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2015/12/31

ホワイトカラー
【White Collar】2009-2014

シーズン全部を最後まで見続けられる海外TVドラマを見つけるのはなかなか難しい。
ロズウェル【Roswell】
ザ・ソプラノス【The Sopranos】
LOST
バーン・ノーティス【Burn Notice】

カイルXY【Kyle XY】やTOUCH/タッチのように、面白かったのに
制作側の都合でなんとなく尻切れトンボで終わってしまうものものある。

途中で飽きてしまう、もしくは、最終結末に興味がなくなってしまい、
ファイナルシーズンまで辿りつかないドラマも多い。

一話完結型の“その時の出来事・事件”
各登場人物の生活感あるサイドストーリー、
そして、ドラマの本題となる本流的なストーリー、
の3要素がうまく絡み合いシーズンを重ねていくと、ついつい見続けることになる。

ドラマに限らず、連載のコミックや小説も同じことと思う。

もちろん、人気シリーズであればあるほど終わり方、も大事。
個人の興味・趣味に合った、ということもあるけれど
ホワイトカラーは各回の話も大筋の展開もサイドストーリーも終わり方も良かった。

FBI捜査官ピーターに捕まった詐欺師ニールが、制限付きではあるけれど、
刑務所ではなく自由な生活を送ることと引き換えに数々の捜査に協力する。
利害関係だけで繋がっていたニールとピーターの間にいつしか信頼関係が育まれていく、
というそう難しくないテーマで、そのシンプルさが良かった。

最終シーズン終盤でのサイドストーリー的な、
ピーターと奥さんエリザベスとの会話から。

妊娠が分かり、1回目の検診を夫婦で受ける予定が
事件発生ですっぽかしてしまったピーターにエリザベスは宣告する。

言っとくけど
この子を1人で育てるなんてイヤよ

Let me make this clear.
I am not going to raise our child as a married single mother.

夫の仕事を十分理解しているエリザベスだけれど
それでも夫婦間で譲れない、越えないで欲しい境界線をはっきりと明言する。

ただ「1人で育てる」という状況が嫌だということを、
“our child”私たちの子供を
“married”結婚してるのに“single mother”シングルマザーで育てるなんて嫌よ、
と伝えている。

“married single mother”という表現、なかなかインパクトがある言葉だった。

11:49 | movies | No Comments
2015/10/31

オブリビオン
【Oblivion】
2013

注意:ネタバレあり

映画館で見て、また見ようと思っていた。
月に囚われた男 のテーマに似ていて、コラムも書いた。

テーマ曲も好きで、即座に手に入れるほど、記憶に残る映画のひとつ。

トムクルーズ演じるジャックが、自分が’クローン’であると気がつく。

ジュリアが言う。

You always loved this song.
あなたの好きな曲・・・

‘loved’
過去の話し、好きだった曲。

ジャックがつぶやく

I’m not him.
僕は複製だ

I know I’m not
“本物”じゃない

‘クローン’とも’本物’とも言っていない。

ジュリアが話しかけているその曲が好きな’ジャック’ではなく、
そして、自分と思っていたジャックは’彼’になる。

それでもジャックではない自分はジュリアを愛していた、
その記憶は何故かあり、そしてそれが真実と。

確かに彼は、ある分岐点までは’ジャック’であった。

記憶を正とするのか、物質的な存在を正とするのか。

本当にヒトのクローンが、自分のクローンが
そして自分がクローンだったとしたら、
その境目はどこにあり、それを共有し生きていけるのか、
と思ってしまう。

11:37 | movies | No Comments
2015/06/30

フェイク【Donnie Brasco】
1997年 社会人になりたての頃

JERRY MAGUIRE (ザ・エージェント)ERIN BROCKOVICH (エリン・ブロコビッチ)
人の名前がタイトルになっている映画は外国映画だなぁ、と思う。

邦画であれば『石川五右衛門』『佐々木小次郎』『卑弥呼』という具合で、
かなり歴史よりになり、少し近代的な印象とは異なる、という私見。

『Donnie Brasco』は実在するFBI捜査官がマフィアの潜伏捜査の時に使った名前。
つまり架空の人物。

その捜査官をジョニー・デップが演じる。
ジョニー・デップの映画で一番好きな映画は『スリーピー・ホロウ【Sleepy Hollow】
と思っていたけれど、この『Donnie Brasco』のコトをすっかり忘れていた。

