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2016/05/06

熊本地震から3週間になりますが、現地を中心にその被害の深刻さは増しているように感じます。

私が住んでいる福岡でも、熊本地震の際は大きく揺れ、2度にわたる激震の余波に見舞われました。

私自身は何も被害を受けることはありませんでしたが、私の仕事仲間や友人知人の中には、被災地と関わり合いの強い人が何人もいて、その被害状況を聞く度に、今回の地震のすさまじさと、先行きの不安を覚えます。

そんな中で、現地では現在もなお避難生活をしている人が大勢おられます。

そして、その中には、LGBT当事者も含まれています。

避難生活とは、非常時でのことですから、当然に不便で不快な側面があるでしょう。

まずは、生命の安全を最優先させなければなりません。

しかし、避難生活が長引いてくると、避難生活自体が一時的なものとはいえ、その時の生活自体になるわけで、そこには、個人個人の生活スタイルや要求事項、それらの対立など、様々な問題が生じます。

よく報道されるようになりましたが、プライバシーの問題は、当事者にとっては真剣かつ深刻な問題です。

LGBT当事者の場合も、このプライバシーに係る点で、多くの問題が生じます。

具体的には、

・同性パートナーとひっそりと同居していたが、それがバレてしまいそう。

・トランスジェンダーがトイレや浴場の使用を躊躇う出来事が起こる。

・支援スタッフに自分のセクシュアリティを知ってもらった上で対応してもらうべきか悩む。

ということが挙げられます。

自宅を失うことで、これまで自宅内で保たれていたプライバシーが、避難所というプライバシーが限定的な場所で公にさらされることにより生じるものです。

「そんなこと言ってる場合じゃないだろ!」という意見が多いと思いますが、当事者にとっては深刻な問題です。

実際にどの程度の当事者が、避難所での生活を続けているのか正確な数字はわかりませんが、数日間避難生活をした後に、福岡の知人を頼って移ってきたトランスジェンダー当事者の方に話を聞くと、「長期間の避難は難しい状況だった。自分の風体が、集団生活では異質過ぎて、常に見世物になっているような被害意識があり、支援自体はとても良い対応をしてもらったが、自分が気を使わなければならないような場面が多すぎて、疲れてしまった」とのことでした。

突然の災害、家を失ったり離れたりしなければならない緊迫感と喪失感、先行きの不安、長引く避難生活での心身両面の疲労、そうした極限の状態でのマイノリティへの配慮は、どうしても後回しにされてしまいがちです。

LGBTだからといって特別な災害対策があるとも思えません。

『LGBTの方は、この避難所へ集まって下さい』というアナウンスが流れたなら、それは避難所ではなく、収容所といっても過言ではないでしょう。間違った対応です。

どんな人であっても、安心して避難できる避難所の在り方を追求することが大切であるはずです。

日本は、いつどこで大地震が起きてもおかしくない国だそうです。

だとするならば、この問題は、検証と研究を重ねていかなければなりません。

命の次に守りたいものは、人それぞれだということも、まずは認識すべきです。

2015/05/09

渋谷区の同性パートナー条例が成立しました。

その後の反応について、当事者の皆さんから様々な意見をお聞きしましたので、そのご紹介です。

・条例ができたことは嬉しい。これを機会に、LGBTの権利が拡大していくことを望む。

・まるで同性婚が認められたかのような誤った反応をする人が増えている事に懸念を覚える。公正証書による手続が必要など、かなりハードルの高い条例で、当事者には使いにくく、使ったところで(証明書を発行してもらったところで)その効果は大したものではない。実用的ではない。

・LGBTに関心が集まっているが、嫌悪感をあからさまに露わにする人もいて、ちょっと怖い。そっとしておいてくれてもいいのでは?

・渋谷区だけでなく、全国的に類似の条例が制定され、やがて国会でも法律として制定して欲しい。

・制度自体には賛成だが、個人的には利用することはない。ハードルが高すぎる。

・パートナーのいないゲイやビアンの肩身が狭くなる。

・既婚でゲイの僕らには、かなり背徳心を煽られます。

・まだパートナーはいないけど、人生の目標が出来ました。

・双方の夫公認のビアンカップルだけど、既婚者でも利用できるのかな?

