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2019/06/03

みなさん、ごぶさたしています。

その後の近況をとりあえずお知らせします。

最後の投稿から実に4年半くらい経つのですね…

 

3年半前、オランダに置いてきた息子が自らわたしの元にやってきたので、

石垣島の限界集落にある、全校生徒20人にも満たない小さな小中学校に通わせ、

私自身も育児を楽しみました。

かわいいワンコもやってきました。(柴犬、メス、千代子)

いろいろなことがあり、

病院とは手を切れないような期間で、

今はもう乗り越えましたが、

ほんとうに中身の濃い、3年半でした。

あまりに大変だったので、これはもう繰り返したくないな(笑)

シングルマザーなのに、石垣島を拠点に海外を飛び回る仕事も多く、

もーほんとに大変だった(シッターのアレンジとかね)。

でも、これも乗り越えました。

 

息子は無事、高校に進学し、

私の実家に行ってしまいました。

現在はワンコの千代子と私のふたり暮らしです。

いまこれを書いているのは例の古民家アトリエですが、

千代子が寝ていて、その側で私は仕事していて、

仕事終わったら海に泳ぎにいこうかなんて、話してる(千代子とね)。

絵に描いたような幸せな暮らしをしています。

え? 犬が相手なんて、寂しくないかって?

寂しいもんですかー。犬は従順だし、決して裏切りませんから(笑)

 

現在は、日々コンピューターに向かい、

「嗅覚アートの教科書」を執筆しています。

こちらジャンクステージに寄稿した記事も、なかなかおもしろいのが多いので、

部分的に改訂して掲載しようかと考えてます。

 

それにしてもジャンクステージは、

おもしろい人間が集まっていますね。あらためて。

その後ゆうさんも、桃子さんも、メグさんも、

みーんな石垣島に遊びに来てくださいましたよ!

テレビつけたら音喜多くんが出てて、びっくりしたこともあります。

 

ジャンクステージのことを忘れてはいませんよー、

というわけで久々の投稿でした。

また投稿します。

 

2015/02/17

きょうはめずらしく、マラソンの話題です(笑)

とはいっても、嗅覚とマラソンは、まったく無関係というわけではないんですよ。

わたしは3年ほど前、喘息を良くするために、ジョギングを始めました。

地元(千葉・幕張)のサークルに参加し、毎週日曜の朝に1時間走ってました。

石垣に移った今でも、週2〜3回、砂浜を2kmほどジョギングしています。

1月末に、石垣島をあげての「石垣島マラソン」が開催されるとのことでしたので、幕張のメンバーに「石垣牛が食べれるよ!」と呼びかけたら、ひとりほんとうにやってきちゃいました! (笑)

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前祝い。ビール1杯で我慢したわたしたちは、エラい!

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わたしはすでにひどい腰痛をかかえてたので、完走は無理だろうなと思ってました。離脱者を拾うレスキューバスに乗ってドナドナ状態で戻ってくるはずでした。

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ところが! 地元幕張から来てくれた友人が伴走してくれたおかげで、か〜な〜り〜ゆるいペースで止まることなく、23km完走できました。3時間弱。

考えてみたら、小学生の頃、マラソン大会で優勝して、学校代表で長距離のレースにも出ていたんでした!(ほんとか?!) そのときにいろいろ練習した記憶をたどり、腰をかばうため、かなりピッチの大きいフォームで。

やはり仲間の力は大きい! 約2000kmの向こうから幕張の仲間も、呑みながら応援しててくれた。(笑)

リタイアしたらどこでも迎えに行くよと待機しててくれた島の仲間にも感謝!でも大人になってから10kmさえ出たことないまま、23km いきなりって無謀だったかな・・・。

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沿道の応援がとにかく楽しい石垣島マラソン。黒糖差し出してくれたオバア。オニギリ差し出してくれたネエネエ。三味線パフォーマンスしてくれたオジイ。太鼓で応戦してくれた子供たち。校庭の散水用のホースで、ランナーにミストをかけてくれた名蔵小のニイニイ!(笑)←これホント気持ちよかった〜、アイディア賞!

