Home > 12月, 2009

2009/12/27

2009も終わります。いろんな事がありました。いろんな人に出会えました。

556作品展に参加していただいたアーティストの皆様方とも出会い素敵な作品を目にしました。

記憶の糸を辿りつつ今年のアーティストの作品を振り返ってみます。

まずは helmetworks.さん。インパクトのあるおっさんのイラストは印象的でした。

helmetworks3.jpg helmetworks1.jpg

Web上で作品を見かけ声をかけて作品展を開いてもらうことになったのですが、打ち合わせでお会いするまで完全に男性アーティストだと思ってて、実際に会ったら若く可愛い女性だったことにびっくりしました。ムービーの作品もなかなか個性的で、「ラジオパンティ」は秀逸でしたね・・・ぜひYouTubeで検索してみてください。

どデカイ作品を描くのに驚かされたのは苗村肇さんでした。

naemura3.jpg naemura4.jpg

556での展示作品は控えめなサイズでしたが、事前にお邪魔したギャラリーでやってた時の一番大きな作品は、横8m縦2.5mぐらいかな。その迫力はすごかった。しかし大きさもさることながら、原色の色使いと走らせる筆のその勢いを思いっきり感じさせてくれるアーティストでした。

次に展示したいただいたのが、クールな抽象画を描く小嶋克典さん。

kojimakatsunori1.jpg kojimakatsunori4.jpg

抽象画とはちょっと違うかな…。描くモチーフはすべて女性なんですけど、556で展示している作品を見たお客様が『湖にネッシーがいる…』と言ってて・・・、観る人にとってはほんとに違う見え方、印象を持つものなんですよね。

夏前には久しぶりに切り絵作品を展示。高木亮さんのモノクロの世界に感動しました。 

takagi1.jpg takagi2.jpg

屋根の上から下を覗き込む猫…その愛くるしい雰囲気がよく伝わってきます。展示している作品の中にはカラー作品もあったのですが、モノクロもカラーもその技の細かさに驚かされます。

556の10周年の記念の月には、小楠アキコさんに作品展を開いてもらいました。

ogusuakiko3.jpg ogusuakiko4.jpg

小楠さんの描く超明るい絵は観ている人をものすごく元気にしてくれます。今回の展示作品は全てドイツベルリンに滞在して描き上げたものを展示していました。どの絵にも登場する太陽は小楠作品の象徴なんです。

 最後はライブペイントなどでも活躍するイラストレーターの須永直美さんです。

sunaganaomi2.jpg sunaganaomi1.jpg

独特の世界観を持つ須永さん、描かれるその作品の魅力は奥深さだと思います。時間を忘れついつい見入ってしまいます。

2009年の今年も素敵なアーティストと出会えました。それでも数いるアーティストの中のほんの僅かに過ぎません。これからまた来年以降もいろんなアーティストに出会えることを楽しみにしています。そして出会ったアーティストたちが注目を浴びることが私の願いでもあります。そのきっかけの一端を担えればとギャラリーBARを続けています。

556作品展のアーティストさんによくお話しすることあります。今後有名になって「笑っていいとものテレフォンショッキング」「徹子の部屋」「情熱大陸」なんかに出演することがあったら、その時は『556』のことをちゃんとコメントの端々にはさむようにって。

…このこと、全くの絵空事ではなく真剣に思ってるんですよ、真剣に。

2009/12/16

私今現在45歳なのですが、いつの頃だったかな…なんとなくお店をやろうと思ってて、それでも「45歳で」という年齢だけはやけに断定的な感じで自分の中にありました。ただ元々かなりの飽き性な性格を持つ私は、お店を45歳でやろうと思っていたことさえも忘れて目の前にある楽しいことに心奪われる日々を過ごしていました。なんとなくのその時間的なスパンは2年。最初の就職先である世界のトヨタも2年で辞め、学生に戻り社会復帰してからもほぼ2年スパンはキープされていました。

さてBAR556のことに話を戻しますが、45歳で始める予定が実際始めたのは10年早い35歳でした。そして今現在も続けて11年目に入っています。奇跡です。かなりの飽き性で、ここまでしっかりと2年スパンを守り通してきた私が10年を越えてひとつの事を続けている…ほんと自他共々認める奇跡なのです。

