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2014/10/29

人の匂いって不思議なものです。同じ匂いであったとしても、その人への心象から、「いい匂い」「嫌な匂い」ときれいに判断が分かれてしまうのですから・・・。

たとえば私にとって最上の癒しの匂いは、息子の頭皮の匂い(笑)2〜3日シャンプーしてないくらいの、ちょっと臭くなってきた頃が最高!(笑)

でも、他の人がそれを嗅いだら、「そろそろシャンプーしたら?」となるでしょう・・・。当たり前ですが・・・。

息子も、私の服の匂いを嗅ぐと癒されるようです。思春期さしかかりの男の子なので、超機嫌の良いときに限ります・・・。

私って変態ですかね?(笑) でも、母と子の間には、こういう関係がありえるということは、多くのお母さんに納得していただけるのではないでしょうか。

最近わたしは、道歩くときにふと匂う体臭から、その「型」みたいなものがわかるようになってきました。いわば「臭型」。

・タバコを吸う人には、ある共通の匂いの「型」が見られます。
・肥満気味の方にも、共通の匂いの「型」があります。
・薬を服用中の方にも、「型」があります。
・西洋人一般的に共通する独特の「型」があります。(日本人に関しては、わかりません・・・。じぶんも日本人なので)

彼氏・彼女、あるいは奥さん・旦那さんの匂いが好きというなら、とても良い事です。それだけで仕合わせなことです。とことん味わってください。

私が周りからいろいろ聞き回ったり、じぶんを観察した経験から言えば、最初のラブラブな状態の時は、別に匂いなんて関係なく一緒にいられます。あまり気にも留めません。

ところが一旦ラブラブ状態から抜けたり、出産して関係性が変わったりしたとき、そしてお互いが中年にさしかかった頃に、相手の匂いが気になり始めることがある。それが負のスパイラルに入り込めば、一緒にいられなくなる危険性もあります。たとえばちょっとした洗濯物の匂いにイラっとしたのがきっかけで、次々と「悪臭」のモトをわざわざ発見してイライラするようになります。

相手への思いや関係性が変わっても、「この人の匂い好き」という匂いの型はあると思います。きっと。私はまだそれを確信するまでの経験をしたことがありませんが、きっとあるのではないかと思っています。

ラブラブ状態の時から冷静に、人を匂いで選ぶのが正しいのでしょうね。でも人間そうはいかない。感情とか心というものがありますから。それが悲劇の始まり。後から対処する方法があればいいのですが・・・。

ひとつは香水などでマスキングする方法が考えられますが、禅の瞑想のように「刺激に過剰反応しないような思考回路を作る」方法もあります。こちらは高度。わたしも実践・実験中。

蒸し暑い日本では、自分の体臭は最低限のことをしてメンテナンスしましょう。周囲へのエチケットです。以下の習慣がオススメです。とくに30代以降の方。

*肉食やこってりした油ものは避ける
*ネギ、ニンニク類は控えめに
*腹7分目をこころがけ、腸の調子を保つ
*水をたくさん飲む
*運動して新陳代謝を良くする
*シャワーではなく、お風呂に入る
*肥満気味にならないように注意する(体表面の油脂分が酸化しやすい)
*薬をなるべく飲まないようにする

2014/10/10

呑みの席では、私がいるとよく「匂いカミングアウト」をしてくる方がいらっしゃいます。きっとみなさん、匂いや嗅覚体験について、お話ししたくてしょうがないのでしょうね! 現代社会のマナーでは、そういう話題はいちおうタブーですしね・・・。

私自身にされる質問も、ある一定の型があるのに気づきました。やはり個人的な嗅覚体験をみなさん聞きたがっているようです。よくされる質問をいくつかご紹介します。

■小さい頃から匂いに敏感なんですか?

思えば小学生の頃から、ポプリの調合を趣味としていました。それをずっと続けていたわけではないのですが、こういう仕事をするようになってから原宿の「生活の木」に通うようになり、思い出したのです。そういえば小学生のころも、通っていたなあ、と。

なので、ずっと匂いには敏感だったんでしょうね。きっと、生活のあらゆることを嗅覚で決めていたところがあるのではないでしょうか。大学生のころはとにかく旅好きで、バックパックひとつでアジアのいろんなところを回りましたが、泊まる部屋も決して予約せず、必ず見てから決めるようにしていました。

嗅覚がじぶんの生活をここまで決定づけているとは、最近まであまり意識していませんでした。きっと彼氏選びなどでも、嗅覚が大きな決定要因だったのではないかな(笑)。

特に人間関係において、なんとなく好きとか嫌いとか、そういう言葉で説明できない部分って、嗅覚が関係していると思うんです。それを「この人は将来性があるから」「優しい人だから」みたいに、後づけで納得させている、みたいな。

私の人間関係や、生活の細部まで、じつは行動を決定する要因は、嗅覚である— 最近はそう確信するようになりました。

多くの人にもそんな心当たりがあるのではないかと思います。実際、「鼻持ちならない」とか、「胡散臭い」「きな臭い」という言葉からうかがえるように、第六感的に何かを判断するときに、嗅覚が働いているような気がするのです。

■鼻が効き過ぎて、大変ではないですか?

