始めて理解したような気がしました。
ほんとうに、素晴らしかった。
こんなことを言っては失礼にあたるかもしれないのですが、役者はあくまで「役」であって、言外のメッセージを構成するのは「作演出」の賜物であるのだな、と感じた公演でもありました。

チャリT企画「プレイバック Part3」

イトウシンタロウ「女子をめぐる冒険」

2009/10/21

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JunkStageをご覧のみなさま、こんにちは。

9月5日の舞台公演の熱も冷めやらず…
なんと、あの9月5日に小道具(お花)のご提供をいただいた協賛企業、パリ発フラワーチェーン「モンソー・フルール」様(パリかぶれの須藤はすでに、地元の銀座店で買うモンソーフルールの花が自宅にない日はありません)が実際会場にいらしてくださっていたのですが、オペラを歌ったLIETIさんの美声に惚れ込んで(!)いただき、会社の周年行事のイベントへの出演オファーを頂いたのでした。
このありがたいオファー、奇跡的にLIETIの皆様の都合もつき、私須藤も行ってまいりました!

このようなコラボレーションや、次に繋がる出会いを提供できることはJunkStageの本望ですので、わたしもとてもうれしかったです。

場所は神奈川県某所。迷いに迷って開場直前に会場入りでございます。
受付で「LIETIの1日マネージャの須藤です」と意味不明な自己紹介をし、顔パスで通していただくと、アイドルになったかとおもうほどの名刺交換合戦です。

イベントを取り仕切っている経営戦略担当の方と打ち合わせをして、ちゃっかりLIETIさんの控え室で待機。髪を巻き、衣裳に着替え、華々しくなっていくLIETIの皆さん…
オペラ歌手のステージ前の声だし現場でそわそわする須藤…

おっと。LIETIさんは、1人新メンバーを迎えて3人になったのです!
そしてなんとこの日が、3人になって初のステージとのこと。

会場は、音響設備がイマイチ…イマニ…イマジュウ…でしたが、ステージに近寄りまくって聴き入る人々。伝わる人には伝わるもんです。
とくにオペラなんかだとホント、設備なんてあってないようなもんなんだなとも思ったり。
だって、JunkStageのお花見のとき、なんの設備もないただっ広い河原で聞いた舞さんの美声、すごかったですもんね…

そして、その場にいた関係者のヨーロッパ人の方。やはり聴き入っていました。
歓談中のパフォーマンスということもあって、お酒の入った皆さんはかなり盛り上がっていたのですが(笑)、さすがヨーロッパの方々は歌が始まるとステージの前のほうで、ひとことも発さず、じっと見入って聴き入っていらっしゃいましたね。
さすが、文化の根付き方が違うようです…

最後は、LIETIの皆さんのお気遣いで、社長がお好きという「トゥーランドット」で締め。
素敵な会にお呼びいただき、どうもありがとうございました。
そしてLIETIの皆さん、お疲れ様でした♪「楽しい音楽の時間」、でした。

LIETI「楽しい音楽の時間」

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