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8年近く前に翻訳したソフトです。昨年秋に公開された「ボヘミアン・ラプソディ」の大ヒット以降、人気急上昇したタイトルです。クイーンの素顔に迫るイギリスBBC製作のドキュメンタリーに加え、初来日の様子を収めた映像等々、4時間以上に及ぶ映像集になっています。ただ、日本語字幕が入っているのはリンク先にある国内盤DVDのみで、輸入盤やブルーレイがあった場合、それには日本語字幕が入っていないはずなので注意して下さい。音楽関係のソフトですがドキュメンタリーが中心なので字幕がある方が分かりやすいと思います。
宣伝はここまで。この後はお詫びです。
このソフトの本編であるドキュメンタリー部分を以前WOWOWで放映したのですが、それを録画していた視聴者の方から誤訳の指摘を受けました。正確には、その放映を見た視聴者の方がWOWOWのカスタマーセンターに連絡し、その内容が同局のプロデューサーに伝わり、そのプロデューサーがこちらに連絡してくれたという流れです。
『日本版DVDの字幕には複数誤訳があります。そのうち2カ所は、最悪の場合、世間のフレディ観を左右しかねない間違いです。』
1つは21分くらいのところ:
マネージャーの発言 “(Freddie)wasn’t out to the band”
誤【彼はバンドに集中していなかった】
正【彼はバンドにカミングアウトしていなかった】
参考までに、この次の字幕は【性的志向に悩んでいたんだ】でした。上の訳でもマネージャーの談話としては通じてしまうところがタチの悪い誤訳です。確かに「性的志向に悩んでいた彼はバンドにもカミングアウトしていなかった」とマネージャーが回想する方が自然ですね。
2つめは84分くらいのところ:
フレディの発言(シングル「ボヘミアン・ラプソディ」について)
“Either it goes out in its entirety, or not at all”
誤【永遠に残るか消滅するかだ】
正【曲全体でなければ出さない】
これはentiretyをeternityと思い違いをした誤訳です。
発売済みのDVDを直す事は現実的には難しいので、せめてここで説明しておきたいと思います。こうした誤訳が分かった場合、正誤表を入れる等したいところですがそれも難しいものです。ただ将来、ソフトが再プレスされる事があれば字幕自体を修正する機会があるはずです。もちろんこちらからも販売元の担当者にもこの件を伝えます。とにかく今はここで告白しておきたいと思います。
「映画の字幕ナビ」にも自分で書いていますが、こうした誤訳はどうにかして無くしたいものです。そう願い、それを意識して作業していてもこうして誤訳があるまま世に出てしまう…。字幕に限らず翻訳というものはマイナス評価になるしかない面が大きいものではありますが、現実として世に出てしまう誤訳はあるものです。ただ、今はこうしてネットで世界に情報を発信することができます。これを「正誤表」の代わりにさせて下さいとまでは言いませんが、何もしないよりマシでしょう。翻訳の仕事をしている当事者である僕がこう提案してしまうと甘えていると言われるでしょうが、こうした誤訳のデータベースを作れたらとも思います。そうすれば次に訂正できる機会があるコンテンツは、その時に訂正できる可能性が上がるから。「それなら自分でデータベースを作れ」と言われるかもしれません。それもやりたいところですが、残念ながら本業の翻訳をこなすのが精一杯です。これも本に書いていますが、字幕は翻訳家だけで完成させるものでもなく、チェックする人もいます。その意味でこうした指摘を受けた場合、ここに書いているように翻訳家自身が1人で表に立って詫びるというのも、場合によっては正しくない気もします。それでも今回のようにそれを知ってしまった場合、やはりこうして書くしかないと思っています。こうした誤訳を「無くす」のではなく「減らす」ために。そして、それが世に出た後の場合、次の機会に「訂正する」ために。問題提起というか、議論の出発点というか…。
いずれにせよ、特にクイーンのファンの皆さん、誤訳が入ってしまって申し訳ありませんでした。これをWOWOWに指摘してくれた方には感謝します。この方は「ソフトの訂正はムリだとしてもWOWOWで今後、またこれを放送する機会があったら直してほしい」という思いで連絡して下さったそうです。ありがとうございました。
今後も精進します。
ジミー・スコット・ストーリー
Jimmy Scott: If You Only Knew (2002) @IMDB
Independent Lens (TV series documentary)