それはありますね(笑)上記のように、じぶんがじぶんの嗅覚に振り回されている部分はあります。嗅覚に正直に行動すると、論理的に説明できないことが多い。だから自分でも「なんで?」って思うようなことをしてしまう。自分という人間がわからなくなってくる。

いまはただ、仏教の修行のように、それを静かに観察して、じぶんの今後の仕事に役立てたいと思っています。

そして、同じように嗅覚に振り回されてどうしょうもなく困っている人の助けになれればいいなと思います。たとえば家族の加齢臭に困っているとか。職場の異臭に困っているとか。挙げれば切りがないでしょう。わたし自身は嗅覚のアーティストですが、コンサルティング的なノウハウを持っていないわけではありません。簡単な方法で解決することも、じつは多いはず。

なので、いまはとにかく自分を観察してデータを蓄積しようと心に決め、日々24時間を過ごしています。

2014/01/14

今年初めての投稿です。今年もみなさんに「おもしろい!」と言っていただけるようなコラムを書き続けていきたい所存です。どうぞよろしくおつきあい下さいませ。

現在、今年予定しているプロジェクトのために、クレオパトラのことを調べております。

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絶世の美女といわれ、世界三大美女の一人に数えられるクレオパトラ。古代エジプト最後の女王です。その美貌を使ってシーザーやアントニウスなどの時の権力者を次々に誘惑したことで有名です。

けれども、古代エジプトの資料に出て来るクレオパトラの横顔などはひじょうに抽象的な子どものような絵で、どこが美女といえるのだろう・・・といった印象。

しかし資料からわかるもうひとつの側面は、美しい声の持ち主で、語学が堪能で、知性豊かな女性だったということ。図書館で有名なアレクサンドリア出身なので、説得力もあります。

身を捧げてでもエジプトの民を救いたいと覚悟したとき、身ひとつで時の権力者たちの懐に飛び込んでいった。その行動力からは、一般的にイメージされる「美女」というより、非常に勇気があり、理性的で、芯の強い女性であったと想像してしまうのは私だけでしょうか。

クレオパトラといえば、バラを敷き詰めたベッドルームにアントニウスを迎えた、などのエピソードが有名であるように、香りをこよなく愛した女性ともいわれています。むしろそのような知性や感性こそが、「美女」と讃えられる要因なのではないかと思うのです。

というのも、世界三大美女のもうひとり、楊貴妃にも似たようなエピソードがあるからです。つまり、美女って、香りを誘惑の道具として駆使する女性のこと・・・?!

うーん。否定はできないかもしれませんね。「美女」という言葉の裏には、有無を言わさぬ磁石のような魅力が仄めかされているわけで、それには姿かたちだけでは不十分なのかもしれません。匂いは、物質であり、鼻の奥に届きます。これほど強力な引力はありませんからね〜(笑)

クレオパトラの場合、「匂い」で鼻の奥に、「声」で耳の奥に魅力を届けてしまうわけですから、ダブルパンチですよね〜。そこに語学力、教養、知性が加われば、もし仮にクレオパトラの見た目が悪かったとしとも、「美女」といえてしまうのではないでしょうか・・・?

私自身は、「声」に関してはまったく自信がありませんね。声も小さいし・・・ 録音して再生したじぶんの声なんて、大嫌い (笑)  Junkstageのライター仲間でもある、シャンソン歌手・鈴木希彩さんのヴォイス・トレーニングなども受けて、じっくり向き合いたい課題です。

でも、「匂い」に関しては、みなさんに自信をもってアドバイスできます!

ひとつ言えることはですね、「香りに酔え」それに尽きます。じぶんがすっかり陶酔できるような香りを見つける努力を怠らず、しかもそれを身にまとっているじぶんにウットリしましょう!ということです。

香水売り場の方のアドバイスはほどほどに聞き、じぶんの感覚中心で香水を選ぶのも良いですね。香りはあくまで道具です。その匂いに身を委ね、どんな状況でも自分の中心にいるようにしましょう。そうすれば自ずと、立ち居振る舞いも自信に溢れ、洗練され、優雅になってきます。

あたかもクレオパトラになったかのように感じましょう・・・ 感じるのはタダですしね (笑)

2013/06/25

もし失うとしたら、どれがいちばん辛いでしょう。
視覚? 
聴覚? 
それとも嗅覚?

