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2010/12/01

ビーチバレー FIVBワールドツアー 2010 ハイライト

半年近く翻訳し続けてきたビーチバレー・ワールドツアーですが、男子はダルハウザーとロジャーズのアメリカペアの優勝。女子はラリッサとジュリアナのブラジルペアの優勝で幕を閉じました。

正直言って、バレーボールは苦手なのでこれほど試合に注目したのは初めてでしたが、屋内バレーより遥かにハードなスポーツだと感じました。6人でコートを守るのと2人で守るのとでは大違いですし、砂場で裸足なのと屋内のコートでシューズを履いているのとでも大違いです。

ビーチバレーの方が肉弾戦のような感じで、汗を感じます。天候に左右されるという弱点はありますが、コートの準備は屋内よりも手軽でしょうし、こちらの方が市民権を得てもおかしくなさそうな気がします。

ただ、2対2での戦いで体格の差が大きいと、それだけで戦力の差が出るので身長でクラス分けをしてもいいんじゃない?と、素人としては思い切り無責任に思ったりもしました。

ちなみに獲得賞金は優勝した男子ペアで38万7千ドル(83円換算で3200万円少し)。女子は35万ドル超(同、約2900万円)。プロスポーツの中でもかなりハードな部類に入る気がしますがペアでの賞金ですから、山分けするとその半額。スポンサー料など他にも収入があるとしても、案外少ないのかなと思います。いわゆるメジャースポーツだと億単位の数字がポンポン飛び出してくるわけだし。

でも夢を追い、世界を巡る彼ら、彼女達の笑顔は輝いています。「好きなスポーツをやって食えるんだから幸せだ」という気持ちが毎回伝わってきました。ファンとの距離も近く、何というか庶民のヒーローって感じです。

来年も放送があるかどうかは未定だそうですが、皆の活躍、そして今回は一度も番組には出てこなかった日本勢の活躍があれば、また来年も…。

という事で、ここで締めたいわけですが、またやってしまいました。誤訳。

#19の放送でドイツペアのサラ・ゴラーとローラ・ルドウィグの取材の時です。ルドウィグのコメントを「サラとは7歳の時からペアを組んでいて、嫌いな人と組むなんて考えられない」と訳しました。実際は「サラとは7年前からペアを~」でした。

なぜ間違えたかと言うと…。各国の選手のコメントを織り交ぜる番組だったので、母国語で話している選手は英語の吹き替えになっている場合も多かったのですが、彼女は自ら英語でコメントしていました。彼女は英語でこう言いました。「Sara is my only partner. We are together since 7 years and I can’t imagine to have a partner at my side I don’t like…。」この中の「since 7 years」が問題なわけです。英語はスクリプト通りのものです。これをちゃんと聞き直してみると「since…7 years NOW. And I can’t…」と言っていました。いわゆる正しい英語からすると文法的に間違っているわけですが、言いたい事は伝わります。「彼女と組んで、もう7年になるわ」というだけの事で、「7歳の時から~」なら「since 7 years OLD」になるはずです。より正確には「since I was 7 years old」でしょう。

ルドウィグが14歳で7年前に7歳だったらよかったのですが、彼女は24歳。ネットで調べても、やはり7年前から組んでいるというのが正しい事も判明しました。

それで#21の放送時(ツアー終了後の総集編)に同じコメントが使われた時には「7年前からペアを~」に直しました。気になってしまった人がいたら申し訳ありません。( #19は編集の都合上、直せないはず。許して下さい。すみませんm(_ _)m )

2010/07/18

mobydick_front_s.jpg

海の日も近いので海の話。

僕はイシュメール

数年前の話

何年前かは関係ないけど

財布が空になり
陸に興味を失った時

船に乗り 海の世界を
見ようと思った

というモノローグからこの「白鯨」は始まります。こう語るのは「E.T.」でE.T.と心を通わせたエリオット少年を演じた(いい若者というより、少しオジさんが入っている)ヘンリー・トーマス。メルヴィル原作のテレビ映画化作品です。「完全版」となっているのは184分版(テレビでCMを含めた4時間枠)で、完全というより単なる全長版です。1998年に最初にビデオ化された時が120分に編集されたバージョンだったため、DVDでの発売時に「完全版」扱いになりました。(という事でallcinemaのデータはビデオ版。)ビデオ版の翻訳は誰のものか分からないのですが、完全版のDVDの時が僕の字幕です。

