Home > シンクロナイズドスケーティングとは?

2010/08/05

日本チーム、世界10位。新採点になってから久しぶりの10位。
それも、開催国アメリカで9位のアメリカ第2チームと僅差。
Aランクチームへのまず第1歩というところです。
ぜひ、優勝チームも観てもらいたいので、今度は優勝チームをアップしますね。

さて、高校時代ガリ勉だった私がなぜシンクロにはまったか。
突然ですが、そんなことを語っていく場にしたいと思います。
チームの内情や過去に触れるのは、今はその時ではないので。

ガリ勉をしていたのは、人を納得させる力を持ちたかったから。
知識と地位が人を納得させると信じていたの。
でも、大学時代に机上の空論の空虚さを感じて、思い切り泥臭い世界に身をおきたいと思ったのですよね。

シンクロに出会って、こんなに危ない競技なのに信頼しあってひとつの演技をつくりだしていることに惚れこんでしまった。人間ってここまでできるのだって。
だってだって、15人先の子がどうやって滑っているのか、察しをつけたり想像できたりする子じゃなきゃ、できない競技。この競技をマスターしたら、きっと素敵な人間になれるに違いないと思ったわけでした。

そうは言っても、会社勤めを始めてから、思い通りにならないことは多いものだと斜に構えていたにもかかわらず、とかく毎日ぷんぷんしているわけです。あの人のこの言動が気に入らない。年齢とか、立場とか、ミリ単位のどんぐりの背比べの中でちょっとしたことを競っている。自分はそんな人間じゃないと思っていたのに、いつの間にかどっぷり。

シンクロを通じて、少しは忍耐強くなったはずなのだけどな。
でも、こうして泥臭い人間関係の中を生きていると、いつか悟りの境地にたどり着けるのじゃないかって、希望を抱いてしまうのです。

2010/07/22

シンクロナイズドスケーティングはまだまだ知られていないスポーツです。
先日朝の「スッキリ」という番組で神宮IceMessengersGraceチームの密着取材が放映されましたが、認知度はまだまだ。競技人口もまだまだのマイナースポーツです。
アメリカではアイスホッケーの試合の合間にチアリーディングのような感じで、マーチングバンド on the Ice といった風情のスポーツがが50年ほども前に始まったとされています。今では、小学校低学年のおちびちゃんから、70歳を超えるおじいちゃんおばあちゃんまでが楽しむ競技として、アメリカでは認知度が高まっています。

シンクロは腕を組み、選手たちとの距離がとても近い団体競技です。16人が肩まで組んで一丸となって滑るんです。一人が転んでしまうと、巻き込まれてほかの選手が転ぶこともよくあることです。誰がいつ転んでしまうか、可能性は否定できません。選手らは万が一の時、とっさにどう判断すべきか常に頭になければいけません。だから、大きなミスがなく演技を終えられたとき、チームみなが抱き合うほどの喜びを得られるものだったりします。
もし、試合を見るチャンスがあったら、試合後の彼女らの様子も見てみてください。16人の仲間と同じ喜びを分かち合えるのっていいなと、うらやましくなります。

リフト

2010/07/08

再びライターとして戻ってきました、シンクロナイズドスケーティングのみわです。
2010年はバンクーバーオリンピックでフィギュアスケートに盛り上がりましたが、
フィギュアスケートには、16人が1つのチームとなって演技する、シンクロナイズド
スケーティングという競技もあります。真央ちゃんたちの演技と同じように、
ショートとフリー2つの演技の総合点を競うものです。
まだまだマイナー競技ですが、ユニバーシアード(大学生のオリンピック)の正式種目と
なり、ソチでは公開競技になる可能性も高いと囁かれています。

日本には東京シンクロ(旧東京女子体育大学クラブ)と神宮IceMessengersGrace
(明治神宮スケート場のフィギュアスケートのクラブが所有するシンクロチームと、
日本シンクロクラブが2009年夏合併)の2つのチームがシニアカテゴリで活躍しており、
私は2002-2007.4まで東京シンクロに所属し、2008.5-2010.6は日本シンクロクラブを
立ち上げ、合併を経験し、2010年4月の世界選手権@アメリカに出場し、現役引退。
今は、社会人生活の傍らジャッジ活動に向けて猛勉強中です。

また、2007-2008はアメリカにおけるシンクロのパイオニア、マイアミ大学(オハイオ州)に
留学して、10ヶ月みっちりシンクロを体験してきました。
これからは、こういった経験を活かして、日本でもシンクロを楽しめる環境を、
シンクロを通じて感動を、そしてメダルを狙える強いチーム育成を目指して活動していきます。

皆さんこれから、どうぞ宜しく御願いします!