「嗅覚」とおっしゃる方は多いようです。確かに、この世界に匂いが存在しなかったら、どんなに淡白で味気ない世界でしょうね。

嗅覚が無くなると、味覚も無いと同然。わたしたちが「味」と思うものの80%以上は、鼻の裏側、すなわち嗅覚で感じているのです。噛むと香気成分が喉の上に昇り、鼻の奥に届き、それを「味」として知覚していることは、意外に知られていない事実。

嗅覚障害を持つ方の著作などを読むと、ほんとうに味気のない、生きる気力がどんどん失せていく人生となってしまうのだな、ということがわかります。

しかし、失って最も苦しいのは、もしかしたら触覚、とくに皮膚感覚なのではないでしょうか。触覚の主な器官である手、とくに指先には、無数の神経が通っています。触っている紙が1枚か2枚かを感じられるほどの繊細さ。この感度は、他の動物にあるのでしょうか? 

人間が二足歩行を始めたときから、嗅覚の重要性はどんどん下がってきました。昆虫や犬では、種の保存において絶対不可欠の感覚器官なのですけどね。

人間の種の保存において必要な性行為、いわゆるセックスは、おもに触覚で行います。そのため、やはり「いちばん大事な感覚器官なのではないか」と思った所以です。これが無くなったら、ひょっとしたら誰もが気が狂ってしまうのではないでしょうか。

触覚を介する「人の温もり」や「ふれあい」がいかに重要かは、あまり普段意識することはありませんけどね・・・。(特に満員電車などでは苦痛の元でしかないかもしれませんけど。)

みなさんはどう思われますか? 次回はもっとこのテーマを掘り下げていきたいと思います。

2013/05/09

ゴールデンウィーク、皆様はどのように過ごされましたでしょうか。

私はトルコで過ごしました。東京で習っているベリーダンスの師匠がトルコの国際フェスに招聘されたので、そのツアーに参加したのです。

ベリーダンスとひとことでいってもたくさんのスタイルがあります。私がやっているのは、どこのルーツと問われる以前に女性が自然に踊っていたダンス。女性の神秘を讃え、大地豊穣・子宝繁盛を祈り、神様に捧げるための奉納舞です。いわゆるテンプル・ダンス。それは、世界至る所に違う形で存在したはずですが、意図は同じ。

トルコには古代ローマ時代の遺跡が散在しています。美の女神・アフロディーテ神殿やアルテミス神殿などで奉納舞もしてきました。みんなで「女神コスプレ」してね(笑)。10日間ほど、このように美を研鑽する女性達と過ごすと、だんだんと美への感覚が研ぎすまされていきます。

最後の方になると、女性達の輝きというか、オーラというか、後光というか、そんなものが見えるような気がする・・・のです。そして、それを表現しようとするときに自然に湧いてくるのが不思議と「かぐわしい」とか、「かほる」とか、「にほふ」とかいった匂いにまつわる単語。

「にほふ」という単語については、以前作品制作をしたときに調べたことがあります。古代の日本では、文字通り「香りが漂っている」を意味すると同時に、色を表わす言葉でもあったのです。たとえばお花見などで、桜の花の色の反射で頬がピンクっぽく輝いている様を表すときに、「にほふ」という表現が使われたのです。

(このテーマで過去に作った作品「_チルダ」についてはこちらのページをご覧下さい。触覚的、嗅覚的に感覚を研ぎ澄ますための基礎化粧品です。)

古代の人々には、嗅覚と視覚との明確な区切りがありませんでした。現代ではそれを、共感覚と呼んでいます。かたちは違いますが、ヨーロッパの中世ヴェニタス画にもそのようなものを見ることができます。画の中に味や匂いを表すモチーフが描かれており、それがコードとして鑑賞者の中の味覚や嗅覚を呼び起こすといった仕組みです。

Gooの辞書 http://www.goo.ne.jp によると・・・

にお・う〔にほふ〕【匂う】
[動ワ五(ハ四)]《「丹(に)秀(ほ)」を活用した語で、赤色が際立つ意》
1 よいにおいを鼻に感じる。かおりがただよう。「百合の花が―・う」「石鹸がほのかに―・う」→臭う1
2 鮮やかに色づく。特に、赤く色づく。また、色が美しく輝く。照り映える。「紅に―・う梅の花」「朝日に―・う山桜」
3 内面の美しさなどがあふれ出て、生き生きと輝く。
「純な、朗らかな、恵みに―・うた相が」〈倉田・愛と認識との出発〉
4 おかげをこうむって、栄える。引き立てられる。
「思ひかしづかれ給へる御宿世をぞ、わが家までは―・ひ来ねど」〈源・少女〉
5 染め色または襲(かさね)の色目などで、濃い色合いからしだいに薄くぼかしてある。
「五節の折着たりし黄なるより紅まで―・ひたりし紅葉どもに」〈讚岐典侍日記・下〉
[動ハ下二]美しく色を染める。
「住吉(すみのえ)の岸野の榛(はり)に―・ふれどにほはぬ我やにほひて居らむ」〈万・三八〇一〉

