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2014/05/29

私事ですが。

今年は登山なぞを始めようと決めまして、
もともと山男だった主人の指示のもと
密かにトレーニングを積んだり山グッズを揃えたりと、
山ガールならぬ山オンナに進化中でおります。

そういえば、小さい子供のころにアスレチックが大好きで、
とくに池ポチャンやら高所やらのやや危険を伴う場所にワクワクする性質なのでした。
そんな忘れていた部分がムズムズ、
山もどうやらトレッキングもクライミングも好きかもしれないのです。
(体力ありあまる年齢でもないので限られた範囲ではあります)

そんな手先を石やら岩やらと仲良くしなくてはならないこの先、
私にとって大きな壁が一つ。
そう、ネイルです。

長い爪なんて山では当然ご法度。
危険すぎますし、装備やら準備の段階で折れてしまうこと確実です。
また手先指先を酷使する環境では、
自ずと節くれだった指になることも容易に想像できます。

以前なら爪に支障がある状況(ボーリングとか)は極力避けていた私。
しかし今回は山が勝っているようで、爪はギリギリまで短く、
負担の少ないジェルポリッシュにしています。

でも長年、爪を立て力を集中させる仕草から遠のいているので
なかなか握力を活かし切れない問題も発生中です。

山とネイル。
この関係をどう両立させるか、楽しみな課題なのです。
山ネイリスト誕生となるでしょうか。

2013/08/23

ネットの相談サイトで、こんな質問を見つけました。

「ネイルをしている人の手料理をうまく断るには?」

これは無視できないトピックです。
数年前のやり取りのようでしたが、興味深々に読んでみました。

なんでも、質問者は友人から手料理を振舞われる約束を控えているようで
それ自体は歓迎しているものの、どうしてもその友人がしているネイルが気になるとのこと。
もともと自爪ではない手でされた料理に抵抗があるとのことでした。

その応答は複数ありましたが、どれも「私もです!」といった内容で
正直驚きとともに考えさせられました。

以前から私は
「ネイルをしていたって家事炊事はこなせる!」と
声高に主張しています。

想像は出来ていたものの、実際このようにズバリと面と向かって否定されることはなかったわけです。
裸の王様のようでいやはやお恥ずかしい。

こういったことは価値観や観念のお話ですし、
単純明快にどちらが傍から見ていて好ましいかといえば、
料理に限っては特にこの意見に軍配があがると思います。
実際にそのネイルが剥げる剥げない(料理に混ざる混ざらない)という次元ではないシンプルなイメージの問題であるのです。

たとえ鼻息荒く、いつもの私の主張をしたとしても
それはそうかもしれないけれども、と言われてしまえばそれまでです。

拙いながらも料理が嫌いではない私は、訪問してくれる方々に時には当然のように手料理を振る舞います。
もしその中に、この質問者のような意見の方がいたとしたら…。

それは我慢をさせてお気遣いを強いたことになります。
私としてもそれは不本意です。本当に申し訳ない。

ではどうしたら良いのだろう、とパソコンの前で唸ってしまいました。

他人に不快な思いをさせないことも大切な美の要素だと、常々思っています。
しかしネイリストという職業柄もあるわけで。
このバランスをとるにはどうしたら良いか、ここ最近のモヤモヤトピックです。

2012/01/29

先日は、JunkStageの総会に出席してきました。
総会の後は新年会で、初めてお会いする方々にご挨拶させていただくべくこちらも参加させてもらいました。

さすが「一芸ライター集団」。
みなさん魅力的な方々であちこちのテーブルで盛り上がり、あっという間の楽しい時間でした。
私はというと…。
借りてきた猫状態でした。
お若いうえに様々な「一芸」のある方々。その溢れるエネルギーに圧倒されておりました。
興味深いお話を伺うだけに精一杯、普段いかにぬるま湯にどっぷり、だったか思い知らされまして…。
しかしながらとっても刺激的でした!

細やかなご配慮で素敵な時間を作ってくださったスタッフのみなさん。
もっともっと個々にお話をしたかったライターのみなさん。
お疲れ様でした。ありがとうございました。

さて、当日話しかけてくださった方で多かったのはやはりネイルに関してのご相談でした。

伸ばしたいのに亀裂が入って伸ばせない。
似合う形はどんな感じかしら?
爪以外のハンド部分はどんなお手入れをするべき?
フットについて興味ある。
メンズネイルって…?
などなど。
今後のコラムにて詳しく取り上げる予定のご質問もありますが、
簡単にそのお答えとアドバイスを今回はお話します。

