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2014/01/10

リベンジポルノとは、元配偶者や元恋人の裸体の画像や映像などを故意にインターネット上に流出させる悪質な嫌がらせ行為のことを言います。

レインボーサポートネットに寄せられる相談の中にも、リベンジポルノに関する相談が増えてきました。

実際に被害に遭っていなくても、該当するような写真を撮られた経験から不安になって、相談を寄せられる方もいらっしゃいます。

スマホや携帯で気軽に写真が撮れるようになった今日、様々な日常の場面で写真を撮ることはよくある事なのでしょうが、個人の重要なプライバシーとも言える裸体や性行為などの場面の画像は、むやみに撮影するべきではありません。

故意であれ、過失であれ、一旦インターネット上に流出してしまった画像を完全に削除してしまう事は難しく、半永久的にインターネット上を漂流することになってしまいます。

流出しては困るような写真を絶対に撮らない、撮らせないことが重要なのです。

最近では、プライベートで撮影した性行為の場面の動画が、本人たちの意思とは無関係に流出し、アダルト動画として有料配信されてしまっているケースもあります。

盗撮されてしまった場合は仕方ないかもしれませんが、少なくとも自らの意思で、セルフポルノを撮影することは、現代社会においては、致命的な社会的ダメージにつながる事を忘れてはいけません。

リベンジポルノを処罰する法整備が行われるようですが、例えそのような罰則が出来たとしても、流出させてしまおうと思う人の衝動は止まらないでしょう。

自らのセルフポルノ撮影の欲求を断ち、パートナーや恋人からの誘いも断る勇気を、一人一人が持たなければならないのです。

個人情報に対する意識を高めることが、最も有効な危機管理となります。

2013/12/13

先日、最高裁判所が、、性同一性障害で戸籍の性別を変えた夫が、第三者から精子の提供を受けて妻が出産した子供を、法律上の夫婦の子と認める判決を出しました。

こう書いた時点で、「何のこっちゃ?」と思われる方がおられるかもしれないので、噛み砕いて説明すると、生まれた時の体の性別が女性だった人が、性同一性障害であったため、男性に性転換し、戸籍も女性から男性へ変更し、その後、女性と結婚して夫婦になり、妻である女性が、第三者から精子提供を受ける形で(夫は、生まれた時の体の性別は女性であるため、精子を作る肉体的能力がないため)、妊娠出産し、その子の戸籍上の父親を夫とすることを、最高裁判所が認めたという判決です。

この裁判は、①家庭裁判所、②高等裁判所の2つの裁判所では、父親になりたいという夫の主張は認められず、三審制の再度の砦である、最高裁判所で、それまでの裁判所の判断を覆す大逆転により、夫の主張が認められたのです。

この裁判にはいくつかの論点がありますが、中でも「生物学上、父親とはなり得ない人を法律上の父親と認めることの可否」という点が大きな部分です。

つまり、法は、父親の要件をどのように規定しているのか?ということですが、ダイレクトにそれを細かく規定しているわけではないのです。

今回の最高裁の判断では、民法772条の「妻が婚姻中懐胎した子は、夫の子と推定する」という条文を、そのまま文理解釈したとも言えます。

性同一性障害特例法が制定施行された時点で、今回のような問題は十分想定できたことです。

今年は、非嫡出子(結婚していない男女の間に生まれた子供)の相続分を、嫡出子(結婚している夫婦の間の子供)と同一にするという最高裁の判決も出ており、家族関係をめぐる法律の大きな転換点の年だったと言えます。

今回の判決文によれば、現代社会による家族関係の多様化に配慮しているという側面が読み取れます。

国が、家族の枠組みを一方的に決めるのではなく、国民自身が築く家族関係に、一定のゆとりを持たせたと考えることもできるでしょう。

似たようなケースに、非配偶者間人工授精(AID)というものがあり、不妊症などで自分の精子を使用して妻を妊娠させることができない場合に、第三者からの精子提供で子供をもうけ、その子の父親として戸籍上は記載されるという運用が長年されてきました。

ただこの場合でも、子供が成長して、真実を知った時、実の父親(精子提供者)を知りたいと希望したケースが少なからず報告されています。

また、もし、精子提供者が、自分が実の父親であるとして、戸籍訂正をするように訴訟を起こした場合は、どのような判断がされるのでしょうか?