他にも、いろいろ調べてみました。

かお・る〔かをる〕【香る/薫る/×馨る】
[動ラ五(四)]
1 よいにおいがする。芳香を放つ。「梅が―・る」
2 煙・霧・霞(かすみ)などが、ほのかに立つ。立ちこめる。
「塩気のみ―・れる国に」〈万・一六二〉
3 顔などが華やかに美しく見える。つややかな美しさが漂う。
「いみじくふくらかに愛敬づき、あてに―・り」〈栄花・音楽〉

 

か‐ぐわし・い〔‐ぐはしい〕【▽芳しい/▽香しい/×馨しい】
[形][文]かぐは・し[シク]《「香(か)細(くは)し」の意》
1 よいにおいがする。香りがよい。かんばしい。こうばしい。「―・い梅の香り」
2 心が引かれる。好ましい。すばらしい。
「あなたとの最初の邂逅が、こんなにも、海を、月を、夜を、―・くさせたとしか思われません」〈田中英光・オリンポスの果実〉
「見まく欲(ほ)り思ひしなへに縵(かづら)かげ―・し君を相見つるかも」〈万・四一二〇〉
[派生]かぐわしげ[形動]かぐわしさ[名]

 

かんばし・い【芳しい/×馨しい/▽香しい】
[形][文]かんば・し[シク]《「かぐわしい」の音変化》
1 においがよい。こうばしい。「―・い花の香り」「栴檀(せんだん)は双葉より―・し」
2 (多く打消しの語を伴って用いる)好ましいもの、りっぱなものと認められるさま。「成績が―・くない」
[派生]かんばしげ[形動]かんばしさ[名]

 

こうばし・い〔かうばしい〕【香ばしい/▽芳ばしい】

[形][文]かうば・し[シク]《「かぐわしい」の音変化》

1 よい香りがする。多く、食物を煎(い)ったり焼いたりしたときの、好ましい香りにいう。「―・いほうじ茶の香り」
2 見た目や印象などがすばらしい。りっぱである。
「薄色の衣のいみじう―・しきをとらせたりければ」〈宇治拾遺・一二〉
3 望ましく思う。心が引かれる。
「姿、みめありさま、―・しくなつかしきこと限りなし」〈宇治拾遺・六〉
[派生]こうばしさ[名]

 

匂いや香りにまつわる言葉はことごとく、「ついつい惹かれてしまう魅力」を表しているんですね。

みなさんにもそんな体験ありませんか? その人の外見ではなく、その人のオーラというか、神々しさを見るとき。思わず、そのかぐわしさのおこぼれをもらいたいと思うようなとき。

精進している(菜食主義の)お坊さんの姿はとても澄んでて綺麗だなと思います。私にとっては、遠い距離から見てもなんとなく「かぐわしい」と感じられるのです。近づいてクンクンしたら、いい香りがしそうな感じ。実際にはオジサンの匂いとかするのかもしれませんが・・・・(笑)

余談ですが、お坊さんや修行者に限らず、菜食主義の人は全体的にそのような光を纏っているような気がします。目も澄んでいて綺麗。私も鉄分不足でない時は菜食していますが、実際に体に流れる気が変わります。

そのほかにも、日本語には嗅覚にまつわる面白い表現がたくさんあります。「うさん臭い」とか、「きな臭い」とか、「面倒くさい」とか。日本語に限らず、オランダ語にもそういう「第六感」的な表現に嗅覚が使われたりします。おもしろいですね。

マリリン・モンローが「ベッドで纏っているのは、シャネル5番だけよ」と表現したのは有名な話。私は、香水をつけてなくても、香りを纏うように輝いていたい。そんな女性になるべく、今後も日々研鑽しようと思います。(^^)

 

追記: 日本の古代の匂いと色彩の共感覚については、こちらの記事が興味深いです。

http://members.jcom.home.ne.jp/matumoto-t/higuti7.html

2013/04/21

みなさんは、パートナーの匂いをどう感じてらっしゃいますか?

