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2010/03/09

ライラの冒険 黄金の羅針盤
【THE GOLDEN COMPASS】2007年
日本で初めて転職したその翌年。

2001~2003年にロード・オブ・ザ・リング【THE LORD OF THE RINGS】の3部作が、
2005年(&2008年)にナルニア国物語【THE CHRONICLES OF NARNIA】が
映画化された流れの中、原作を知らず、同じようなファンタジー作品かな、と思って観た。

話はとても普通で、ある好奇心旺盛な少女ライラ【Lyra】が
冒険家の女性コールター夫人【Mis. Coulter】に連れられ、生まれ育った土地を旅発つ。
ある日、コールター夫人の屋敷で、親友ロジャー【Roger】がさらわれたことを知り、
更にその誘拐に夫人が関与していることが分かる。
ライラは屋敷から逃げ出し、ロジャー救出の旅へ出る。

真実を読み取るコンパス、アーマーベア・イオレク・バーニソン【Iorek Byrnison】との出会い
人の『魂』となる『ダイモン【dæmon】』、魔女セラフィナ・ペカーラ【Serafina Pekkala】。

正直、娯楽映画としてはこんなものかなという感じだったけど、
それぞれの要素が興味深く、原作を調べる。

すると、『His Dark Materials』というシリーズで、『黄金の羅針盤The Golden Compass』、
『神秘の短剣The Subtle Knife』、『琥珀の望遠鏡The Amber Spyglass』の3部作となっていた。

英語力のキープも兼ねて読んでいた『ハリーポッター6』を読み終え
ちょうど次の本を探していたので、早速英語版を取り寄せ読むことに。

これがまたおもしろかった。
特に、映画化された第1章の次作となる、第2章が『The Subtle Knife』が興味深い。
この物語の特徴となる、そして映画ではまだ描かれていない
『パラレルワールド』の不思議が書き綴られている。

こうなると、映画の見方も変わってくる。改めて見ると、なるほどと。
今まで気に止めなかった、原作を再現すべく努力されたCGのクオリティの高さにも気がつく。
経済不況の為、無期延期となってしまった2&3作目、なんとか映画化を実現して欲しくなる。

そんな1作目の映画『黄金の羅針盤』でアーマーベア・イオレクとライラが初めて出会うシーン。
アーマーベアにとって戦いがどんなに大事なことかをイオレクが語る。

+++

町の連中に酒を飲まされ仕方なく ここにいるんだ
眠るまで酒を飲まされ よろいを奪われたのさ
よろいがないと 戦争に行けない
俺は よろいグマなんだ

戦争は俺にとっては 海や空気みたいなものだ
よろいがないと 何もできない

I stay because the people of this town… gave me spirits…
and let me drink till I was asleep.
Then they took my amour away.
Ans without my amour, I cannnot go to war.
And I am an armoured bear.

War is the sea I swim in… the air I breathe.
Without my amour, I am nothing.

+++

戦争がなぜ海や空気みたいなものなのかを、もう少し詳しく原文は説明している。

戦争は俺にとっては 『海=the sea I swim in (泳いでいる海そのものであり)』や
『空気=the air I breathe (吸っているこの空気そのものである)』みたいなものだ
よろいがないと 『何もできない=I am nothing (何モノにもなり得ない)』

更にこの最後の2ラインの音の流れが美しい。
アーマーベア【armoured bear】がアーマーベアである所以の誇りとそれを無くした失望を感じ、
イオレクが言う戦争がイイコトが悪いコトかはさておき、素晴らしい演説である。
原作があるからこそのキャラクターの背景が、少ない言葉にもしっかりと浮かび上がってくる。

***

DVDには特典映像が入っていて、この映画の監督クリス・ワイツ【Chris Weitz】が、
あまりに物語が壮大なのと、CG撮影に不慣れだったのとで、
一度降板し、その後別監督も降板した為、再度任命された、というエピソードが入っていた。

ワイツはインタビューの中で謙虚にこう語る。
『アメリカン・パイやアバウト・ア・ボーイのようなコメディを手掛けた監督が
こんな大作を手掛けるなんて、、、(インタビュー続く)』

ええっっ、アバウト・ア・ボーイ【About a Boy】ですか! と驚く。
何故なら、映画が良くて、うっかり英語版を読んでいたから。
もちろん読み終えた原作は絶賛モノだった。

『アバウト・ア・ボーイ』も『ライラの冒険 黄金の羅針盤』も脚本まで手掛け監督を務めたワイツ、
彼が選んだ作品の原作は、注目すべき、なのでしょうか。
ちなみに昨年の『ニュームーン/トワイライト・サーガ』もベストセラー&ヒット作でワイツが監督。

2010/03/09 03:45 | movies | 1 Comment

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