キャストとスタッフが微妙に多彩です。エイハブ船長役に「新スター・トレック」ではピカード艦長を演じたパトリック・スチュワート。イシュメール役が前出のヘンリー・トーマス。ジョン・ヒューストン監督の「白鯨」(1956)でエイハブ船長役を演じたグレゴリー・ペックは、同56年作でオーソン・ウェルズが演じたマプル神父役。(これが彼の遺作になりました。)他には「マッドマックス」で憎たらしい悪の首領を演じたヒュー・キース・バーンに、「マッドマックス2」と「マッドマックス/サンダードーム」で個性的な“パイロット”を演じたブルース・スペンスも出ています。これはアメリカとオーストラリアのプロダクションが関わっているためでしょうが、監督が何と「さらば青春の光」のフランク・ロッダム。これ自体が何とも意外ですが、さらに製作総指揮がフランシス・コッポラです。

それぞれ気合いの入った仕事、渾身の演技を見せてくれる作品で、テレビで見るだけではもったいない壮大な物語に仕上がっています。

レンタル屋さんで見かけたら、見てみて下さい。もっとも、原作を読んだり、他の映像化作品を見たり、立体的に見ると、より楽しめるとは思いますが、これだけあっさり見ると、ただ「長い」と思う作品かもしれません。

ちなみに先日書いた「神学校の死」は、ほぼ同じ長さ(約3時間)で字幕が約2450枚。こちらは約1800枚。セリフの数もジャンルによって、または作品によって、ずいぶん違うものです。
DVD発売日: 2002/05/24

2010/07/08

2010/7/7(水)19:00他リピート多数@フジテレビONE/TWO/NEXT

突然ですが、ビーチバレーは好きですか?
フジテレビONE/TWO/NEXTのONEでのOAです。

初回OAは7月7日の19時からでしたが再放送が多いので、「見ようと思っていたのに見逃した」という事になりにくい番組です。スポーツの情報系番組のレギュラー放送の翻訳はずいぶん久しぶりですが、悩みの種は常に同じです。人名が長い!順位表などのテロップやグラフィックが色々出るので、タテ字幕も多くなるため、余計に人名の長さが問題になります。その上、タテ字幕の場合「2010」といった数字は半角にして横組にして出すのですが、これが「今回のワールドツアー2010は137ヵ国から53のチームが参加し…」みたいなナレーションだったら横組みだらけになったり、ワール/ドツアーみたいな改行にせざるを得なくなったり、そうした事を避けつつ読みやすい順番でデータを出していくという調整が大変です。翻訳そのものより、レイアウトをスマートにするのが大変なわけです。が、実際、そんなにスマートにできているわけでもなく、いつも四苦八苦です。

数年前にやった「レッドブル・エアレース ワールド・シリーズ ~2007シーズン~」(DVD発売ソフト)の時もスピード、高度、年度、カタカナの人名等々の調整に苦労したのを覚えていますが、今回はそれに輪をかけて大変な理由が1つあります。それはビーチバレーがペア同士の対戦競技だという点です。たとえばアメリカ勢に「ダルハウザーとロジャース」というペアがいますが、ダルハウザーが6文字。ロジャースが5文字。「ダルハウザー・ロジャース・ペア」だけで14文字になりタテ字幕だと改行が必要になります。「ダルハウザー・ロジャース・」で改行して「ペア」を次の行にするわけですが、これから半年ほど付き合っていく番組で、毎回毎回、名前で苦労するのはイヤだし、実際限界を超える文字数のペアの話題がいつ出てくるか分かりません。それで、まず人名2人分の後にくる「ペア」は「組」にして、それでも入らない場合は、他の言い方ができるなら言い換えるようにします。この2人の場合は「アメリカのペア」とか「アメリカ勢」とか「アメリカ組」とか。これでも困るのは決勝がアメリカ勢同士の対決になるような場合です。ブラジル勢同士の対決はすでにあって、右タテで「準決勝の第1試合は/ブラジル勢の対戦」「エマニュエル・アリソン対/ペドロ・ティアゴ組です」と出しましたが、「エマニュエル・アリソン」には、1行に出せる文字数をオーバーするので「組」を付けられませんでした。