まさに、島を上げたお祭り。普段何気無く車で走ってる道ですが、いろんな発見とともに、景色を堪能しました。

この日はマラソンだけでなく、隣りの体育館広場では、石垣牛祭りも開催されていたのです。参加賞としてついてきたチケットで石垣牛のセルフBBQが楽しめるようにできてます。

体育館では伝統芸能などのパフォーマンスも。島外から来られる方には、ほんとに盛りだくさんな祭りです。

セルフBBQのコーナーも、とても立派。煙を出さずにホッコリと肉を焼いてくれる炭も、島で林業をやってる仲間が間伐材で焼いたもの。思わず周りのひとたちに自慢してしまいました(笑)。よく見ると、BBQコンロもドラム缶を二つに割って手づくりしたもの。すべてメイド・イン・石垣の、手作りなところに、密かに感動。

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こんなに美味しい焼き肉って、いまだかつてあったでしょうか。。。体が極度に欲していたのもあり、炭火の前でがっつきました。

芝生で、友達の友達なんかと日焼けしながらストレッチしながらビールでゴロゴロ… 気温23度。とにかく天気に恵まれました。

4000円の参加費で、こんなに楽しめるなんて、コスパ良すぎな気もします(笑)しかも速乾Tシャツつき! 石垣島、もっともっと好きになりました。ありがとう♡

そして夜は行きつけの島唄の居酒屋さん、「唄舞〜れ」で歌って踊って…ランナーズ・ハイなランナーばっかりで、見たことのない盛り上がり方。常連の私の踊る場所がないほど! わたし、ステージでバックダンサーやったことあるんよ! 踊らせてよ! って感じでした。。。

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・・・、あ、それで肝心の、マラソンと嗅覚がどういう関係なのかといいますとね、
・・・
・・・
走ったあとは爽やかに息が吸えるんです!
それだけかい! って?
すみません。。。笑
 来年はやっぱり、フル参加かな??! ?! ?! ←調子のりすぎ
2015/01/27

じぶんのアトリエを持つ夢が叶ってひとり祝杯をあげたその頃、

その夢をかいまみせてくれたひとは、くも膜下出血でひとり部屋に倒れていた・・・

そんな、ストーリーを以前、書きました。
(こちらの記事です)

札幌でオートクチュールのアトリエを構え、

ステージ衣裳やホステスさんの衣裳を40年以上に渡って作り続けて来た叔母。

70歳になったいまも、現役としてずっと服を作り続けていましたが、

ある日突然倒れたのでした。

 

その後の叔母は、手術を重ね、生死の境を彷徨ったりもしましたが、

無事に意識をあるていど取り戻し、

正月に見舞いに行ったときには、私の顔を見るなりニッコリしてくれました。

 

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「わたしね、石垣島に香りのアトリエを持ったんだよ。

名前、PEPEにしようかとおもって。」

そういうと、しわくちゃな顔で喜んでくれました。

 

 

その後、叔母は甲状腺癌も患っていることが発覚。

そのせいで、喉に食べ物が通らないとのこと。

彼女の意思もあり、自宅に戻り、自然に往く選択肢を家族で選びました。

あと1ヶ月ほどの命です。

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彼女の貴重な財産である、高価な布たち。

私も部分的に受け継ぎます。

香りと服飾はまったく別の領域ですが、

叔母直伝の洋裁は、ずっと続けている趣味。

ちょうど生地もステージ用のものが多いので、

ぜひ仲間たちのステージ衣裳作りで

生かしていきたいですね。

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2015/01/24

こんにちは!

