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2010/01/25

2010/11/8(月)午前10:40

2010/1/25(月)深夜3:10@WOWOW

ソウルの帝王ジェームズ・ブラウンの1999年6月18日のラスベガスでのライブです。DVDも発売されていますが、このOA版を訳しました。このライブ、かなり激しくお勧めです。“リヴィング・イン・アメリカ”のヒット以降、90年代初頭までかなり荒れた生活をしていた彼ですが、この頃にはとっくに完全復活していて元気そのもの。彼の「俺様」ぶりが思い切り楽しいです。バックバンドはソウル・ジェネラルズ、バックヴォーカルはビタースウィーツ、そしてMCは彼のステージのMCとして何十年も組んできたダニー・レイ。ダニーの紹介でステージに登場するところから貫禄たっぷり。余裕の表情で、客席にお辞儀。バンドにもお辞儀。歌いながら「ジェフ 頼むぞ」とか「ウォルド 次だ」「ファンキーに頼む」といった調子で指示を出す様子が微笑ましく、収録当時66歳だったにも関わらず思い切り声が出ていて頼もしい。まさに帝王の貫禄です。まさにエンターティナー。

翻訳していて大変だったのが、先ほども書いたジェームズの指示です。誰かがソロをやる前、必ず名前で呼びかけて、それに呼応してソロに入る。そのソロを終わらせて次のソロを呼ぶのも彼。字幕にすると「ジェフ」「頼むぞ」といった具合に短い呼びかけが演奏中に出てくるので、どこまでが歌詞の一部でどこからが違うのか区別がつきにくいのです。

そこでネットで曲の歌詞を全部調べて、それを見ながら歌詞以外のところを訳していきました。その結果、ステージの上の人達の動きの意味が分かりやすくなったはずです。訳している僕としても、よりステージを楽しめました。とにかく字幕が210枚くらいで、そのうち50枚少しに人名が入ります。「ジェフ 頼むぞ」です。「ダニーに拍手!」とかね。

こうして人名を連呼してくれると、(歌詞に字幕がないのは別として)「そこでトランペットを吹いてるのがジェフで、コーラスの右から3番目がキャンディスだ。」なんて、テレビを見ている人もステージに親近感を持ちやすくなると思います。そうそう、ダンサーも4人いたから、ステージ上にはざっと20人はいますが、ジェームズは何人の名前を呼んだんだろう…。(ほぼ全員を呼んだ気がする。)

とにかくステージ上の皆がノリノリのライブで、テレビの前で踊り出したくなる楽しいライブです。

そういえば、James Brown。彼のカタカナ表記も固定しにくいです。今回のOAではジェームズですが、同じライブのDVD版ではジェームスです。何年か前にも人名表記について書いた事がありますが、アルファベットをカタカナに置き換えるのは100%ではないし、僕自身はあまりこだわりを持っていません。ネットで検索してヒットする数が多い方を使うとか、クライアントの希望で決めるとか、同じ人の名前でも仕事によって変わってもいいかなと思っています。もちろん同じ作品の中での不統一はNGだし、キャンディスをキャンディにしちゃったりとかはナシですけどね。

2010/01/25 06:19 | 翻訳作品(音楽) | No Comments

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