とにかく、「ダルハウザー・ロジャース組/対○○○○・○○○○組」のように、対戦相手のペア2人の名前までタテ字幕1枚で出すとなったら…。

まあ、こういう事を書いていくと、読んでいる人も頭が痛くなってくるだろうし、書いていても頭が痛くなるので、これで終わり。

テレビに出てくる字幕も、すんなり情報を読み取れるように細かく調整しながら作っているのだよ!と言いたいわけです。まあ、それも仕事のうちですが、こういう場合は翻訳じゃない気もしますね。

日本のビーチバレー・ファンには貴重な映像満載の番組で、興味のない人には全く面白くない情報番組でしょうが、毎日のように放送されるので、字幕のレイアウトの苦労を見てやろう的な意味で、興味のない人もよかったら見てみて下さい。ちなみに順位表のグラフィック部分には横位置の字幕だと英語の上に日本語が出て読みにくいのですが、タテに逃げると字数が入らず、という制限から、読みにくいけど英語にかかる横位置で出していたりします。仕方ない妥協です。あと致命的な地名もあります。ポーランドでの開催地は「ムィスウォヴィツェ」。これって発音しにくい…。読みにくい…。覚えにくい…。字数も多い…。字幕でよかった…(のか?)。

人名のカタカナ表記はオリンピックに出場経験のある選手は、オリンピック時の表記に合わせました。

それから実況部分は翻訳していませんが、これは競技そのものに集中してもらいたいという事で、意図的に訳していません。

何だか色々言い訳しているだけのような文章ですが、こういうジャンルも字幕ならではの苦労があるものなのです。

この「ビーチバレー FIVBワールドツアー 2010 ハイライト」は週1本くらいのペースで年末まで放送があります。

ツアーの細かいスケジュールは英語版の公式サイトを見て下さい。

日本勢も頑張って!(くれると字幕的にはとても助かります!「浅尾・草野組」じゃなく「浅尾・草野ペア」なんて文字数が多い字幕でも大丈夫、多い人でも安心。ステキです♪)

2010/07/05

Death In Holy Orders  @allcinema

2010/07/09(金)22:00AXNミステリー
2010/07/10(土)09:30
2010/07/11(日)18:10
2010/07/12(月)22:00

前編・後編それぞれ正味90分で完結するイギリスBBC製作による本格的なミステリードラマです。(後編は翌週OA。)ミステリーチャンネルのHPでタイトルになっている「アダム・ダルグリッシュ警視」は主人公の名前で、この後に放送される「殺人展示室」(こちらも前後編各90分)も彼が事件を解決していきます。イギリスのミステリー界には有名な名探偵がたくさんいます。エルキュール・ポワロ、ミス・マープル、シャーロック・ホームズ、マーチ大佐などなど(マーチ大佐は分からない?いえ、彼もロンドン警視庁の名探偵です。あ、有名じゃない?ええ、有名ではありませんが…)。

こうした有名な探偵について語るほど詳しくはないですが、アガサ・クリスティーは邦訳を昔かなり読んだ記憶があります。でも、こちらの原作者P.D.ジェイムズについては、じつはイギリスでは著名なミステリー作家で、それも現役だそうですが、恥ずかしながら知りませんでした。(彼女の作品の邦訳はハヤカワ・ミステリからかなりの数が出版されています。)