歩く「匂いカミングアウト塔」の私です。呑んだ席ではけっこうそんな話になり、みんないろいろ明かしてくれます。

「私、彼の匂いが大好きなんです。匂いの相性がいいんです。運命の人だと思います。」

そういう話はとてもよく聞きます。

「女性は、父親の匂いと同じ類ではない男性を好む」

そんなリサーチ結果もけっこうよく聞きます。

 

じつは私、そういった「匂いが人間の性愛を左右する」論については、否定派です。

「フェロモン」についても、否定派です。

フェロモンは、それを嗅いだ瞬間にいてもたってもいられずセックスしなければいけない、

それほど強力な化学物質です。

昆虫はフェロモンにより交尾しますが、人間の社会システムはもっと複雑。

人前で交尾なんて始めたら犯罪です(^^;)。

人間は進化の過程で、フェロモン受容体が退化してしまったといいます。

それは社会生活を営む上で邪魔だったから。

つまり、フェロモンがあったとしても、それを受け取る受容体が無いので、フェロモンの意味がありません。

 

研究結果といっても、お金の絡んでいない純粋科学の研究などこの時代には希有です。

フェロモンがあると仮定していた方が、儲かる話もあるわけなので、

研究結果にはかなりの吟味が必要です。

 

でも、そういったフェロモンじみた化学物質の存在は否定しません。

科学が全て解明できているわけでもないですし、

実際、アンドロステノンとかアンドロステノールとか、汗に含まれる成分に

催淫作用があるといわれているので、これは擬似的なフェロモンと言えますしね。

しかし、もし仮にフェロモンに従って運命の相手を嗅ぎ分けられ、

ストレートに行動できる(即交尾することができる)のであれば、

まさに昆虫的行動型の人ですが、そんな人は多くはないでしょう。

それはそれでものすごくハッピーな人かもしれませんけどね。

「いや、この子あまりカワイいくないし」「やっぱりあの人の方が年収高いし」みたいなエゴが働くのが人間のサガです。

麗しい美女を前にして「この人とすごくエッチしたい」そう思うのであれば、

その原因はフェロモンではなくて、想像や期待です。

容姿がものすごく悪くて、不潔で、社会的地位も全くなくて、性格も社交も問題のある、

そんな人なんだけどその人に会った瞬間、人前だけど即交尾したくなった、なんてことがあったら、

その原因はフェロモンでしょうけどね・・・(^^;)。

 

しかし、このような人間由来のエゴで、

本来嫌いなタイプの匂いでも軽々と乗り越えてしまうのが、人間のすごさだと思います。

年収の高い相手が私のことを好きになってくれた → エゴが満たされる → 私はハッピー → 相手の匂いが好き

こういう条件づけがされるのです。

つまり、匂いが好きだから相手のことが好きなのではなくて、その逆なのです。

その証拠に、ムード険悪な夫婦は、相手の匂いを嫌い合っている確率が高いともいいます。

 

そうなんです。そうなんですけどね。

最近、気になる記事を見かけたのです。

WIRED.JPより

「花粉症の人は恋をする」:そのメカニズムを解明

「花粉症を発症した人は恋人ができる確率が高まる」との調査結果を裏づける変化が起きていることが発見された。花粉症患者の体内では何が起きているのだろうか。そして花粉症と恋の因果関係とは? 何と被験者の鼻腔には、フェロモン受容体をもつ細胞が生じているという。

ザハディ教授らの研究では、花粉症が引き起こす慢性的な鼻粘膜の炎症により、一部の細胞がフェロモン受容体をつくり出すようになることを解明した。

http://wired.jp/2013/04/01/season-of-love-april-fool-2013/

 

・・・これが本当だとしたら、人類の驚くべき進化です。

私もオランダでひどい花粉症になり、生活に支障をきたして日本に帰国した身なので、人ごとではありません。

これまでのじぶんの経験からいえるのは、

「確かに、鼻の奥がむくみ、何かまったく違う器官に変化しちゃっている感じはある。でも、花粉症が酷いときは匂いは嗅げなくなるし、気分はフェロモンどころではない。」

花粉症の多くの方は同意してくださるはずです。

しかし、じつに興味深い研究結果です。

ちょうど今、私の持病である牧草花粉症がオランダで始まっており、毎日寝込んでいます。

日本に帰るまであと半月の我慢。

ぜひ今シーズンは、フェロモンを嗅ぎ分けてみたいですね(^^)。

2013/03/20

子どもの頃、「友達の家は違うニオイがする」と感じたこと、ありませんか? 玄関に入ったときだけ感じるのだけど、しばらくいると慣れてしまう・・・。あるいは、カレー屋さんからの匂いに誘われてお店に入ると、しばらくすると匂いは気にならなくなってしまう。

嗅覚は、鈍感な知覚です。同じ刺激に飽きやすいのです。これを私はよく「鼻がバカになる」と呼んでいます。じぶんの体臭がわからないのも、いつもじぶんの匂いを嗅いでいるから。たまにニンニクを食べると、ああ自分ってけっこうクサいんだなと気づく事はありますが・・・(笑)