・良い事だと思う。でも、自分は一生無縁だと思う。制度があっても利用する予定なし。

・法的な権利を与えられるものでないので、無意味だ。

ここ2ヵ月ほどで私が接した皆さんの反応は、概ねこんな感じでした。

実際に利用するという人には、私自身はまだお会いした事がありません。

今回の条例自体には賛同するが、自分自身が利用する予定は今のところないという人がほとんどでした。

同性でパートナーを探すこと自体が大変であるのと、そのパートナーと結婚に近いような関係を公正証書で手続しないといけないので、そこまでのハードルをクリアするという当事者がまだ少ないのが現状でしょう。

この条例が、LGBTの権利擁護に関する本格的な議論の発端になったのは事実です。

今、地方議会や国会において、議員たちの超党派の勉強会や研究会が出来つつあります。

同性パートナーシップ制度が法制化される日は、案外そう遠くない未来なのかもしれません。

2014/11/04

皆さんは、役所と言われる所に行く機会は、普段どの程度あるでしょうか?

住民票や戸籍謄本、収入証明や納税証明、印鑑証明書の交付を受けるためなら、何度か行かれたことはあるでしょう。

新しい生活を始める際や現状に大きな変化があった際に、役所で様々な手続きが必要になってきます。

そもそも、自分自身に関して、役所で最初にする手続きは何かご存知でしょうか?

それは、出生届です。

もちろん、生まれて間もない自分が役所に提出することは出来ないので、親族等の誰かがそれを届け出てくれることになります。

この出生届から、戸籍への記載がなされ、役所の帳簿(現在では電子データ)に載り、一生管理されていくわけです。

ちなみに、出生届は、医師等が作成する出生証明書と一体になっています。死亡の際の死亡届は、同じように、医師等が作成する死亡診断書と一体になっています。

出生届に始まり、死亡届に終わる、この役所での個人情報管理のやり方は、戸籍制度が出来た明治時代から変わらない方式です。

戸籍や世帯を単位とした「家」単位での管理のやり方は、LGBTの皆さんにとって、壁であり、悩みの種でもありました。

しかし近年、続柄を「長男」とか「二女」という記載を、一部の証明書で「子」という表示に改める等、性別や性的指向に対する先入観を持たせないような配慮がされるようになっています。

以前の記事にも書いたように、嫡出子(結婚した夫婦の間の子供)と非嫡出子(法律上の結婚をしていない夫婦の間の子供)の相続分差別が撤廃される等、戸籍の表示上の区別による実際上の差益が無くなりつつあります。

この先、ずっと先かもしれませんが、同性婚が法制化された場合、出生届の性別欄が無くなる日が来るのかもしれません。

もしそうなったら、行政手続上、どういうことで支障が出てくるのでしょうか?

本人確認への影響? 母子家庭への補助? 寡婦への助成? 

性別とは、果たして、行政手続上で区別されておくべきものなのでしょうか?