パイレーツオブカリビアンのようなコミカルさもなければ、
チョコレート工場やアリスのような不可思議さが一切ない。
純シリアスな彼を見ていると、この人は演技がうまいんだ、と思う。

ストーリー半ば、ドニーがワシントンから来た捜査官を紹介されるシーン。
本名の『ジョー』と呼ばれ、答える。

“ドニー”と 今は“ドニー”だ
Donnie. Call me Donnie. I don’t want to get confused.

“今は”ドニーと呼んで欲しい理由が
“I don’t want to get confused”、つまり本名と偽名がごっちゃになるから。
それでうっかり素性がバレると困るから、ドニーと呼んでくれ、と。

“get confused”は『よく分からなくなってきた』時によく使われる。
だいたいその後には”got lost” 『すっかり分からなくなる』

ドニーという名前に慣れてくると共に、
潜伏捜査だったはずの生活が本当のマフィアになっていく。

仕事とは言え、その二重生活に耐えられるのか、という、そういう映画。

そして何よりも共演のレフティ役のアルパチーノが、やっぱりいい。

11:59 | movies | No Comments
2015/03/04

アニー【Annie】
1982年 小学生。

一番最初に見たのがいつでどこか覚えていないけれど、
長く好きな映画のひとつ。

つい先日、2014年版リメイクが公開され見に行ってきた。

原作の小説が良かった映画を観るのと同じように、
名作や思い入れのあるリメイク映画は、決して比べて見ないように、
とは思うけれど、ふと気がつくとやっぱり比べてしまう。

アニーが黒人の女の子の設定になり、Mr.ウォーバックスはスタックスと名前を変え、
やはり黒人の市長候補となる。見た目からガラリと変わり、歌の調子も違う。

ザ・ミュージカル、な曲から旋律のある“歌”に近いミュージカル映画。
動きはあるけれど、ずっと“ダンス”という感じでもない。

けれど、その歌が良かった。

定番の“Tomorrow”の他、
2014年版オリジナルとなるアニーのソロ、“Opportunity”や
若干ラップ調のスタックス役ジェイミー・フォックスと、
キャメロン・ディアス演じるMs.ハニガンとの3人で掛け合う“Who am I”とか
なかなか今っぽくて馴染む。

むしろそのアレンジがあるからこそ、いい映画になっているとも思う。

アニーと言えば、の代表曲“Tomorrow”は、
1982年版では、だいぶ後半Mr.ウォーバックスと一緒に訪れた
大統領邸のシーンで登場する。

不景気と失業に悩む若者たちに夢を与えてほしい、
と大統領に言われ、悲しい時にいつも歌う歌がある、でもいい歌よ、
と歌い出す。

2014年版では、逆にストーリー前半の早い段階で
いつか両親が迎えに来る、と信じる心をアニーが、歌う。

1982年版のアニーだって、画面には登場しないけれど、
こんな風に歌っていたに違いない。

The sun’ll come out tomorrow
So you gotta hang on til’ tomorrow, come what may!
Tomorrow, tomorrow, I love ya, tomorrow
You’re always a day away!

明日になれば太陽は昇る だから明日まで頑張ろう
何があっても 明日がある 大好きな明日
あなたを待つのは いつも 1日だけ

頑張ろう、というより“しがみつく”に近いhang on、
大好きな明日を“あなた”、ya (you)と呼び、
明日を、誰かを、待つ。

1982年版が、このhang onにその時代の象徴があるとしたら
2014年版では、同じ“Tomorrow”ではなく、その後に登場する曲、“Who am I”の中に、今の時代のテーマがあり、
そしてそれがリメイク版のひとつのチャレンジと思う。

キャメロン・ディアスが演じたこともあり、
前作以上に中心役となる意地悪な里親のMs. サリバンは、
人気歌手になり損ねた過去と堕落した生活を送る今の自分を考える。