2009/08/11

お待たせしました、これぞマイアミ大学陸上ダンスコーチが、これまでのシンクロ史上で最も
ゴージャスな演技と評したマリゴールド・アイス・ユニティ(マリゴ)チームの「ドラキュラ」です。棺に横たわるドラキュラ。棺の開く音とともに、ドラキュラたちは目覚めます。そして単発のフリースケーティング動作。スプレッド・イーグルと呼ばれるこの動作は、
先頭足がフォア、後ろ足がバックになる、ちょっとだけ開脚したような状態(バレエの2番)で
グライディングする動作です。
これは、2列同じことをしているところから、片方の列がくるっと回転して支えとなり、もう一方の
列のスケーターたちがよっかかっています。簡単そうに見えるのですが、分離していたから、
こういったペアを作るには、列の幅、スケーター同士の幅をコントロールする技術が要求されるので、
難しいんです。

当時はプログラムを作る際に今のような細かい規定が存在しなかったので、どこがどういう要素と
説明しにくいのですが、ウィールの後の乱れのない1列のラインや、ブロックを経て2重円に入る
すばやさなどが見所ですね。また、この大きさの映像では見えないですが、表情が豊かで、
ドラキュラになりきってるのがわかります。
フルハイビジョンで、でっかいテレビで一度見てください!生ならなお、いいんですけど・・・。
この際、世界選手権見に行きませんか。ツアー組んで。

さて、演技は2重円からペア要素をこなして、インセク。
前半のこういった小刻みな忙しいパートが終わると、なんと十字架が現れるんです。小粋でしょ。

なんとも怪しげな曲調に変わると、変形ブロック。
手前に出てくるあたりで、フリーレッグのトゥ(つま先)をひきずって、わざと音を立てるんです。
もうそういった一つ一つの小技にため息の出てしまうチームなのです。

一文字のウィールから2列のライン。スピードだけではない、ウィールの回転の仕方にもなんだか
表情がありますよね。ラストのペアは、いかにも十字架につるされているみたいで、想像を掻き立て
られます。

そして終盤へ。全員でのスピンから4文字。当時人を持ち上げてしまう演技が入っていることに
びっくりしましたね。ブロックのステップは、今となってはステップと呼べるようなものでは
ないですが、群舞として曲にマッチしていて、今でも見ていて楽しませてくれます。
サークル、しなりのインセク、全員でのジャンプを取り入れたブロック、
ペアスピンと、3人組の・・・これなんて言うんでしょう?ドラキュラってこういう
エクソシストっぽいイメージありますよね。
4角形のインセクの前の動きも、こうもりかなと思ったり。
サークルのラスト、ウィービング・サークル(織り込むサークル)というタイプの
インセクをしていますね。今となっては採点されませんが、ドラキュラたちが
再び朝を向かえ棺に戻る雰囲気が出てますよね。

そういえば、彼女たち、首元に赤い粒がついていて、噛まれた跡のように演出しているんです。

そして、点数まで見てください!プレゼンテーション5.9満点が7人。
間近でこんなものを見れた自分が幸せだと当時思いました。

今、シンクロナイズドスケーティングはますますの成長を遂げ、
いっそうのスリルと迫力と、時に艶っぽさ、威厳といったオーラをまとった選手たちに
よって次々世代を迎えています。日本にもそんなチームができるはず、と期待しています。

では次は、最新のプログラム解説をしましょうか・・・。

2009/07/01

シンクロもシングルと同じようにショートとフリーがあって、シンクロのフリーでは、
リフトやジャンプといった見せ場が加わります。

2004年は旧採点方式(6.0満点)を用いていた最後のシーズンです。まだ20名構成ですね。マリゴールド・アイス・ユニティ(以下マリゴ)は、独創性と、物語性にあふれたプログラム展開を
することで有名で、今回は「森の妖精」がテーマだとか。曲はそのテーマをプログラムを通じて表現
するために編集されており、途中はアディエマスを使ってきたり、といろいろです。木が呼吸するかのような振り付けから始まって、森の妖精たちがざわめき始めたと思ったら、
驚きのリフト。落ちる!!! 誰もが会場で息を飲んだ瞬間でした。次はブロックと呼ばれる要素で、4列のブロック上の形ができています。全員が同じ動作を
しながら対角線に進んでステップを踏みます。いかに列をそろえられるかがひとつの見所。