真の男女共同参画社会が到来した時、戸籍や住民票に男女の別を記載する意味が問われるかもしれません。

出生届における男女の別は、同じ用紙の半分に記載されている出生証明書の男女の別を踏襲します。

その男女の別は、赤ちゃんに男性器が付いているのか、女性器が付いているのかの別であり、その区別で人生が影響されるような社会になってはいけないはずです。

男性らしさや女性らしさは内心の問題で、誰かから押し付けらるものでも、レッテルを貼られるものでもありません。

セクシュアルマイノリティの権利を考えるとき、男女の性差の諸問題を看過していては、不十分な議論になってしまいます。

我が国のセクシュアルマイノリティの権利は、男女が平等な権利を本当に享受するようになって初めて、実質的に保証されると言っても過言ではないでしょう。

2014/09/05

今回は中橋と香川さん(仮名・34歳女性)との対談です。

中「香川さんとは同性婚制度をめぐって、かつて激論を交わした事がありましたが、それをまた再現しようと思いまして、今回はご協力をお願いしました」

香「お手柔らかにお願いします(笑)」

中「こちらこそ(笑) まず、香川さんの素性から教えて頂けますか?」

香「素性ですか?(笑) まず、セクシャルマイノリティではありません。専業主婦です。子供が二人います。夫は会社員です。ごく平凡な家庭の一般市民です」

中「ありがとうございます。さて、香川さんは、同性婚制度に反対の立場でしたね。今でも意見は変わりませんか?」

香「はい。変わりません」

中「同性婚制度に反対する理由を教えて下さい」

香「まず、子供の教育に良くないと思います。家族観が歪んでしまうと思うのです。同性婚をする人が増えたら、少子化に拍車がかかるでしょうし、極端な事を言うと、国が滅びませんか?」

中「家族観が歪んでしまうというのは、香川さんの考える家族観のことですよね。多様な家族の在り方が認められても良いのではないかと私は思いますよ。同性婚をする人が増えたとしても、それを選択するのはそもそも同性愛者の皆さんですから、少子化と結び付けるのはおかしいと思います」

香「多様な家族の在り方って何ですか?家族というのは、父親と母親と子供で構成されるものではないですか?」

中「例えば、シングルマザーやシングルファザーの家庭、ゲイカップルやビアンカップルの家庭なども家族と呼んでも良いのではないかということです」

香「そういう家庭があるのも理解はできます。でも、基本は、両親と子供で構成されるべきだと思います。その基本形を尊重する事が、法律的にも重要なはずです」

中「なぜ、基本形にこだわるのですか?」

香「様々な家族の在り方というのは、結局、無秩序な家族観につながって、家族という概念自体を破壊してしまいかねない気がします。だからこそ、基本形である両親プラス子供という形を大切にし、そういう古来からの家族観を法的にも保護する必要があるのです」

中「両親プラス子供という家族形態が基本であるということには異議はありません。でも、それ以外の家族形態との法的格差を設ける必要はあるのでしょうか?香川さんが心配している無秩序な家族観というのは、あまりにも突飛な考えではないですか?」

香「私から言わせると、ゲイカップルやビアンカップルを夫婦として認めて、法的な家族として認めろという主張の方が突飛ですよ。家族というのはやはり、子供を産み育てるという側面が大きいと思うのです。だから、両親プラス子供が基本形なわけで、子供を持つ可能性が低い人たちの集団を家族として法的に保護する意味はありますか?」

中「現在では生殖医療が発達して、ゲイカップルやビアンカップルが必ずしも子供を持てないとは限りませんよ」

香「そういう先端医療を利用すれば可能かもしれませんが、大切なのは、自然な状態で子供を持てることだと思うのです」

中「香川さんは、自然な状態で子供が持てるカップルでなければ家族と認められないというわけですか?」

香「法的な保護に値する家族には当たらないとするのが妥当だと思います」

中「その考え方だと、家族の価値は子供の有無、あるいは自然に子供を持てる可能性の有無にあるというわけですか?」

香「法的に保護する家族の価値としては、そうだと言えますね」

中「それは何故ですか?」

香「国家にとっては、次世代をきちんと産み育てていくことがとても重要だと思うのです。だからこそ、その機能を果たすべき家族は法的に保護されるべきだし、それ以外の家族は法的な保護の価値までは無いと思います」

中「まとめると、同性婚制度は、子供を産み育てる基本的な家族とはかけ離れた家族像だから、制度自体を法的に保障する必要まではないだろうということですか?」

香「はい。別に、同性カップルの存在自体を否定する気はありません。でも、法的に夫婦と認めて、家族として法的に保護するまでの必要性を感じません」

中「香川さんの言う必要性とは、国や大多数の異性愛者の人たちにとっての必要性であって、当事者の気持ちは全く無視されています。セクシャルマイノリティ当事者が同性婚制度の導入を切望しているのであれば、そこに必要性が生じるのであって、その必要性の内容について吟味すべきです」

香「そもそも家族とは何か?という意見の対立だと思いますよ。私は、家族というのは、子供を産み育てる最少構成単位だと思っています。だからこそ、法制度上の保護を受ける事ができるという見方です」