とにかく詳しく語るほど詳しくないんだからムリに書いてもしょうがないので、ここでは本作について少し書きます。舞台は部外者の出入りが少ないという意味で閉鎖的な神学校。主要な登場人物が5人ほどいて、周辺の人々が10人ほどいます。その中に犯人はいるのか?もしくは部外者が犯人なのか?15人ほどの登場人物の多くに動機と取れる言動が見られ、それぞれが人に知られたくない秘密を持っている。それぞれに利害関係もある…。ミステリーの王道です。日本の2時間ドラマの拡大版くらいのイメージで見たらびっくりする仕上がりです。良くも悪くも地味な舞台で地味な展開のドラマですが、ミステリーですから、むしろそれは好材料。この閉鎖社会の中に殺人犯が暗躍するわけで、一度引き込まれたら後編も見逃したくなくなり、さらに「殺人展示室」も見たくなるはずです。

こうした作品の場合、字幕翻訳は極めて重要です。特にP.D.ジェイムズの作風では、セリフの10に1つは何かしらの伏線になっている状態で、それを落として訳すのは簡単だし、それでもストーリーを追う事はできるのですが、それでは当然面白くありません。(というか、面白いとしても、本来の作品の意図をどこまで鑑賞できるか怪しくなります。さらに、どの伏線が落ちても、それら全てが観客にとって推理の手がかりになるので、観客に対して不親切の極みです。)そこで伏線を活かしながら訳していくわけですが、これは途方もなく大変な作業です。一歩間違えれば字幕だけがネタバレになるセリフもあるかもしれない。逆に伏線を1つ落としただけで矛盾を感じる視聴者が出るかもしれない。映画もドラマも、そうした字幕は案外多いので、そんな事は大して気にせず、最大公約数的にストーリーを追えるシンプルな訳にするというのも1つの方法ですが、ミステリーの楽しみはそんなところにありません。見終わった時に「う~ん、納得」となるのが理想です。もちろん原作や脚本が破綻した部分を含んでいれば、それを字幕が取繕う必要はありませんが、字幕だけで破綻させるのは罪です。見終わった人がダメ出ししたくなるような部分がないように細心の注意を払いつつ訳していったわけです。(とは言っても、ダメ出しされるかもしれないとビクビクしていますが…。)

ミステリーチャンネルはケーブルテレビやスカパーのベーシック系のチャンネルです。今週末4回放送がありますので、よかったら見て下さい。

2010/06/02

shaolinking_front_s.jpeg 「少林武王」(2001)
ジェット・リー(=リー・リンチェイ<李連傑>)の後輩(弟弟子)、呉京(ウー・ジン)主演の本格武闘系アクション。1話約45分で全22回。字幕の枚数にすると1万1500枚少しの北京語の連続ドラマでした。これもダブルトランスレーションで、中国語(北京語)→北京語寄りの日本語→日本語→チェック→完了という流れで作業しました。

ストーリーは当時の資料から転載します。物語の時代背景は明朝末期。明(中国)は政治の腐敗、国を売った密使、外民族の侵略などで国は混乱していた。倭寇の領主、大島正雄はワイロなどの卑劣な手段を使い、国家の反逆者で貪欲な童大宝と手を組む。以前から戚家軍の功績を妬んでいた童大宝は、愚かな皇帝をそそのかし、天下の戚家軍は解散させされ、戚継宇は投獄されてしまう。

童大宝の陰険なやり方、そして彼が倭寇と手を組んでいる事を皇帝に訴えるため、戚家軍の将軍8人が自殺する。8人の将軍が血で書いた手紙を童大宝から守ろうと、戚継光の息子、戚少正とその従兄弟達は少林寺に避難した。

北少林を主宰する至一方丈は戚少正を弟子にし、曇志と命名した。しかし、少林寺から追放された僧侶、曇非はそれを童大宝に密告してしまう。童大宝は錦衣衛達と少林寺に乱入し、「曇志を出さなければ少林寺を破滅させる」と脅迫した。主君の後継ぎを守るため、懸命に敵と戦う僧侶達。悪の化身となった童大宝は少林寺に火をつけ、至一禅師は焼死してしまう。死の間際、至一禅師は武術に長けた数人の僧侶に曇志を南少林にある圓照方丈のところへ送り届けるように命じた。

こうして曇志と従兄の三脚は南少林への旅に出る。道中、彼らは幾多の苦難に直面する。迫る童大宝の手の者達。ロマンティックな恋も散りばめられている。山の中で美しい小尼に救われるハンサムな曇志。小尼に恋する曇志だが、戚家軍の重大な任務を負う彼は、小尼への想いを心の底に秘め、南少林へ向かうのだった。