次にウィールに行くまでのトゥステップの場面は、モロゾフさんの振り付けだったという噂を
納得させてくれるかもしれないですね。シンクロ・マガジンの表紙にもなった場面で、
私にとっても一番大好きなショットのひとつです。

風車みたいに全員で回転する技がウィール。その中で最も難しいとされる一本でのウィール。
いかに早くまっすぐの一本の線になれるか、どれだけ早く回転できるかが勝負どころ。
きれいにそろった一列が、乱れぬステップを繰り出す様は見ていて感動します。
バスケットといわれるつなぎ方で、隣の選手との距離は肩が触れ合うほど。一歩間違えれば
隣の選手の足を引っ掛けて転びます。

そしてスムーズにライン要素へ。こちらも一糸乱れぬラインがリンクの反対端へと進んでいきます。
箇所箇所の振り付けが好きですね。いかにも妖精っぽい。

4部隊に分かれてインターセクトと呼ばれる要素へ。通り抜ける動作を含むものは全て
インターセクションと呼ばれます。

ペア要素のリフトに続いてアシステッド・ジャンプ。女同士でアイスダンスに負けじ
劣らずの大技を8ペア同時に行ってしまうのもシンクロの醍醐味。

雰囲気が少し変わってサークル。円が大きくなったり小さくなったり、回転スピード、ステップ
などが見所となります。選手としては円の上でカーブを描いて、さらに皆の間隔を均等にしなくては
ならないので、ラインやブロックよりも気遣うことの多い要素です。皆の顔が見えるという利点も
ありますが。マリゴは最後にスピンを入れてます。

次は要素としての名前が何になるのかナゾの要素です。インセクとも言えるし、
ステップシークエンスとも言えるし、あれは何だろう。でも当時衝撃を受けたのは確かです。

実は次も??な要素です。一時期、2要素が同時に行われるものとして認識されていましたが、
アイソレーションとして捉えればいいのかしら。スピン、ウィール、サークルのコンビネーションに
なっていますね。

ペア要素の連続、とっても感動的な曲にあわせて、ペアリフト、ペアでのビールマン・スパイラルなど
が組み込まれていますね。そのままインセクとウィールのコンビネーションをトランジション(要素
と要素のつなぎ)として、ウィップ(縄、しなり)と呼ばれる難易度の高いインセクに入ります。
なんといっても通り抜けるときのスピード、迫力が見所です。端っこの一番スピードを出す人に
注目してください。このスピードで一瞬で抜けるのが、ハラハラしますよね。

このインセクを境に、アディエマスから山の魔王に戻って、彼女らの演技がまた一変します。

そしてV字を描きながら移動していき、今度はパラレル・ウィールと呼ばれる2本平行のラインでの
ウィールです。列の幅がどれだけ均等でいられるか、まっすぐのラインがどれだけ保てるか、
といったことが見所です。一文字よりも注意しないといけない点が増えるので大変です。
ただ、ラインが短いほどコントロールはしやすくなりますね。どちらが難しいとは一言では
言えません。マリゴ(このチームの愛称)はウィールしながら上体を倒しています。
それもひとつの加点要素になったりします。顔の動きもよく振付けられていますよね。

そして、一番の見所、ノーハンドブロック!シングルで言うストレート・ライン・ステップです。
ここもモロゾフさんか!?と思わせるトゥワークとツイズルの連続。この当時、これだけ早い
ステップを踏むことはとっても衝撃的でした。特にサークルに入る直前の、トゥでホップしながらの
連続3回転(たぶん…)は強烈でしたね。

2重円でのわっさわっさしたステップとともに移動していく様は曲にぴったりで、魔王が怒って
いるのかしらと想像させてくれたり。そしてもの悲しげに終焉していく様は、スパイラルでの
コントロールのよさに心奪われます。最後の盛り上がりは、8スポークのウィールと大胆なリフトで
締めくくられます。

やっぱり20人だと隊形のバリエーションがとても多いなあと感じます。8スポークウィールなんて、
16人じゃ様にならない気がします…。
いまだ国際スケート連盟での議論には決着がつかないようです。減っていく一方とばかり思っていたら
侮れませんね、この競技。増える可能性もあると聞いて、観る観点からすればうれしくなる私ですが、
競技指導的立場で言えば、しんどい部分もありますね。