中「そうですね。家族の定義についての対立かもしれませんね。この溝は埋められないのかもしれませんが、結局のところ、法改正には国会の審議を経る必要があるので、政治的にそういう機運になり得るかという事が全てです」

香「それに当事者の皆さんが本当に同性婚制度の導入を望んでいるのかという点も知りたいですね」

中「その点には同意しますね。だからこそ、当事者の側から法改正に向けた政治的なアピールがされないと、世論に訴えるきっかけすらできませんね」

香「欧米で同性婚制度が導入されつつあるからといって、日本も同じようになるとは限らないと思います。家族観について、私と同じように考える人は多いと思いますよ」

中「そうですね。私もすぐにそういう機運の高まりは無いだろうと思っています。しかし、多様な家族の在り方について、社会はもっと寛容になるべきだと思いますし、そうすることが国益にも適うと思っています。今回はありがとうございました。またいつか続きをお願いしたいと思います(笑)」

香「またいつでも戦います(笑)」

2014/08/08

今年も暑い夏ですね。そして、雨や台風も酷い。これも異常気象と言われる現象なのでしょうか?

さて、夏のこの時期、レインボーサポートネットのメール相談では、若い世代の方々からの相談が増える時期でもあります。

夏は解放的な気分になる季節であるのか、毎年、ダイレクトに性的な事柄に関する相談が寄せられます。

昨今は、パソコンやスマホで簡単に調べたい事項の回答が得られる時代になりましたが、そうした情報が果たして正しいのか?自分自身にあてはめた時にどうなのか?という観点での質問をメール相談として寄せられるのです。

中でも多いのは、リスキーな行為(いわゆる脱法ドラッグの使用や無防備な性行為など)をしてしまった後に、自責の念や困惑、事後の影響などに関する相談です。

10代や20代前半の若い世代の、夏に経験する非日常な体験が、その後の人生の糧になるような良い体験ならばいいのですが、残念ながら危険な誘惑に乗ったことによる悪い経験であることが多いのが現状です。

自分自身でも後悔しているのならば、やってしまったことは取り返しがつきません。大切なことは過ちを繰り返さない事です。

大人への入口は、リスクの扉ではありません。

若い時は、確かに、多少の無鉄砲な振る舞いをしてしまうのかもしれません。でも、昨今の青少年への夏の誘惑は、その後の人生を不幸にしてしまう程の卑劣さを持つものが少なくありません。

情報だけが氾濫し、興味本位で安易にリスクを犯しがちな若者達に、身近にいる大人が、自分自身を大切にすることの重要性を普段から教えてあげる事が大切であると思います。

2014/07/25

今日は、中橋とLGBTライフ研究会で中心的な役割をしておられる、片桐さん(仮名・38歳)との対談です。

中「LGBTライフ研究会での活動内容を教えて下さい」

片「その名の通り、LGBT当事者が人生を豊かにするためのあらゆることを研究しようという趣旨で活動しています。でも、ここ2年くらいは成果物を発表するのが楽しくて、そのためにメンバーが情報を持ち寄り、あ~でもない、こ~でもないと議論しています」

中「成果物というのは、レポート的なものを通信販売しているのですよね?」

片「私たち的には、『マニュアル』と呼んでいます。一つ完成させたら、次はどんなマニュアルを作って世に出そうかと、その議論が楽しかったりします。作成する苦労は半端ではないのですが、完成させたら、達成感から、その苦労を忘れちゃうんですよ(苦笑)」

中「最初は、友情結婚のマニュアルでしたね。反響はどうでしたか?」

片「とても良かったんです。今でも一番押しの商品です。我ながら自信作ですから」

中「他はどうですか?」

片「中橋さんにも助言を頂きながら、LGBT向けのエンディングノートを作りましたよね。でもあれ、売れないので反響もないんですよ。いいものなのに・・・」

中「売れてないのですね。。ちょっと残念です」

片「スイマセン。私たちは、自分たちの研究の成果を発表する目的で、ネット配信会社に協力してもらって、PDFダウンロードという形式で販売してもらっているのですが、全然宣伝してないのですよ。だから、こうして取材してもらって、中橋さんが記事にしてくれたら宣伝効果は絶大かと」

