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2012/12/06

小さい頃からアメリカに行きたいと思っていたわけではない。
高校2年生と3年生の間の春休みに、西海岸カルフォルニア州サンフランシスコ近くの
ヘイワードという大学に1ヶ月間英会話学校に短期留学に行ったことがきっかけ。

ずっと昔の事なのであまり細かいことは覚えていないけれど
ここで今でも忘れられない衝撃的だった出来事、
マック(マクドナルド)ストロベリーシェイク事件、に遭遇する。

当時は徐々にクレジットカードの利用が一般的になってきた頃で、
まだまだ、旅行にはトラベラーズチェック、という時代だった。

トラベラーズチェックは現金と同じ扱いなので
使えない所はほぼないぐらいに便利なものだけれど、そんなことは全然知らず、
しかも身分証明書としてパスポートを提示しなくてはならず少々めんどう。

だから少額の買い物でも、せっせと20ドルのチェックを使い現金化する。

お店に入ればまず聞くことは
Can I use the traveler’s checks?

ある日マクドナルドへ行った。
メニューを見て、よし、ストロベリーシェイクを頼もうと決める。
列に並んで私の番。あの時は、黒人のおばさん、と思ったけど
今思えば、多分若い黒人のお姉さんだったんだと思う。

いつもの通り、まずはトラベラーズチェックが使えるかを聞かねば。

Can I use the travelers checks?

お姉さんはハテナな顔つき。
なにしろ私の発音はカタカナ英語の棒読み状態である。

キャヌアイ ユーズ トラベラーズチェック?

もう一度繰り返す。

すると、お、オッケイ、という具合にお姉さんが笑い、ちょっと奥に行く

大丈夫らしい。使えるっぽい。

少し待つとお姉さんがカップを片手に戻ってきて、
『ストロベリーシェイク』をカウターに置く。
ここの会話は記憶が曖昧で、でもそれがストロベリーシェイクであることが私に伝わる。

おや?いつの間に注文したっけ? とは思うが、目的は達成されている。
後はお金を払うだけ。

キャヌアイ ユーズ トラベラーズチェック?
今度はチェックを見せつつ尋ねる。

そこでお姉さんも私も気がつく。
ああ、トラベラーズチェックね、ストロベリーシェイクじゃなくて!

その時のお姉さんの笑顔が素敵だった。
ああ、そういう事ね、って笑い。
特に私の発音を責め立てるわけでもなく、苛ついているわけでもなく。
きっと私も同じ顔をしてたのだと思う。

このエピソード、事あるごとにいろんな人に話しているけれど
つい最近気付かされたことがある。

あの時、私が注文しようと思ったのがストロベリーシェイクで良かったな、と。

別のものを頼もうとしていたら、それはそれはややこしいことになっていただろう。

訳もわからずストロベリーシェイクを押し付けられ、
アメリカという国はどうなんだ、と
寂しくマックを後にした可能性も多いにあったな、と。

2012/12/06 12:43 | things | No Comments