嗅覚は鈍感かと思いきや、けっこう敏感でもあり、すぐ飽和状態でパンクしてしまう。香水を選ぶ際、いくつも嗅いでいるともう、何がなんだかわからなくなってしまう時ってありませんか? 一般的には3つ以上は無理、といわれていたりしますね。実際はそんなことはないのですが、あまり強く嗅いでしまった場合は匂い分子が鼻腔に付着してしまい、恒常的に鼻の中から香水の香りがするような状態になってしまうということがあります。刺激が強すぎて、他の刺激を何も受け付けられなくなる、つまり「鼻がロックされてしまう」のです。

そんなときに鼻を「リセット」する方法をいくつか、みなさんにご紹介しましょう。

(1)コーヒー豆の香りを嗅ぐ

よく精油コーナーなどに、嗅覚をリフレッシュする為にコーヒー豆の詰められた瓶などが置かれていたりしますね。お洒落ではあるのですが、私の経験ではこれはあまり効果がありません。残念ながら。

(2)じぶんの肌の匂いを嗅ぐ

これもよくいわれるリセット方法ですが、やはりあまり効果的ではないと思われます。なぜなら、その空間にまだ香りの分子がふんわり残っているはずだから。香水売り場にいる限り、そこが無臭であるわけがありませんよね。

(3)窓を開ける

これはわりと私もよく使う方法です。そもそも匂いを扱っているときは、窓を開けて換気に努めています。けど、どうしても換気が追いつかなくて、空間に匂いが染み付いてしまうことは多々あります。強烈な匂いであればあるほど、換気もけっこう大変ですので、暑さ寒さとの勝負になってしまうことも。

(4)外に出る

まったく屋外に出てしまう。これが最もてっとり早いです。1、2分もいれば嗅覚は完全にリフレッシュします。森の中や海辺であれば、さらに良いですね。

(5)鼻うがい

体温の生理食塩水を作り、鼻うがい専用のジョウロで右から、左から、食塩水を流す。ヨガの「ジャラ・ネティ」という手法です。これはいちばん理想的な方法。嗅覚をリフレッシュすると同時に、鼻腔内に残っている分子も洗い流してくれるからです。

風邪対策などの点でも理想的です。わたしは慢性副鼻腔炎を患っているため、この鼻うがいを日々実践していないと一生お薬のお世話になってしまうので、がんばって続けています。

ただこの方法の難点は、ちょっとした練習が必要ということ。慣れた方に習わないと、水を変なところに流し込んでしまうので、症状を悪化させてしまうのです。

かのジャック・マイヨールは、嗅覚が生命エネルギー(プラーナ)と直結していることをヨガの行者から教わってから、海に入るときにはまず鼻に海水を流し入れ、鼻を洗浄していたといいます。

(6)シャワー、プール、海に入る

シャワーやお風呂から上がった後。プールで泳いだ後。海で泳いだ後。嗅覚が生まれかわり、もっとも冴えている瞬間です。私が通った南仏の調香師学校にも、プール併設でした。嗅覚に良いから、放課後にプールか海で泳げといわれましたね。

ある嗅盲の人の体験談をご紹介します。彼は印刷屋さんで働いていたので、強い刺激性のインクを恒常的に嗅いでいた事から、嗅覚を失いました。

あるとき、サハラ砂漠で2週間の旅をしました。砂漠という乾燥した灼熱の炎天下では、匂いそのものが存在しません。無臭の環境です。匂い分子が人間の鼻腔に届く前に、揮発してしまうのです。もちろん嗅覚を失った彼にとっては全く関係のないことのように思われました。

ところが、その後2週間ぶりにオアシスでシャワーを浴びていた時。その刺激で嗅覚が蘇ったのです。その後は、もとの嗅覚が徐々に戻ってきたといいます。

私自身は、呼吸器官系のリトリートのため、定期的に世界各国の海に出かけています。今まででいちばん効果高いと感じたのは、なんと御蔵島・・・不思議なものです。友人がツアーをオーガナイズしているので、メンテナンスのために定期的に通いたいところ。(ドルフィンスイムのコラムをお持ちの鈴木あやのさんにも、いつか現地でお会いするかも?)