Mr.ウォーバックスと同じく、貧しい過去から
お金儲けだけにひとり生きてきたスタックスは
本当は欲しいと思っていた、恐れから目を背けていた愛とは、を考える。

そしてアニーは、両親が迎えに来れば、全てがハッピー、と思っていたのは
本当の幸せだったのか、と考える。

バラード調のこの曲、3人のハーモニーが、なかなか聴かせてくれる。

But I’ve got today, I’ve got to make, The best I can of it.
でも今日がある まだ遅くない 生まれ変わろう
‘Cause yesterday is dead and gone, And me along with it.
昨日は去った もう過去のこと 今までの私も連れ去った

“But I’ve got today”
でも今日がある、貧困とはまた別の、精神的な渇望を感じる。

名作をリメイクすることは
単なる焼き直しではなく、その時代の背景を丁寧に織り込み直すコトでもある。

ただただリメイクと思って、ざっ、と見てしまったけれど
1982年版は1982Annieで
2014年版は2014Annieで、
それぞれ楽しみ、時代の変化をそのまま受けとめたい。

機会があれば、もう一度劇場で観たいものだ。

01:10 | movies | No Comments
2015/01/25

ここ数年、なぜだが映画館へ行くのがおっくう。

DVDではなくて映画館で映画を観ることは、ストレス解消のひとつとなっていて、
選ぶ映画もエンターテイメント満載の、仕事終わりにふらりとひとり立ち寄り、
どーん、ばーん、ばんざーい!的に見れるものが多いし、それを好む。

ならば、今やそれほど解消するストレスが少なくなった、と喜ぶべきかもしれない。

そんな訳で2014の映画館の映画タチも2013に引き続き印象が薄く、
年が明けてもぐずぐずしていたけれど、それでもやっぱり振り返るコトにする

ゼロ・グラビティ【Gravity】
90分と短い映画に、宇宙という未知の広い空間、その広さに対比するような
宇宙船という狭い空間に閉じこまれた、孤独と恐怖の長い闘い。
酸素が減り機材が使用できなくなり、と物理的な要素が削ぎ落とされるように
主人公ライアンの人生の悩み、わだかまり、邪念もそぎ落ち、
生きることへの欲望と希望へ、とシンプ化される。
過去をリリースするコトは多大なエネルギーがいるのだな、とコラムも書いた。

マイティ・ソー/ダークワールド【Thor: The Dark World】
マーベル原作、1作目が良くて見たけれど、まぁ2作目、という感想。
原作を知らず個人的な意見だが、ヒロイン役のナタリー・ポートマンが
それまでの主人公のソー(クリス・ヘムズワース)の人柄とうまくシンクロできず、
しっくりこなかった。同じキャストなら次を見るのを躊躇しそう。

エンダーのゲーム【Ender’s Game】
2014年のベスト1の映画。LIFE!とどちらが良かったか、と迷う。
ドラマが普遍的な人生の意味や今ある社会的な課題を反映するとしたら、
SFというのは近未来をすごくリサーチして作られ、
その未来に対しての期待と警告が色濃く盛り込まれていると思い、そこが好きなところ。
宇宙の敵に打ち勝つ為、シミュレーションで戦闘訓練を受ける地球人の少年少女。
ゲームと現実の戦いの境目をいつか超えてしまう、現代の課題とも言える。
そんな怖くも考える意義のある印象的な映画だった。

鑑定士と顔のない依頼人【La Migliore Offerta/The Best Offer】
この映画の結末に対してまわりで賛否両論があり、私はすごく好きだった。
堅物の美術鑑定士が、ある日顧客の若いミステリアスな女性にはまる。
身を滅ぼしていく様が、緩やかに、けれど彼の心は激動的で、と進行する。
モノに固執すること、お金の価値、自分の行動への納得、信じること、希望をもつこと
愛を知らないこと、一度知った愛するということを失うこと、許すこと恨むこと、
幸せか否かを決めることは客観的な他人の“ものさし”でしかない。
見る人の気持ちによってだいぶ解釈が異なってくる映画、と思う。

大統領の執事の涙【Lee Daniels’ The Butler】
昔見て良かった「マンデラの名もなき看守【Goodbye Bafana】」を
勝手にイメージして見たせいか、ストーリーにモノ足りなさを感じる。
執事役のフォレスト・ウティカーは割と好きな俳優なので、余計残念だった。

