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お魚解説パネル By竹島水族館 その2
「方言や言い方を使ってなんとなくごまかしている?編」
・セルフィンプレコ
わしゃ水槽のお掃除屋さんだがね。吸盤のような口でモゾモゾとコケや汚れを食べるだぎゃぁね。
セルフィンプレコはアマゾンのジャングルを流れる河に住んでいて、コケや沈木を食べるベジタリアン。ベジタリアンは草食性、と書くのが普通だが、「草食性」という表記は面白くない。かといって「ベジタリアン」という言葉を使っての解説は他の魚で使われている。同じように「草食系なの、おとなしいのよ」というのも他のパネルで使われている。その結果、名古屋弁表記へと活路が導かれた。
べつにアマゾンは名古屋弁というわけではない。
・オジサン
まいど~!!わてオジサンいいまんねん。おもろいやろ?ま、メスでもオジサンやねんけどなッ!
オジサン、とういう魚が存在する。その辺のおじさんのようにあごの下にヒゲがある。
オジサンというイメージからオヤジがよく言いそうな言葉、「まいど~~!!」を表記。しかしその後、なにも特徴は浮かんでこず、オジサンいいまんねん、とまずは自己紹介。このとき、突如として関西弁になっている。その後、自分でおもろいやろ?っと言ってしまい、そのあとは流れでメスはオバサンではなく、メスでもオジサンだ、と畳み込んで終了。流れのまま倒しにかかり終わらせる、押さえ込み一本型手法。ウケが非常に良いパネルのひとつ。
・ミノカサゴ、ハナミノカサゴ
その姿から2匹ともドレスを着たように見える。しかしスリムな体型ではなく少し丸っこいので、ドレスを着たお姉さんではなく、太っちょ貴婦人オババ路線を選択。結果、「ざます口調」。ミノカサゴとハナミノカサゴを上下で掲示して貴婦人オババの対決。
・ヒメ
ワラワは姫じゃ。どうじゃ、赤くてキレイな着物が美しいであろう?そなたもそう思うであろう??
深海魚でなかなか展示は珍しい種類。ヒメという名前がどういう由来で付いたのかわからないが、赤がキレイなので着物をまとった姫であろう。おまえこの着物がキレイに見えるだろ?え?そうだろ?キレイって言えよ、良く見ろよ。と言っている。
先のミノカサゴ、ハナミノカサゴとともに、このヒメにも「?」が使われている。解説というのはそもそも解説なのだから、「~である。」や「~です。」、「~ます。」という断定口調なのだが、「~だろ???」という「そう思わないかい???」という疑問投げかけ型を使っているのは他にはない特徴です。
~???と言われれば、読み手は、え?そうなの?とか、そうかなぁ?と思って確認するために対象の魚を見てしまう。結果、解説板も見るし、読むし、魚も見る。書いてあるとおりだと横にいる人に教えたくなる。盛り上る。
竹島水族館の魚の解説パネル紹介その1
その1 「見た目からではわからないことを書いてます編」
○「金色の魚なので金魚といいます」、「ジンベエザメのジンベエは甚平の模様だからです」、はたまた「この模様は敵から身を守るためのものです。自然界は厳しい弱肉強食の世界です」といった見た目からわかることとは、全く違うことを書いたタイプ。
カサゴ
お魚から一言:「自分、すごくうまいっす。和食でも洋食でもいけるっす。1度食べてみて欲しいっす。」
これは、ウチの館では昔からやっていた「味」についての解説。日本人は魚食人であり、魚は食べることが一番接する機会であるが、普段食べている魚の本当の泳いでいる姿を見てもらいたい、と思う水族館職員のあまり、逆に味についてのことには触れないことが多い。また、大事に飼っている魚を食べるだなんてダメだ!と思っているかもしれない。