さらに、代理母を用いて、子供をもうけた場合に、母親としての戸籍記載の問題は、本件とはどう区別されるのでしょうか?

法律が定める親子関係は、現在の生殖医療には全く追いついていません。

抜本的な家族法体系の見直し、改正が一刻も早く望まれます。

2013/10/04

10月になり、ようやく朝晩は秋らしい気候となってきました。

まだまだ日中は暑い日も多くありますが、昼夜の寒暖の差に、体調を崩してしまったという方もおられるかもしれません。

さて、暑い季節が終了すると、レインボーサポートネットへの相談数は、気温の低下と共に減少していきます。クリスマス~お正月にかけては、相談数が一時的に回復しますが、その後は春まで低調で推移していきます。

今年の夏に寄せられた相談の特徴としては、SNSやLINEといったコミュニケーションツールを介したトラブルの相談が多く寄せられました。しかも、相談者の年齢層は、10代後半から20代の若年層の皆さんでした。

LGBTのコミュニケーションツールとして、早くからインターネットは使用されてきましたが、最近は、若年層のLGBTとそれ以上の年齢層のLGBTで、インターネットを利用したサイトやツール、アプリケーションの使用媒体が異なってきているような気がします。

相談内容として多いのは、相談者に関する醜聞を、こうしたツールを使用して特定の集団に流布され、その集団の中の一人が、最初の醜聞の書き込みをさらに拡散していくという構図になっています。

その結果として、事実無根な醜聞や、一部の人にしか告白していないような秘密が、自分の知らないところで、無尽蔵に拡散してしまい、友人や知人が離れていってしまったというのです。

インターネット上のLGBTのコミュニティ内でこうした事件は頻発しているわけですが、現状では効果的な打開策は見当たりません。

匿名性を排したツールでも、事実でない醜聞が拡散する危険性が指摘され始めた今日、もはやそれらを使用しないようにするしか、安全策はないのかもしれませんが、それは同時に重要なコミュニケーションツールを失うことにもなるので、麻薬のように使い続けてしまい抜けられなくなるのです。