まず、爪とハンドのお手入れ方法です。
今の季節は乾燥も激しいので、いつも以上にお手入れはこまめになさってください。
炊事などではゴム手袋をはめ、それ以外でも水に触れたらハンドクリームを塗るようにしましょう。
ケミカルの合成洗剤類は、肌だけでなく体内においても悪影響を与えます。出来るだけ直接皮膚に触れないようにするべきです。
また、肌に付いた水が蒸発する際に相当な水分・油分を奪われてしまいますので乾くすきを与えないつもりで直後のクリーム類塗布が理想です。
手の甲がいつもしっとりしている状態を、ご自身が通常であると慣れることが大切です。乾いた感じを自覚するアンテナをぜひ育ててください。

亀裂や二枚爪も乾燥が原因ならば、以上のお手入れで改善されます。
他に考えられるのは、爪先を使う動作をしていないかどうかです。
キーボードを打つ、本を棚から引っ張り出す、靴のかかとを引っ張り上げて履く…など。
案外意識もせずにしている動作に爪を使っているかもしれません。
かばって指の腹を使うようにすると、爪への負担が減少するので亀裂や二枚爪を防ぐことになります。
それから、爪切り。
以前の「イケナイ爪切り」でもお話したとおり、爪切りの使用も二枚爪の原因になります。出来るだけヤスリで整えてくださいね。

ただその方の持っている爪の質もありますので、残念ですが限界もあります。
色々と気遣ってもなお理想とする状態にならない場合は、ぜひネイルサロンにご相談ください。
ネイリストが一緒に最適な方法を考えアドバイスさせていただきます。

自分の爪に合う形ですが、これはなかなか高度なご質問でした。
(思わず豹変して声も高らかに熱く語りだすところでした)
その方の指全体と今現在のお爪の長さで決めることが多いです。
丸みのない形は長い爪向きで一番アートが映えるといわれています。
短い爪なら先端を鋭めの丸みにシェイプするとほっそり見えます。
最近の流行は、長さに関係なく丸みのあるタイプです。

フットについては「セルフネイル・フット編」にて詳しくその手順などをお話しましたのでまたぜひご参考になさってください。
サロンにおいてのフットサービスについては、コラムになりそうなお話もありますので今後取り上げる予定です。

男性が楽しむネイル「メンズネイル」については、近々テーマにしますのでお楽しみに!
男性の手元も見られる時代です。特にご職業柄ネイルのお手入れは必須という方も(少数ではありますが)いらっしゃいます。
男性諸君、必見ですよー(笑)。

2011/09/28

私には忘れられない、爪ヤスリがありました。

それは、とあるネイルメーカーさんからいただいた携帯用の折りたたみ式ステンレスのヤスリで、
ネイリストのたしなみとしていつもコスメポーチに入れて持ち歩いていました。

数年前、突如死の病に倒れた実父の看病で通院していた時のことです。

もうずいぶん衰弱してしまった父が、私がベッドのそばに来たのを見計らったようにつぶやきました。

「爪が伸びちゃったなぁ」

いつもいつも大声で話す父の小さな声。自分の爪を見つめるその姿を今でも思い出します。

「削ってあげるよ」と、いつものようにわざと素っ気なく応え、その携帯ヤスリで父の爪を時間をかけて削りました。

その後に入れ違いで来た妹に嬉しそうに「今日、お姉ちゃんに爪を切ってもらった」って話したそうです。
「パチン、パチンって」と付け足したのは、ネイリストとして聞き捨てならない気持ちでしたが(笑)。

あっという間に、父は亡くなりました。
骨になってしまって、その骨もお墓に入ってしまった父の一部が、確実にそのヤスリには残っていました。

私はもうそのヤスリを使わず、大事に辛い気持ちと共に持ち歩きました。
時々その表面を眺め、この世に残った父の存在をかみ締めました。
プライベートもネイリストとしても、今思えば一番辛く苦しい頃です。

一周忌がすんだ後、
母と妹と私の3人で旅行をし、宿泊先のホテルでそのヤスリが無いことに気づきました。
生前、父が菩提寺の総本山として行きたがっていた永平寺を訪ねた直後のことでした。

どこを探してもない。
コスメポーチの奥に収まっていたのに、出した覚えもないのに、ない。

心臓がキュッとなるほど、慌てました。

でも、たぶん。
父が私に踏ん切りをつけさせたのだと思い諦めました。

いつまでも父の死に囚われ、自分や生きる意味さえも見失いかけ、
ヤスリを出しては呆然としていた私を父は見ていたのでしょう。

済んでしまったことに拘ることをひどく嫌った父らしい叱咤の方法です、きっと。

父は、私がネイリストになったことを自慢していたという話を、お葬式で何度か聞かされました。

「俺は死んだけどお前は生きてるんだぞ」
そんな父の言葉が聞こえたようでした。

いつか、あの世なんてとこがあって、
私も天寿を全うしたとして。

お父さんに会えたら。

たくさん自慢話が出来るネイリストに私はなります。