中「いえいえ。謝らなくても大丈夫ですよ。営利目的の活動ではないですからね。それと、対談記事を掲載しますけど、絶大な宣伝効果は全く期待しないで下さい(焦)」

片「今は、LGBTが直面する課題を、一つずつ、自分でクリアーしてもらえるように、課題ごとのマニュアルを充実して、LGBTライフのバイブルにしてもらいたいという思いを強くしています」

中「情報を収集し、それをまとめて、問題点を分析し、解決法を書籍で提案しているわけですよね。そういう活動を通して、LGBTに関する様々な制度的問題点などが明らかになるのではないですか?」

片「そうですね。人として、ただ幸せな人生を送っていきたいだけなのに、人生の大切な部分でLGBTはやはり差別的な扱いを社会から受けてしまっています」

中「最新のマニュアルは、遺言書だそうですね」

片「はい。自分で遺言書が書けるようなマニュアルを作成しました。同性カップルは法的に相続人になれませんから、遺言でパートナーに遺産がいくようにできますからね」

中「私は、公正証書遺言を勧めているのですが、自筆での遺言書が良いと?」

片「確かに公正証書は、公証役場で作成されるから、内容に法律的な間違いがある心配とか、保管上の問題が無いことは理解しています。でも、公証役場に行かないと作れないでしょう。それが問題なのです」

中「つまり、自分ひとりで、誰の関与も無く作成したいということですか?」

片「そうそう。紙とペンがあれば、それだけで作れるじゃないですか。あとは、遺言書を作成するための法律的なルールを知らないといけない。だから、そのためのマニュアルを作ったんです」

中「気持ちはわかりますが、法的な安全や、死後に家庭裁判所での検認の手間を省くこと、遺言書の紛失や改ざんの危険性を考えると、私は公正証書をお勧めしますね。公証人に会わなければなりませんが、守秘義務もある立場の方々ですから」

片「わかりますよ。公正証書が理想です。それはわかっています。でも、それでも、自分のセクシャリティをカミングアウトすることになるかもしれないというリスクを負いたくないというのが大多数の当事者の意見だと思いますよ。公正証書だと、証人も2人以上必要ですよね」

中「確かに、公証人・証人2名には少なくとも、自分の遺言の内容は知られてしまいますね」

片「例えば、中橋さんに依頼して公正証書で遺言を作成したら、公証役場との折衝や証人の調達もして下さって、作成当日に1回だけ公証役場に本人が行けばよいというのは、ある程度気軽で良いとは思います。でも、誰にも知られずに、あっ、パートナーに知ってもらっても良いという場合もあるかもしれませんが、それでも、自分のセクシャリティの秘密は守られるので、そこを重視したいんです」

中「なるほどねぇ。公正証書でも、秘密は十分守られると思いますが、知られてしまう相手が数人出てくるのは避けられませんね。それが嫌だから、自分で作る遺言書の方が良いということですね」

片「はい。もちろん、自分で作ることのリスクはあると思いますが、とりあえずは、それで良いと思うんです。もしかしたら、将来、別のパートナーを見つけるかもしれないし(爆)」