ウチの館では昔からコレはウマイ、コレはマズイ、焼くとウマイ、などという解説を普通にやっていて人気があった。水槽の前で、おいしそぉ!っと言っている子供に近寄り、それはマズイよ、コッチのほうがウマイよ、などと教えてあげることも日常的にある。
こういうパターンの解説は、パネルを改善してからは少なくなってきたので、また増やしていきたい。ちなみに、なぜかカサゴの口調が後輩チックなのもなんだか注目。
アジアアロワナ
お魚から一言:「超高級なワタシたちは、お金持ちじゃないと飼えないのよ♪庶民の魚ではないのよ、オホホ~」
これは、読み手より魚のほうが立場的に上に立ってモノを言っているパターン。どうぞ、見てください、ではなく、庶民よ、ひれ伏せ!頭が高い!我こそはアジアアロワナ様であるぞ!!っと言っている。グッチ、シャネル、ベンツ、、、高級なものに人々は飛びつく。見た目はジンベエザメのほうがインパクトはあるだろうが、高級なアジアアロワナ様の解説を読んで、人々は必ず魚を二度見する。
クモウツボ
お魚から一言:「おれ、たけすい(注・竹島水族館の略)の裏側で飼育員さんにひっそりとお世話してもらってたけど、ついに展示デビューだぜ!」
この例はもはや、魚の生態や特徴などに触れずにそういった解説を一切無視してしまった場外ホームラン的な例。展示裏の予備水槽で光も当たらず、ひっそりと暮らしていたウツボ君が展示にデビューできた本人(本魚?)のヨロコビと感動をその少ない解説文字数の全文に書きあらわしました。どうぞ、ウチの子を見てやってください!立派な子です!やればできる子です!というもの。
この解説では、読むと、このクモウツボという魚の特徴は何一つとしてわからないのであるが、何だか見たほうも感動して、そうか、そうか、やっと展示に出てこれたんだナァ、苦労したナァ、もう二度とあんな暗くて狭い予備水槽なんかに戻るんじゃないぞ、これからはマジメに働くんだぞ、と刑務所の監視員のような気持ちになって見つめてしまうのである。見つめているうちに、あ、コイツニョロニョロでキモチ悪いな、とかキバがすごいな、とか自分で生態や特徴を見つけてください、という人まかせな例。
まだまだ特徴的解説パネルはあるので、続きます。。。
某水族館の魚の解説パネル
その1
その2
いっぽう、ウチの解説パネル
魚の解説パネルは、魚名板(ぎょめいばん)といわれていて、どんな水族館にもたいてい水槽の上や横や外枠に貼られている。だいたい、写真、名前、学名、全長、特徴などが書かれている。そして案外、お客さんは熱心に読んでいない。
なぜ読まないか。それはね、読みたくないからだ。
という結論に達し、1年前くらいに我がオロカサに気がついて恥ずかしくなった我々は、自館の全ての水槽の魚名板を引っぺがして、足で踏みつけて、噛み千切って、お寺で供養して、新しく作り変えた。それが上に載せた写真なのね。
多くの水族館は、業者発注のようなカッコイイものだけど、ビンボー水族館のウチはすべて担当スタッフが写真を撮ってパソコンで作る。製作時間15分。自分で作るので秒殺修正や入れ替えが可能なのが強みである。また、解説も小難しい不愉快な専門用語は全て意図的に排除した。
結果、結構人気で、お客さんは全ての水槽で解説を読まなくちゃいられない衝動になってくる。ではどんな風に専門用語を排除して、みんなが読む魚名板が作りあがっていくのか、先日、いい例が起こったので紹介しましょ!