前回の記事で、取材を受けたという話を書きましたが、今回はその後の展開についてです。

マガジンハウス系のwebマガジン、コロカルさんが、こんな素敵な写真入りの記事にまとめてくださいました!
http://colocal.jp/topics/think-japan/local-action/20150114_41355.html

石垣島での最近について。

春にいくつかヨーロッパでの展示が予定されており、その準備をしています。

当面は、世界の嗅覚アーティストが一堂に呼ばれるヨーロッパの展覧会が目白押しなので、

その大舞台において、いい新作を展示することが現在の最優先事項。

嗅覚アート界で活躍するのは私以外ほぼ全員西洋人だし、

私も今となっては日本(しかも辺境)に住んでしまっているので、圧倒的に不利なのですが、

それでも地球の裏側まで呼んでくださるのはほんとうに幸せなことで、

その期待におもいっきり応えたいと思ってます。

石垣島でももっとやりたいことはいっぱいあるんですけどね〜

石垣島にみなさんが来島したときに、楽しめるパッケージや、

リトリートツアーなどを用意しておきたいのですが・・・

体はひとつ。

石垣島はなんといっても、私にとっては薬のようなもの。

寒いところに行くとすぐに呼吸器官系を患ってしまうのですが、

戻って来ると、すぐに治ります。

「嗅覚リトリート・アイランド石垣島」、その一番目のお客さんは

他ならぬ私なのであります・・・

2014/09/30


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アトリエが始動して2週間ほど経った頃。ちょうど、「ロッテルダムの土の香水作り」という、ロッテルダム市から依頼を受けている作品制作に取り組んでいました。

その練習台として、石垣島の赤土を素材にして、蒸留していました。私のアトリエには、大家さんの孫2人が常に出入りしています ^^。ひとりは中学生、ひとりは小5。

中学生の方がオタフク風邪で学校を休んでいて、元気だけど暇だということなので、

「じゃあ、今日の蒸留はガスコンロではなく、薪でやってみようか!」

ということになりました。

石垣島の男の子達は、みんな焚き火が上手なのです。小学生でも普通にその辺の葉っぱやら薪やらを集めて来て、ライター1個で焚き火ができる。この子達を使わない手はない(笑)

じつは、火元がガスか薪かで、採れる香りが違うのです。インドでは今でも頑なに、牛の糞から作った燃料で蒸留している蒸留所が多い。オーナーは言っていました。「やはりガスとは違うよ」ほんとかどうか、比較は容易ではありません。しかし、料理の経験からいって、薪で焚いたご飯と電気ジャーで焚いたご飯に差があることは、誰もが舌で知っています。

私のところにはちょうど、プレゼントでもらった、空き缶で作られた手頃なストーブがありました。おそらくメイド・イン・インディアのフェアトレード商品。

中学生の彼は、目つきもカンもよく、あるていどの理科も理解できるので、蒸留の仕組みを説明しました。すると火加減の塩梅はてきとうにやってくれる。

「あ、火が弱い。じゃあ、太めの薪を入れましょうか。」
「うん、お願いね。」

そんな具合に、中1の彼と、1日中デートです!!!(笑) わたしの仕事って、シアワセそのものだなあ・・・。

小5の方はおっとりしていて、ただ可愛らしく、
「ねえねえ、ニオイのする花持って来たよ」
と、いろいろその辺から摘んできてくれました。
「わあ、これいい香りだね。明日、これで香水みたいなものを作ってみようか」
「うん!!!」
そし翌日は目を輝かせながら、
「こんにちはー!」
と急いで学校から帰って来ました。
可愛い。

わたしって男好きだなあ(笑)あ、いや、「男の子」か。

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2014/09/09

自分のアトリエを持つ夢が、ようやく叶いました。
でもそうしたら、その夢を持たせてくれた人が、病に倒れました。

今日は、そんなお話です。

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いろいろ紆余曲折がありつつも、借りることになりました。
以前ご紹介した、瓦屋根のアトリエです。
http://www.junkstage.com/maki/?p=831

荷物置き場も兼ねて、「とりあえず」の作業場所として、お借りしました。

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トイレがないのが難点で、隣りの友人宅のトイレをお借りしています。

でも実は、なかなか気にいっており、シアワセにお仕事しています。

今日は、宮古島のシンガー・ソングライター、下地勇さんの音を聞きながら。

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ちょうど1週間前から入居し、
じぶんでコツコツと清掃して、荷物を自宅から運んで・・・。
電動ドライバー片手に作業してたら、大家さんが
「あんた女なのにそんなことするなんて。せつないなあ。」
と手伝ってくれたりしました。
私、べつに、そういう作業も好きでやってるんですけどね・・・
だから男にモテないのか〜(笑)