 

以上6つのスピード対策と長期的手法をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。状況によってどれがやりやすいか違ってきますので、臨機応変に組み合わせてみてください。

 

 

 

2013/03/07

春は夜の闇を誘う香りで溢れており、惑わされます。水仙の香り、夜桜の香り、しっとりほっこりした土の香り・・・。

人は、生きている限り、息をします。その息はたいてい鼻を通るので、わたしたちは毎回、無意識に何らかの匂いを「嗅いでいる」はずです。

しかしわたしたち、いつもいつも匂いを感じ、意識しているわけではありませんよね? まあ、いつもいつも感じていたら気が狂ってしまうと思いますが・・・。

もっと嗅覚を敏感にしたいという方達のために、日常で匂いや香りを嗅ぐときのちょっとしたコツを伝授しましょう。

■まず、息を吸う時は必ず、口を閉じ、鼻で吸ってください。口で吸ったら、匂いはしません。鼻を通らず、ストレートに肺に行ってしまうからです。風邪や気管支炎、喘息を引き起こす原因にもなります。

■空気はまず、鼻毛を通りますね。何かと嫌われることの多い鼻毛にも役割があり、外気中の汚染物質やウィルスなどを除去してくれます。いわゆる天然の「エア・フィルター」ですね! なのでここに空気を絡ませるように、ゆっくり吸いましょう。また、鼻毛が出るのがみっともないからといって、短く切りすぎないようにしましょうね。

■同時に空気は、鼻腔の中にある天然の「加湿器」を通ります。冷たく乾燥した外気は、ここで適度な温度と湿気を得て、37度近い体内に優しい空気になるのです。鼻から失われる水分はけっこう多いので、体内が水分不足になると鼻の調子は悪くなります。加湿器に毎日水を足さなければいけないように、鼻も水分補給が必要。水はしっかり飲みましょう。

■その後、鼻の穴は奥の方で、上中下の3本に別れます。この中のいちばん上の道沿いに嗅覚、いわゆる「嗅上皮」というものがあります。ここには細かい繊毛が生えており、そこに「匂いの分子」を絡ませないと、分子は嗅覚を素通りして喉を通って肺に行ってしまうのです。なので、ビジュライゼーションしてください。ゆっくり息を吸い、空気を鼻毛に絡ませるように、たゆたうタバコの煙のように流しましょう。

■この時、上級者の方は鼻の奥で気流の微妙な乱れ(turbulence)を起こすように息を吸いましょう。すると空気が繊毛に絡まる確率が高くなり、微細な香りを眺めるように観察することができます。調香師もこの嗅ぎ方をしています。ほんの少し吸い入れ、止め、また少し吸い入れ、止める。その繰り返し。呼吸自体をかなり繊細にコントロールする必要があるので、ヨガの呼吸法のクンバカ、丹田呼吸法などの練習がお勧めです。

■隅々まで観察するときは、目をつむるとよいです。極彩画のようなイメージが表れてきやすいです。

■微細な観察だけでなく、ただ単純に楽しむように自然に嗅ぐというのも大事。たとえばローズの香りからは、セクシュアルなエネルギーを取り込むことができます。実際にローズの香りがないときも、そのようなイメージで息を吸うと、骨盤底からの吸気をすることができます。健康に良いですよ。

■アゴを引いて息を吸った方が、鼻腔のいちばん上の通路に空気を通しやすくなりますし、吸気量のコントロールをしやすいです。(ヨガでいうジャーランダラ・バンダ)。試しにアゴをもちあげて嗅いでみてください。あまり匂いがしませんよね?

■当たり前のことですが、鼻をスーっと通しておくに超したことはありません。特にアレルギー性鼻炎の人。ヨガの鼻うがい法「ジャラ・ネティ Jala Neti」を寝る前・起きた後に実践することを勧めします。実は私も慢性の副鼻腔炎。旅先にもJala Neti用のジョウロと食塩は欠かせません。

匂いを嗅ぐ事、イコール、息を吸うことであることがおわかりいただけましたでしょうか。上記の多くのものは、これまで20年に渡ってヨガと多くの呼吸法を学んだ経験と観察に基づき、独自に編み出した方法。ぜひお試しください。

写真:宵の枝垂れ桜。高貴な貴婦人の香り。スパイシー、パウダリー、スウィート、フルーティ。首都圏ではちょうど今がシーズンですね。ソメイヨシノはあまり香りがしませんが、枝垂れ桜には夜に香るものが多いのですよ。

2013/02/24

数種類の香水を嗅いで10段階評価すると、iPadのアプリがその方に合った「サジェスチョン」を出してくれるーーー

そんなユニークな香水店に行って来ました。

 

ところはパリ。先日、ビョークのチームよりパリでのコンサートに招待いただいたとき、待ち時間を使って行って来たのです。

こんど仕事を一緒にする予定の嗅覚の専門家が連れていってくれました。

まずは自分のこれまでつけている香水、あるいは店頭で嗅げる香水3種類くらい、「好き・嫌い」の軸で10段階で評価し、iPad アプリに入力します。

すると、アプリが計算して、評価の高い香水の特徴に近いものを出してくれるのでしょうか、次の「サジェスチョン」を5種類出してくれます。

それぞれ嗅いで、また評価して入力。

すると次の候補を出してくれます。このように、エンドレスにいくことができます。

私の選択は、コレ。ペンハリゴンの最新の香水、Peoneve。

http://www.penhaligons.com/shop/collections/peoneve.html

イギリスの夏のガーデンの香りを描いた香水です。Peone とは、「牡丹(ぼたん)」のこと。

香りはさすがペンハリゴンで文句無しでしたが、パッケージが・・・もうちょっとペンハリゴンらしく、レトロでなデザインだったら、衝動買いしてたと思います (^^)