~ 最近、実習できている専門学生との会話より ~
実習生:「コバヤシさん、カニが死んだっすけど、名前調べます。図鑑に載ってますか?」
コバヤシさん:「知らん。自分で探せ。そんなの絵合わせだから写真見て似てるヤツ探せばそれだ。」
実習生:「おぉ!マジっすね。見つかりました。イチョウガニです。ドンピシャです。」
コバヤシさん:「正解。特徴は?名前だけ知っても何にもならんぞ。」
実習生:「えっと、ん?第一額角が…、、、何て読むんですかねぇ?特徴書いてあります。イチョウの葉っぱ形をしているからイチョウガニです。」
コバヤシさん:「バカ、オマエ、そんな解説ウンコだ。カニを良く見てみろ。ハサミの先っぽが黒いだろ」
実習生:「あ、マジっすね。これ特徴なんですね。」
コバヤシさん:「違う。オシャレだろ!マニュキアしとる。オス・メスはわかるか?」
実習生:「は?マニュキアっすか?オス・メスは~、、、メスっすね!」
コバヤシさん:「オシャレに気を使う女子高生ギャルカニだ。」
実習生:「マジっすか。あ!でもコバヤシさん、こいつスネ毛が濃いです!」
コバヤシさん:「マジか!?剃り忘れたんだな。まだオシャレに磨きがかかってない高校1年生だな。もっと観察してみろ。」
実習生:「コバヤシさん!ヤバイっす!コイツ、胸毛も生えてますよ!!」
コバヤシさん:「マジか!!それはヤバイなぁ!!オシャレはマニュキアだけか。エステに連れていけ!今すぐエステだ!ビューティークリニックだ。」
実習生:「コバヤシさん、こいつ、まさかメスではないんじゃないっすか?」
コバヤシさん:「もしかしたらオスか?ばーか、ちゃんと見てみろ、メスだぞ(カニのオスメスはお腹側の見た目ですぐわかる)。」
実習生:「コバヤシさん、まさか、コイツ、ニューハーフじゃないですか!?」
コバヤシさん:「おぉ!それだ!そのイチョウガニはニューハーフだ!イチョウガニって名前は、イチョウの葉っぱに形が似ているではなくて、胃腸のほうかもしれんぞ。」
実習生:「こうなったら、ニューハーフで胃腸が弱いカニなのかもしれませんね!」
コバヤシさん:「よし、それで解説パネル作れ。」
実習生:「マジっすか!?」
こんな風にして、特徴的なウチの水族館の解説パネルはできあがっていきます。図鑑を見て、図鑑の解説から必要な情報をつまみ出して丸写しの解説は作られることは少ないです。
次回から、そんなウチの水族館で実際、館内で使われている解説パネルをドドドーンと紹介していこうかと思います!
今回は始まって以来の写真のオンパレードでいくぞぉ!
酔っ払い展(飲みすぎ注意!展)の前に、、、
お兄さん、タライに何が入ってるの???そのオレンジのトゲトゲは何???
おお!コレは深海のトゲトゲ貴重ガニのイガグリガニ!!竹島水族館名物、イガグリガニ超大放出タッチングプールなのね!
お兄さん:「そぉだよぉ。やさしく触ればいたくないよぉ。こんなのムチャクチャに自由に触れるのは竹島水族館だけだよぉ。」
ワシも忘れないでおくれ!タカアシガニにも触れるぞぉ!
深海生物のタッチングプールが始まりました!!
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酔っ払い展。(1月29日まで)
水槽には酒屋でもらってきたお酒の瓶を入れている。
↑ いやぁ~今日は飲みすぎちゃったナァ。全身真っ赤になっちゃった。
<レッド・プラティ>
↑ ビール飲みすぎてビールっ腹オヤジになっちゃったぁ。
<マーブル・ハチェット>
課長、もう一軒行きましょうよ!
えぇ!?キミ、全身真っ赤で完全に酔ってるぞぉ。
<ファイヤーレッド・チェリーシュリンプ>
↑ ボク、ダメっす。アルコール拒否反応。ジンマシン出ちゃった。。。
(フンドュロパンチャックス・ガードネリィ)
((この魚は全国でたぶん東山動物園世界のメダカ館と竹島水族館しか展示してない気がする))
↑ サカサナマズも天地逆転、千鳥足。
(サカサナマズ)
↑ ワタシ、もぉダメ。全身青ざめて急性アルコール中毒です。。。
(ポロパンチャックス・ルクソフタルムス)
((この魚は全国でたぶん東山動物園世界のメダカ館と竹島水族館しか展示してない気がする))
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今回の展示には体を張った。それがコレ。