それにしてもなぜ続けていけるのか…時々自問自答することがありますが、いつも答えを出せずにいます。ひとつ分かっていることは『楽』なんですね。けして繁盛店ではなく、裕福でもないのにその状況を受け入れている。これがいいことなのかどうかということにほんと今迷っています。ぬるま湯に浸かっている感じで、何のチャレンジもしていない。それでもなんとなく続けてきた。しかし昨年から続く世界同時不況はこんな小さなBARさえも飲み込み(※大袈裟ですね、ただお店が暇になっているだけのこと)、お店再建の策を講じなければならない状況に迫られています。

・・・アレッなんだか深刻な雰囲気になってきましたね。

まー元々水商売だし浮き沈みはあるもの。ただ私的にはこの状況をいい機会だと思っています。これまでとは違う新しい一歩を踏み出すいいきっかけができたのだと考えています。

不思議なんですけど、追い込まれるとついつい笑ってしまう癖があるんですよね。けして追い込まれることを喜んで受け入れているわけではなく、なんだかテンション上がり気味になったりするんですよね。すると状況はさておき笑ってしまう、変ですね。

少しだけ話がそれますが、しかも不謹慎な感じなんですが私台風大好きなんです。あの何かが起こりそうな雰囲気が私をいつも興奮させます。史上最大の台風が日本直撃とかコメントされると一日中天気図見てますよ…なんなんでしょうね。レールで引かれたその安心できるストーリーとは違うアクシデントをついつい歓迎してしまう。でもそのアクシデントに潰されないようにしないと。

残りの2009年とりあえず一生懸命頑張ります。

2009/12/11

hadakatotsuki.jpg

この絵の作家さん知りませんか? 

 もうずいぶん前のことですが、表参道の駅から青山通りを渋谷側へ歩き、こどもの城の少し手前を右に入った奥側の左手の建物でかなりの数のアーティストが参加した展示があった。ほんとにいろんなジャンルのアーティストが、確か平面のみだったような・・・、その展示の時に惚れ込んで買ったのが上にある作品。これ写真では分かりづらいかもしれませんが切り絵なんです。エロいんですけど可愛くて心惹かれるものがあった。その当時は作家のお名前を覚えていたはずなのに、すっかり忘れてしまって。ネットでずいぶんと探し回ったのですが見つからない。その時、もう一枚飾っててそれも買えばよかったって思ったほどに好きな作風でした。誰かこの作品の作家さん知りませんか?知ってたら556オーナーの私まで御一報ください、お願いします。

556はギャラリーBARなのですが、通常のギャラリーとは違い展示のお金をもらったりはしていなくて、無料でアーティストの方に展示の壁をお貸ししています。こう書くととても親切な人に見えますがそういうわけではなく、オフホワイトの壁一面に何もないとそれはそれは殺風景で、しかしその壁にアーティストの作品が並ぶと一瞬にして風景が変わる。556の場合は一ヶ月ごとに作者を入れ替えるパターンがベースですが、その一ヶ月ごとにお店の印象がほんと変わるんです。これを自費でやろうものなら大変な労力と費用が掛かります。556的にはお店の雰囲気を変えてもらえるし、アーティストの皆さんとしては作品の発表の場を持てる。お互いにプラスの要素を持ててるのがいいシステムだと思えます。

さてそのアーティストを探すのが一仕事なんです。いい時は勝手に集まってきたりするんですが、なんだかダメダメの時は見つからないループに嵌ってしまいます。なぜか今はそんな波に飲み込まれてる感で素敵なアーティストに巡り会えないでいます。

どうやってアーティストを探すか?

