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2008/09/20

今回は、ピアノと萌えがディープに絡み合った場合のお話をさせていただきたいと思います。

これは、じつは今までにまだ一度しか体験したことはありません。あるマンガにハマったのがきっかけで、萌えがピアノに直結し、すさまじいエネルギーを供給してくれました。
福山庸治さんのマドモアゼル・モーツァルトというマンガで、まぁそのまんまヴォルフガング。アマデウス・モーツァルトのお話です。ただ、激チビだったとか色白だったとか言われてますが(むはーなんて受け受けしいっ!)皆様知ってらっしゃるとおりモーツアルトさんは立派な男性なんですが、このマンガの中では女の子なのです。それを知らない宿敵サリエリさん(*1)がモーツァルトは男だと思っているのに何故か惹かれていく、マンガの世界の人たちにはホモカップリングに見えるのにモーツァルトがマドモアゼルだと知ってる読者である三次元人間たちにはノーマルカップリングと認識されるというややこしい事態に陥る設定が、なんとも、ノーマルカップリングが得意でない私にもヒットし、ダダハマりしました。日本に一時帰国中に大阪梅田の某おたくの薄っぺらい本(*2)も扱ってる古本屋さんで見つけ、ものすごい勢いで萌えがほとばしり、その頃ちょうどイタリアに小さなコンクールを受けに行く計画をしていて本選の課題曲がモーツァルトのコンチェルト13番だったので、パリにもどってから、男社会の昔の貴族階級の中で女であることを隠しながら懸命に体力の続く限り作曲するヴォルフガングことエリーザたんを思い浮かべながら譜読みし、エリーザたんが汗だくになりながら楽しそうに指揮している姿を思い浮かべながら曲想を練り、エリーザたぁぁぁあああん!!と脳内で雄叫びをあげながら練習に励み、パリの町並みを歩きながらサリエリ×モーツァルトの見た目ホモカップリングのあれやこれやを妄想し伊吹を感じ、と過ごしていた結果、譜読みの激遅い私が二週間で完全インテンポで全楽章レッスンに持っていき、しかも先生に、ほとんど言うこと無いよ。そのまま持っといて。とっても良いよ♪とベタ褒め頂いたのです(なんかちょっと自慢っぽくてスミマセン…汗)。

この状態が全ての作曲家や曲に当てはまれば、今頃わたしは世界中の有名コンクールを総ナメしてピアニスト界の頂点に君臨してたことでしょう(…?)。
残念ながら一回ぽっきりで終わってしまいましたが・・・モーツァルトは子守唄を歌わないは絵面が狙い過ぎで全然萌えへんかってんよな…ベートーベン萌え来たら結構便利やったと思うけど…。

今回の記事までが、ピアノと萌えが私の脳内でどういう風に存在しているのかを書くことで、 自己紹介をしているつもりで書いておりました。読んで頂いて、ありがとうございました。

次回からはクラシックの曲の紹介や留学中の生活などを、脳内世界を織り交ぜて綴っていきたいと思います。
今週の萌え

*1 宿敵サリエリさん
…モーツァルトと同時代の作曲家。映画アマデウスではモーツァルトを毒殺した犯人となっている。近年の研究により学術的にはサリエリ毒殺説は下火だが、そういうことをしてもおかしくないくらい敵視し、また執着していたらしい。なんで?天才への嫉妬心だけじゃなくて、なんか他にも要因があるんでねぇの?と腐女子心をくすぐる歴史上の人物である。

*2 薄っぺらい本
…二次創作物の紙媒体による自費出版、平たく言えば同人誌。薄っぺらいけど高い、けどクラシックの楽譜よりはマシ。自分の好みの萌え方をしてる作家さんの薄っぺらい本は腐女子には家宝にも値する。

2008/09/20 02:32 | ピアニストが出来るまで | No Comments

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