夏の出会いが、今では仇になってしまっている人が、少なくないのかもしれません。

2013/06/28

若年者の自殺率の増加が社会問題となっていますが、LGBTの自殺は古くからその確率の高さが懸念されてきました。

そもそも、LGBTの人口について明確なデータがないので、自殺した人がLGBTであるか否かが公式に記録されているわけではありません。

しかし、LGBT当事者の皆さんの話によると、LGBTの友人や知人の自殺の知らせに触れた事があるという方が多くいらっしゃいました。

問題なのは、その自殺の原因です。

LGBTの自殺が、セクシャルマイノリティであるということを原因としているのかどうかということです。

LGBTの皆さんは、実は孤独に陥ることが多い人達でもあります。

同じセクシャルマイノリティの仲間同士でも、詳細な個人情報を開示している人は少なく、仲間に本名を明かしているという人すら少ないのです。

LGBTであることの悩みを少しでも軽くするには、同じ悩みを持つ仲間のサポートが不可欠です。

悩みを聞いてもらえる仲間がいれば、自殺まで思いつめることも防げるのかもしれません。

昔は、LGBTの皆さんの出会いの場は、大都市にあるゲイバーなどの彼ら自身が経営するお店が主な場所だったといいます。

そうした場所に出入りすることで、恋人や友人を見つけることができたというのです。

しかし、今はインターネットの時代。

恋人や友人を見つけるにも、インターネットの各種出会い系サイト等を通じて、一対一で個人的に行動するため、必ずしもLGBTコミュニティに顔を出す必要はないのです。

「一時的に仲が良くなった友人も、しばらくすると消えていなくなりますよ。それだけの希薄な友人関係だったのでしょうね」と、寂しげに話していた方が印象的でした。

人が自殺する時、ほとんどが心を病んでいる状態だといいます。

確かに、我々人間も生物である以上、本能的に「生」への執着はあるはずです。

その本能すら機能しない状態に陥るということは、病的な要素が当然あるということでしょう。

医療によるサポートが必要なら、それを勧めてくれる人も必要なわけで、孤独に陥ることで、その最低限のセーフティーネットも崩壊してしまいます。

LGBTの皆さんが安心して悩みを相談できたり、仲間を得ることのできるコミュニティの必要性が増しています。

2012/07/27

今回は、LGBTに限った話ではありません。恋する人々、全員に該当する話です。

恋人同士で写真を撮ることはよくあると思います。日頃の日常から、旅行先の思い出のために名所の前でカシャっと。デジタル1眼の少し大きめのカメラも流行っているので、本格的な人はそういうカメラを使って高画質でカシャっと撮影。携帯・スマホのカメラ機能もデジカメ並みに向上しており、いつでもどこでも簡単に写真を撮ることができる世の中になりました。

そして、撮影した画像は、データとして様々な媒体に保存され、複製や編集も自由自在。本当に便利です。

彼氏(彼女)との様々な思い出を写真に記録するのは、今も昔も変わらないでしょうが、昔のように写真を写真屋さんに現像に出して第三者に見られるわけではないので、門外不出のプライベートショットを撮影して、秘蔵画像として保存する人も多いわけです。

そしてその画像が何らかの理由で流出してしまい、インターネット上の掲示板に掲載されてしまったり、個人情報が漏れてしまったりと、大変な被害をもたらしてしまうことがあります。

恐らく、他人に見られては困るような写真を撮影する瞬間は、まさかその写真が流出するとは思わずに、とても高いテンションで二人の世界を楽しんでいる事でしょう。

流出するパターンとしては、①不注意で流出させてしまった。(コンピュータのウイルス感染や操作ミス、記録メディアの紛失など) ②意図的に流出させた。(別れた後に意趣返しで流出させる。恋人に無断で画像掲示板に投稿するなど)というものが考えられます。

意図的に流出させるのは論外ですが、不注意で流出する可能性は誰にでもあると考えられます。

究極の個人情報とも言うべき自分自身の画像を流出させないためには、そもそも流出して困るような写真は撮らないという事に尽きます。

ところが、いつまで経っても・・・いやむしろ増加傾向にありますが、過去の画像をどうしたら回収できるのかといった相談が寄せられます。

実際に流出していなくても、元カレや元カノが保存しているデータの流出を恐れて、それを回収したいというのです。

フイルムであれば、ネガを回収すれば、ある程度、流出の危険性は消えるでしょうが、データの場合はいくらでも複製が可能なので、データを回収できたとしても、複製データの存在を否定できない以上、安心はできません。

最近は、写真だけではなくて、動画である場合もあります。

撮影する時は、お互いに同意の上で盛り上がっているでしょうから、それも一興として、撮影後はすぐに二人が確認をしながらデータを消去することをお勧めします。

もし、今、この記事を読んで、「もしかして自分も過去にそういう写真を…」と思われた方、そのデータを誰がどのように保存しているのか考えてみて下さい。もし、自分自身が保存しているのなら、惜しくても消去した方が無難です。棺桶の中までデータを持ち込むことはできないわけですから。

昨今は、そうした画像や動画を買い取る業者まで出てきています。

自分の秘蔵画像や動画が、いつの間にか販売されていたら、たまったものではありませんね。

ちょっとした遊び心が、人生を破壊するような大事件になってしまいかねない恐ろしい結果を招いてしまうということを、肝に銘じて下さい。

また、撮影される事が嫌なら、パートナーが撮影を望んでも、毅然とした態度で断る勇気も必要です。

季節は夏。解放的な気分になるこの季節。どうぞお気を付け下さい。

 

2012/04/06

性別変更の手続を済ませた男性(誕生時の身体的性別は女性)が、女性と結婚し夫婦となり、妻である女性がAID(非配偶者間人工授精)を利用して妊娠出産し、その子供の父親として夫を出生届に記載して役所に提出したところ、その記載は認められないとして退けられたという出来事があります。