展示会を観に行く。デザインフェスタとかゲイサイなどのイベントは若手アーティストを見つけるにはいい機会で、時間が合えば出かけたりします。また知人の作品展を観に行ったそのついでに近くのギャラリーを巡ってアーティスト探しをすることもあります。

あとネットは便利ですね。キーワードで検索していろんなアーティストのページを回ってお気に入りの作家さんを探して回ったりします。これまでも何人となくネットで気に入ってメールで声を掛けて作品展開催にたどり着いたことがあります。

 もうひとつの確実な方法が、アーティストの友達はアーティストがいたりするもので、556で作品展を開いたそのアーティストの友達でアーティストがいたりしてつながっていくこともあります。

世の中にはそれでも出会えない素敵なアーティストが山ほどいます。出会うことも運命なのかもしれませんが、出会えないことも寂しい運命なのかもしれません。でも出会いたい、素敵な才能あるアーティストに会いたい!

お願いです。もしも皆様の近くに才能あふれるアーティストがいましたらぜひご連絡ください。 

2009/12/07

img_0998.JPG

ギャラリーBARと名乗るからにはもちろんアートを展示しているのですが、これまで10年を超えるギャラリー展示の中でも一押しのアーティストがこの人・オダハヤトです。

普段556で飲んでる時は普通に酒好きの好青年なのだが、いざ作品を描きだすとアーティストへと変貌する。ただ残念なことに描いてる姿を見る機会はなく、アーティスト然とするその有志にはお目にかかれないが、描き上がったその作品のパワーにはいつも圧倒されます。

元々は556で写真展を開いた写真家・石川登氏の知り合いとして、その写真展を見るために初めて556にやってきたのがきっかけの出会いです。それからもう7年か8年くらい経ちますね。その後二度ほど556でも作品展を開いていただき、その都度にオダハヤトの才能に驚かれました。しかもその時その時の作品の持つ雰囲気がかなり違ってくる。それを極めていけばいいのに…なんて勝手に思ったりするのですが、ご本人にインタビューすると「描きたいもの、描くそのスタイルは変わってくる」のだとか。いつまでも進化し続けるオダハヤト、かっこいいんですよね。 

写真は、先日アトリエへお邪魔した時に作品前で撮らせていただきました。なかなか作品の撮影を嫌がる方もいらっしゃいますが、オダハヤトさんの場合は快くOKをいただき、しかもオダハヤトさんご本人もご一緒に。…手に持つインスタントコーヒーのプレンディはご愛嬌ということで。いつか遠くない日にオダハヤトさんが有名なアーティストになった時、この写真がきっかけで『プレンディ』のコマーシャルやったりしてね。違いの分かる男…みたいなね。

ちなみに写真の作品はまだ未完成とのこと。素人の私的にはもうこれで十分と思うのに、違うんですね。いつ頃にこれが完成するかはまだ未定とのことです。早く完成した作品を見たいものです。

画家オダハヤトは確実に才能を持ったアーティストです。このコラムをご覧になった皆様方、頭の記憶の隅に留めておいてください。そして晴れて有名アーティストになった時にその記憶と結び付けてみてください。「私は昔からオダハヤトを知っていた」と周りの人に自慢してください。

2009/12/05

いやー掛かりますね、掛けようと思ったらいくらでも掛けられます。なんならオープン前に破産してしまいそうな勢いで…。しかし逆を言うなら掛けないための方法もいくらでもあって、予算に合った理想のお店を如何に効率よく作り上げるかに頭を使わなくてはなりません。それでもあえていくらあればBARをオープンできるかと問われ、答えるなら…ざっくり300万弱ってとこですか。使い始めたらほんといろいろお金って出て行くんですよね。

さて何にどんだけ掛かる?もう10年前のことなので記憶も遥か昔…アバウトな感じで無くしかけた記憶の糸を辿ってみましょう。

まずはBARを営業する店舗賃貸料、保証金、契約手数料、前家賃、火災保険などなど合計で100万越えてきますね。

内装工事がまた大金が掛かるんです。業者さんにすべてお任せなんていってたらいくらでも予算付けてきますからご注意!556の場合は居抜き物件を借りたので、先に使ってたスナックの造作をなるだけ使い、もちろん内装の改装も必要になりプロに頼むとこは出費を覚悟し、自分でできるとこはなるだけ仲間でやりました。でトータル材料費等コミコミで50万くらいかな。一点で一番お金掛かったのがお店の入口のドア、テレビの頃の仕事仲間の美術デザイナーに『鉄っぽいの』とリクエストを出してたら、かっこいいシルバーのステンレス製のドアを持って来てくれました。鍵を設置したり少々デザインを施したりでその作業も含めて18万くらいだっけな・・・。

