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2009/12/07

今、輝いている女性に会いたい、お話を聞きたい――そんな思いからJunkStage女子スタッフが各界をリードする女性にインタビューをするこちらの企画。
第4回目のゲストは、「やすらぎの別邸 四季亭」の経営者であり、「ふじさん牧場」の牧場主でもある鷲野珠里さんの記事をお届けします。
自然豊かな山梨の山間に2006年純和風のプライベートヴィラ「やすらぎの別邸 四季亭」をオープンさせた鷲野さん。東京でのOL生活から一転、牧場主となるまでのお話を伺いました。

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■さて前半ではプライベートヴィラ「やすらぎの別邸 四季亭」を中心にお話を伺って来ましたが、後半では昨年2008年にオープンされた「ふじさん牧場」についてお聞きしていきたいと思います。四季亭のオープンから2年。宿だけでなく牧場を始められたきっかけはなんだったのでしょうか?

— 以前よりお泊り頂いたお客様から「自然を触れ合える場所を紹介してほしい」という要望が多かったのですが、近隣になかなか紹介できる施設がなくて。それであれば自分たちで何かできないかなと考えたのがきっかけです。
四季亭のまわりは自然しかないので、その自然を生かした何かができればお客様の満足度アップにつながる、と同時に新しいお客様にも来て頂けると思いました。DASH村のように自然体験みたいなことができればよかったのですが、○○の里や果樹園、農園などいうとイメージが伝わりにくいので、誰もが想像しやすい牧場という名前にしました。牧場というと動物がいて、触れ合えて…なんとなく遊びに行きやすい雰囲気があるのと、富士五湖地域に牧場がなかったので、新しい観光地になると思いました。

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■ OLから宿の経営者、そして牧場主へ。牧場オープンのまで道のりは平坦なものではなかったと想像できますが、いかがでしたか?

— どうやったら牛や馬、羊を飼うことができるのか…という初歩的なところからスタートしました。当たり前ですが、牧場で飼う動物はペットショップにいるような動物ではないので、まず山梨県の畜産課に突然電話をして「牛って飼うことができるんですか?」ということを聞きました。それが2008年3月のこと。それからわずか半年後の8月には牧場をオープンしました。
わずか半年で牧場をスタートさせるという急ピッチな作業でしたが、四季亭のオープン時同様、さまざまな方の協力があってできました。その中で一番大変だったのは自分たちで山の木をチェーンソーで伐採して整地をしたこと。業者まかせではなく、できることはすべて自分たちでやったので、とても大変な作業でした。山の木を切るには伐採許可というものも必要でその許可が下りるまでに1ヶ月近くもかかり、作業工程がさらにタイトなものになりました。また、山梨県の畜産関係の方々には本当にお世話になりました。犬も飼ったことのない素人が牛や馬を飼うという無謀な試みに快く力を貸していただき、様々な方に声をかけて下さったおかげで牛は清里の牧場、馬は河口湖の牧場の方からお借りできました。羊は県営の八ヶ岳牧場から購入しました。
自分たちだけの力では何もできず、皆様のお力があってこそ、オープンにこぎつけられたと思っています。オープンで一応一区切りをつけましたが、これからが本当のスタートでまだまだ毎日手探りの状態です。

■ 鷲野さんのほっそりした様子からはチェーンソーを持って木を伐採される姿が想像できませんが、本当に手探りの道のりだったんですね。これからが本当のスタートということですが、ふじさん牧場でのこだわりなどはありますか?

— こだわりのポイントはいろいろあるのですが…食、遊び、動物とのふれあいには特にこだわっています。
まず食のこだわりですが、なるべく地元でオーガニックのものにこだわった食材をそろえています。例えば、「美味しんぼ」という漫画にも登場する地元の武藤さんという農家の方が作った日本一の有機米「みずほ米」や、抗生物質を一切使用しないで育てた忍野村産の地卵など、ふじさん牧場にいらっしゃった方には安心安全で美味しいものが食べられるというようにしています。
次に遊びのこだわりですが、遊園地のように作られた遊具設備ではなく、自然をいかした遊びを楽しんでもらいたいと思っています。竹馬や木のブランコ、竹で作ったすべり台などがお楽しみいただけます。今後はツリーハウスなども作る予定です。
最後に牧場ならではの動物とのふれあいですがなるべく自然体の動物の姿を見せたいと思い、羊は放し飼いにしています。馬や牛も動物小屋に行けば簡単に触れあえます。畜産経験のない私たちだからこその触れ合い体験を提供できればと思っています。

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■ さまざまな経験を通して、いろいろな角度からお客様に楽しんでいただけるようにと努力されているのをとても感じます。新しいことの連続で充実した日々を過ごされていると思いますが、今一番楽しいことはなんですか?

— 四季亭も牧場もまだまだスタートラインにたったばかり。これからいろいろな企画をやるにつれ、どんどん盛り上がっていくと思います。ここに石釜をつくってピザを焼こう…とか、ツリーハウスと作ろう!とか、水田を作ってみたら…などと妄想しているときが今は一番楽しいです。

■ まだまだやりたいこと、やれることがたくさんあってお話を伺っているだけでワクワクします!これから四季亭、ふじさん牧場を通してどんなことに挑戦していきたいですか?

— 大きな目標は「富士五湖地域のブランド力アップ」。
日本一の山、富士山や富士五湖という素晴らしい自然遺産があるのに、軽井沢や箱根のようなブランド力が足りないので、観光地としてもっともっと発展させていきたいですね。そのために、自分たちが発信源となることが重要と考えています。
四季亭・ふじさん牧場から発信していく“何か”を作り上げたいと思っています。
第1弾として、山梨版の日経新聞に取り上げていただきましたが、ワインかすを食べて育った「富士山ワインラム」の販売を12月に予定しています。ワインの名産地、山梨県勝沼のワイナリーからぶどうの絞りかすと地元の豆腐店からもらったおからを使ってえさをつくり、それを支給することによって、ワインラムを作ります。いまは飲食スペースが全て屋外なのですが、いずれ屋内の建物をつくり、そこでワインラムを使った料理を出せればいいなと思っています。

■ ワインラムの販売もいよいよ目前ですね!山梨の豊かな自然を肌で感じるだけでなく、舌でも感じられるのはとてもうれしいですね。四季を通して楽しめそう!
それでは最後にJunk Stageの読者に一言お願いします!

— 東京生まれ東京育ちの本当に普通のOLが、なぜかいまは牧場と宿の運営に携わっています。人生どんなことが起こるかわかりませんが、今まで経験したことはひとつもムダなことはなかったと思います。この経験も次につながると信じて、前向きに進んで生きたいと思います☆山梨へいらっしゃる際には四季亭&ふじさん牧場へぜひ足をお運びくださいね!

■ ありがとうございました!今後も鷲野さんの挑戦を期待しています。
(聞き手:蜂須賀彩)

2009/12/07 10:00 | aya, ・世界を変える女性たち | No Comments

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