映画ドラえもん 新・のび太の大魔境
ドラえもんを初めて映画館で見る。子供の時に見た大魔境をそのままリメイクで、
長編シリーズすらもコミックでしか読んだことがなかったので、懐かしく、楽しめた。

LIFE!【The Secret Life of Walter Mitty】
「エンダーのゲーム」がSF部門ベスト1ならドラマ部門でのベスト1。
ちょっとブラックなコミカルさと誠実さを合わせ持つベン・ステラーの良さが出ていて、
映像も美しく、何よりもその映像に合う音楽の選曲が良かった。
フィルムからデジタルへ移行するフォトの世界は、
そのまま手作りから機械生産に移行する今を象徴しているようで、
そこに今、ヒトの気持ちをどう置いていくのか、と思わされる。
毎日頑張る私タチにも活力を与えるけれど、同時に経営するヒトタチに見てもらいたい。
当たり前のことだが、ヒトに与えるモノを生産している限り、
働くヒトもそのひとり、綺麗ごとだけれど、大事にするべき、と思う。

アメイジング・スパイダーマン2【The Amaging Spider-man 2】
トランスフォーマーシリーズと一緒で、とりあえず出たら見るシリーズ。
安定感のあるThe エンターテイメントな映像に、見た後の爽快さがいい。

アナと雪の女王【Frozen】
とにかく子供受けが良かったというこの映画、普通に好きでした。
吹き替え版と字幕版の両方を見たけれど、吹き替え版の精度はかなりのもの。
さすがディズニー。

オール・ユー・ニード・イズ・キル【Edge Of Tomorrow】
「オブリビオン」的なトム・クルーズの映画。
彼のSFモノは思考がクリストファー・ノーランと似てテーマが割とサイコなのだけれど
クルーズの俳優歴の長さか、その課題をそれほど難しくなくすごく一般的に噛み砕き、
楽しめ、ラストにちゃんとハリウッド的なハッピーエンドを持ってくる。
ほどよい緊張感もあって、見ていて楽しい。原作は日本人、桜坂洋(さくらざかひろし)。

トランスフォーマー/ロストエイジ【Transformer: Age of Extinction】
このシリーズは、とにかく出たら見る。オプティマスの声が良く、TVシリーズも演じる
ピーター・カレン【Peter Cullen】。調べると他にもアニメ多数に出てる年季ある声優。
毎回ながらトランスフォーマーたちがトランスフォームする映像の緻密さがすごい。
主人公がシャイア・ラブーフからマーク・ウォールバーグに、
テーマ曲がLINKIN PARKからImagine Dragonsに変わり、と。

インターステラー【Interstellar】
仕事で、行き詰まるほどではなかったけれど、考えてもしょうがないよね、
と思うタイミングに、息抜きに見る。
クリストファー・ノーランは大好きな監督で、前半の勢いに比べ、
全貌が見えてからの後半の流れがやや説明的で野暮な時も多々あるけれど、
ただのSFで終わらせない、話の細部まで埋め尽くす徹底さと、人情をあわせ持つ。
今回もパラドックスな、アインシュタイン的な物理に親子愛を交え、いい話だった。

妖怪ウォッチ
噂のこの映画、子供タチと見る。やっぱりほろりと。

グラント・ブタペスタ・ホテル【Grand Budapest Hotel】
旅先の飛行機の中で見る。大画面で見たかった!と思うほど各シーンが色鮮やか。
つながりがないような、あるようなシーンが積み重なり、童話を読むように話が進む。
イギリス/ドイツ製作映画、普段見るアメリカ映画にないシュールさに
ヨーロッパの文化を感じる。

映画館だけでなく、DVDでも映画は見ている。
2014年に初めて出会った映画タチから、いつかコラム書きたいと思ったものを。

縞模様のパジャマの少年【The Boy in Striped Pyajamas】
製作はイギリス・アメリカ。
ナチスとユダヤ人を題材とし、友情を深めた境遇が異なる少年達の悲劇的な末路を
容赦なく、けれど彼らの純粋な心揺さぶる友情物語として紡いでいく。
感動、というより切ない気持ちになる。
非情な過去とは、起こってしまったものとは変えられないから、伝えるしかないのだろう。
主人公の少年エイサ・バターフィールドが、「エンダーのゲーム」の主人公、
タイミングとは面白い。

ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日【Life of Pi】
映画で見ようと思っていて見逃した映画。
もっと子供向けと思っていたら、とんでもなく深い話だった。
印象深い結末に、どこまでが事実で、どこまでが物語なのか困惑する。
けれど少年だったパイが大人になって語る、その長い物語の意味の深さが素晴らしい。
「鑑定士と顔のない依頼人」のように意味の解釈を観客に任された、そういう話。

2015年、さて今年は何を見よう、と言うよりどう見ようか、と思う。
数年前から、「縞模様のパジャマの少年」のような作品を映画館で観たいと思っている。

けれど難しく考えさせる映画を見に、とは、なかなか足が運ばない。
それはふらりと見るには打撃が強すぎで、見終わった後に立ち上がれないかもしれないから。

ならばヒトと一緒に観ようと思う。

今年はまずは一緒に映画に行ってくれる人を探そう、かと。

2014/12/29

シックス・センス【The Six Sense】
1999年

多くの人も同じと思うが、この“シックス・センス”で
監督ナイト・シャマラン【M. Night Shyamalan】を知る。
映画館で見た覚えがないから、後でビデオで見たのだと思う。

続くアンブレイカブルやサインは、シックス・センスからの期待が大きかったせいか、
残念ながらピンと来なかったけれど、レディー・イン・ザ・ウォーカーは好きだった。

ブルース・ウィルス演じる精神科医のマルコム博士【Dr. Malcolm】と
名子役として名を上げたハーレイ・ジョエル・オスメント【Haley Joel Osment】
演じるコール【Cole】少年。

“幽霊が見える”という秘密を話せない少年と、過去の失敗から慎重に診察を進める博士が
ひとつひとつ丁寧に関係を進めていく。

その紡がれた出来事が、“衝撃的な結末”と繋がり、その脚本の才は素晴らしい。
そして、最後を知っていたとしても、再び見ると、
その積み重ねられるストーリーに再び引き込まれるのだから、驚いてしまう。

その“衝撃的な結末”はぜひ見て確かめてもらいたいので、別のシーンから。

ある日、コール少年は母親に幽霊が見えると秘密を打ち明ける。

少し考えさせて
Just let me think for a minute.

と戸惑う母親に、なんとか自分の話を信じてもらおうと、
お祖母ちゃん、つまりは母親の母、と話していることを打ち明ける。

お祖母ちゃんが・・・
Grandma says hi.

それでもなかなか受け入れられない母親。

そんなことはないわ
亡くなったのよ
Cole, that’s very wrong.
Grandma’s gone, you know that.

“Very wrong”、信じられないことは、おかしい、と位置づけるしかなく、
“You know that”、あなたも知っているでしょう、と物理的な現実を出す。

それでも頑張るコール。
母親がお祖母ちゃんのお墓の前で質問をした答えを知っていると伝える。

こうも言った
ママはお墓へ行って 質問をしたと
質問の答えはー “もちろんよ”
She said,
You came to the place where they buried her,
Asked her a question.
She said the answer is… every day.

どんな質問をしたの
What did you ask?

母親しか知らない質問。コールはお祖母ちゃんからは答えしかもらっていない。
ここで一方通行だった会話が往復になる。果たして質問の内容は。

“私を愛してくれた?”
Do… Do I make her proud?

make you proud、直訳すれば、“私はあなたが誇れるようなことができていましたか”。

だから、誇れる=愛する、になるのだろうけれど、makeしているのは自分、
ただ無条件に愛してくれたかと聞いているのではなく、
ちゃんと愛されるような行いをしてきたけれど、どうか、という、自分の努力がある。