追っ手から逃れた曇志と三脚は、まもなく劇団に迷い込む。そこには愛情深い白荷と紅蓮という姉妹がいた。姉妹に好意を抱く2人。彼らは美女を救い出す英雄の劇まで演じる。優しい劇団の姉妹に助けられつつ、復讐を胸に誓う曇志は離れていくしかない。一方、のんびり屋で怠け者だが心優しい三脚は、毎回、美女達に心を奪われる。

こうして多くの人々に助けられ、守られ、苦難を1つ1つ乗り越えた2人は、ついに南少林寺の圓照のところに辿り着く。
そこで曇志は法名を法正に改名し、素晴らしい仲間達と出会う。その中には男装した日本人、河野華子もいる。曇志は彼女とも親友になる。復讐のために無敵の武術を体得し、仲間達と戚家軍の再建に成功した彼は倭寇を打ち倒し、童大宝を殺し、国や家の恨みを晴らすのだった。

しかし、法正の恋の行方は?

小尼、白荷、紅蓮、そして華子。性格こそ違うが、4人とも可愛い娘達。少林寺に落ち着き、千百年来の仏法を胸に、法正は誰を選ぶのだろうか…。

さらにプロダクションノートからの抜粋ですが…。

少林の武術の歴史は長く、「南拳北腿」(=武術の一種)という言葉を知らない人はいない。少林寺は昔から人の心の聖地で1940年代から少林寺の映画が続々と作られ、国内外を問わず人気を博し、若い世代に影響を与えた。80年半ば、“少林の歌”が復活し、李運傑(リー・リンチェイ<英語名:ジェット・リー>)の“少林寺(82)”が中国全土で人気を呼び、少林寺はさらに伝説化していった。現在も呉京が少林寺の物語を演じ続けている。映画版“少林寺”では主人公が家の復讐のために出家したが、“少林武王”では国の恨み晴らすために少林寺の武僧となる。復讐のために少林寺に入る点は同じだが、法正には戚家軍の重大任務がある。卑劣な大臣に陥れられる人々の悲しみがある一方、庶民の家の出身である主人公が好きな女性と結ばれるという喜ばしい展開もある。この作品には映画“少林寺”の出演者が数多く登場している。

という作品です。ワイヤーアクションは少なく、本物の武闘が随所に登場し、笑い(気の抜けた笑いですが)もふんだんに散りばめられた娯楽編です。

正直言って仕事だから全部見ましたが、全体で15時間以上ありますから、仕事でなければ見なかったでしょう。でも全部見ると、やはりハラハラするし楽しいし、いわゆる生身のアクションっていいよ~。と思いました。ドラマとしては思いっきりゆるいですが、キレのよいアクションは本物です。それから主人公の従兄の名前が三脚というのですが、その名の通り微笑ましいキャラで楽しいです。レンタル店にも並んでいると思うので、よかったら見てみて下さい。

DVD発売日: 2003/12/26

2010/04/18

bonanza.jpg ボナンザ(1959-1973)BONANZA

何年か前に他で紹介した事がある作品ですが、最近、ホームドラマチャンネルで放送されています。アメリカの西部のホームドラマ。「西部劇版“水戸黄門”」とも言える作品です。(黄門様のように漫遊はしませんが。)

もともとはブロードウェイという会社から発売されたDVDボックス用に訳したものです。この作品は複数の会社からDVDが出ていますが、今回のOAでは僕が作った字幕版が使われています。(テーマ曲も本物のオリジナルです。)<訳者のクレジットは無し>

アメリカでの放送は1959年から1973年までの長寿番組でしたが、このDVDには1960年1月23日アメリカ放送のシーズン1の19話目から1961年1月14日放送のシーズン2の17話目まで31話が収録されていて、OAでも全て放送されるようです。(字幕は全体で2万枚少しでした。)