先週の金曜日午後。2014年9月5日。

準備ができたので、あるクライアントからの依頼で作る香水のための下作業を始めました。
アトリエの始動です。
ひと作業終えてから、夕方にひとりで乾杯。

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おもえば、じぶんのアトリエを持つ事は、ずっとずっと夢でした。
これまで持ったことがなかったので。
多くの方は驚かれます(笑)
いままで「その時」がくるのをじっと待っていました。

2年前にもこんな記事を書いていたことを発見(笑)

http://www.junkstage.com/maki/?p=317
夢 〜匂いと嗅覚の学校〜

最近の記事:
http://www.junkstage.com/maki/?p=777
「香りのアトリエ構想」

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幼い頃は、札幌の叔母が持っていたオートクチュール・アトリエ「PEPE & 洋子」に遊びに行くのが楽しみで仕方なかった。
そこは、布の香りと、シャネルの香りに満ちていました。
ほんもののビロードや、シルクシフォンなどの高級布を、リカちゃん人形に巻いて遊んだり・・・。
わざわざシャネルの石鹸で手を洗うために、何回もトイレに行ったりして・・・。
その手触りと香りは、幼少の記憶、いわばわたしの原風景です。
「自分のルーツ」という記事を以前こちらにも書きました。
http://www.junkstage.com/maki/?p=61

このイメージがじぶんの中にあったからこそ、
「自分もアトリエを持ちたい」と思えたのだろうと思います。
叔母のことを思い出しながら、感謝しながら、
ビール片手にひとりで静かに、「40歳にしてようやくか」と祝いました。

 

その時間帯にちょうど彼女は、
くも膜下出血でひとり倒れていたそうです。

 

夜に発見され、4時間半に及ぶ手術の後、現在は集中治療室で昏睡状態だそうです。
70歳の彼女は、いまでも現役でクライアントの服を作っていました。
すすきのの歓楽街の女性たちが主なクライアントでしたので、
今ではその方達の引退もすすみ、
彼女もマイペースにオーダーをとりつつ、
洋裁教室を開いて、洋裁を教えていました。

彼女がふたたびアトリエに復帰できることを祈っています。
でも後遺症が残る可能性もある。

自分のアトリエを持つ夢が、ようやく叶いました。
そうしたら、彼女が倒れた。
何か意味があるのでしょうか・・・。

私は、彼女に感謝しつつ、
彼女の分もじぶんの仕事に励もうと思います。

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2014.09.09. オモト山の麓のアトリエにて
2014/08/18

石垣島に通うようになり、やがて住むようになり、アトリエ拠点を構えようとする段階になり・・・

私がここで展開していきたいことの敷石として、私が惹かれる石垣島の魅力をぞんぶんにお伝えすべく、ブログを始めました。

いくつかの記事をピックアップしましょう。

■島の薫り

サガリバナ
http://f-ishigaki.blogspot.jp/2014/08/blog-post.html

マーニー
http://f-ishigaki.blogspot.jp/2014/08/arenga-engleri.html

島にんじん
http://f-ishigaki.blogspot.jp/2014/08/local-carrot.html

パパイヤの花
http://f-ishigaki.blogspot.jp/2014/08/blog-post_59.html

■おすすめの宿、カフェ

パワスポ的な宿
http://f-ishigaki.blogspot.jp/2014/08/power-spot-accomodation.html

Lauraさんの台所
http://f-ishigaki.blogspot.jp/2014/08/cafe-laura.html

できるかぎりお洒落に、詩的に! をモットーにしています ^^

近々、「香りのリトリート・ツアー」も、数名様限定で開催したいと思っております。お楽しみに。
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2014/07/21