忘年会・新年会!飲みすぎ注意展は来年1月28日(日)までです。
日曜に中目黒で junkstage cafe という、このコラムサイトの夏の祭典があって、ちょこっと水族帽子(過去のコラム参照)とかを展示させていただいた。このサイトから声がかかり、コラムを書いていらっしゃる変人(尊敬語)な方々が集まって、トークショーや展示会などをしたのでした。
18時からこのコラムサイトの中でもコラムを書いていらっしゃって、注目も人気もある「鈴木あやのさん」との、おしゃべりトークのラジオ出演をしました。
数々の修羅場を潜り抜けてきた半魚人ですが、ラジオへの出演は何年か前に地元のFMラジオに出たっきりの人生2回目。しかし、ラジオだから、声だけ。まぁ気軽に鼻でもホジクリながら、カッパエビセンでも食べて話していればいいのだ、と思っていたらネット中継で顔も姿も映し出されるというので、ややヒルんだ。なんてこった、こんなことなら行っておくべきだった、YESタカスクリニックへ。
14時ごろから、あやのさんに初対面して打ち合わせ。イルカと泳いだり、モデルもやっている方なので、スリムで美人だった。鼻血が出た。あやのさんのことは、このサイトの中で前から知っていたし、やっていること(仕事)もステキなことなので、何か有名人に会ったような気分だった。
「まぁ、お2人とも慣れていらっしゃるし、話ははずむでしょうから」
と担当&仕掛け人の桃生さんに言われ打ち合わせは早々に終わり
「あとは、お2人で…」
と、お見合いの時の紹介人のようなことを言われ、どこかへ行ってしまうので、ややヒルんだ。何かとヒルみっぱなしだ。
あやのさんは、話しやすい方だったので助かった。話しすぎて、本番で何を話そうかヒルんだ。
18時から収録をして、途中アブナイ場面もあったが45分くらい2人で、イルカやアシカや水族館のことを話し、まぁまぁうまくいったかな。ってな感じだった。マジメな正しい水族館人が聞いたら顔がヒキツリそうな話もしてしまったので、内容は深くは言えないぞ。
また、オノレのアホバカさを、さらけ出してしまったかもしれない。
イルカと泳ぐには、イルカの気持ちになることが一番大切なようだ。優しい心の持ち主でないとうまく泳げないようです。でも、泳げなくても、プカプカ浮いているだけでも寄って来てくれることもあるそうです。
小笠原や御蔵島、いつか行ってみたいナァ。
イルカの世界が覗けて楽しかった。
また、今年も地元の小学校5校で海の体験学習会が始まり、5年生を相手に海へ出ている。
今日は水族館のある地域に一番近い場所の小学校へ。
海へ行く前に、海へ行った経験、海で遊んだ経験がもっこり、じゃなかった、めっきりない子どもたちに簡単な講義をする。それを、数多くスタッフがいる中からワタクシに課せられた任務で、まず初っ端の大きな仕事の一つである。
25分ほどの時間を使って、プロジェクターで子どもたちに向かってプレゼン?をして、海はどんなトコかな?生き物は何種類くらいいるのかな?海にはどんな場所があるのかな?などをオモシロおかしく、しかもわかりやすく、しかも飽きさせないように子どもたちに伝え、最終的に「早く海に行こう!!行きたい!!」という気持ちに気分を盛り上げるのが目標。
こういうのって、ワタクシの職業である「学芸員」というのの本業でもある。ただのヘッポコ飼育員だと思うなよ。ナメんなよ。なんちゃって。
「このプレゼンによって、子どもたちのやる気や気分、乗り気が左右されるから、うまくやってね。」と総指揮をしている市役所のKさんに言われ、具体的な内容詰めもせずに「忍法丸投げ」をされた。忍法丸投げ、はKさんの必殺奥義である。しかし信用して丸投げで任せてくれるのはありがたい。
今日は5年生の担任の先生が23歳でマレに見るメチャかわいさだったので、不順な動機でワタクシは気合を入れて子どもたちに海のいろいろを発表した。その甲斐あって、子どもたちは結構いい感じに気分が乗ったようで、最後まで楽しく聞いてくれた♪
しかし、先生については、のちにクラスの子どもが
「こばやしさん!先生は23歳だけど、彼氏がいるんだよ!」
と、いらん情報を教えてくれて、ボクの夏は終わった。やる気も限りなく0に近くなり海なんか嫌いになったが、、、子どもたのために!!と思ってガッツ100パワーで頑張った。子どもたちは素直で純粋でイイ子ばかりで、終始、友達のように付き合え、こっちも楽しかった♪