「ボナンザ」は日本では1960年7月に日本テレビで放送され始めました。当時唯一のカラー西部劇だったようで、それこそ新鮮だったのでしょう。物語の舞台は1860年代のゴールドラッシュで発展したネバダ州ヴァージニアシティの東南の街ポンデローサ。大牧場を営むカートライト一家が、一獲千金を夢見てやってくる無法者達から森林や牧場を守り抜いていく。利口な長男アダム(パーネル・ロバーツ)、心優しくそれほど頭がよくない次男ホス(ダン・ブロッカー)、のんびり屋で男前の三男ジョー(「大草原の小さな家」のマイケル・ランドン)。この3人の異母兄弟と頑固な父ベン(「宇宙空母ギャラクティカ」のローン・グリーン)のカートライト一家が、力を合わせて西部の辺境の地を守る。(ボナンザとは金・銀などの大鉱脈のこと。)

といった概要になりますが、面白いのは、この西部劇はかなり「ホームドラマ」している割りに母親がいません。メインの3兄弟も異母兄弟です。舞台の背景になっている19世紀の大西部ではこういう家族構成も多かったのかも…。

それにしても当時(製作当時)の西部劇ではよく人が死にます。(「13日の金曜日」と比較できそうなくらい、じゃんじゃん死んじゃいます。)主人公であるカートライト一家の4人も、31話の中でそれぞれ何回か人を殺してしまいます。ある意味ではリアルなドラマと言えます。

ホームドラマチャンネルでの今後の放送では:

カーン(スタートレックのキャラ)になる前のリカルド・モンタルバン
<エピソードタイトル“報いの日”(Day of Reckoning)アメリカ放映1960/10/22>

ミスター・スポック(こちらももちろんスタートレックのキャラ)になる前のレナード・ニモイ
<エピソードタイトル“大男の孤独”(The Ape)アメリカ放映1960/12/17>

リー・ヴァン・クリーフ
<エピソードタイトル“血統”(The Blood Line)1960/12/31>

などがゲスト出演する回が控えています。

ロバート・アルトマン監督が演出した回もあります。
<エピソードタイトル“音のない少女”(Silent Thunder)アメリカ放映1960/12/10>

そういった面も見どころかな。(放送エピソードのタイトルはホームドラマチャンネルのHPでチェックできます)

ボナンザ ~カートライト兄弟~ Season1
DVD発売日: 2006/11/03

ボナンザ ~カートライト兄弟~ Season2
DVD発売日: 2006/12/08

2009/12/21

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現在、BOXⅢまでリリース済みです。

今回はスタントの中でも食べる挑戦について書きます。

前に書いたように6人の挑戦者が挑む3つのスタントは、だいたい1つ目と3つ目が高所か水中での挑戦で、2つ目がゲテモノ喰いか、ゲテモノに埋もれる系です。1つ目と3つ目はカッコいい方向で過激ですが、2つ目はグロい方向で過激なので、見る人の好き嫌いがハッキリ別れます。(というか、たいていの人は嫌うでしょう。)

この番組に出てきたゲテモノの中で個人的に最も強烈だったのが雄牛の睾丸喰いでした。大きさが水風船くらいあって血管が浮き出ているけど表面はツルツルで…。ごめんなさい。具体的すぎますね。とにかくビジュアル的にも最も強烈でした。

さて、気を取り直して。まず賞金5万ドルなら何でも食う派と、お金の問題じゃないよ、ゲテモノ喰いなんて絶対NG派の人に分かれると思いますが、ここではひとまず何でも食う派として話を進めましょう。

何がムリなのか。問題は味でも外見でも臭みでもなく量みたいです。たとえばミミズ1匹なら吐きそうになっても案外呑み下せるもののようなのです。(「しっかり噛む」というルールもあるんですが、とにかく喉を通る。)でも、牛の脳ミソを500グラム食えとか言われると、いくら食べても減らない感じになりギブアップ。という人が多かった。(そもそも牛の脳ミソというだけで「病気の心配はないの?」と思ったりするものですが…。)

逆に「こんなの平気」とか「これもゲテモノ?」というのもありました。まず「百年卵」これはピータンです。調べてみると2種類に大別できるらしいですが、「きゃ~!ピータン!」というほどではない気が…。アメリカ人の味覚には合わないのかな?(もっとも味付けしていないとキツいのかな…?)