中「まぁ、有り得るんでしょうねぇ(笑) だったら、一応の保険的に、自筆で遺言書を作っておこうとなるわけですね」

片「そういうこともあり得るという事です」

中「わかりました。今日は、当事者の方が、遺言書の作成に対してどのように考えておられるかを知れてよかったです。今後とも研究会の活動頑張って下さいね」

片「はい。ありがとうございました」

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2014/06/13

今回は、中橋とゲイの田中さん(仮名・40歳)との対談です。

中「田中さんは、交際して20年になる彼氏さんがおられるそうですが、長いお付き合いですね」

田「はい。今思うと、長いなぁという感じですが、最初からこうなると思っていたわけではなく、結果的にたまたま長い付き合いになりました」

中「同棲しているのですか?」

田「はい。付き合い始めた当初はお互いに学生だったので同棲していませんでしたが、お互いに社会人になってからは、同棲しました。同棲して15年くらいになります」

中「もう夫婦のような感じですかね?」

田「夫婦がどのようなものか実感が無いのでわかりませんが、家族であることは間違いありませんね」

中「なるほど。田中さんの彼氏さんは、田中さんと同じと歳ですか?」

田「彼氏は、1歳年下です。でも、私よりしっかりしているかもしれません。年下と付き合っている感覚は全然ありません(笑)」

中「そうなんですか。ケンカとかしますか?」

田「些細なことがきっかけでしますね。でも、シコリは残さないようにしています。お互いに言いたい事を吐き出して、変な意味でストレスをためないようにはしていますよ」

中「長続きの秘訣はソレですかね?」

田「う~ん、どうなんでしょう。私が思うに、私たちは、この世界(LGBTの世界)を知ってすぐに付き合って、お互いに他の人と付き合った経験が無いので、そういう何も知らない二人だから、ここまで続いたような気がするのですよ」

中「へぇ、そうなんですね。私の偏見かもしれませんが、ゲイの方たちは、恋多きというか、経験数が多い方ばかりのように思うのですが、田中さんカップルは希少なゲイの部類に入るのではないでしょうか」

田「はい。天然記念物並みかもしれません」

中「何だか、純愛っぽいですね」

田「恥ずかしぃ~(笑)」

中「交際期間が20年を経過して、家族同然のお二人と言う事ですが、もし、同性婚制度が日本に導入されたら結婚しますか?」

田「彼が望むのなら、私はOKしようと思います。でも、彼の両親が生きておられるうちには無理でしょう」

中「それは、なぜですか?」

田「私は両親にカミングアウトをしていますが、彼は彼の両親にカミングアウトしていません。彼の両親はとても厳格な方で、LGBTについて理解してくれる可能性は皆無なんです。今でも、彼が独身であることを普段から責めていて、彼はいつも悩んでいます。本当は、ありのままの自分を受け入れてもらいたいという気持ちがあるのに、その実現可能性はなくて、このまま、カミングアウトしないでいた方が良いのではないかと今のところは考えています」

中「難しい問題ですね。そうした問題を、カップルで真剣に考えるということからも、良いお付き合いを重ねてこられたお二人だと思います。どうそ、末長くお幸せに」

田「ありがとうございます」

2014/05/30

「レズビアンである彼女にとって、女の幸せとは何でしょうか?」

ある会社の社長から、このような相談が寄せられました。

この女性は、相談者である社長の秘書だそうで、業務上の付き合いは5年に及び、大変良い働きぶりだそうで、とても社長が気に入っているとのことでした。

社長は、その女性が未婚であるので『とても良い条件の男性』を紹介したところ、その女性は自分がレズビアンであることを社長にカミングアウトしてお見合いを固辞したというのです。

社長は、ショックを受けたそうですが、その女性の今後の女としての幸せを危ぶみ、レインボーサポートネットへ相談を寄せられたのでした。

セクシャルマイノリティを考える時、「男として…」とか「女として…」という観点に立つと、セクシャリティの分類的理解や議論しかできず、個人の幸福を考えるという視点に欠けることがあります。

