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2010/12/23

前回ジャグリングと大道芸の違い①の続きです。

ここまでのまとめ。
「大道芸」
1:サーカスで行われるような曲芸を行うこと。サーカスアクトを行うこと。
2:イベントや遊園地で行われる賑やかし。あるいは、ステージ上でのパフォーマンス。
3:ゲリラ的に路上で行うパフォーマンス。

では、「ジャグリング」はどうでしょうか。
まず、「ジャグリング」は「大道芸」の一種であることは間違いないでしょう。
ジャグリングはもっともメジャーな大道芸のジャンルの一つです。
大道芸人さんの中にも、ジャグリングを得意とする方はたくさんいるはずです。

しかし、「ジャグリング」≠「大道芸」なのです。

ジャグリングをお客さんを前にして披露すれば「大道芸」になるのは間違いありませんが、
「観客がいなくてもジャグリングは成立する」のです。

つまり、一切人に見せず、最終的に自己満足で終わっても良いのです。

例えば、ひたすらジャグリングの記録を伸ばし続けるのも一つのジャグリングの楽しみ方です。
僕も、「まだ誰も成功させたことのない技」を考えて実際に成功させるのがこの上なく好きです。
勿論、そんなビデオを撮影してyoutubeなんかに練習の成果として公開したりすることもありますが、
そういうことをしているのは一部のジャグラーであり、多くのジャグラーはストイックに自らを高め続けます。

「自らを高め続ける」。 いい響きですね。 まさにドラゴンボールで言うところの「修行」です。
ドラゴンボールに登場した「精神と時の部屋」があったら、ジャグリングの道具を一式持って入りたい。
そんなことを考えているのは僕だけではないはず。

ジャグリングのこういうところは、スポーツの側面を持っていると思います。
趣味でマラソンをされている方もいると思いますが、
「タイムを縮める」という目標のためにストイックに毎日走っているのではないでしょうか。

タイムが縮まってくると、自分の実力を試すために、マラソンの大会などに出場することもありますよね。

ジャグリングにも大会があります。ここで、日ごろの練習の成果を披露するわけです。
その大会には、例えば「5つのボールがどれくらい長続きするか」などという
完全にスポーツな競技もありますが、
6分間、BGMにあわせたジャグリングを披露して、一番凄かった人の勝ち、というものもあります。

これは、「観客に見せる」ということをしてはいますが、
「大道芸」で披露するジャグリングとはかなり毛色の違う披露の仕方になります。
「大道芸」で観客が見たいと思っているものと、「ジャグリング」の大会で観客が見たいと思っているものはまったく違うからです。
例えば。
「プロ野球珍プレー」という番組がかつてありました。
その番組は、100試合以上行われる12球団のプロ野球の試合の中から、選手のエラーや乱闘シーンなど、
テレビ的に面白いシーンを選り抜きして、みのもんたがおもしろおかしくアテレコをするから面白いわけであり、
実際に試合を見に行って接戦の中で自分の応援しているチームの選手がエラーをしたらブーイングものです。

むしろ、試合を見に行く人にとっては、珍プレーよりも大ピンチのときに勝負から逃げずに三振を取りに行く、
というシチュエーションのほうが喜ばれたりするのではないでしょうか。
「大道芸」は、「プロ野球珍プレー」のように、面白い方が喜ばれます。
勿論、凄いジャグリングを見せて喜ぶ人もいると思いますが、
たいていのお客様は「3つのボールを足の下を通す」技と、「3つのボールを背中の後ろを通す」技のどちらが難しいかわかりません。
むしろ、ディアボロ(中国独楽)を高く飛ばしてキャッチする、というシンプルだけど、ど派手な技が受け入れられたりします。
何故なら、「大道芸」を見ているほとんどの観客は、「大道芸」を見ようとしてその場にやってきたのではなく、
他の目的でやってきて、通りかかったらたまたま大道芸をやっていて、時間があるから見ていこうかな、という人が多いからです。
まるで、見る番組がなくてチャンネルを変えていたらたまたま「プロ野球珍プレー」をやっていたかのように。

一方、「ジャグリング」の大会を見に来た人は、「凄い技」「目新しい技」を見たいと思っています。
そして、観客のほとんどは自らもジャグリングをやっている人、あるいは、間接的にでもジャグリングと関わっている人が多いです。
5つのボールが続いているだけでは、誰一人拍手をしないでしょう。
5つのボールをやって、ボールを投げ上げた後、一回転してキャッチ、などの技をすると、
初めて「おおーっ!!」という歓声とともに拍手が巻き起こるわけです。
野球の試合でツーアウト満塁の時にホームランバッターを三振にしとめた時のピッチャーに送られる拍手と同じように。

勿論、どちらが良くてどちらが悪い、と言うことは一切ありません。
大道芸でお客様に喜んでもらえるのも一つの技術ですし、
ひたすら高いレベルの技を習得するのも一つの道です。
僕も、遊園地やショッピングモールに出かけていって、普段ジャグリングとは無縁なお客様に対してジャグリングを披露することもあります。
そういうときには、やはり、「ジャグリング」のショーをするよりは、「大道芸」を意識して、色々と工夫が必要になります。
そこで、僕が大道芸をやる時には、とある世界より召喚したドラゴンのヒョウガ君を、僕の代わりにお客様の前に立たせています。

ジャグリングのショーをする機会もあります。これは、OBとして出演したPatioの大学祭の模様。

↑練習不足のせいで若干ミスが多いですが……(^^;

これで通じるか若干不安ではありますが(笑)
どちらもジャグリングをやってのショーではあります。
しかし、「ヒョウガ君」はどちらかというと技はシンプルで簡単なものを選んでいます。
一方、「竜半」は、マニアックで難しい技がメインです。
なんとなく雰囲気だけは伝わるのではないかと思っていますが……いかがでしょうか(笑)
(正直ジャグリングと大道芸の違いを説明するのにこの動画は不適切かもしれません……^^;)

今でこそ「ジャグリング」と「大道芸」の違いを理解している僕ですが、
先日書きましたとおり、某遊園地で大失敗を犯したのは、「大道芸」と「ジャグリング」がごっちゃになっていたため、
観客が興味の無いものを延々と続けていたことも大きな原因の一つです。

大道芸には大道芸の「見せ方」があり、ジャグリングにはジャグリングの「見せ方」があるのです。
両方ともを理解していなかったので、どっちつかずの内容になっており、
さらには技術も未熟だったため、目も当てられない状況になっていたのでしょう。

もしも、その時、自分の持っている技術の範囲内でもいいから、
自分を見るであろう観客の目線を意識したショーを作ることができていたら、また違った結果だったのかもしれません。

とは言え、大道芸のコンテストに参加したこと自体には後悔はしていません。
この経験が、人前でパフォーマンスをする度胸を僕に身につけさせ、
今でも続いているパフォーマー同士の交流のきっかけにもなったからです。

今回初めて「こんなショーをやっています」って感じで
自分の動画を出してみました(笑)
ドラゴンのヒョウガ君は大道芸人(竜)としては未熟なのでめったなことでは見ることができませんが、
もし街中で見つけたら応援してあげてくださいね。
主に静岡県や愛知県にてときどき出演します。

そうそう、最近はじめてfacebookで僕の記事に対する
コメントがあることを知りました。とてもうれしいです。
ただ、コメントは読みましたが、どう返信していいものかまだわからず……
双方向のコミュニケーションができるようになるまでもう少しお待ちくださいませ。


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