「そうか~、先生彼氏がおるのかぁ~、残念だナァ。じゃぁ今すぐ彼氏と別れて、こばやし先生と付き合って!って言ってきて」
と、子どもグループに言うと、
「うん!!!わかった!!」
って、先生のほうへダッシュで行くので、あせって止めた。冗談きかない素直さなんだからっ。
楽しく、問題なく海での学習が終わった。大成功。
一緒に行ったスタッフの戸舘くんが、
「午前中のコバちゃんの子どもたちへのプレゼン、よかったわぁ~、うまいわぁ~、ムカついたもん」
と、言ってくれた。
戸舘くんも学芸員で、以前は静岡の某水族館施設で同じような仕事も多くしていた。そういった「わかるヒト」に「ムカツク~!」と言ってもらえるのって、すごくウレシイのよ♪同じ仕事をしているヒトが、羨ましがって出来栄えや能力にムカつくほどな感情を持っていただけるなんて、光栄なことである。
思えば、ワタクシなんか、ムカついてばかりで、よそのイイ水族館へ行ってはイイ展示を見て終始、訪れた水族館でムカムカイライラしたり、スバラシイ人や尊敬する人に会って話をするたびに、自分の能力とくらべて自分の乏しさにイライラ、ムカムカ。
水族館に関しては、ワタクシは色んなものを見たり、いろいろな人と出会ってひたすらムカついてばかりであった。
しかし、その「ムカつく」が原動力となり、「見てろよ!いつかオレもきっと!!」と思い、身を振るいあがらせ、必死で努力するのである。戸舘くんも、話や意見が会うし、目指すものは一緒だから、きっと今までそんな思いをいっぱいしてムカついて、そして努力してきたんだと思う。
逆にムカつかずに、ただ「すごいなぁ」とか「立派だなぁ」とか思っているだけで、なにも体の中から沸騰してくる思いがなければ、ちょっと問題かもしれませんね。
「ボクにはムリだ」とか「ボクとは別世界のスゴイ人だ、かなわんわ」とかしか思わずに、疲れてビールでも飲んで早く寝てしまうような人も。
ワタクシは、どんな人であれ、人は同じヒトなんだから、自分だって努力すればその人のようになれるんだ、と思う。環境が違うから、とか元々の頭のよさが違うから、とかいうのはイイワケのような気がする。「ぜったいムリだよぉ」と言って初めからあきらめるのはもってのほかだと思います。それでは負け組である。
必死で思い続けて、努力すれば大統領にだって、宇宙飛行士にだってなれるんじゃないか、それは努力とやる気次第だって。それは理想論やキレイごとなのかもしれないけど、限りなく事実だと思う。
だから、ワタクシは、やりもしないで最初から都合よくあきらめたり、できない、と決め付けるヒトを見ると、かなりシラケてしまう。そして、そんな環境で苦労して反発して「じゃぁテメエ、今に見てろよ!」と思いながら行動して、今まで自分のレベルを上げてきた。
「コバちゃん、あれムカつくわぁ~」
と言われ、ものすごく嬉しかった。最近では久々の絶頂レベルのウレシさである。最高の誉め言葉をいただいた。
誉められると、嬉しくなり、次ももっと頑張ろう!って気分になる。
これで、美人先生も彼氏と別れればもっとウレシイのだが、そこはグッとこらえて、紳士になって、彼女の幸せをココロから願います。。。
う~ん、やっぱりダメ!できれば別れるといいなぁ~(ボク、結局ダメ人間。。。)
順調な継続的更新である。やることや、いろいろなでき事がたくさんあって、いっぱい書けるぞ。
ワタクシが水族館や生き物が好きな理由は、キライになるヒマがない、なのかもしれない。
今日は、地元にある水産試験場が主催の「海の生き物観察会」にお手伝いに来て、生き物解説をしてみませんか?(来てくれ、そして解説してくれ)とお誘い(強制依頼?)があったので、仕事はオフだったし、昼まで寝てグゥタラしているよりかはいいか、と思い、ハイハイ、行きますよ、行けばいいんでしょ、と思いつつも、二つ返事で「ハイッ!いいですよ!」と言って引き受けた。
25名くらいの参加者がいた。生き物採集の場所となったのはスグ近くの海。アサリ採り(潮干狩り)客でにぎわっていた。その横の潮干狩りエリアから外れた砂浜のような海岸で行った。ヒザくらいまで水に浸かると、一面「アマモ」という海草のジャングルだった。