Original Air Date:22 July 2004 @PBS
カルマン症候群という遺伝性の成熟障害の結果、思春期の手前で成長がとまったジャズボーカリスト、ジミー・スコット。1925年7月17日オハイオ州クリーブランド生まれ。このドキュメンタリーの映像は2000年11月頃のマンハッタンから始まります。ジミー・スコットが飛行機に乗り、降り立つ先は東京…。
アメリカPBSのIndependent Lensというドキュメンタリーシリーズの1本として放送された作品です。監督のマシュー・バゼル自身がジミー・スコットの大ファンで、彼の記録を撮りたかった事が、この作品の出発点だったようです。70代(撮影当時)とは思えない力強い歌声。しっとりした空気を伝えてくれます。
彼の半生を振り返るドキュメンタリー作品としても興味深く、同時に彼の歌声もかなり楽しめます。オーディオコメンタリーも凝っていて、マシュー・バゼル監督自身が中心になって、本作の製作について語られていきますが、本編の曲の邪魔にならないようにコメントが乗っていて、実質的にコメンタリー版と本編と、両方が「作品」として楽しめるスタイルになっています。そしてコメンタリーの最後でも監督はこんな感じの事を言います。「僕もこれで前の自分に戻ります。ジミー・スコットの1ファンに。」この謙虚なスタンスが見事に作品になっているドキュメンタリーです。
字幕は本編、コメンタリーそれぞれが800枚くらい。ジミー・スコットはゆっくり話すので、字幕もゆったり。監督のコメンタリーもゆったり、もちろん曲もゆったりしていて、いわゆる大人の時間を愉しむような作品です。
PBS(Public Broadcasting Service)というテレビ局についても書きたい事が色々ありますが、ここでは省略。知らない人は調べてみると面白いです。良質なドキュメンタリーをたくさん作っている局です。
ニュー・オーダー ライブ・イン・フィンズベリー 2002
2011/2/22(火)深夜1:55@WOWOW
これはDVD版も字幕を自分で作ったタイトルです。過去に自分で訳したものは、自分でやったという意味で安心感があります。その時々で精一杯の作業をしているからこその安心感ですが、当然、同時に不安もあります。いくら精一杯やったとはいえ、誤訳がないと断言できるという事はないですから。
で、今回はというと、違った意味で調整が必要でした。DVD版が106分なのに対して、今回のOAは60分弱の短縮版です。ライブの途中の話の中にカットされた曲について話している部分が残っていたりするわけです。そこの整合性を自然に作るために言葉を微調整するのですが、これって案外難しかったりします。実際、それを自然に見せるのが不可能な場合もあります。いずれにせよ全長版と短縮版がある場合、これはよく出てくる問題です。映画をテレビ放映用にカットする場合と同じです。
それからもう1つ。DVD版は2002年に訳したものですが、これを引っ張り出して見てみたら、何と冒頭の30秒くらいの部分の声に字幕が入っていません。翻訳する時、偶然見落としたというのがあり得ないくらいクリアな声が入っています。これも時々起こる事なのですが、翻訳に使った素材と最終ミックスが違う場合があります。
もちろん大幅に違うという事は、まずないのですが、画面の動きを気にしなくていいナレーションのタイミングを変えたりする事があるのです。このソフトの冒頭もそうしたパターンでした。翻訳素材に入っていない声(5秒くらい)が追加になっていたのです。
今回のOA版も冒頭の流れは同じだったので、今回はここにも字幕を入れました。
ニュー・オーダーも僕にとって80年代の顔の1つというか、よく聞きました。“ビザール・ラブ・トライアングル”、まったりエレクトリックでほのぼのします。叫ばないロック。っていうかロックより、ゆらゆら。クラブシーンで人気なのも分かります。色々な意味で好きなバンドです。
DVD発売日: 2005/10/05
ニュー・オーダーは、他に↓などを訳しています。全部お勧めです。
ニュー・オーダー・ストーリー
DVD発売日: 2007/05/23
ライヴ・コレクション:グラスゴー2006&アンソロジー1981-1989
DVD発売日: 2008/07/23
ビリー・ジョエル ラスト・プレイ・アット・シェア・スタジアム
2011/2/13(日)夜6:20@WOWOW
収録日2008年7月16、18日
ビリー・ジョエルです。貫禄たっぷりになってきましたが、カリスマはあります。思い出すと、ビリー・ジョエルを知ったのは“ストレンジャー”がヒットした頃だったと思います。ニッポン放送の夜11時くらいのラジオドラマか、その後の何かの辺りで一時期、毎晩流れていたはず。
