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2014/11/04

皆さんは、役所と言われる所に行く機会は、普段どの程度あるでしょうか?

住民票や戸籍謄本、収入証明や納税証明、印鑑証明書の交付を受けるためなら、何度か行かれたことはあるでしょう。

新しい生活を始める際や現状に大きな変化があった際に、役所で様々な手続きが必要になってきます。

そもそも、自分自身に関して、役所で最初にする手続きは何かご存知でしょうか?

それは、出生届です。

もちろん、生まれて間もない自分が役所に提出することは出来ないので、親族等の誰かがそれを届け出てくれることになります。

この出生届から、戸籍への記載がなされ、役所の帳簿(現在では電子データ)に載り、一生管理されていくわけです。

ちなみに、出生届は、医師等が作成する出生証明書と一体になっています。死亡の際の死亡届は、同じように、医師等が作成する死亡診断書と一体になっています。

出生届に始まり、死亡届に終わる、この役所での個人情報管理のやり方は、戸籍制度が出来た明治時代から変わらない方式です。

戸籍や世帯を単位とした「家」単位での管理のやり方は、LGBTの皆さんにとって、壁であり、悩みの種でもありました。

しかし近年、続柄を「長男」とか「二女」という記載を、一部の証明書で「子」という表示に改める等、性別や性的指向に対する先入観を持たせないような配慮がされるようになっています。

以前の記事にも書いたように、嫡出子(結婚した夫婦の間の子供)と非嫡出子(法律上の結婚をしていない夫婦の間の子供)の相続分差別が撤廃される等、戸籍の表示上の区別による実際上の差益が無くなりつつあります。

この先、ずっと先かもしれませんが、同性婚が法制化された場合、出生届の性別欄が無くなる日が来るのかもしれません。

もしそうなったら、行政手続上、どういうことで支障が出てくるのでしょうか?

本人確認への影響? 母子家庭への補助? 寡婦への助成? 

性別とは、果たして、行政手続上で区別されておくべきものなのでしょうか?

真の男女共同参画社会が到来した時、戸籍や住民票に男女の別を記載する意味が問われるかもしれません。

出生届における男女の別は、同じ用紙の半分に記載されている出生証明書の男女の別を踏襲します。

その男女の別は、赤ちゃんに男性器が付いているのか、女性器が付いているのかの別であり、その区別で人生が影響されるような社会になってはいけないはずです。

男性らしさや女性らしさは内心の問題で、誰かから押し付けらるものでも、レッテルを貼られるものでもありません。

セクシュアルマイノリティの権利を考えるとき、男女の性差の諸問題を看過していては、不十分な議論になってしまいます。

我が国のセクシュアルマイノリティの権利は、男女が平等な権利を本当に享受するようになって初めて、実質的に保証されると言っても過言ではないでしょう。

2014/11/04 05:09 | LGBTライフ, LGBTの法と政治 | No Comments

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