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(新型コロナウイルス終息祈願)
新型コロナウイルスの影響で世界中が大変深刻な状況になり、先の見通しのつかない日々が続いています。
その様な中、仏師としてお迎えする仏様があるのではないかと考え、微力ながら一年の歳月をかけて新型コロナウイルスの退散の願いを込めた疫病退散明王像を制作しました。
一日でも早く皆様が安心して穏やかに暮らせる日々が訪れることを心より願っております。
令和3年9月11日
関侊雲仏所 仏師 紺野侊慶
https://www.facebook.com/koukeikonno
こちらで詳細を見ることができます
紺野侊慶ホームページ
https://konno-koukei.com/
この度 関 侊雲と紺野 侊慶が彫刻のご指導をさせて頂いております、テノール歌手の秋川雅史さんが 第105回記念 二科展の彫刻部門で入選されました。彫刻部門での入選は芸能人では初の快挙との事で、長くご指導させて頂いた身と致しまして大変嬉しく思っております。Yahooニュースにもなっております。よろしければ記事もどうぞご覧下さい。
URL https://news.yahoo.co.jp/pickup/6403264
動画の掲載もされています。宜しければご覧ください。
https://video.yahoo.co.jp/c/2018/c7c89aba3a6f252fbaba146f54fbd98adf4fc404
少ない時間の中からエンブレムをいくつか製作いたしました。ご意見頂けたら幸いです。
本人に伝えて、可能なら更に良いものえと変化させていきたいと思います。
富士山と波を五輪カラーで表現しました。
富士山を筆の線で表現したのちPC上で五輪カラーに色分けしました。
こちらは波、パラリンピック用に富士山と対になります。
波を持ってきたのは、富士山と組み合わせて、北斎の富岳三六景をイメージさせたいと思ったからです。
シンプルに
五輪カラーで漢字+ひのまる
なんとなくモンドリアン風?
日の丸とTokyoの組み合わせ
同じ仏所で働く、木彫刻師 吉川浩市、石川県羽咋市で木彫展を開催されます。
吉川浩市 木彫展
~自然をモチーフとした木彫アート~
富山県井波で培った木彫りの技を駆使し、彫り出したレリーフと置物の個展です。
無垢の木材から動植物を想像し彫り出した作品には本来木の持つエネルギーとモチーフの生命力があふれております。
また、北國新聞文化センターで吉川先生が開講されている羽咋教室の生徒さんの作品も展示されています。
作品をとおし木のぬくもりを感じてみて下さい。
会場 ギャラリー雲
あだちストア 御陵前店 2階
石川県羽咋市川原町テ1-1 0767-22-3588
会期 11月1日(金)~11月5日(火)
10:00~18:00 最終日10:00~17:00
主催 関侊雲仏所
後援 北國新聞社
「続・彫刻刀で楽しむ仏像〔釈迦如来・聖観音菩薩〕」の紹介映像をYoutubeにて配信しております。
巳年は、新たに始まる、生まれ変わると言った意味を含む年です。
今年もどうぞ宜しくお願い致します。
震災で、まだ、まだ大変な復興が続いていますが、今年こそは、人々のくらし、自然の美しが、一日も早く戻ってくれる事を祈っています。
来年、4冊目になる本を出版予定です。
今回は釈迦如来坐像と小さな聖観音の作り方を載せた本となります。
仏像は手の形や持ち物でどのような仏様なのか分かります。
釈迦如来はどの手をしているか分かるでしょうか?