実は、このケースは珍しいものではありません。以前から試みたことのあるカップルは複数ありました。最近大きく報道されたケースは、裁判に訴えたからだと思われます。

さて、手続面を詳しく解説してみましょう。

出生届は、子供が誕生後14日以内に役所へ届け出なければなりません。出生届は出生証明書とセットになっており、この出生証明書には出産に立ち会った医師などが母親の氏名などを記載して出生を証明するのですが、父親を記載する欄はありません。父親の氏名は出生届に届出者が記載するのです。つまり、母親の証明は医師などが行う(出産した女性の氏名を書くだけですから当たり前に母親であると証明できます)のですが、父親であるという証明は特になくて、出生届の父親欄に記載された人が、父親として戸籍に記載されることになります。

このことから、何らかの理由で真実は父親ではないのに、出生届に父親として名前を記載してしまうという行為が行われています。

具体的には、①妻の不倫で生まれた子供の父親を夫として届出した例 ②夫が不妊症であるのでAID(非配偶者間人工授精)を行い出産の後、夫を父親として届出した例などがあります。

特にAIDに関しては、かなり以前から多くの届出が行われています。

こうした届出は、生物学的に父親でない人物を父親として公簿である戸籍に記載させる行為であり、公正証書原本不実記載罪に該当する可能性が高いと言えます。

しかし、実際に摘発されたという例は聞きません。

生まれつき男であるならば、不妊症等で生殖能力がなかったとしても、父親と記載することが黙認されてしまうという現実があります。もちろん、役所側がそれを確かめる手段がないということも忘れてはいけません。

性別変更を行っているということは、現行の制度では、生殖機能を失っているということになっています。それは、戸籍により性別変更の履歴が残るので、役所としては簡単に把握する事が出来ます。ゆえに、父親として出生届に記載することを拒否されるわけです。

あくまでも、出生届に記載される父親は、その子供の実の父親でなければならないのです。

AIDというのは、男性不妊症の方にとっては、子供を持つ唯一の手段かもしれません。しかし、そこに実親子関係を認めるのは違和感があります。

子供にとって「実親」とは、やはり自分の遺伝子の源となる男性と女性であって、自分のルーツを知る権利を不当に奪ってはならないのです。

法律上の親子になる方法であるならば、養子縁組という方法もあります。戸籍上の続柄を気にするばかりに、子供の知る権利を不当に侵害したり、虚偽の情報で出生を装ってはならないのではないでしょうか?

「親になりたい」という気持ちは理解できます。しかし、偽りの実親となることが許されるわけではないはずです。戸籍に拘らず、気持ちで実の親と思ってもらえるような関係を築くことの方が重要であると思います。

今のような出生届の盲点は改善されなければなりません。父性の証明のためには、DNA鑑定を出生届時に取り入れても良いのではないでしょうか?

私はLGBTが子供を持つ事に決して否定的なわけではありません。ただ、真実を歪めるような行為によって、子供のルーツを知る権利の侵害や手続の形骸化を危惧しているのです。

子を持つことは、いわゆる「権利」ではないと私は思います。事実行為としての「現象」だと思うのです。だからこそ、自然の摂理に反してはならないのではないでしょうか?

2011/12/16

※今回は、性的な表現が多数ありますので、了承頂ける方のみ読み進んで下さい。

12月1日は、『世界エイズデー』でした。今年も、エイズに関する正しい理解と行動を

啓発するための様々な活動が、各地で行われました。

毎年、この時期になると、エイズで亡くなった方々の事を思い出します。(過去の記事をご参照下さい)

そしてやはり、同性間での性的接触によるエイズ感染が減らない現状に、危機感を覚えるのです。

先進国の中で唯一、我が日本だけが、新規のHIV感染者が毎年増えています。

その根本的な原因は、セーフセックスをしていない人が多いということです。

そういったリスキーな人たちが多く集まってしまう場所の一つが、有料ハッテン場です。

有料ハッテン場とは、お金を払って店舗の中に入り、店内で客同士が性行為に及ぶ所で、その様子は店内の不特定多数の客が容易に観れるような構造になっています。性的な高揚感を高めるために、設備やサービス面での工夫がなされ、その内容は年々過激になっています。

ある方は、まるで麻薬のような場所で、最初は罪悪感を感じながらも一度行くとなかなか止められず、いつしか感覚が麻痺し、次第にどんどん過激な行為にのめり込んでいくとおっしゃっていました。