アマモは「海のゆりかご」と言われ、いろんな生き物が卵を産んだり、小さな魚が海草ジャングルのなかで育ったり、それをエサとする中型の魚が周りに居付いたり、そのまわりには中型魚をエサとして狙う大型魚がウロウロしたりと、アマモがジャングルなおかげでイロイロな生き物が住める環境となる。
アマモは、根のへんを食べるとうっすら甘いことから「甘藻=アマモ」という。海藻サラダなんかで食べる「海藻」とは違ってアマモは海中の草のくせに根、茎、葉の区別があり、花が咲いて、種も出来る顕花植物だ。これを「海藻」と区別して「海草」という。進化的には海から陸へ上がった植物が再び海へ戻ったグループであるとされる。
見た目はスーパーで見るニラに似ている。
水産試験場的には「アマモ場の多様性」というのが参加者へ与えた最大テーマだったが、参加者はそんなテーマは完全無視をして、海を前にすると、話も聞かずにバシャバシャ海に突撃して生き物を採りマクッタ。だから筆者も、ややテーマをココロの隅で感じつつも無視してバシャバシャ海と戯れて、生き物を捕まえて子ども達に見せびらかした。
カニが何種類かと、イカの卵、フグの子ども、貝が何種類か、とか採れた。採り方やポイントを子ども達に教える。子ども達は飲み込みが早い。そうすると、アセッタ親が必死に巻き返しを図ろうと、たくさんの質問してくる。しかし、目線や熱中度が違うせいか、子どものほうが採るのはうまい。
イカの卵は獲って水槽に入れて皆で見ている間に次々と生まれて小さなミニイカが泳ぎだした。
そんなことをして盛り上っていると、負けじと水産試験場が秘密兵器の「地引網」をしかけて子ども達の視線を一気に集めた。
みんなでロープを引っ張って、砂浜まで地引網をたぐり寄せると、中にはエイや海に住むナマズ・ゴンズイ、ボラの子ども、メバルの子どもなどが採れて、子ども達は大喜び。
昼飯を食べるのも忘れて昼過ぎまで盛り上った。
来月からは、昨年もやった恒例行事、市内の小学校5校を対象とした海の環境学習も始まり、海へ出まくる日々が始まる。日を追うごとに肌が黒くなっていく。
「今度、ウチのお寺で、なんというか~お説法っていうんですかねぇ、水族館の話をしてもらえませんかねぇ」
という話が来た。地元のお寺で我が家も、そのお寺の檀家である。和尚さんとも顔見知りである。以前、和尚さんがどこかの家へお参りに行った時、そんな催し物の話が出て、それなら同じ町に住む水族館の小林に、ということを、どこかの家のどなたかが言ってくれたらしい。
「あ、いいですよ♪」
と、素直に引き受けて、今日はその日でした。同じ地元・町内のお寺で顔見知りなので、謝礼などは受けたくなかったので、仕事はあらかじめオフにしてもらい、昼までゆっくり寝て、午後からプライベートで行った。町内なので、のんびりと自転車で。
自分の中で年に1回か2回は大きな仕事、最低5回は小規模でもいいから館外の仕事を、とここ数年の間、自分の目標というか決まりにしているので、そういうことは積極的に引き受けて経験して勉強していこうと思っていた。
ちょうど昨日がお釈迦様の誕生日で、なんというかその宗派?だかなんだかの春の催事のようで、地域の檀家さんを集めてのイベント?で、久々の自転車のペダルをハァハァ言いながらバタンバタンとこいで10分ほどで着いたお寺には本堂に特設ステージが設けられ、お年寄りが60人ほど集まって、最近腰が痛いだの目が悪くなっただの、それなりの個人的話しを個々に自由にしておりザワついていた。
催し物の段取りは、
始めに宗派の和尚さんがた7人ほどがお経を上げて、その後に市警察署のおまわりさんがお年寄りの交通安全の講話を15分~その後、筆者の話30分~地元出身の落語家による落語2話~和尚さんのお説教~おしまい
とういう壮大なスケールでお送りする午後からの半日、という流れだった。ホントは和尚さんのハカライで地域では結構顔の知れているワタクシをメインに、という話だったが、落語の後に話をして盛り上げる勇気はなかったので「落語の前に話をさせていただいていいですか???」と順番を入れ替えてもらった。
おまわりがタワイモナイ交通ルールをチンタラ話している間、別の場所で7人の和尚さんと落語家の方とお話をして待った。和尚さんがたも落語家も普段「正座」が基本スタイルなので、筆者も正座したら、すかさず「あ、アグラでいいです、あぐらで!(笑)」と言われた。正座でいたら話す出番が周ってきた時、立てなくなるところだった。和尚さんの奥さんから抹茶や甘茶などをご馳走になって、すっかり和やかな雰囲気になってしまって、あ~いい天気ですことねぇ~サクラも咲いてねぇ~、などと思っていたが、我に返り、これからお話をせにゃならん。。。