前後しますが、“素顔のままで”、“オネスティ”、“マイ・ライフ”あたりが「僕の思春期だった」と言いやすい時期でした。中学に通いつつ、好きな女の子ができて、交換日記なんかしたりして。よりによって“オネスティ”の歌詞を気に入って。訳して交換日記に書いたら「誠実な人って少ないよね」とか返事が来てフラれて。(どうしてそこからフラれたのかは思い出せん…。)「“マイ・ライフ”だから」なんて思ってスケートでジャンプしてました。
アース・ウィンド&ファイアーとかバリー・マニロウとかレイフ・ギャレットとかが人気だった。レイフ・ギャレットは知らない?最初に買ったシングル盤が「ダンスに夢中」でした。(どうでもいい。っていうか、時期がちょっと違うか…)
好きな曲は多いですが、“ガラスのニューヨーク”がかなり好きだったりします。
と、どうでもいい前置きが長くなりましたが、ビリー・ジョエルが2008年にシェア・スタジアム取り壊し前の最後のライブをやったのが、この番組です。シェア(Shea)も英語の発音をカタカナにするとシェイの方が近いのですが、そうするとイヤミ(シェー@wiki)みたいになっちゃうし、シェアでいいと思ったりしつつ、2008年7月のこの公演。ゲストも豪華でした。OAは全長版ではないので、その豪華ゲスト全員が登場するわけではないですが、それでも登場するゲストは豪華です。
最後にポール・マッカートニーも登場しますが、その情報は観客にはほとんど伏せられていたので、本当にサプライズだったようですが、当のビリーも「ポールが来る」事は当然知っていたものの、イギリスから飛行機で来て、空港からパトカーの先導で会場入りして、会場入りしてから5分後にはステージに立っていたといった具合だったらしく、「いつポールが登場するか」についてはビリーも分かっていなかったようです。(文章ながっ…)
先日のジョン・レノンのスウィート・トロントもそうですが、入国してすぐステージっていう距離感は、さすがに同じ英語圏と思ったりします。
それからビリーのステージにゲストで登場したポールですが、その1年後、シェア・スタジアムの跡地にできたシティ・フィールド・スタジアムでの最初のライブをやっています。その時のライブ「Good Evening New York City」も去年WOWOWのOA用に字幕を入れましたが、そのライブの冒頭でナレーションをするのがアレック・ボールドウィン(「2日間で上手に彼女にナル方法」のエロ教授)だったりして、「なぜ彼が?」と思ったりしました。
と、どうしても本題に入らず横道に逸れてばかりですが、このビリーのライブでは、ショーの途中で客席の中でプロポーズするカップルが横断幕か何かで、それをビリーに知らせます。それに気づいたビリーは「結婚するの?」と歌の途中なのに2人に言います。それだけでも味がある、「いい人ビリー」ですが、その次がまた楽しくて「Get a prenup」と言います。もちろんユーモアたっぷりに言うのですが、prenupというのはprenuptial agreementの事で日本語にすると【婚前契約(書)、結婚前の同意書】といった意味。さすが契約社会のアメリカって感じですが、離婚した場合の財産の所有権の所在などを確認しておく文章です。また話が逸れますがVH1という音楽専門チャンネルの番組で「Behind The Music」というのがありました。毎回1組のアーティストに焦点を当てて、その人と音楽性を回顧するもの(音楽版の「CBS48アワーズ」みたい)ですが、それを訳していた頃、ビリーの回がありその時に知ったのですが、彼は離婚でかなり嫌な思いをしています。
そんな経験もあって「Get a prenup」と言ったのかな、なんて思いつつ…。訳せない。「Get a prenup」って1秒ちょうどくらいで言ってるんです。1秒だと4文字か5文字か6文字か7文字か…。いくら短くしようとしたってこんな表現、そのままでも意味が分からない可能性が高いんだから省略もできない…。汗…。で、結局逃げました。訳は「仲よくな」です。面白くないけど、「いい人ビリー」は出るし…。
それからポールが登場してビリーが最初に言う言葉がシャレてます。想像はつくかもしれませんが、ここでネタばらしをするより、見て楽しんでもらえたらと思います。
デヴィッド・ボウイ ジギー・スターダスト 1973
2011/2/8(火)深夜1:50@WOWOW
1972年、デヴィッド・ボウイは架空のロックスター「ジギー」の栄枯盛衰をモチーフにした5枚目のアルバム『ジギー・スターダスト / The Rise and Fall of Ziggy Stardust and the Spiders from Mars』を発表。ボウイの代表作としてだけではなく、グラム・ロックの頂点を極めたアルバムとしてもロック史の中でも重要な位置を占めている。
