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2009/08/28

天下分け目の総選挙まで、あとわずかになりました。

既に期日前投票を済ませたという方も多いのではないでしょうか。

さて、今回の選挙の争点の一つに、若い世代の「子育て支援」があります。

各党によって、その支援策は異なり、直接現金を支給するという政党や、各種サービスの優遇によって支援するという政党があります。

いずれにせよ、その財源は税金であり、子供がいる人もいない人も等しく納めたお金なのです。

さて、LGBTの場合、ヘテロセクシャル(異性愛者)に比べて、実子を持つという人は極めて珍しいでしょう。大多数のLGBTは実子をもうけることなく人生を終えます。

例えば、ゲイやレズビアンのカップルは、先端生殖医療(卵子提供・代理母・精子バンクなど)を利用しなければ、自然に実子をもうけることは不可能です。

「子育て支援策」は、ヘテロセクシャル優遇政策だという批判的な見方をするLGBT当事者もいます。

確かに、自分の支払った税金が、自分の生活とは無関係な部門に使われ、その額が大きいとしたら、簡単には受け入れられないでしょう。

しかし、「子育て支援策」は、国力の基本である「人口の確保」という全国家的な意味合いと共に、若い世代の社会保障でもあります。

子育ての当事者でなくても、それを支える国づくりをすることが、結果として自国の利益になり、全国民の利益になり得るのだという理論はまさしく正論のように思えます。

似たような議論として、税制上の「配偶者控除」などの制度についても、LGBTの観点で考えると、同性婚などが認められていない以上、一方的に不利益な制度であるといえます。

しかし、この場合でも、「夫婦」という家族の最小単位を国家の基本とする考え方に則れば、国益に利するわけであり、大義名分としてこれ以上のものはないでしょう。

政治というのは、「利害関係の調整をすること」だといいます。

様々な利害(エゴ)を上手に調整し、著しい不公平にならない程度で折り合いをつける作業だともいえるでしょう。

だとしたら、子育て支援におけるヘテロセクシャルとLGBTの利害の調整はどうなっているのでしょう?

おそらく、こういう観点で論じられたことはほとんどないでしょう。

もともと少数者であるLGBTの利害を、政治の世界で取り上げること自体が、政治家にとってはあまり魅力的なことではありません。

ただ、LGBTの中にも、子育て支援に賛成の人も反対の人もそれぞれ存在するわけで、LGBTだから子育て支援に反対だというわけではないということには注意しなければなりません。

今回の選挙や政治の動向についてLGBT当事者と話をしていると、LGBT当事者に対しての政策を重視しているというより、各種の政策を総合的に見て判断しているという人が多いのに驚きます。

今回の選挙は、間違いなく投票率が高くなるでしょう。そしてそこには、普段、選挙に無関心な若いLGBT達の一票も多く投じられていて、LGBTであることに拘っていない一票という投票行動をとっていることでしょう。

2009/08/28 12:39 | LGBTの法と政治 | No Comments

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