もう1つが、シオカ~ラ。これはどうやら正真正銘のイカの塩辛みたいです。これもゲテモノ扱いです。この場合は味もあるし、大量に食べさせられるわけではなく(コップに数センチくらい)、「そんなに涙流しながら、白眼剥いて食べなくても…」と思ったりしちゃいました。(食べてる人の表情の方がビジュアル的に強烈。)

そして、バロット卵。これは知りませんでしたが、アヒルの孵化した卵のゆで卵のようなもので見かけはグロテスク。ただ、フィリピンを始め東南アジアの広い地域で庶民も口にする食べ物だという事です。

でも、考えてみると牛や豚や魚だって…。考えるのやめます。「はじめ人間ギャートルズ」を思い出しましょう。

とにかく食べるという行為は神聖な営みであって、スタントにしちゃいかん。と、「8時だよ!全員集合」バッシングをしたPTAなら言うでしょう。

そういえば、話が完全に逸れますが、ゴキブリ。(あ、逸れてない?)

マダガスカル産のゴキブリって羽がなくて大きめなんですが、これを食べるスタントの時、司会のジョー・ローガンが言います。「しっかり噛んで殺さないと、食道を這い上がってきて食道を傷めるから気をつけてね」。(そうか~、ゴキブリを食べる時は…。いや、普通は食べないし。)

そこで考えたんです。

このコラムで書いている「ゆるい映画」に登場する巨大化生物の色々。

これまでに書いたのはスズメバチイナゴですが、映画の世界では色々な生き物が過去に巨大化しています。鶏もウジ虫もネズミもクモもバッタもカニもヘビも…。色々ある中で、知名度は高いのに巨大化して主役になっていない生き物。それがゴキブリじゃないかなと。(違ったらごめんなさい!「世界が燃えつきる日」では脇役で出ていたか…。)

とにかく、その理由を考えました。たぶん、羽があって飛ぶし、動きがサッサッサと素早いから、そういう特徴を備えたままで巨大化すると特撮が大変だったんじゃないかな?

…すみません。どうでもいい事ばかり書いてしまって…。

2009/12/12

消音モードでつけてあるテレビを見ていたら「王様のブランチ」が放送700回に達したとあり感無量。1996年4月に放送が始まった番組です。

僕は1996年2月にヘザーを設立したのでよく覚えています。当時、僕はアメリカCBSのニュースマガジンの日本語版である「ドキュメントUSA」という番組のディレクターをやっていました。この番組の番組宣伝担当が「王様のブランチ」の映画コーナーのディレクターになるという事で、こちらの翻訳を頼まれたのです。

ただ、僕も会社を作ったばかりで、さらにこの年、96年の秋にはパーフェクTVの立ち上げがあり、こちらでの翻訳が膨大にあったため、最初の1年少しは翻訳を受ける事ができませんでした。

余談ですが、この年の4月はTBSの大改編があり、「はなまるマーケット」が始まったのもこの時です。(この大改編については、いずれ書くかな…。)とにかく土曜の朝に若い人向けの情報番組というのは新しかったです。

データを見るまでもなく覚えています。「王様のブランチ」のために最初に訳したインタビューは1997年8月に公開された「17 セブンティーン」に主演したブラッド・レンフロでした。「依頼人」でデビューした15歳の少年。それから10年ほど後に、惜しくも亡くなってしまいました。

その後、「スピード2」や「フィフス・エレメント」が続き、今では何人のインタビューを訳したのか数えるのは大変です。こうして考えてみると「王様のブランチ」は僕にとっても「ドキュメントUSA」を抜いて最も長期間関わっている番組になります。(「ドキュメントUSA」を『CBSのニュースマガジン』として括れば、こちらも700本以上担当してきましたが、途中で「新ドキュメントUSA」に番組名が変わったり、地上波からBSに移ったり、「60ミニッツⅡ」を含めたりと、シンプルではないので。)

