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2009/11/15

今、輝いている女性に会いたい、お話を聞きたい――そんな思いからJunkStage女子スタッフが各界をリードする女性にインタビューをするこちらの企画。第4回目のゲストは、「やすらぎの別邸 四季亭」の経営者であり、「ふじさん牧場」の牧場主でもある鷲野珠里さんの記事をお届けします。自然豊かな山梨の山間に2006年純和風のプライベートヴィラ「やすらぎの別邸 四季亭」をオープンさせた鷲野さん。東京でのOL生活から一転、牧場主となるまでのお話を伺いました。

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■「やすらぎの別邸 四季亭」。2006年8月にオープンということで3年目を迎えましたね。東京で生まれ育った鷲野さんが山梨で宿業を始められるまでの経緯をお聞かせ下さい。

ー2002年に夫が仕事の都合で富士山麓の山梨県富士吉田市に移住しました。当時、マーケティング会社の立ち上げに参加していた私は東京に残り、週末だけ山梨に通うという週末婚をスタート。3年経ち、仕事が一段落したところで2005年の秋に山梨へ移住しました。東京で忙しく働いていたので「自然とともに生きる」という初めての田舎生活がとても新鮮で、こういった生活は都会の人たちにはきっと楽しんでもらえるのではないか、と考え宿業を始めることを決意しました。自宅の周りにあった空き家となっていた別荘6棟を自分たちで半年かけリノベーションし、四季亭をオープン。貸別荘としてお客様にご利用いただいています。

■OL生活から一転、宿の主人として切り盛りされるのはとても苦労が多いのでは?と思いますが、オープン後に大変だったことは何かありますか?

ーオープンが8月だったため、いきなりのトップシーズンでのスタート。おかげさまでオープン当初から連日満室が続き、慣れない中で無我夢中の毎日でした。その中で一番大変だったのは、オープン2週間目のお盆の最中に起きた井戸の故障!落雷により井戸が故障してしまって宿の全ての水道がストップしてしまったんです。夜中の12時にお客様から一斉にお電話がきて初めて気付くという状況。すぐに全てのお部屋に事情を説明に行き、水を買いに走って、翌朝一番でペットボトルのお水を届けました。幸いどのお客様も「天災だから仕方ないわね」と、逆に気を遣っていただき、励まされたのをとてもよく覚えています。お盆の最中ということで、業者の方も全てお盆休みだったのですが、私たちのためにお休みを返上して、夜中から翌日にかけて直して下さった電気屋さんや水道屋さんには頭が上がりません。けれど、このような事故があった中でも、一日も宿を閉じることなく営業し続けられたことが、大きな自信につながりました。

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■オープン2週間目でのピンチ!くじけてしまいそうだけど、逆にバネになっていよいよ宿業に専念されるきっかけになったのではないでしょうか。四季亭の女将として表へ出られるので苦労とともに嬉しいことも多いのではないでしょうか?

ーそうですね。お客様に「とてもよかったわ。ありがとう。」との言葉をいただけた時はとても嬉しかったです。お客様と直接やりとりしているので、お客様の反応がわかりやすくやりがいを感じます。例えば、お出迎えで失敗してしまっても、その後の応対によってプラスの評価をいただけることもよくあります。意外と厳しいご意見をおっしゃるお客様がリピートして下さる確率が高かったりして、とても面白いですね。

■鷲野さんのこだわりももちろん、お客様とのやりとりからよりよいサービスを発見されることも多そうですね。四季亭のこだわりや、ご自慢、オススメのポイントはどんなところでしょうか?

ーお部屋の清掃やアメニティ、リネン類などホテルや旅館と同じようなクオリティを維持しながら自由度の高いサービスをしている点でしょうか。お食事に関しては基本的に宿泊にはついていませんが、ご希望の方には朝と夜とそれぞれお部屋食を用意したり、近隣の美味しいレストランを紹介させていただいたりと、お泊まりになる方にはご自身の別荘のようにご利用いただける点が好評をいただいています。また、お客様のご要望にお応えしていく中で、一番の富士五湖滞在をご一緒に作り上げていく、ということを目標にしています。そのため、どんな些細なことでもお調べするコンシェルジュサービスもご提供させていただいています。本当にいろいろなことをご質問されるお客様が多いので、他のお宿と比較しても、ご宿泊前のやりとりがとても多いのが特徴だと思います。ご宿泊当日だけでなく、事前にさまざまなやり取りをする親切さが四季亭の評価につながっているのかなと思います。

■そうですね。お宿に限らず事前に多くやり取りしていると安心して利用できるな、という経験はよくありますね。ところで、東京から山梨への移住で戸惑われたことも多いのでは?と思いますが、いかがでしたか?

ー戸惑ったことは全て(笑)四季亭での仕事に限らず、山の中での田舎暮らしが初めてだったので虫の多さや自然の厳しさなど、当たり前のことにびっくりすることが多かったです。けれど、日が昇ると同時に一日が始まって日暮れとともに家へ帰る…という人間らしい生活ができることに感動しました。以前は忙しい毎日を過ごしていましたが、今は1日24時間がとてもゆったり流れているなと感じます。都会での刺激的な生活はもちろん楽しくて捨てがたいけれど、田舎での暮らしが人間本来の姿かなと思います。四季亭がある場所は東京から90分の距離なので、両方のいいとこ取りをしつつ過ごしていきたいですね。

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後半へ続く

鷲野珠里

「ふじさん牧場」(http://www.fujiboku.com)の牧場長と「やすらぎの別邸 四季亭」(http://www.fuji-shikitei.com)の女将を兼任。大手都市銀行の窓口業務と女性向けマーケティング会社の設立を経て、2006年に山梨へ。同年8月に「やすらぎの別邸 四季亭」をオープンする。

2009/11/15 10:00 | aya, ・世界を変える女性たち | No Comments

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