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2007/10/04

全日本ジュニアのメンバーに選ばれるなど、順調にバスケット選手としてのキャリアを重ねる下地さん。試合を重ねる毎に自信を付ける一方で、少しずつ慢心のようなものが出てきました。本人の感じないところで・・・。

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後援会員(以下、後):高校2年生になります。
下地(以下、下):2年の年は間違いなく僕らが優勝候補だったんですよ。メンバーもほとんど残っていたし。案の定、5月の能代カップ(※1)も全勝優勝したんですけど、絶対に全部勝つつもりでいましたからね。愛工大名電、洛南、市立柏、能代工業、鹿沼東、あと徳島国体だったかな。
後:全勝優勝ですか。
下:実はこの年、北中城に安谷屋(※2)とか優秀な選手が入学してたんですけど、もちろん彼らには負けないし、能代カップにも優勝したんで天狗になってたんですよね、先輩達が。そのとき6thマン(※3)だった先輩は言ってたんですよね。「下地、お前は天狗になるな」って。
後:で、インターハイの県予選は・・・。
下:案の定、20点差くらいで負けちゃったんですよ、北中城に。完敗でしたね。新人戦では20~30点離して勝っていたのに。その時の月バスにデカデカと出ましたね。「能代カップ優勝校の北谷、敗れる」って。安里先生は分かってたみたいなんですけどね、先輩たちが天狗になってるって。
後:負けた先輩たちは?
下:しばらく立ち直れなかったんですが、そこから変わりましたね。ウインターカップの県予選でリベンジだって。必死にがんばって、ウインターカップ予選は30点差つけて北中城に勝ちましたよ(笑)。
後:30点差!
下:やはりメンタルなんですよね。高校生ですから。ここまで変わるのかな~って思いましたけどね(笑)。
後:次は国体の本選ですね。
下:はい、これが沖縄最強のメンバーだったんですよ。僕と直人はもちろん、北中城、北谷、中部工業の選抜チームですからね。間違いなく沖縄が優勝候補でしたね。僕はその時195くらいあって、直人が191でシューター。190台で2対2なんて、当時ちょっとないですからね。凄く楽しみだったのですが。
後:ところが・・・。
下:1回戦敗退ですよ。相手は洛南の京都です。日下さん(※4)と、永山(※5)、大本が1年かな。ここで30点差くらいで負けちゃったんですよ。直人は永山に完璧に押さえられて2点ですよ。2点。僕は30点くらい取ったんですけどね。試合が終わった後、直人が凄くへこんでるんですよ。あんな直人は見たことないってくらい。その時、直人と話しましたね、「下地、来年は絶対に優勝しよう」って。
後:なかなか勝てないものですね。
下:そうですね。僕自身もいろいろありまして・・・。この国体までは僕は凄く調子がよかったんですよ。ところが10月の国体から12月のウインターカップの間はスランプになってしまって。僕も天狗になってたんですかね。全然そのつもりはなかったんですけどね・・・。その年は2年連続で全日本ジュニアに選ばれていて、それは沖縄初の快挙だったんですよ。だから、もしかしたら天狗になっていたのかもしれません。自分がなんで調子悪いのか分からなかったんですけどね。
後:冬のウインターカップは?
下:結局ベスト8で仙台に負けてしまいました。1点差で。大江さんとか二戸(※6)ですね。実はその前に洛南に勝ってたんですけどね。僕自身は絶不調の上、足にも持病の怪我があり思うように動くことができなかったです。更に仙台戦ではキャプテンも負傷してしまって。僕は試合後にベンチで大泣きしていたんですけど、安里先生に言われたんですよね。「下地、泣く必要ないだろ!」って。「お前は泣くだけのことやってないだろ?それで泣くのは偽善者だ!」と。ボロクソに言われましたね、「お前なんて使えない、やめちまえ!」って。
後:今までのパターンだと、ここで下地さんは変わる訳ですが(笑)。
下:ウェイトを一からやりなおしたのはここからですね。体重は84キロくらいですが、ベンチで100キロ、スクワットで150くらい上げてたんでかなりゴツくなりましたね。

016.jpg

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※1 ・・・ 能代カップ高校選抜バスケットボール大会。毎年、ゴールデンウィークに能代市総合体育館で開催される大会で、能代工業が全国の強豪校を招いてリーグ戦を行う。近年は海外の強豪校も招待している。時期的にはその年の全国レベルのチームの前哨戦の意味合いもあり、全国のバスケファンの注目を集める。北谷高校はこの年(1993年、第6回大会)、6勝0敗で全勝優勝を達成した。

※2 ・・・ 安谷屋健太、沖縄県出身。北中城高から順天堂大学、卒業後はOSGへ。現在は沖縄県で教員職。1977年5月3日生まれ。身長175センチ。

※3 ・・・ 6thマン。チーム6番目の選手、つまり5人のスタメンに次いで、コートに登場する、スタメンクラスの実力を持つ選手。

※4 ・・・ 日下秀峰、富山県出身。洛南高校から筑波大学へ。卒業後は北陸電力、現JBL2石川。1975年4月24日生まれ。身長190センチ。

※5 ・・・ 永山誠、京都府出身。洛南高校から日本大学。卒業後は松下電器、現パナソニック。1977年12月21日生まれ。身長182センチ。ニックネームの「サンダー」はサンダーバードに由来。

※6 ・・・ 二戸倫太、宮城県出身。仙台高校から法政大学へ。卒業後は日立でプレー。1977年4月7日生まれ。身長189センチ。


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