以上、WOWOWのサイトの番組解説からの引用ですが、グラム・ロックっていうのが何か知らない人にちょっと解説。グラマラス・ロックの略だと言われます。派手です。
このライブの終盤で彼はルー・リードについて少し話し、さらにルー・リードの曲を1曲歌います。そもそもこのジギーというキャラ自体、ルー・リードが所属していたヴェルヴェット・アウンダーグラウンドというバンドに強く影響を受けたボウイが生み出したもの。ルー・リードを尊敬するボウイはイギリスで大ブレイクし、一方のルー・リードはニューヨークでバンドを抜けた後の頃。ブレイクしたボウイはルーを救えと言わんばかりに、ルーをロンドンに招きアルバムをプロデュースします。それが名盤“トランスフォーマー”(この中の“サテライト・オブ・ラヴ”という曲でポンポン言ってるのもボウイ)でした。(記憶で書いているので不正確かもしれません。)
そんな関係で、お互い引っ張り合うルーとボウイなので、このライブでも1曲歌っているわけです。
ちなみに、ボウイをアメリカでブレイクさせたのがロドニー・ビンゲンハイマーというLAのDJで、彼らの関係を見られるドキュメンタリーが「メイヤー・オブ・サンセット・ストリップ」という映画。
さらに「ジギー・スターダスト」の監督はD.A.ペネベイカー。先日WOWOWでOAされた(2/11にリピートあり)ジョン・レノンの「スウィート・トロント」の監督でもあります。
ルーとロドニーの話も、僕の仕事の中でよく出てくるので、いずれ少し丁寧に書きたいと思いつつ、濃い人たちなのでズルズルと…。
ひとまず、70年代のパルコのCMを思わせるジギーをどうぞ。そうそう、このライブは過去2回DVDになり、それ以前にもビデオ化されていたり、劇場公開されていますが、今回は字幕は全面リニューアルしています。
コールドプレイ ライブ 2003
2011/2/8(火)夜7:50@WOWOW
オジサンになった僕はコールドプレイとコールドフィートとコールドカットがすぐごっちゃになります。すみません。名前が似てるじゃん。
1997年から1998年くらいにかけて、コールドフィートとコールドカットはよくMTVの番組に登場していたので、インタビューの字幕を作ったりしていて、むしろ彼らの方が印象に残っていたのです。ドラムンベース、テクノ…。なんか音楽的にも似たキーワードが出てくる人達だし…。で、コールドプレイが登場してきた時も「へぇ~、こういうふうにメジャーになったんだ~」などと勝手に思ってました。はい…。
コールドフィートは中島美嘉との様々なコラボで、今も日本にも馴染みがあり、生前のマイケル・ジャクソンから公式にカバーアルバム制作の許諾を得た世界で唯一のアーティストだったり。一方、コールドカットはニンジャ・チューンの中心的存在で…というところまで覚えていますが、あんまり詳しくありません。(90年代終わりの頃は、ずいぶん訳してたんだけど…)
という事で本題。今回はコールドプレイのライブです。WOWOWの「グラミー直前!ライブ9days」の中で登場します。
この9デイズに登場するアーティストは全員、過去にライブの字幕をやっていますが、今回は9番組全部ではありません。
CMで馴染みの曲もあるし日本でも十分ブレイクしている彼らはチャリティにも力を入れていて、このライブの終わりの方で、それに少し触れます。曲間の10秒弱で「○○を検索して」といった具合に言うのですが、1秒で伝えられる情報量がすごい事になるわけです。実際、2秒で「Please look at maketradefair.com」と言うのですが、これは…。
オックスファムは赤十字や国境なき医師団と比べると日本の知名度は低いだろうし「2秒で何が言えるもんか!」と心の中で叫びつつ考えました。「オックスファムをよろしく」で、実際はすでに長く、さらにカタカナから受ける印象で内容が想像しにくい。「俺達のチャリティに」とか「チャリティに協力して」も具体性がなく…。結局、「それから フェアトレードだ」にしました。少し長いけど「フェアトレード」というカタカナは「オックスファム」より認識が楽な人が多いだろうし、この後に数秒だけ続く、チャリティについてのコメントにもムリなくつながります。この数秒もチャリティの概要を説明するわけじゃないので、そこも苦心しましたが、まあ、彼らが数秒で伝えようとした情報は、それなりに伝わるようになったと思います。英語で理解している人達と同じレベルの情報に近いと思います。
という事で、見る人は最後の方の↑ココ↑、見てみて下さい。
レディー・ガガ ロンドン・ライブ・スペシャル