内装ができたら次は装備品の購入・・・当初556はソファバーだったのでラブソファを三点とテーブルを二点購入。これが25万。

あとは何を揃えたかな・・・冷蔵庫、電子レンジ、照明関係、壁に飾る絵、オーディオ、スピーカー、音楽CD20枚、テレビ、DVDプレーヤー、DVD20枚、グラス、食器、ダスター、布巾、シェーカー、オイルランプなどなど、ほんといっぱい気持ち良いくらい買い物しました。これで締めて70万。

最後にバーになくてはならないお酒を買わないくては・・・50本くらい買ったかな、締めて15万。

単純に足してみると260万ですか…これに運転資金を準備しとかないといけない感じですね。

いやいややっぱお店開けるのお金掛かりますね。それまでの人生で貯金の概念がなく、ある金をあるだけ使い切る日々を過ごしていた私がこの資金を持っていたことにいまさらながら驚きます。

オープンしたのが1999年の8月なのですが、その直前の6月末までの半年は資金調達のため半年間びっしりとドラマの現場に張り付いてました。それがなかったら開業資金準備できてなかったかも。でもまー何とかなるものですね。

2009/12/01

タイトルを決める時、一見意味不明でその実深みがあるってのがいいかなと思い、このタイトルにしました。『深み』というほどの深さはないかな…。

556というのは私が経営していますギャラリーBARの店名です。556と書いて『こころ』と読みます。店名を決める時、こだわっていたのがとにかく数字三桁にしようということでして、その三桁の数字に言葉を重ねることにしました。『184』で「いやし」とか、『810』で「ハート」とか、まー真面目なものから馬鹿げたものまでいろいろと考えたんですが、最後に残したのが『556』で「こころ」でした。言葉の意味の広がり方も良いし、呼んだ時の音の感じも良かったので決めました。

さてタイトルにある『その鍵』とは、556の入口かけられている鍵のことなんです。オートロックになってて暗証番号を押さないと入れないようにしてるんです。で、まったく暗証番号を知らない方がお店前にやってきた場合、きっと店名の『556』を押して入ろうとするはずなんですが、暗証番号は『556』ではないのでもちろんドアは開きません。

というわけで、556入店の際のご注意を単刀直入にタイトルにしたためた次第です。

さてお店を始めてからもう10年を過ぎましたが、よく「なぜ鍵掛けてんですか?」って聞かれるんですが、そもそものきっかけは『ニューヨーク恋物語』という田村正和さん主演のドラマなんです。もう何年前のドラマかな…20年は経っているような気がしますが、そのドラマで田村さんがニューヨークでBARの店長やってるんですが、そのBARがかなりかっこ良くて、もちろんニューヨークなので治安も良くない設定だからお店にはセキュリティのための鍵が掛かってたんです。入口外にカメラが設置されててカウンターの内側にモニターがあり、お客様をチェックして入店させるかどうかを判断し鍵のロックを操作するシステムのものでした。同じ仕様の鍵を付けようとするとしっかりと予算オーバーでしたのでかなり安めの投資で鍵を掛けることにしたんです。鍵を開けるための決められた暗証番号をお知らせしておいてお客様本人がその番号を押して入るシステムの仕掛け・・・なかなかお客様の評判もよく10年経った今もそのシステムは継続中です。実際に良く分からないお客様が迷い込んでくることもないし、店内で飲んでいるお客様にとっては鍵の存在が少なからず安心できる要因となっているようです。入口のドアもシルバーのステンレス製でかなり強度の高いものなんですが、それに鍵が掛かってるとかなり屈強な構えのドアに見えるんですねきっと。一度麻布警察の方がいらっしゃった時にその入口をまじまじと見ながら「これなら大丈夫ですね」って言ったんです。とりあえずありがとうございますって答えておきました。

・・・『何が大丈夫なのか』って今でもその疑問は消えてません。