夏休みに入りましたね。みなさんいかがお過ごしでしょうか。

今日はみなさんに嬉しいご報告があります。

ずっとアトリエ物件を探していたのですが、ご縁がありまして、ある伝統的な瓦屋根の家を、とりあえず、お借りすることになりました。

現状は、とても人が入居できるような状態ではないのですが、掃除すれば、アトリエの荷物を置いたり広げたりスペースにはなるかしら・・・、と。5月末にオランダから届いて以来、自宅が荷物でごったがえしていたので。

使えるようになるまで手を入れるのはか〜な〜り〜大変! でも、コツコツと、お金をかけずに、じぶんで手を入れていくのも、またそれはそれで楽しみ。

そして、ここなら、お金はないけど、私から何か学びたいという志を持った人たちを泊めてあげることができるかもしれない。(興味ある方はご連絡ください ^^!)

そういうインターンの当てが今あるわけではないのですが、これまで世界中から問い合わせがあったのに、断らざるを得なかった悔しさ・・・それが原動力となっています。

とにかくそんな自分に忠実に生き、使命を全うしたい。

ここを、世界中から香りや匂い好きの人たちが集まる「場」にしたいですね! 香りのリトリート、そして嗅覚についての学びの場を作りたい。ゆくゆくは石垣島の「香りの島」としての魅力を引き出し、産業を作り、雇用を生み、この島の役に立てたらいいな、と。

そういう初心を、日常のコトに追われて忘れかけていたのですが、今回とりあえずのアトリエを借りたことで、よいリセットになりました。

じつは4月に、「あなたに投資してもいいわ」というシンガポールの投資家が現れたのですが、夢のような話であるため、期待はほどほどにしていました。穏やかにコンタクトを保ちつつ。

いったん腹をくくってみると、良い運というか、ツキは向こうからやってくるもので・・・いよいよ、8月に来島するとのこと。本格的に、土地探しの始まりです。

では「とりあえず」の瓦屋根の家をご案内しましょう。

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入って左手には、いまとっても甘い香りを漂わせる白い木が生えており、右手には石垣島の香り高い香辛料、ピパーチが自生しています。まるで香りのアトリエのために前の人が植えていてくれたかのよう・・・

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ここに昨年秋まで入っていた入居者は偶然にも、仲の良い友人です。

土間があります。冬なら囲炉裏として使えるらしいです。

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裏の納屋には釜がありました。あれー、もしかしたら、これで、薪で蒸留とかできちゃうよね??? ガスでやる蒸留より、薪とか炭の方がずっと香りがいいのよね・・・。ひょっとして、私のために作ってくれていたとか・・・? 笑

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贅沢はいいません。屋根はあるし、床はある。(畳とか入れないといけないけどね。)これ以上何を望む? コツコツと手を入れつつ、ゆっくり焦らず、素敵な場を作りましょう。一見大変そうに見えますが、だいじなのは、夢を持って、夢に向かって進んでいくこと・・・この物件はかなり不完全ですが、最初からパーフェクトが良いかというと、そうでもない。足りないからこそ、やりがいがある。一時的に借りている物件ではありますが、だいじにこの夢を育てていきたいと思ってます。
2014/04/03

インドのニューデリーから電車で半日ほど行ったところに、カンナウジという村があります。インドの伝統的な香油づくりが行われているところです。

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そこに来週行って来ます。

昨年の11月でしたか、インドのある女性からメールが来ました。

「私の祖父は、カンナウジの香油工房のパフューマーでした。昨今の近代化により、インドの伝統である香油づくりが消えつつあります。ぜひ一緒にプロジェクトをできないでしょうか?」

こんなふうに突然メールが舞い込む。世界のどこの誰ともわからない人から。そこから始まるプロジェクトが私の場合は大半を占めます。

私は興味を持ち、助成金を探しました。まずは訪れて、その香油作りを学び、私なりにそれを引き継ぐ形でなにか貢献的なプロジェクトができるかどうかの判断をしたいと思いました。

ヨーロッパの助成金文化も衰退し、果たしてこんな調査目的のプロジェクトにお金を取れるかどうか、確信はまったくありませんでした。でも、いつもながら運の良い私です。タイミング良く目的に適した助成金が見つかり、12月にはGOサインをもらうことになりました。