それにしても時間が過ぎるのは早いものだとつくづく思います。

「王様のブランチ」では、予告を流したり、配給会社側が用意した原稿を使ったりと、字幕の全てを作っているわけではありませんが、逆にインタビューだけでなく、まだ字幕版ができていない予告編を訳してみたり、本編の一部を訳したり、色々やってきました。さらに言うと、この番組の字幕は通常の映画の字幕とは違い、絵文字を入れたりしますが、こちらはベーシックな字幕の体裁で納品しています。そのため、こちらが納品したデータを見返してもOAされたバージョンと違う事も多いのですが、とにかく楽しみやすく加工してもらっているのでいいなと思います。

話している情報を伝えるという事が重要なのは当然ですが、インタビューした時の空気を伝えるのに、いい感じの字幕だと思っています。

次は1000回達成だ!

2009/09/24

fearfactorvol1.jpg

先週、ついにDVDリリースされました。これは2001年にアメリカで放送を開始し、結局2006年まで、なんとシーズン6まで続いたリアリティショーです。毎週男女3人ずつ計6人が3つの極限のスタントに挑戦し、最後に残った1人が5万ドルの賞金を手にするという番組です。

日本でも2002年初頭からAXNでOAしましたが、その時はシーズン1だけでした。この時、字幕翻訳をしていたのが僕で、その流れから、今回のシーズン1と2のDVD化に当たり、引き続き翻訳しています。この種類のリアリティショーはネタが尽きるので長続きしにくいはずですが、この番組は5年に亘り142回も放送されました。

6人の挑戦者が挑む3つのスタントは、だいたい1つ目と3つ目が高所か水中での挑戦で、2つ目がゲテモノ喰いか、ゲテモノに埋もれる系です。1つ目と3つ目はカッコいい方向で過激ですが、2つ目はグロい方向で過激なので、見る人の好き嫌いがハッキリ別れます。(というか、たいていの人は嫌うでしょう。)翻訳していても飽き飽きしてくるというのが正直な感想です。(毎回「もうイヤ」、「最悪」、「不安だわ」、「緊張しちゃう」、「頑張れ」、「もう少しだ」といった定型文が多いというのも、訳していて「他にいい表現ないかな~」と悩む原因だったり。)

ちなみに、この番組はいわゆるゴールデンタイムにOAされていました。アメリカの食後の時間帯です。グロい挑戦を流してよく苦情が来なかったものだと思ったら、「番組を見て気分が悪くなった」系の訴訟も、少なくとも1件は起こされていたようです。

この番組が長続きした理由は何なのかな、と思うと、これが難しいのですが、強いてまとめてみると、普通の人が普通に怖がる事を絶対安全な状態(命綱などの防護は万全なので)で挑戦させて、「恐怖の要素(フィアー・ファクター)」に勝てた人が賞金を手にする事が1つでしょう。プレッシャーに勝てれば、普通の人でも勝てる。体力だけが勝敗を分けない事が多く、それなりに戦略も考えられるし、他の人の挑戦を参考にもできるので、それなりの頭脳戦でもある。さらに面白いのが、他人にプレッシャーをかけようとしたり、他人を蹴落として自らの勝利を目指す人は、案外早く脱落する事が多いです。どの挑戦も、ほとんどは自分との戦いなのです。結局、視聴者(僕も含め)は、挑戦者達に共感しながら、「これは大変」とか「これくらい出来ろよ」とか思いながら見てしまうのでしょう。

そして、これは翻訳した僕だけの楽しみ方になってしまうのかもしれませんが、挑戦者6人が生む人間ドラマが、何よりも興味深い番組なのです。挑戦そのものよりも、その前後の会話や、他の人が挑戦している時の周囲の会話から、人間性が見えるようで、これがとても面白いのです。

翻訳はシーズン1については8年前の字幕を少し手直しして使い、シーズン2は今回初めて翻訳したものです。今年の8月から9月は、フィアー・ファクターでお腹一杯状態でした…ふぅ。(シーズン1と2の合計で、30時間分近くありますから…)

よかったら見てみて下さいな。YouTubeでハイライトを見られます→フィアー・ファクター