こういった場所は、ゲイカルチャーの一つだから、ゲイライフには欠かせない場所であると豪語していた方もおられました。

確かに、こうした場所を利用するかしないかは自己責任の問題で、そこに通って病気になったとしても、結果責任は自分で負うしかないわけです。

もちろん、ハッテン場の中で、セーフセックスをしているから大丈夫という人もいるでしょうし、店側としては、コンドームは無料配布して、セーフセックスを啓蒙していると主張されるかもしれません。

しかし、極めてリスキーな人が集まる環境を、公衆衛生上良しとする理由にはなり得ません。

しかも、不特定多数の客同士の性行為の場所を提供するという行為は、公然わいせつ罪の幇助になるでしょうし、客自身は公然わいせつ罪に問われる事になります。

有料ハッテン場は、存在そのものが違法な施設であって、そこを利用して性行為を行うこと自体が違法行為であるということを認識して欲しいのです。意外と、これを知らない当事者が多いのです。

昨今は、違法薬物売買の温床ともなっており、ゲイカルチャーの負の要素満点な場所です。

権利を主張するなら、義務を果たさなければなりません。ゲイの皆さんは、自らを律して、自浄作用を発揮する事はできるのでしょうか?

権利擁護運動の後援者やゲイカルチャーの発信媒体が、有料ハッテン場の経営と深く関わりのある組織だとしたら、それを排除することができるのでしょうか?

日本のゲイメディアが健全な発展ができず、多くのゲイの支持を得られる事が出来ない現状があるとするなら、それはどこかに偏った業界自体に問題があるのではないでしょうか?

自律的な行動が未熟な若いゲイを守り、リスキーな人間によるHIVの拡散を防ぐためにも、警察は有料ハッテン場を摘発せよ!!

2011/11/04

今回はゲイカルチャーを追い続けて20年、元ゲイ雑誌編集部員でフリーライターのシャングリラさん(40歳男性・仮名)と中橋との対談です。

中「今回はディープな世界に迫る対談ということで期待しています(笑)」

シ「下品な方向には行かないように気をつけます(笑)」

中「昨今のゲイアダルトカルチャーの動向を教えて下さい」

シ「アダルトですか!?まぁ、私に期待される話題といったらそれしかないのかもしれませんが(焦)」

中「ゲイカルチャー=ゲイアダルトカルチャーと言っても過言ではない気がしますが?」

シ「それが全てではないでしょうけど、ニアイコール(≒)くらいかもですね」

中「そもそもゲイアダルトというのは、どういうものがあるのですか?固有のものはあるのですか?」

シ「ビデオとか雑誌や風俗店は一般のアダルトにもあるでしょうが、ゲイ固有のものとしては、ハッテン場というのがあります」

中「ハッテンというのは、行為が発展するという意味なんですよね?」

シ「諸説あるんですよ。行為が発展とか、出会いが恋愛に発展とか、発達した場所(都会的な出会い)とか、外国語説とか(笑)」

中「ハッテン場の話を聞いたことはありますが、一応法律家としては、違法性の強い場所だと思うのですが?」

シ「ハッテン場にも色々あります。確かに、全裸でウロウロしてて、あちらこちらで性交に及んでいるようなお店はヤバイかもしれませんね」

中「お店ということは、有料なんですね?」

シ「はい。基本的に有料です。入館料を払って入館します。でも、若い子だったり、ジムの会員だったりすると割引があるなど、料金体系はお店によって色々あったり、様々なイベントがあるなど、お店の特色がたくさんあって面白いですよ」