そこから彼女と一緒に旅の計画をして、いよいよ来週となってきたわけです。夢のような話です。

ずいぶん昔になりますが、2008年でしたか、ポーラ美術振興財団からありがたく助成をいただき、南フランスの香水の街・グラースの調香師養成コースに通ったことがあります。

グラースといえば、香水づくりの世界的なメッカともいえます。中世に鞣し(なめし)革産業が発達した街ですが、革の臭みを消すために、身近に生えていたローズやジャスミンなどから香りを抽出したのがその始まり。

グラースに発達した香水産業は、近代化とともに、労働力の安いエジプトに輸出されてしまいました。しかしグラースは「香水の街」というイメージで売り出し、現在は観光産業で街が成り立っています。

グラースのもたらした「香水」は、近代香水でした。空港の免税店などで見られる香水がこの範疇です。いわゆるアルコール・ベースであり、天然香料と合成香料がバランス良く使われています。

しかし近代香水は、ファッション産業に取り込まれてしまいました。いわゆるシャネルやジヴァンシーなどのブランドがそのイメージ作りの一環として、調香師や香水産業を囲い込んだのです。これも一種のパトロネージと見る事もできますが、香りがファッション・アイコンに乗っ取られてしまった。つまり「俺はやっぱりジヴァンシーの香水だぜ」みたいな、香りから選ぶのではなく、ブランド・イメージから選ぶ、といった現象が起きてしまったのです。

日本で「香水」といえば、この「ファッション香水」ですよね。フランスにルーツを持つ、アルコール・ベースの香水です。

しかしですね。フランスに行ってわかったことなのですが、そもそもシャネルの香水などは、あちらのカラッとした気候と空気感に合わせて作られているのです。日本でつけてるのと、あちらでつけてるのとでは、香りの立ち方がまったく違います。

そもそも高温多湿な日本には、アルコール・ベースの香水は合いません。つけてもすぐに消えてしまうからです。インドでは、アッターという、オイル・ベースのものが愛用されています。いわゆる「香油」。オイルの蒸発速度はアルコールより遅いので、日本にもこの方が合ってると思うのですがいかがでしょうか。

視野を広く持つと、世界各地の香りの嗜み方があります。それらは近代香水に侵略されつつありますが、その伝統がまだかろうじて生き残っているところもあります。日本のお香文化のように。

調べると、インドでは「土」を蒸留して香水を作っているとか・・・今回は特にその技法を学びたいと思ってます。土は、その土地その土地で違う香りがします。土を原材料にしてその土地の香油を作ったら、おもしろいんじゃないかなあ・・・と。

Mitti Attar

試しに先週、石垣島で土を蒸留してみました。まず、サザエみたいな潮の香り。そして黴臭い奥にはうま味というか、野菜の土臭さが見え隠れします。そう、ジャガイモみたいな香り! ちょっとクサすぎて、これのどこをどうしたら日常的に使える「香油」になるのでしょうか。そのマジックをインドから学んできます。

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そんな今日この頃です。帰って来たらまたご報告しますね。

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2014/03/26

前回のコラムにて、石垣島にアトリエを作りたいということを書いたら、かつてない数の「いいね!」をいただいて、興奮してるmakiです! (笑)

調子に乗っちゃいましょう〜。ここ石垣島で実現したいこと、イメージしてることをとりあえずざっくり、みなさんにもシェアします。もちろんまだ実現してませんし、現実的ではないところもあり、夢を語るのは恥ずかしいという感じもないではないです。でも夢って、いくら妄想しても、語ってもタダですしね(笑)

その名も「香りのアトリエ」構想です。

1: まず、作品制作のためのアトリエを作る。オランダから日本に戻って来て以来約3年、その間は自分の制作場所を持たず、できることをやってきました。ですが、そろそろ限界・・・! じぶんのアトリエを持ちたい!

2: そこには嗅覚アートを本格的に学びたいという(国内外からの)美大学生やインターンが気軽にやってきます。そんな要望は以前から世界各地から来ており、いままで応えられないのを残念に思ってました。インターンの子達が、私の作品制作やワークショップなんかを手伝いつつ、育ってくれたら嬉しいな!

