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2017/02/18

皆さん、ご無沙汰しております。前回の投稿から1年近くになりますが、この間、沖縄県那覇市の桜坂劇場で毎月1回、1日だけ、1回限りの上映で旧作の上映をやってきました。(最初の数回は複数回の上映もありました。)

この投稿の1つ前、1年前の投稿でも少し概要を書きましたが、ガチバーン映画祭(まつり)というイベントです。毎回トークイベントや作品の関係者からのビデオメッセージの上映などを交えて好評を得ています。これまでの12回で上映した作品は23作、そのうち20作は自分で字幕を作った作品でした。字幕翻訳をする時、見る人、観客を意識して原稿を作るのは当然ですが、僕の場合、DVDやブルーレイソフトに収録される字幕が大半で劇場の銀幕で皆さんに見てもらう機会が少ないのです。それで「皆に見てもらいたくて字幕を入れているのだし、いっそ自分で劇場で上映できるお膳立てをしよう」という思いから、この映画祭を続けています。

地元の新聞やラジオ局の応援、そして本映画祭の上映会場である桜坂劇場の協力もあり、回を追うごとに来場者数も増えています。「映画館で映画を見る」というのはじつは大事な意味があると思います。映画の宣伝で「ぜひ映画館で見て下さい」といったメッセージを耳にすることがありますが、そもそも映画は映画館で見て初めて映画なのです。作品がかかっていない映画館は真っ暗闇で外界の音も遮断され、客席と壁のスクリーンだけの殺風景な空間です。作品が投射されて映画館は初めて意味を持つ。そこに身を置く観客は映画に集中するしかありません。

言い換えれば映画館は万能細胞であり、映画が始まる瞬間、その作品の世界に変貌するのです。さらに言うと偶然居合わせた他の観客の気配が、その作品の世界にリアリティを加える。その作品の息吹として観客1人1人の存在が映画という装置の一部として機能し合う。そんな条件が揃っている映画館で映画を見る。映画の世界に没頭できる。今は映像を再生するメディアがどこにでもあり、「物語を追う」という意味で映画を捉えるのであれば手のひらでも映画を楽しめます。この進歩は仕方ない事ですが、そうした手軽な見方をするにしても「映画館で映画を見る」という経験をしていれば、場合によっては「この作品は映画館で見たかったな」と想像しやすくなります。

ジェットコースターの映像をテレビや携帯電話で見るだけで実際に乗った事がない人にはジェットコースターで急降下する時の一瞬の無重力感は分かりません。でも、一度でもその経験がある人なら、それをテレビなどで見た時に「このジェットコースターはすごいだろうな」という比較ができるはずです。

とはいえ映画館に行くというのはお金も時間もかかる。かなりの投資です。テレビや携帯電話の気軽さには敵いません。そこでこの映画祭では上映前や後に見どころ解説をしたり、見た後に客席の皆さんと印象に残ったシーンの再確認をするようなトークイベントを開催しています。これで単なる映画の上映にライブ感が加わる。客席の一体感が生まれる。これも映画の上映の仕方の1つの形かなと思っています。

最近、「週刊ファミマガ」(沖縄ファミリーマート)というサイトの取材を受けました。これを読んでもらえると映画祭の概要がイメージしやすいと思います。→ https://www.okinawa-familymart.jp/article/detail.html?aid=10572

「字幕.com」では、これから時々、この映画祭をやっていて思ったこと、そして映画祭の公式サイトでは書ききれない、字幕へのこだわりなどを書こうと思います。

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2017/02/18 03:13 | ガチバーン映画祭 | No Comments

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