中「私のイメージでは、純粋な出会いの場というより、単にHするために行く場所の様な気がしますが?」

シ「そうですね。そのとおりだと思います。中には、ハッテン場で出会ってカップルになったような例もあります(笑)」

中「無料のハッテン場って、どういうシステムなんですか?」

シ「これは、公園とか浜辺とか、そういう特定の場所にゲイが集まっているんです。夜な夜な繰り広げられる秘密の集会みたいな(笑)」

中「かなり危険な感じがしますね」

シ「そうですね。ゲイ狩りの被害もありますし、そういう公共の場所で行為が発展すると捕まってしまいますね」

中「そのスリルが味わいたいのかもしれませんが、お勧めできませんね」

シ「ハッテン場と無縁なゲイもいるでしょうが、私の感覚だと、大多数のゲイはハッテン場通いの時期を経験していると思います」

中「シャングリラさんは卒業できたのですか?」

シ「はい。性欲の減退と共に… 歳のせいです(泣)」

中「そうですか(焦)でも、私としては、若いゲイの子たちのことを考えると、ハッテン場は根絶するべきだと思います」

シ「厳しいご意見ですね。不道徳だということですか?」

中「いえ、健康的な問題です。性病やHIVの温床になっているのではないですか? ハッテン場通いをして、後悔をしながら亡くなった若い方の死後事務をして、これは世の中から無くさなければならないと強く思いました」

シ「確かにそのリスクは多くあります。でも、本人の問題でしょう?自己責任ってやつ。危険性をわかって行くわけだから、そこはハッテン場の責任ではないでしょう」

中「基本的には自己責任です。でも、若い子の場合、若さゆえの欲望に負けて、つい通いつめてしまうケースもあると思います。年齢確認が不十分な場合には、未成年者でも行ってしまう可能性もあります。ゲイの仲間を守るためだという発想には至らないのでしょうか?」

シ「う~ん、でもハッテン場を無くしても、今は出会い系サイトなどで、簡単に相手を見つけることができます。そういうものも危険なものだと思いますよ。結局、未成年者の被害は止まらないのでは?」

中「少しでもリスクを少なくするという点では、ハッテン場を無くしていくことは重要です。それに、私としては、いつ摘発されてもおかしくない違法な場所だと思っています」

シ「違法っていうのは、風俗営業の許可を取っていないハッテン場が多いという意味ですか?」

中「そうではなくて、そもそも、お金を払えば誰でも入れるような場所で、周りに見えるように性行為を行うことは、お客さんは公然わいせつ罪に問われるでしょうし、お店はそれをわかって営業しているのですから、公然わいせつの幇助罪に該当する可能性があります。健康被害のリスクだけではなく、犯罪者になってしまう可能性すらあるのです」

シ「お金を払って、店の中で行為に及んでも違法なんですか!?」

中「そうですよ。当たり前のようにゲイアダルトカルチャーの中にはハッテン場が存在するかもしれませんが、これからは、排除していく動きをしないと、ゲイのLGBTの権利擁護運動にも悪影響を与えると思いますよ」

シ「厳しいですね。何だか差別されている気分になります」

中「差別ではないですよ。むしろ、ゲイの皆さんの健康を守り、最低限必要な道徳倫理を守るためじゃないですか。こういうハッテン場の存在が、ゲイが単なる変態扱いされる一因にもなっているのではないでしょうか?」

シ「なるほど。でも、なかなか難しいでしょうね。ハッテン場をこよなく愛するゲイが多いのは事実です。ビジネスとしても、全国各地に有料ハッテン場は多く存在しますし、ゲイメディアに広告を多く載せているお得意様である以上、ゲイの世論構成をリードするようなゲイメディアがハッテン場を否定するような記事を掲載することは考えられません」

中「ゲイメディアがアダルト系に偏っているのも残念ですね。いわゆる大人の事情で、ゲイにとって本当に有益な情報が発信されないとしたら、それは非常に罪深い事です」

シ「ビデオ会社やハッテン場が摘発されるたびに、どちらかというと不当な弾圧だというスタンスで捉えている人の方が多いと思います」

中「私としては、少なくとも法に反するようなゲイアダルトカルチャーは、どんどん摘発されてしかるべきだと思います」

シ「その結果、何も残らなかったら怖いですが(焦)」

中「そんな事はないでしょう。現に摘発は始っています」

シ「えっ!そうなんですか!?」

中「LGBTの権利擁護運動を推進していくためには、まずはそれに見合った義務を履行していく必要があります。ゲイ風俗業界と言えども、ヘテロセクシャル(両性愛者)風俗業界と同じレベルでの規制を受ける必要があります。LGBTの権利擁護運動を推進している人達は、ようやくそれに気付き始めたようです。これは、政治レベルでのステージに話が進展し始めた証拠でもあります」