淋しさだけで、愛していてくれた、と聞くのではない。
くじけそうになっても、自分が信じたことを続け、生きてきた。
それでもヒトはふとそれが正しいのかを考える。

だから母親に聞く、ちゃんとできていた娘だったかと。

このproudは親子の会話によく出てくるが
正直私自身はまだ日本語の『愛する』への訳につなげきれていない。

けれど、愛されることがただ与えられるものではなく、
生きることへの努力を誰が認めるのかといえば、愛でしかないのかな、
と、この会話を聞いて、そう思う。

逆も然り、親が子を愛することは、子を誇りに思うこと、と思い
親になったら誇りを持てる子を育てよう、とも思う。いつか。

03:23 | movies | No Comments
2014/11/30

タッチ
【Touch】2012-2013年

昔から数字が好きで、そのモチベーションをどう使えばいいか分からず、
大学受験の時には、漠然と、数学者になるのか?と思ってみたぐらい。

このドラマのキーパーソンとなる、言葉を話さない少年ジェイク、
世の中の歪みが数字で見えその数字を追うことで歪みを取り除く、というハナシ。

リドリー・スコット兄弟の“ナンバーズ”というドラマがあって
世の中のもの全てが数字で表すことができる、というハナシで割と好きだったけれど、
この“タッチ”の考え方、矛盾や歪みいくつも組み合わさり
同じ数字でつながっている、という、superstitious【迷信的】、な方が肌に合う。

なんでも数学的に説明できる、と思っているけれど
0と1の境、そこに説明できない大きなジャンプがあると、いつもその結論に達する。

そのジャンプはヒトにしかできなくて
人間に心がある、というのと同じように理屈じゃない、と思ってしまうから、
科学を表現する“数字”は好きだけれど、superstitiousは否定しない。

“Touch”のオープニングの映像と音楽は幾何学的で美しく、大気を感じる。
何話に一度か言葉を話さないジェイク少年の心の声がイントロで入り
それがオープニングに続くと、なんとも言えない、感動がある。

シーズン後半、いよいよストーリーもクライマックス、なオープニングの一節。

未来は知ることはできないし予測できない
だからこそ恐ろしい
でも未来を知る方が恐ろしいこともある

There are few things in the world more frightening..
than the future stretching out ahead of you, unknowable and unseen.
But sometimes the most frightening future is the one you do know.

未来を知る方 “が” 恐ろしい
the one you “do” know

強調として使われる “do”
知る“コト”が恐ろしいコト

何か本当にそう思う、と伝えたい時に、動詞にただdoを付けるだけで、
すごく響きがアテンションをひき相手にも伝わりやすいので、
私は割と好んで使っていたし、今でもよく使う。

このドラマ、いいテンポで続いていたけれど、キーファーサザーランド主演で
24ほどの視聴率を上げられなかったらしく、2シーズンで終わってしまったのが残念。

11:59 | movies | No Comments
2014/10/31

9<ナイン>〜9番目の奇妙な人形〜
【9】2009年

この11月にティム・バートン展があって、
あちらこちらにポスターが貼り出されている。

ナイト・メア・クリスマス【1993年】が大好きで、
実写ならスリーピーホロウ【1999年】が好きで、シザーハンズは後から見た。

正直ナイトメア以降のアニメーション作品に、
ピンと来るものはまだないけれど、ティムバートン、とくればとりあえず見る。

そんなある日、彼が気に入った短編映画を、監督じゃなくてプロデュースして
長編映画にした、という『9』を見にいくことにした。

最初から最後まで暗くささやくような映画で、
ナイトメアとは異なり、ティムバートン特有の、コミカルさがない。
確かに別の監督の作品だ。

けれど、藁人形のような主人公の緩んだ顔の輪郭とか、
意外にしなやかに動く体の線が、全体の暗さをやわらげる。

少しの山場と、少しの悲しみをたずさえながら、話はうねりうねりと進行する。

背中に“9”が描かれた“ナイン”、部屋からさ迷い出たところを
“2<ツー>”に拾われ、出なかった声まで治してもらう。

出会って間もなく、ツーは赤い目をした機械の野獣に連れ去られる。

その後、背にそれぞれの数字を持つ人形たちとの出会いがあるものの
1<ワン>がリーダーとなった一団は、ひたすら身を潜め、
“ビースト”と呼ぶ機械タチが眠りにつくのを待っている。

逃げ遅れた仲間すらも見捨てようとするワンに賛成できないナイン、
ある時、5<ファイブ>に、一緒にツーを助けに行こう、と説得する。

あそこにナンバー2がいる、行こう、というナインにファイブが答える。

ダメだ あそこへは行けない。
Oh no. We can’t, not there

それがルールだ
We have rules.