そう、このときのマリゴの衣装は、よく見ると青いガーターベルトを片方の太ももにつけてるのです。
セクシーな妖精さんですよね。

今度は、「ドラキュラ」をアップロードしなきゃ。マイアミ大学の陸上ダンスコーチが、
「あれほどゴージャスな演技を見たことがない」と表現力において大絶賛したマリゴの演技があります。
お楽しみに。

マリゴールド・アイス・ユニティ 公式HP
http://www.marigold.fi/

2004年 世界選手権 公式サイト
http://www.wssc2004.com/

2004年 世界選手権 試合結果
http://www.isufs.org/results/syswc2004/index.htm

2009/04/23

シンクロの世界選手権大会

今月上旬、シンクロナイズドスケーティングの世界選手権がクロアチアで開催されました。シンクロも1990年代後半から、国際スケート連盟(ISU)で正式種目として認められ、2000年から世界選手権を開催、今では18カ国23チームが参加する大規模な試合に成長しました。

今年2009年は、冬季ユニバーシアード(大学生のオリンピック)で正式種目として取り上げられ、オリンピック種目に最も近い競技として中日スポーツ新聞で記事になったこともありました。

日本チーム

今年の世界選手権 は、クロアチア、ザグレブで開催され、日本からは東京シンクロが出場し、結果は12位 。昨年は17位でしたので、大健闘ですね!!

アメリカでは500チーム以上も存在する、スケート連盟の一角を成すシンクロですが、日本にはわずか数チームしか存在しません。 詳細はウィキペディアのこちらをご覧ください。

アメリカのスケート連盟のサイトからは動画を見ることも可能です(20ドル程払わねばなりませんが・・・。)

日本人スケーター

アメリカのチーム「ヘディネッツ」に実は日本人選手が一人参加しています。

ブルータグアスリート 内田絢子(うちだ あやこ)

大会の様子などを選手の視点から語るブログはかなりの人気のようです。

シンクロ参考ビデオはこちら (2007年世界選手権優勝チームフリースケーティング)

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2009/03/23

始めまして、シンクロナイズド・スケーティングというフィギュアスケートの団体競技に魅入られて、選手活動、海外留学活動を行ってきました、みわです。

2007年夏にTBSが主催した『アイスガールズ』、ご覧になられた方はいらっしゃるでしょうか? 最近では深夜の『バースデー』で取り上げられていますね。

シンクロナイズド・スケーティングとは、16人で滑る団体フィギュアスケート競技。万華鏡のようにくるくると隊形を変えながら、アイスダンサーのようなエッジワークの深い滑りと、チアリーディングのようなダイナミックなリフトがいっぺんに楽しめる競技です。50年ほど前にアメリカ・アナーバーでホッケーの試合の合間に行われたエキシビションが始まりで、2014年のソチ開催の冬季オリンピックでの競技種目化の可能性の高い競技として注目されています。特に2009年は、大学生のオリンピックと呼ばれるユニバーシアードの冬季大会(ハルビンにて開催)で、正式種目となり、世界の強豪5チームが出場しました。

私は、もともとはシングルスケーターでしたが、大学に入ってこの競技に一目惚れし、大学院を途中で転科して、アメリカのシンクロを1年学んできました。アメリカには500以上のチーム、8000人のシンクロ・スケーターがいて、小さな子供たちからお年寄りまで、全米シンクロナイズド選手権大会を目指して切磋琢磨しています。 私の留学したMiami Universityは、大学の所有するアイスリンクを拠点とするシンクロチームが6つも在籍し、シニア・チームは2007年世界選手権で世界第2位、大学生カテゴリで争うカリジエイト・チームは全米第1位を連覇し、アメリカにおけるシンクロの大御所的な役割を果たしてきました。

フィギュアスケートにおけるシンクロでは、フィギュアスケート靴がいわば包丁のようなもので、一歩間違えば自分はもとより一緒に滑っているスケーターたちを傷つけてしまいます。3針7針縫ったというのはよくある話です。そんな危険と隣り合わせでも、腕をつないで、信頼して、最高のパフォーマンスをしようとする選手たちの姿はとても素敵です。 それに、腕をつなぐというのは、日常ではなかなか無いことです。シンクロ・スケーターたちは、いつの間にか、メンバーの体調や気分をつないだ腕から感じ取るようになります。音楽にのって、みんなと一緒に1つのものを作り上げる感動を分かち合えるのは、とても気持ちよさそうですよね。

そんなシンクロナイズド・スケーティングについて、これからじゃんじゃん書いていきます! 皆さんも世界中のシンクロ・スケーターたちのファンになってみませんか?

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