シ「襟を正せってことなんですね」

中「そうですね。もうそろそろ、野放しとはいかなくなってくると思いますよ」

シ「ハッテン場を経営する夢は諦めます(焦)」

中「夢を潰してごめんなさい。でも、もっと大きな夢を持って下さいね。シャングリラさんの大切な仲間たちのために、正しいゲイカルチャーの発信をしていって下さい。期待しています」

シ「ありがとうございます。頑張ります!!」

2011/02/11

先日、テレビ番組で、楽しんごさんが、自身の壮絶な『いじめ』体験を告白し、大きな反響を呼んでいます。

学校生活の場では、往々にして『いじめ』があるものですが、その矛先は、様々な意味でのマイノリティに向かうことが多いようです。

マイノリティ=少数派は、他とはちょっと違う個性的な人物であるために、それが目立ってしまい、格好のいじめの対象となってしまいます。

いじめに遭ってしまった場合には、一人で抱え込まずに、周りの大人に相談することがとても重要です。それは、学校の先生や親を意味していますが、なかなか相談できないというケースも多いと思います。

いじめの原因がセクシャリティにあるような場合には、それを相談するということは、ある意味、カミングアウトも伴ってしまうような場合もあるでしょう。いじめられているということ自体が一大事であるのに、精神的にも未熟な子供たちが、自分のセクシャリティについて親や学校の先生と向き合わなければならないというのは残酷すぎます。まして、自分自身でも自分のセクシャリティのことを正しく理解したり受け入れていなかったりする場合には、問題はさらに複雑になります。

また、いじめの内容が、暴言や暴力に止まらず、性的なものである場合もあります。性に対する興味が旺盛な年頃の子どもたちが、制御不能な性欲に任せて、陰湿な性的暴力をふるい、もはやいじめの枠を超えた犯罪的行為をしてしまうような場合もあります。

もちろん、子供たちにも、理性や規範意識はあるでしょう。しかし、一度、一線を超えると、限度なく突き進んでしまうことも多いように思います。

いじめ自体、許されることではありませんが、性的暴力は、人間としての尊厳を踏みにじる許しがたい行為です。いじめの中でも、この性的暴力を伴うケースは、被害者が自己申告しにくく、なかなか表面化しません。

レインボーサポートネットには、過去に性的ないじめを受けた経験のある方からの相談が寄せられたことがあります。

やはり、長年のトラウマとして、その経験はその方の人生に重くのしかかってかかっているとのことでした。

いじめられているのに、「HELP」サインを出せない子供が必ずいることを、学校関係者には常に認識して欲しいと思います。

時々、講演先などで「うちの学校には、いじめなんてありません。絶対に。」と、胸を張っておっしゃる先生がおられます。

でも、「絶対にない」なんてこと、絶対にありえませんから!!

いじめは起きて当たり前であるということを前提に、日頃から目を光らせていて欲しいと思うのです。

性的いじめ問題は、異性間のみではありません。同性間、男女問わず、現に存在しているのです。そういう『いじめ』の種類もあるのだということを、学校関係者や親は、知っておく必要があります。そして、その加害者や被害者にならないために、正しい性教育と道徳教育を行っていかなければなりません。

いじめ問題は、①未然に防ぐ努力をどれだけしてしているか、②いじめを常に発見できる体制をとっているか、③発見したいじめに適切に対処できるか、④再発を防止できるか、という4点を全てクリアーできなければ、最良の解決には至りません。

真面目な子でも、いじめる側に回っている場合もありますし、やんちゃな子が、いじめられてしまう場合もあるでしょう。

決めつけ、先入観で判断せずに、常に状況を見極めることができるように、見守っていることが必要なのです。

何よりも、大人たちが、常に愛情いっぱいに接してあげることが、まずは重要だと思います。

子供が頼れる大人が減ってきているような気もしてなりません。

高度情報化社会の今日の子供たちは、あふれる情報の中で、実体験よりはるかに多くの情報で操作されています。性的な情報も簡単に手に入ってしまいます。大人なら分別がつくような現実と仮想世界の区別がつかなくなる場合もあります。子供たちが牙をむく原因が、大人が垂れ流している無節操な情報であることも否定できません。

学校や親だけではなく、社会全体、国全体で、いじめのない社会を作るための取り組みが必要なのではないでしょうか?

