« コール・ポーター | Home | ローランド・カーク ライブ イン ‘63 & ‘67 »
グリズリー(1976)@allcinema
放送日:2010/9/4(土)3:25~5:10 @テレビ朝日
GRIZZLY @IMDB
冒頭、森の上をヘリが飛ぶ時の壮大なテーマ曲がカッコいいです。ジャケットの熊、大きすぎです。「ジョーズ」にストーリーが似ています。でも、とにかくちゃんと怖い。自然を侮ってはいけません。
小学生の頃、通学路に映画の前売り券を売っているタバコ屋さんがあり、そこにポスターが貼り出されます。「ピラニア」に「テンタクルズ」に「グリズリー」、もちろん「ジョーズ」もありました。当時の三浦半島の先の田舎では通学路にそれほど看板が立っている所はありませんでした。(いや、今もそれは同じか。)映画のポスターはそれはそれは刺激的なビジュアルでした。「へー、今度は熊なんだ。熊はグリズリーって言うんだ~」なんて思い(今回は動物パニック限定)ながら登下校するわけです。
そんな懐かしい作品の字幕を作る事になったのは2008年の秋でした。このソフトはオーディオコメンタリーに始まり、予告に、実際の撮影現場の映像、回顧的なドキュメンタリーなど特典満載で、公開当時を知る人も、知らない人も楽しめるタイトルです。
この作品が今夜(金曜の夜が土曜になったところの時間帯)にテレビ朝日でOAされます。もちろん本編だけで特典はナシですが。字幕版です。
この作品は、よく「ジョーズの亜流」と言われたりしますが、オーディオコメンタリーの中でプロデューサーのデヴィッド・シェルドンがそれを否定しています。
コメンタリーの中で
はっきりさせておこう
盗作はあり得ないと
ここで断言しよう
“ジョーズ”の映画化前に
書いた脚本だ
ただ 原作は読んだ
“ジョーズ”を読んで
映画向きだと思った
という事だそうです。もちろん「盗作」ではないのでしょうが、ジョーズの原作を読んだ後に書かれた脚本だったようですから、似た展開になっても当然でしょう。これって考えてみると、最初の車を作った人がいて、それ以降の車は全て最初の車のマネだと言っているのと同じ面がある気もします。もちろん最初の車を作った人がすごいのは確かですが、最初の「車」が1つの世界になり、その世界の中で無限のバリエーションが生まれてくる。そこには、それぞれの個性がある。「ジョーズ」は映画の中の1つのジャンルを生み出して、それがまずすごいけれど、それ以降の動物パニックは全部マネって言ってしまうのは乱暴すぎるのかな、と。
コメンタリーでは「日本では特にヒットした」なんて話にもなり、日本が世界の映画市場の中で注目されている感じが分かったりもします。ちなみに映画の市場規模は、その昔、アメリカが一番で、カナダが二番。その次が日本でしたが、今はどんな勢力図になるんだろう…。
最後にホットな話題。グリズリーとは関係ない作品ですが、やはり生き物が人間を襲う作品で、その特典を訳していた時に誤変換発生!「大アマゾンの半魚人」という作品名が出てきた時「大アマゾンの半漁人」で納品してしまっていたのです。発売版では魚人で間に合うようでホッとしましたが、15年くらい前に「電池内臓」としそうになったのを思い出しました。(え?全然ホットな話題じゃない?)