そんなファイブに更に問いかけるナイン。

1<ワン>が言うから?
Why do you listen to 1 ?

するとファイブが、ポロリと言う。

リーダーだからね
A group must have a leader.

TheではなくAが名詞に着くと、いわゆる一般論的な事を指す。

直訳すればグループにはリーダーが必要、
グループができればリーダーが必要。

その答えはつまり、リーダーが必要なだけでワンに賛成している訳ではない。
けれどグループで動き、生活をするならばリーダーが必要と思っている。

ファイブは自分がリーダーになるわけではないけれど、
特にワンに信頼を置いてリーダーとしている訳ではない。

本当にグループというものはリーダーが必要なのだろうか?
イエス、共同生活や、助け合って生きる為には、取りまとめは必ず必要。

そこでナインは再びファイブに問いかける。

間違っていたら?
But What if he’s wrong?

そう、リーダーは決めるだけではダメだ。
リーダーとリーダーを選んだ自分はコミュニケーションをとり続けるべきであり
自分とリーダーの間に大きな考えの違いがないかは
そのリーダーを選んだ自分が責任を持つべきこと。

それこそ、いい加減な選び方をすれば、自分以外の人々に
結果、迷惑をかけることになるのだな、という構造を
ちょっと真面目に考えてしまった。

ナインが主人公のこの映画ですが、ワンもリーダーとしてそれなりに考え奮闘。
そのせめぎ合いちょいちょいいろんな所に出てくる。
そこがまた人肌っぽくて、親しみが湧く。

11:51 | movies | No Comments
2014/08/31

フィフスエレメント
【The Fifth Element】1997年
ブルース・ウィルス【Bruce Willis】の映画。

大学を卒業し、1年就職浪人した後に、働き始めた頃。
映画館で見たのか、ビデオで見たのか、全く覚えていない。

SF映画が何度がその技術と演出で進化をしているとしたら、
個人的な意見だけれど、その節目の1個と思う。

1993年のジュラシック・パーク
1997年のタイタニック、フィフス・エレメント
1999年のマトリックス、スター・ウォーズエピソード1

最近では2007年のトランスフォーマーが、今のCG技術があるからこそ
映画化できたのだろうな、と思う。

すごく一般的でミーハーなラインナップだけれど、
CGの技術がストーリーを滑らかなものにしていて、
その技術がなければ、もしかしたら与える感動が半減していたかも、と勝手に思う。

ブルース・ウィルスと言えば、1988年の『ダイ・ハード【Die Hard】』で
一躍有名に。確かにフィフス・エレメントを見た時に、ダイ・ハード調?
と思ったけれど、何度か見ているとこちらの方がしっくりくる。

リュック・ベッソン【Luc Besson】の名前を覚えたのもこの映画。
レオンやニキータはこの後だったと思う。

B・ウィルス演じるコービン【Korben】が、
フィフス・エレメントが人間化したリールー【Leeloo】に会う場面が
すごく可愛らしく、彼の本来の人柄ってこんなのかも、と思わせる。

地球を絶対悪から救うとされる“フィフス・エレメント”

敵に追われ追撃され、残った右腕の細胞から人間の女性に再生されるものの
訳も分からず施設を抜け出し、警察に追われる。
その女性リールーを、一度は引き渡しそうになるコービン

Sorry, Looks like this is your ride.
悪いな、乗り換えてくれ

あれ(警察)が君が乗るべき車のようだ、とは言うものの、結局、リールーの
Please Help
の言葉にほだされて、
そして最後には警察の強引な追跡に、最初の理由がなんだったかもそっちのけに、
警察に喧嘩を売る感じは、ダイ・ハードのB・ウィルス。

好戦的でちょっとひねた感じのコミカルなセリフも
常にいつの間にかジョークにつながるアメリカ英語っぽい。

Don’t wanna to play it soft?
Wanna play hard?
Let’s play hard
そうかトコトン やる気だな?
おあいにく