ペンハリゴンは、私が先日WSをしたシンガポールのレストランともコラボしている。何かのご縁を感じます。

実は最後、イタリアの Aqua de Palma とどちらにしようか、2択でかなり迷いました。そんなときは肌につけ、15分くらい香りの変化を見ます。そうすれば、トップ・ノートが消え、ミドル・ノートに移行するので、どちらが好きかがハッキリしてくるのです。

香水の選択にデータベースを役立てる。こんなのあったらいいのになあと、かねてから思っていたことを実現してくれたショップでした。多変量解析という統計学を応用していると思います。

実際は、出てきた香水はいまいち外れてるのが多かったりして、やはりコンピュータはコンピュータなのです。しかし、トータルでかれこれ15種類くらいの香水を嗅いだでしょうか、それだけ嗅げば、香水にウルサイ私でも、ひとつくらいはお気に入りの香水を見つけることができるというもの。

15種類のサジェスチョンを人間が出すか、コンピュータが出すかで、やはり客としての気軽さが違います。相手が人間だったら、「もっと嗅ぎたい」と言うのをためらうかもしれない。その人の選択を否定しているととられる可能性もあるから。

また、そこに真剣なコミュニケーションの努力を注ぐような時代でもない。古き良き時代は、じっくり一対一で、店側も相手のパーソナルな背景を理解した上で提案したりという、オートクチュール的な側面があったはず。

つまりNOSEは、現代風ニーズに応えたドライなシステムを構築したのでした。

NOSE のラインアップはペンハリゴンやクリードなどの本格派香水。価格帯でいうとだいたい1〜2万円くらい。空港の免税店に置いてあるような香水はありません。

これらの香水を嗅いでしまうと、免税店のいわゆる「シ○ネル」とか「デ○オール」などの大衆香水は、見劣りしてきます。やはりどうしても写真などの広告イメージで売る香水なのでしょう。

ウェブサイト http://nose.fr/en/?___from_store=fr で、オンライン診断もできます。ウェブから匂いが伝わってくればいいのですけどね。
2012/12/30

「匂いって、究極のエロですね・・・」と、映画「パフューム」を見たある友人。

持病の鼻炎のため匂いには疎かったその人、最近になって私と話しているうちに、匂いという側面から生活を見直すようになったらしいんですね。

なのでこの一言の意味するところは深く、きっと合点がいったのでしょう。「匂いを追求するとエロに辿り着く」そして、「エロを追求すると匂いに辿り着く」、どちらも否定できない人間の本質である、と。

男女が交わるとき。強く人の匂いを意識する瞬間がありませんか? そしてそれはたいてい、普段の意識でいえば「臭いニオイ」ではないですか?

かつてから、八丈島などの「くさや」や「納豆」、「ぬか漬け」など、いわゆるすごく臭い食べ物を人間がわざわざ好むのはなぜだろうと思っていました。「くさや」なんて、「おじさんの口臭」そのものではないですか。

世界に視点を移して見ても、フランスのドロドロになったカマンベールチーズはオシッコのニオイがするし、どこにでも臭い食べ物が存在します。そしてそれがその地域の食文化の誇りであり象徴だったりするのです。

なぜ人間はこんなに臭い食べ物に執着するのでしょうか。

きっとそれは、男女の交わるときに嗅ぐ「人の匂い」と関連があるのではないだろうかと睨んでいます。

私が「歩く匂いカミングアウト塔」となって、いろいろな方と意見を交わして明らかになってきたのは、女性のアソコの匂いは「桜海老」「酸っぱい漬け物」、男性のアソコの匂いは「納豆」「くさや」「カマンベールチーズ」であるとの衝撃の事実。

いや! 違う! XXの匂いだ! といった対抗意見がおありの方は、twitterで @makiueda 宛にコメントお願い致します (^^)

そして、今後私と呑む方はこの話題を酒の肴に楽しみましょう。

臭さをもアクセプトできる人間の愛って、すごいなあと思います。

愛をもってしても相手の匂いが気になって仕方がないとき、ちょっとした対処方法があります。鼻で匂いを嗅がずに口で息を吸えば、匂いがしませんよ〜。匂いのセンサーは鼻にあるのですから、そこを通さなければいいわけです。

けれども日常的な口呼吸は健康面からいってNGです。鼻毛は天然のエアフィルターであり、鼻腔は天然の加湿器です。常に鼻呼吸するようにしてくださいね。

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