2011/2/5(土)午後4:40@WOWOW リピート:2011/3/19(土)深夜0:25
少し前にグラミー賞関係の話をホワイト・ストライプスで書きましたが、彼女も色々ノミネートされています。この番組は30分と短いですが、インタビューもたっぷり、ライブステージも充実しているお得な構成。
とにかく彼女の才能はすごいです。彼女の若さでここまで完成している人は、たしかにマドンナ以来って気がします。ブチ切れている面も恐らくあり、その先に今の彼女はいるんじゃないかと思います。すごい成熟度。絶賛。
ただ1つだけ不満を言うと、これは個人的なイメージのせいですが、名前。クイーンの“Radio Ga Ga”っぽくて、何となくオリジナリティがないと思ってしまうのです。でも、たぶん、これからの彼女は、そんな事関係なく活躍していくんじゃないかと思うので、そんな事はどうでもいいでしょう。
「曲は知っているけど、どんな子なの?」と思う人。「知らん」と言う人。ぜひ機会があったら見てみて下さい。
Right Here Right Now 1992
2011/1/25(火)深夜1:45@WOWOW
Van Halen Live: Right Here, Right Now @IMDB
洋楽ライブ伝説、今回で#36です。冒頭、このライブの撮影ディレクターが顔を出し、30秒ほど話します。「こういう始まり方のライブ映像は字幕も多いんだよな。大変だったらイヤだな。」と思いつつタイミングを取っていきます。110分で150枚。予想外に少なくてよかったです。裏返せば曲が多いという事でもありますし。(そういえば、このライブ、DVDソフトとしても出ていますが日本語字幕は未収録です。ただ、曲の歌詞も含めて全編に英語字幕が出るので、その点を重視する人にはお勧めです。)
さて、ヴァン・ヘイレン。いつもいつも書きますが、映画「レベルポイント」のサントラにも“ユー・リアリー・ガット・ミー”が入っています。もう30年も聴いているわけです。成長がありません。でも、当時から聴いているせいでサミー・ヘイガーが“ユー・リアリー・ガット・ミー”でシャウトしても違和感があると思ったり。“ホエン・イッツ・ラヴ”ならサミーでいいと思ったり。個人的にはお茶目なデヴィッド・リー・ロスがボーカルの方が好きですが。
とにかく、このライブも懐かしく、または新鮮に、楽しめると思います。
2011/1/13(木)午前6:30@WOWOW(初回放送2010/10/5(火)深夜0:50)
THE ROLLING STONES Live at the Max @IMDB
またまたストーンズです。「ザ・ローリング・ストーンズ・アット・ザ・マックス」としてソフト化されているライブですが、どうやらソフトの方は字幕無しっぽいです(未確認)。監督は音楽ビデオの世界で評価され劇場用映画に進出するパターンの走りの1人、ジュリアン・テンプル。(彼の監督作ではセックス・ピストルズの「グレート・ロックンロール・スウィンドル」も、過去に翻訳しています。)
といっても、このライブの見どころは監督の演出ではもちろんなく、元気なオヤジ達。当時のミック・ジャガーは48歳か49歳。チョイ悪オヤジどころかスゴ悪オヤジです。ステージに巨大な風船で作られた犬が登場するかと思えば、その犬のオスの部分を妙にしっかり作ってあったり(別に見苦しくも何ともありませんが)、遊び心が半端じゃありません。時代の反逆児の面目躍如といったエネルギッシュなライブです。
このライブはIMAX上映用に撮影され、実際に日本でも新宿の東京アイマックス・シアター(1997年11月公開)などで上映されました。
字幕はメンバー紹介程度のMCがほとんどで80枚弱でしたが、パワー全開のステージに引き込まれました。未見の人は是非、一度は見てほしい作品です。
クラッシュ・ライブ 1980&ストレイ・キャッツ・ライブ 1981
2010/12/21(火)深夜25:00- @WOWOW
4月に初放送だった“ポリス・ライブ 1979&プリテンダーズ・ライブ 1981”に続いてフランスからのライブ2本。当時をリアルタイムで知る人にも、全然知らない人にも貴重なライブでしょう。ザ・クラッシュは“時代の閉塞感に風穴を開ける”みたいなキャッチフレーズが付いて回ったパンクバンドですが、そんな政治的な事はどうでもよく、ただカッコいいです。ストレイ・キャッツはロカビリーを復活させたという点が目立ちますが、今で言うビジュアル系(っていうか、もう死語か…)の彼らのルックスの印象が強烈で、当時の僕は「頭ヒラヒラしすぎ」と思っていました。
色々書きたい事がありますが、今は年末進行で激多忙…。ひとまず今夜のOA、できればチェックして下さい。