だいたい前日に話すことをぼんやり決めていて、今日昼に起きて、うどんを食いながら内容や要点を細かに紙へ書き出して頭に入れた。そして自転車で走りながら整理してまとめた。しかしお寺で、何十人もの自分よりはるかに年上の方々を前に話をさせていただくのは始めてだった。普段は小学生や、親子連れなどに話すことが多いのだ。いろいろな人生経験や戦争も体験し乗り越えてきた方々が相手だから、逆にこっちがありがたいお話しを聞かせてもらいたいくらいである。
途中で寝られたり、いきなり倒れたり、発作が出る人とかいやしないか、やや心配だったので、なるべく年寄り向けの面白くてわかりやすい話をしようと思い、水族館の魅力10分とアシカの賢さや調教の話し20分にした。
おまわりの話が終わり、出番が来て本堂へ行くと、予想外に老人60人の大きな拍手でお出迎えだった。同じ地区・町内に住んでいて、市の広報誌にも連載を持っているので、皆さん筆者のことをよくご存知のようだった。待ってました!!と言う感じ。落語の後でも良かったなぁ。&…近場で悪いことはできんな、と思った。
まぁとりあいずは自己紹介をしようと思ったら、すかさず5列目あたりのオババ1号が大きな声で「あぁ!ありゃぁ、マッサン(ウチの祖父)のとこの子だぁ!」と奇声のように叫んだ。顔が知れているどころか、どこの子かまで見破られてしまっている。すると筆者の自己紹介を遮るようにオババ2号が「あんた勝川(町内の地域名)の子だねぇ!よぉ見るもんでわかるわぁ!!」
自己紹介はやめにした。しかし、おかげで緊張することなくスムーズに話ができた。
全員お年寄りという相手なので、話すスピードはゆっくり、声は大きく、カタカナや英語などの横文字ワードは極力避けたり、別の言い回しで話す、ということを心がけた。1人腰の曲がったオババAは寝ていたが、それ以外は興味深く聞いてくれて、笑いを誘うところではしっかり笑ってくれた。途中で倒れたり、ご主人のお迎えが天からやってきたり、という方もいなくて、無事に終わった。感触が良かったので、少し長引いて35分話した。
楽屋へ戻ると、出番を迎えたジーパンだった落語家が着物に着替えており、先ほどとは顔も違った。さすが、プロは違う。最後にお説教をする和尚さんは「笑い声が結構聞こえたし、これから落語でまた笑うだろうし、最後にワタシがお説教なんて、かなりやりづらいですわぁ!!」と困ってタバコばかり吸っていて笑えた。
水族館の魅力やチョットした裏話&ショーをサボるアシカ・アシカとの駆け引き知恵比べの話しを30分で話したが、なかなかウケが良くてよかった。経験値が上がった♪お礼に和尚さんからあんぱんをもらって、スガスガシイ気分でまた自転車で家へ帰った。
自作の水族帽子の紹介、前回からかなり間が開いてしまったが、第4弾である。
チンナナゴが割合、簡単な作業だったため筆者の中では不完全燃焼な感があり、もっとおもしろくて手の込んだものを作ってやりたい、という気持ちがあった。これを作った当時、まだまだニモ人気は絶頂で「コレ、かなりイケル!!」と作成中に確信したものだった。
しかしイソギンチャクのパーツ(これを触手という)を1つ1つ手縫いで作っていき、帽子に縫い付けていく作業がなんとも単調かつ手のかかる作業で、苦しかった。
<DATE>
製作時間:2ヶ月半くらいだったか…
材料:小学校体育用赤白帽子、フェルト布(黄・白・オレンジ)、ぬいぐるみ用の目、糸
(すべて100円ショップで調達)
制作費:500円
その他:手縫い。赤白帽からイソギンチャクが生えており、その上で2匹のカクレクマノミ(ニモ)が戯れている。
円錐型のいくつものパーツを赤白帽に縫い付けていくというイソギンチャクの製作作業にかなりの時間がかかり、何度もココロが折れそうになった。
かぶるには若干の勇気、そして恥を捨てることが必要。その変わりに注目・笑い・親しみなどを容易に手に入れることが出来る。
保育園などで使うと、たちまち人気で、すぐに奪い取られてしまい、みんなでかぶって先生に写真を撮ってもらっていた。
やれやれ、いろいろやらなきゃならんことが多くて、やっと書きます。12月13日!
