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2009/02/11

メメント
【MEMENT】 2000年。
たまたま見たフリー誌の書評を見て気になり、DVDで借りた。

この作品の何が好きかって、“出来事”ごとに現実から過去に戻って主人公を追うその手法と、
最後の最後にやってくる結末が、意外性だけに頼るものではなく、その意味が人間として
考えさせられるモノであるところ。

主人公レナードLeonard(ガイ・ピアースGuy Pearce)のキャラクターが特別なワケでもなく、
前の年99年の大作マトリックス・トリニティ役で一躍脚を浴びた、ナタリーNatalie役の
キャリー=アン・モスCarrie-Anne Mossの演技が素晴らしいから、というワケでもない。

脚本はクリストファー・ノーランChristopher Nolan、監督も務める。
ノーランはバッドマンシリーズ2作を製作。昨年08年は『バッドマンビギンズ』の続編
『ダークナイト』を公開していて、この2作でもやっぱり監督と脚本を手がける。

主人公レナードは、数分前の出来事すら忘れてしまう記憶障害を持つ。
(前向性健忘(anterograde)amnesiaというらしい)
ストーリーはテンポが早く、彼の短い記憶ごとの“出来事”をチャプターとして細かく過去に戻るので、
話に追いつくには相当な集中力がいる。

例えばレナードがレストランのトイレから出てくるとナタリーが待っていて会話をする。
そして去るナタリー。
その後にトイレの出来事のシーンが来て、ナタリーに出会うシーンに合流する。
この作品を映画館で見て、全てを理解したヒトがいるならば、尊敬する。

レナードがナタリーの家に泊まった翌日、ナタリーが寝坊するシーンのちょっとした一言。

+++

Oh shit, I’m gonna be at somewhere else.

まずいわ、寝すぎたわ

(※英文は聞き取りでおこしている為正確ではない可能性があります。)
+++

寝坊したという結果だけを言うならば、“Oh, I’ve overslept!”でもいい。
けれど、セリフは直訳すると『やばい、私、今、他の場所にいるはずなのに』となる。
つまり、でかける予定であそこに着いてなきゃいけないのに今ここにいる=寝過ごしちゃったわ、
というワケで。

ただ、寝すぎた、と言うのではなく、自分が今いるべき所にいない、という表現が
いろんな世界が時間的に、物理的に共存することを気づかせる。
いくつもの選択肢があり、常に選び、別れ続けるのだなと思う。

少ない登場人物の中の1人、刑事ティディTeddy役のジョー・パントリアーノJoe Pantoliano、
誰かに似ているな、と気になっていたが、
昔NYで住んでいた西54丁目のアパートの管理人に、だった。
ちなみにパントリアーノはキャリー=アン・モスと同じくマトリックスのサイファーとして出演している。
役者って、本当に役ごとに印象が変わるものだ。

2009/02/11 11:26 | movies | 1 Comment

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