正解
1、阿弥陀如来
2、薬師如来
3、阿弥陀如来
4、釈迦如来
5、釈迦如来
今回制作したのは、4、の釈迦如来です。
光背も唐草船形光背でとても神々しいお姿をしています。
全貌は少しずつ投稿してまいりたいと思います。
前回投稿した4枚の写真をご覧になってください。
顔の表情や立体感、動きまで違って見えるのがお分かりでしょうか。
お寺と美術館では、同じ仏像でも違った印象をもたれた事があると思います。
また、光のあたり方が変わると朝、昼、夕方など時間によっても見え方が違います。
私たちも日頃、制作する際は光を大変重視しています。
直射日光のあたらない窓際で制作するのがベストです。
蛍光灯の光で制作する事はありますが、太陽の光は質がよく全面を照らしてくれるため、とても制作がしやすいのです。
鑿跡(のみあと)も光によって見え方が異なります。
光を横から当てた状態
光を正面から当てた状態
光を横から当てた状態 光を正面から当てた状態
この開き手の光の当て方の違いにより鑿跡の違いが分かるでしょうか。
光を正面から当てると鑿跡が見えず影ができない状態になります。
また、光を横から当てると鑿跡が並んでいるのが分かるでしょうか。
このようにより綺麗に仕上げるために光の当て方を考え制作していくのです。
この時点でも縦横の線は重要で、消えては描いての繰り返しをしながら追い込んでいきます。
広隆寺の弥勒菩薩を見本に制作いたしましたが、あくまで参考にして制作したオリジナルの弥勒菩薩です。
違いといえば頬にあてている手を少し小さめにしました。また、反対の下げている手の甲も膨らみをもたせたり、他にもいくつかの工夫をいたしました。
仏像には良く見せる基本的な比率がありますが、それはあくまで基準で大きさに合わせバランスを変える必要があります。
東大寺 仁王像 運慶・快慶作 三十三間堂 千手観音 湛慶作
たとえば大きな仏像だと頭を大きくする事があります。
それは見ている人の位置から頭が遠いため、基準の比率で制作してしまうと頭が小さく見えてしまいます。そのためにバランスを変えて大きくするのです。
また前回お話しした面との兼ね合いも考え制作する必要があります。
この考えは、千年前の仏像にも取り込まれており、先人の技術にはいつも圧倒されます。
今回の制作で、この広隆寺の実物には台の後ろの部分に穴がある事を知りました。
これは光背があった跡で、ここに取り付けられていたことがわかります。
どのような形の光背があったのか分からないため今では、いろいろと想像してしまいます。
しかしながら今でも同じスタイルで光背が残っているもうひとつの弥勒菩薩があります。
奈良 中宮寺 弥勒菩薩
奈良・中宮寺の弥勒菩薩です。
宝珠のような形をした光背がついています。時代が同じ頃に作られたため広隆寺の弥勒菩薩も似たような光背だったかもしれません。
また時代が下がると鎌倉時代にはこんな弥勒菩薩も登場します。
醍醐寺 弥勒菩薩 快慶作
京都・醍醐寺の弥勒菩薩です。
日頃「このような光背だったらどうだろう」と昔の作者に問いかけたりしながら色々と想像をして制作に励んでいます。
このように仏像は歴史を超えた楽しみ方もできますので皆様もどうぞ参考にしてください。
前回に粘土の制作についてお話いたしました。
今回から木の制作についてお話いたします。
1、材料に縦横に粘土と同じ正方形の升目を描きます。
その後、正面から見た部分と横から見た部分の絵を書き写し、余分な部分を取り除きます。
この時は、直線で削りやすいように描き、余裕を持って木取りを行います。
2、次に斜めから見た角を削りとっていきます。
1と同様に直線で角を取っていきます。
この繰り返しで徐々に縮めていき完成へと、もっていきます。
この写真から彫刻の形の見方についてお話いたします。
角を取るといくつかの平らな面積が出来上がります。
この平らな面積の事を私たちは、面(めん)と呼びます。
彫刻において面の構成がすべてで、これを崩してしまうと形が追い込めていない(立体感が無い)作品になってしまいます。
私の場合、美術館やお寺などで仏像を見る時、始めに全体のバランスと面の構成を見ます。
その後、部分的な面の構成を見てから細かな細工等を見ていきます。
案外、細かな細工等に目がいってしまいがちですが、彫刻にとってもっとも重要なのは、この面と構成のバランスなのです。
言葉では説明しにくい事ですが、制作する時や生徒さんに教える際は、特に重要視しています。
この点が分かる様になれば、仏像や他の彫刻を見たときに楽しさも倍加すると思います。
又、過去の有名な仏師の作品を見ると、その面の構成を理解しており、驚きと発見の連続で食い入る様に見てしまいます。
この事は写真などではわかり難く、実際に現物を見ないと分からない部分です。
今後その事について分かりやすく説明できればと思っております。