社長は自分なりに、レズビアンを理解しようとしたのでしょうが、そこには「レズビアンで女の幸せを手に入れる事ができるのか?」という壁があったようです。

そもそも『女の幸せ』を、「男性と結婚して、出産して、子育てをすること」に限定してしまう考え方が、この社長をはじめ、多くの人が持っています。

確かに、妊娠・出産は女性にしかできないことであり、そういう意味では女性であることの特権と言っても過言ではないでしょう。

大切なのは、女性が人生において、子供を産む事が、本人にとって重要な意味を持つかという事です。

子供を持つ事が幸せと思うかどうかは、人それぞれなので、この社長のように、一般的な価値観を絶対的に捉えてしまうと、勝手に不幸な女性を作り上げてしまう事になります。

幸福か不幸かは他人が決める事ではありません。

そういう基本的な事を理解できていない人が多いのは、とても残念なことです。

幸せの価値観が多様化しないと、あらゆるマイノリティに関する理解は進まないと思います。

2014/04/04

消費税が5%から8%に上昇し、色々なものの価格が上昇しました。

そもそも今回の消費増税の理由は、「高齢化社会における社会保障財源の確保のため」だそうです。

つまり、高齢者の医療や介護・福祉などについての国の出費が増え、これを補う必要があるので消費税を上げたということでしょう。

今日ほどの超高齢化社会になると、医療機関や介護・福祉サービスや施設にお世話になることは、全国民的に晩年のほぼ定められたレールであろうと思われます。

少子化や核家族化により、自分の老後を自分の子供や親族に託せないという方がほとんどです。

LGBTにとって、将来の老後の心配はつきものです。特に、自分の子供をもうけることは多くのLGBTには無いわけですから、老後を誰かに看てもらうという発想を排除して、老後の設計をしなくてはなりませんでした。

その老後の設計の際に、「ヘテロセクシャル(異性愛者)は、自分の子供に老後を託せるからう羨ましいな」という気持ちになり、何か悔しいような気持であったのが、結局、ヘテロセクシャルであっても、子供が老後を看てくれるというケースが少なくなっているという現状ですので、そういった面では、セクシャリティの老後の不安の格差は解消してきているなと、多くのLGBT当事者は感じ始めているのです。

逆に、LGBTの方が、元気なうちから自分の老後について真剣に考え、いわゆる『終活』として様々に準備をしているケースが多いとすると、老後に自分の不本意な医療や介護を受けてしまうリスクの大きさは、ヘテロセクシャルの方が大きいのかもしれません。

終活に関しては、ヘテロセクシャルよりも、LGBTの方が先行しているということです。

終活の定義は、『自分の最期を自分らしく迎えるために必要な準備をすること』です。

自分らしい生き方を貫いてきたLGBTにとっては、人生の終わりも自分らしさを貫く事が必然と言えます。

自分らしい人生の最期を考える時、それは、一般の人が普段はなかなか考えない『自分らしさ』に真剣に向き合う事になります。

自分らしさを考えるという事は、他者との違いを認めるということでもあります。

終活ブームの今日、人の生き方の違いにまで思いを馳せ、自分の中にある他者への差別や偏見が適切に是正されることを期待します。

2014/03/07

先日、久しぶりにLGBTライフ研究会の勉強会に参加させて頂きました。

この研究会は、LGBTのより良いライフスタイルを追求するために、一定期間にテーマを決めて、研究を行い、成果を発表したり、レポートや書籍を商品化しているグループです。

今回は、パートナーシップ契約に関する研究成果の発表が行われるということで、声をかけて頂きました。

実際にパートナーシップ契約を交わしたカップルの実体験に関する発表や、これから契約や誓約を交わそうとしている方の意気込みなどが披露されました。

私はレインボーサポートネットの活動を通じて、実際にパートナーシップ契約書の作成をしたことがありますが、どうしても法的な要素を重視しがちになります。

「契約書」とか「誓約書」というネーミングのものなので、法的な要素を重視するのは私にとっては当たり前の感覚なのですが、当事者の皆さんは、法的な部分よりもお互いの気持ちの証明といった要素を重視しており、それを敢えて書面化することで、ヘテロセクシャルの場合の婚姻届のような意味合いを実現しようと考えているわけです。

実際に結婚披露宴やそれに類似したセレモニーを行うLGBTの方も増えており、そうした際に参列者の面前で署名するための誓約書の需要もあるとのことでした。

今回のテーマの成果物として『パートナー契約事例集』を編集・刊行されたということで、内容を見させて頂きましたが、当事者の皆さんのアイデアが良く生かされている内容でした。

パートナーシップ契約や結婚誓約書の作成を考えておられる方には、良いバイブルになるのではないでしょうか。

販売は、動画配信会社の協力を得て、インターネットを通じて、PDFをダウンロードする形式で行われています。

なお、下記のリンクにて、販売サイトを閲覧できますが、アダルト動画配信サイトであるため、18歳未満の方の閲覧はご遠慮下さい。また、主にゲイ向けのアダルト動画配信サイトであるため、その点を十分にご留意の上、閲覧して下さい。

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