東京のお台場にて「ウキウキ深海魚ウォッチング」というトークショーをしてきました!深海のヘンテコリンな生き物を紹介して、さらに、実はこのヘンテコリン生物を食べて未知なる味を探求しているヘンテコリンな水族館のヘンテコリンな人たちがいて、それが我々なのである。で、「そんなヘンテコエピソードを話してみないか」、というので「うん、話してみる!」ということで話が進んだ。とにかくヘンテコリンが多いのだ。
いつも、地元ではいろんなことに手を出していろんなところで人前で話をしているのですが、今回は東京。地元外は初めてで、しかもTOKYO。大舞台である。地元の湾内を泳いでた弱小な魚がいきなり太平洋に出てしまったような感じ。。。
しかし、今回はワタクシ、ヒルマずに強く気合を入れました。引き受けた仕事、いい経験、なにかのチャンス、男を見せる…などなどいろんなことを思いながら「オレ、やってやるからな…!」とコブシをかかげたのです。
しっかし、1お昼の1時スタートで10時半から打ち合わせをするというので、ワタシャァ5時半起きである。なぜなら、コイツが同行者だから。
ただ深海なんぞというディープな話を延々として、心底心地よいと思う人はソートーにイッテシマッテイル人のみだろうと思ったので、いい時間帯でこいつを爆弾的に放出してやればお客さんは喜ぶだろう!と主催者の方々と企んだのだ。
6時に水族館で2匹のオオグソクムシをそれぞれ小さめに袋へ梱包して新幹線に乗り、東京へ。新幹線に乗ったオオグソクムシはコイツラが初めてではないだろうか。。。
トークライブは大まかに前半が深海魚の歴史や人々との関わり、後半は我が水族館のヘンテコな深海生物試食という取り組みの紹介。後半が筆者の大きなメイン担当時間である。
前半、チョットお客さんの食いつきが足りなかったので、いろいろボケたりしたけど、見事にウケなかった。。。ボケが効かない。。。お客さん、今ボケ聞いてた?も、一回言おうか?ボケの説明が要るのか。。。
ウケない、というか、なんだかコレ、スベッテいるというやつではないだろうか。。。客はまったくの無反応に近かった。グレそうになった。人というのはこうやって若いときに不良になっていくのだろうな、とライブの最中ふと思った。
第一、この写真を見て欲しい。現場の風景である。一番手前で、東急ハンズで買った魚のカブリモノをして出ているのが筆者なのであるが、この時点でスベッていたのである。つまり登場からボケたのに反応イマイチ。東京は冷たい街です。
ソートー頑張ってハジを捨てて盛り上げるためにかぶったのに。
~ふんっ!深海のオタッキーは一般ピーポーとはやはり笑いのツボが違うのだな、このオタクめ!と思ったけれど、チョット空気を変えたかったので、後半はギアを入れ替えて様子を伺いながら飛ばしていった。
後半は途中から、ボランティアで同行してくれた、かわいい後輩も加わり、さらにギアアップ。
そしたら、お客さんは結構ウケてくれたし、食いついて話を聞いてくれた♪途中で爆弾的に登場させたオオグソクムシもいい仕事をしてくれて、これを小さなケースに入れてお客さんへ順番に回して『触っていいよ』とやったらこれまたウケて、普段なかなか触れない深海生物をみんな興味深げに突っついたり持ち上げたり、ケータイで写真をとったりしていた。
初めての東京でのトークライブだったが、まぁまぁ成功といえた♪よかったよかった。
関東圏の水族館飼育員仲間もやってきてくれて、ありがたかった。
またやりたいと思った。帰りのひかり号は込んでいて座れなくてつかれた。