今や『いじめ』問題は、子供だけのものではないのですから。

2010/12/03

「死にたくてたまらないのですが・・・」 

その方とのメール相談は、深刻な文章で始まりました。

LGBTはヘテロセクシャル(異性愛者)に比べて自殺率が高いと言われています。その理由は、皆さんも何となく察することができると思いますが、やはり、LGBTであるが故の『生きにくさ』があるのでしょう。マイノリティとして生きていくということは、人一倍の強さが求められるような気がします。

「なぜ、死にたいのですか?」私はその理由を問いかけてみました。すると、、「私はもう美しくないからなのです。生きていても仕方ありません。このまま醜くなっていく自分に耐えられません」と返事が返ってきました。

美しさの基準と言うのは人それぞれ色々あると思いますが、この相談者の場合は、外見が加齢によって老化していくことを悔やんでいたのでした。

そもそも、なぜ自分の命を懸けてまで美しさにこだわるのか? ただ単に加齢を悔やんでいるにしては深刻過ぎます。

「あなたは元来美しい方だったのですね?」プライドが高そうな相談者に尋ねてみました。

「私は誰からもチヤホヤされる容姿を持っていました。年上からも年下からも常にモテていました。何処に行っても声をかけられ、同時に複数の恋人がいたこともあります。モデルなどの誘いもたくさんありました」

相談者は、過去の栄光を誇らしげに語るように、長文の返事をくれました。よほど、容姿に自信があった人なのでしょう。私には、あいにくそういう経験が無いので、いまいちピンときません。容姿端麗でモテモテだった人なら、多少老けても、その年齢なりにイケてるんじゃないかなぁと不思議に思いました。

「容姿は年齢と共に、時を重ねた姿に変化するのは自然なことです。死にたいと思うほど、嫌なことですか?」合点がいかない私は、突っ込んで聞いてみました。

「私は若い子が好きなんです。若い子にモテるには、若く見えて美しくなければカッコ良くありません。でも、努力しても体は鍛えることが出来るけれど、顔を若返らせることができません。少し前のように、若い子から声をかけられることも少なくなり、おじさん扱いされてしまうことが耐えられないのです」

この相談者の人生の価値判断は、「若さ&美しさ」が全てのようです。確かに若さや美しさは、人を評価したり目指したりする一つの基準でもあります。この相談者は、自らに美しさを備えて生まれ、それは若い頃のモテモテ経験につながり、歪んだナルシスト感覚を身につけてしまったのでしょう。そして恋愛対象が若い子ということで、相手の若さと自分の容姿をいつの間にか比較するようになり、自分自身が老化していくことで、若者への僻みと、老化の恐怖が入り混じった複雑な心理状態に陥っているように思えました。

人生、ある意味では『諦め』が必要です。時の流れに逆らえる人は誰も居ません。老化するのは当たり前で、様々なアンチエイジング手法を使って挑戦することは出来ても、完全なる外見の若さを保ち続けることは不可能です。誰しも不本意ながら、老化することを受け入れて、なるべくそれを遅らせようとしたり、老化の現象を隠そうとしたりすることでしのいでいるわけです。

若い頃は容姿端麗であれば、それだけでモテたかもしれません。でも、内面も磨き鍛えておかなければ、いつまでも過去の栄光を亡霊のように追いかけることになってしまいます。いつまでも、容姿だけを「売り」にすることはできないということです。

またそもそも、歳をとることが悪いことであるかのように思い込んでしまうのも問題です。価値観があまりにも偏りすぎてしまった相談者に、老いていくことの意味や多様な価値観を持つことを勧め、容姿だけで寄って来る若い子ではなく、内面をきちんと見てくれるような若い子をゲットできるように、自分自身の内面を磨くことを勧めました。

「ところで、今、何歳ですか?」恐縮ながら聞いてみました。

「もう26歳になってしまいました」とのお返事。

「…」私、絶句。。。

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