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2010/12/30

woa_jac.jpg @allcinema

7 CITIES TO ATLANTIS
WARLORDS OF ATLANTIS (1978) @IMDB

この作品のオープニングを見て角川映画のオープニングを連想するのは僕だけなのだろうか…。これを映画館で見た当時、僕は小学5年でしたが、それでも「そっくり」と驚いた事はよく覚えています。見た劇場は渋谷の東急レックス(渋谷パンテオンの地下)。この作品の前のこの劇場での封切り作は、たしか「グレート・スタントマン」で、こちらは2つ年上の従兄と映画を見に行ったけれど従兄は「ジョーズ2」を見て、僕は「グレート・スタントマン」を見たんだった。

とにかくこの作品には小学5年生には大興奮のキーワードが詰まっていました。「アトランティス」、「怪獣」、「バミューダ海域」、「火星」、「海底」、「エラ人間」…。ワクワクして見た事を今も鮮明に覚えています。

そして今回、自分で字幕をつける作業をしながら、懐かしく見直したのですが、大人になって見るとどうなのかと思っていたら、感想は同じでした。「思ったよりもよくできていて、思ったよりショボかった。」

「ウルトラマン」の劇場版はテレビ放映された作品を何本かつないで1本にしたものだった(オリジナルの劇場用もあったけど)し、「仮面ライダー」は劇場用に撮ったのはいいけど、死んだ怪人が一気に復活して大運動会状態になるだけだし…。どれもワクワクしちゃうんだけど、やっぱり期待したほどではなく。でもやっぱりワクワクしつつ見る。そんな子供心で見ると「思ったよりもよくできていて、思ったよりショボい」と思うのです。話は、よくできているかどうかは別として、ちゃんとある。でも、それは小学5年生には少し難しく、でも、7つの都市をどんどん進んでいくという展開は単純で分かりやすく、その道中に色んな怪物がいて邪魔をしてくる。小学5年生としては、「もっと怪獣を見たい」、「もっと怪獣を強くしろ」、「もっと怪獣をかっこよくしろ」などと思うのですが、その辺りの不満は同時に次の都市への期待になり、ワクワクしながら見てしまう。子供なりに冷めた眼で見つつ、子供っぽく熱くなる。

そして最後まで見ると、結局は「いま1つ盛り上がりに欠けるねぇ」という事なのですが、頭の中では90分ほどの海底都市めぐりを堪能していて、やっぱり楽しかったね!となる。

先日の「地底王国」と同じ理屈ですが、当時はディズニーランドがまだ日本になかった時代です。こうした映画は1つの長いアトラクションだったのです。ディズニーシーの「海底2万マイル」を楽しめる人なら、この作品は楽しめます。アトラクションは数分で終わりますが、この作品は95分くらいあるし、むしろもっと楽しいかもしれないし、逆に「子供だましじゃねえか」と言うなら、退屈で仕方ないでしょう。

当時のワクワク感が頭にこびりついた僕にとっては、この作品は全部が見どころになりますが、それは公開当時、子供としてリアルタイムでこの別世界を経験してしまった場合で、普通はそうでもないでしょう。普通の人は「チャチな作りの子供だましだね」で終わるんだろうな…。でも、でも作り手の心がこもってますよ。水しぶきも砂ぼこりも本物だし。

ちなみに、「地底王国」がゆるい映画劇場に入っていて、こっちが入っていないのは、僕の判断基準もゆるいためです。

DVD発売日: 2010/12/21

2010/12/30 11:06 | 翻訳作品(映画) | No Comments

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