3: そしてそこにはガーデンがあります。素材レベルで匂い香りについて興味を持ってもらえるように、香る植物がたくさんあります。ちょっとした観光農園みたいな感じかな? ミント、ヨモギなどから、ジャスミン、ゲットウまで。石垣島にはそれこそ香る植物がたくさんその辺に自生してますしね。

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4: そしてアトリエでは、ときどきワークショップが開催されます。畑から実際にミントを摘んで、蒸留して、精油を抽出することができます。アロマテラピーによく使われる精油が、いったいどういうふうにしてできるのか、その過程を体験することができるのです。

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5: そして、やることのない雨の日などには(石垣島の問題)、手軽に香水作り体験などができます。本格的なオー・デ・コロンから、石垣島系のフレグランスまで。そんなことを通して香りや嗅覚の再発見ができます。

6: そして、そこにはミニ・ギャラリーがあって、「石垣島の香り」シリーズなど、様々な香りが嗅げます。もちろんこれは私の手で素材から抽出したもの。ゲットウ、さんぴん(ジャスミン)、ユリ、サガリバナなどの植物の香りから、スーパーのとうふの香りなど、生活に根ざした匂いまで。雨の日でも楽しめる場所です。

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7: ティータイムには畑のハーブで作ったハーブティーがいただけて、ランチでは畑の野菜と、香り豊かなパスタがいただけて・・・。暇な時間には「香りのマップ」を手に近所を散歩できて・・・。そんなふうに1日ゆっくりできる「香りのリトリート」。単なる癒しではなく、発見と学びによる歓びをともなう癒しです。

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8: アトリエのオリジナルなコスメティックスやフレグランス・シリーズも作りたいです。ロクシタンの石垣バージョンです。観光客の人たちが、それを買って帰って、香りを嗅ぐ度にいつでも石垣島を思い出せるような・・・。

 

このように、夢は「アーティストのアトリエ」の範疇を超えています。まさに街全体が香りのテーマパークである、南フランスの香水の街・グラースを縮小したようなものが、イメージにあります。嗅覚教育と癒しを提供する、香りのテーマパークであり、博物館であり。

自分だけのアトリエを持つのであれば、小さなスペースがあればよい話ですし、極端にいえば実家のある千葉でもよかったんです。でも、こんな構想(いや、妄想)をしているうちに、石垣島以外にポテンシャルのある場所はない・・・という考えに行き着きました。

もしかしたらきちんとしたビジネス構想を描いて融資を集めることも必要かもしれませんが、僅かな自前資金でも実現可能なものはあります。実際、断片断片が実現しています。私の大家さんが、畑を自由に使っていいよと言ってくださいました。

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運良く、畑の上手な友人がきちんと耕してくれ、愛情こめて作物を育ててくれています。(私はほとんど何もやってません。。。笑)またおもしろいことに、ちょうどタイミング良く、テレビの取材が私のマンションに来て、この畑が全国放映されたんです(笑)こんなふうに展開していくひとつひとつがおもしろいですね。

(番組はこちら「幸せ!ボンビーガール」。私も幸せなボンビーガールですよ 笑)

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この畑には、にんじん・大根などの野菜の他、香る植物もたくさんあります。ハーブからトマト、セロリまで。ヨモギやニラは雑草として自生しており、取っても取っても出て来ます(笑)この前、山に登ったときにはジャスミン(さんぴん)を見つけたので、挿木中です。

そしてまた運の良いことに、大家さんがアトリエの土地を提供しようかと言ってくれています。マンションの裏の森の中です。ヤシが野性的に生えている場所。土地を切り開き、プレハブを建てて・・・と、ちょっと大変ではありますが、ゆっくりゆっくり目標に向かって進んでいる、そのことがとても楽しいです。

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いわゆる島の外からきた移住者(ないちゃー)は、島の住人(うちなー)に受け容れてもらうには時間がかかるとよく聞きます。私はその点、人に恵まれました。周りの人にはほんとうに感謝の気持ちでいっぱいです。

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