おあいにく、の部分はさておき、
ソフトにいく気はないんだな?それならハードに行くか?
OK、ハードにいこうじゃないか=トコトン
を独り言で終わらせ、突っ走る。

ちょっと使ってみたい言い回しです。

コスチュームデザインがゴルチェだったり
初めて知ったロック・オペラが新しく印象的な反面、
コミカルな悪役ゲーリー・オールドマンや
クリス・タッカーの絶妙なゲイ風DJとのバランスが
リュック・ベッソンの綺麗だけじゃない、妙なバランスを感じて面白い。

10:12 | movies | No Comments
2014/07/31

ミミック
【Mimic】1997年

基本的にホラーは見ない。
楽しいことや悲しいことを擬似体験をして、人生の肥やしとしたとしても
恐怖は一体何になるのだろうか、と。

あと、ただただグロテスクな事も多く、それが苦手、というのもある。

そもそもこの映画はビデオ屋で間違えて手にとったことから始まる。

本来見ようと思っていたのはアウトブレイク
パッケージが似ていた、のだと記憶している。
ちょっと宇宙っぽい空間に伝染病を調べてるような雰囲気と色合いで。

ところが始まってみたら、思うようなシーンがなかなか出てこない。

アウトブレイクの細かいところだって忘れていて、
確か面白かったな、ぐらいの気持ちで借りたので
そのうち知ったシーンが出てきて思い出すんじゃないかと悠長に見続ける。

人間ぐらいの大きさに進化した昆虫が出てきて、人をバッサバッサと襲い始め
おや、これは違うぞ、と思った時にはすでにどう終わるか気になりやめられず
その後はひたすら枕を抱え、ひぃー、と思いながら見終えた。

スプーンで足音を真似る少年が出てくる理由が不明だったり、
主人公の女友達が奇抜さを出しながら後半なんの意味を持たないところや
他にも荒削りさ満載でしたが、そこが逆に潔く、意外に話は面白い。

伝染病の運び屋となるゴキブリを駆除するために
カマキリとアリを合わせ遺伝子操作した昆虫を天敵としてばらまくことに。

新種の昆虫“ユダ”は、“design to be died”、“死ぬように設計されている”、
つまり、繁殖機能を持たず120〜180日で死滅するよう作られている。

その3年後、昆虫ユダの発案者の博士スーザン【Susan】は
いるはずのないユダの幼虫を発見する。

友人ウォルターに意見を求めるスーザン。

進化し、生き残ったのだろう、と言うウォルター。
Evolution has a way of keeping things alive.
(英語表現では“進化”は“種”を生き続けさせる方法を持つ、
つまり、進化とは生き残る術に対して生じるということである、と言う)

実験では死滅したと反論するスーザン。
But they all died in the lab.

けれど教授は更に畳み掛ける。

だが君はユダを世界に解き放った
世界は実験室より大きい
Yes, Susan. But you let them out… into the world.
The world is a much bigger lab.

英語のセリフでは、世界が実験室“より”大きいという日本訳とはちょっと異なり
世界はもっと大きい実験室、と言っている。

実験室と外の世界がともすれば別次元と感じさせる日本語訳、
世界はサイズの違うが“実験室”と言い切る原文。
実験室では起こらなかったことが外の世界で起こりえる、という点は同じものの
微妙な視点の違いを見る。

そして、もはや進化の過程においては、実験と実戦の線引きは難しい。
だからそれ=ユダの開発が善かったのか悪かったのか、というレベルは過ぎ
進化した“ソレ”に捕食されると言うのなら、戦うだけ。シンプル。

中途半端に、昆虫が人間っぽい“意思”を持たず、
“擬態”に徹底した進化した昆虫だったのもこの映画の良かったところと思う。

人間と同じ大きさに進化し、暗がりで顔のように見える殻を持つ。

グロさもやや控えめで、ややサスペンス風のホラーですが
この、ひっそりと“捕食者”が隣にいるんじゃないか感が怖い。

記憶に残っている、という点もあり、
私が一番怖い映画は?と聞かれて答える映画のひとつです。

11:03 | movies | No Comments

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