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第5試合 WWE女子王座(新設)3ウェイ・マッチ
シャーロット(ディーバ王者)×サーシャ・バンクス×ベッキー・リンチ
この3人は本当に凄い。とくにサーシャ。
小柄な体格をものともせず、むしろ小さいから活きるような動きを、本当によく考えてます。そして、実行できる。
努力もムチャクチャしてるでしょうが、生来のセンスがかなりモノを言ってるように思います。
きっと、近いうちに女子王座はサーシャのものになるでしょう。王者サーシャ・バンクス、ニヤニヤするレベルで楽しみです。
ちなみに前述のスヌープ・ドッグはサーシャの従兄弟で、入場時に生でラップを披露してました。
新設女子王座に改めて就いたのは、ディーバ王者シャーロット。親父のリック・フレアーが介入して終わるという微妙な結果でしたが、攻防は3人の良さを遺憾なく見せてくれました。
そう言えばこの3人、いずれもサブミッション(関節技・絞め技)のフィニッシャー(決め技)を持っています。
王者シャーロットは父から受け継いだ4の字固め(フィギュア4)にブリッジを加えて2倍の効果になった“フィギュア8”。
サーシャは俯せの相手の首を後ろに締め上げる“バンク・ステイトメント”。
ベッキー(not センテンス・スプリング)は俯せの相手に極める十字固め“ディス・アーマー”。
昔は、「サブミッションは大きい会場では見えにくいのでウケない」と言われていたものですが、史上最大の観客であふれかえったレッスルマニアで、サブミッションは普通にウケてました。
そう言えば、けっこう何年も前からサブミッションはウケているのです。
これ、会場にデッカいモニターがあるのが大きいなと、長年WWEを見てるくせに今さら気づいたのです。
え? 気づいてた? 今頃そんなことに気づくのはお前だけ? 失礼いたしました。
第6試合 ヘル・イン・ア・セル
アンダーテイカー×シェイン・マクマホン
シェイン・マクマホン。お察しの通り、ビンスの息子です。
当然、かつては後継者と目されていたわけですが、7年前に突然WWEを辞めてしまいました。
正直に言うと、「滅多に試合をしなくなっちゃったアンダーテイカーの相手が、よりによってシェインかよ」と思ってました。
どこかで「素人」だと思ってたし。
もちろん、たまに試合に出ると無茶なことをやらかして、下手なレスラーより凄い試合はしてましたけど……レッスルマニアでアンダーテイカーの相手ってなあ……と。
辞める少し前から試合もやってなかったし。
しかし!いい意味で裏切られましたね。
舞台となる“ヘル・イン・ア・セル”とは、上のムービーでもわかるように、場外も含めたリング全体を、スッポリと包む金網のことです。
また、この形式だとノールールになるので、凶器なんかも使いたい放題。シェインの無鉄砲なスタイルが活きるんですよ、これが。
また、ヘンゾ・グレイシーとなぜか柔術の練習を積んでいたとのことで三角絞めなんかを繰り出してはいましたが、やはり白眉は、上のムービーで見られるセルのてっぺんからの実況席へのダイブです!
セルの途中からのダイブは何度かありましたが、てっぺんに立った状態からのダイブは、ミック・フォーリー以来ではないでしょうか?
フィニッシュ前にテイカーがシェインの頬をポンポンと優しく叩くシーンなんかも含め、期待を大きく超えましたね!
第7試合 アンドレ・ザ・ジャイアント・メモリアル・バトルロイヤル
R・トゥルース
アダム・ローズ
カーティス・アクセル
ケイン
ゴールダスト
コナー
シャキール・オニール(元NBAバスケ選手)
ジャック・スワガー
ダイヤモンド・ダラス・ペイジ
タイラー・ブリーズ
タタンカ
ダミアン・サンドウ
ダレン・ヤング
バロン・コービン
ヒース・スレーター
ビクター
ビッグ・ショー
ファンダンゴ
ボー・ダラス
マーク・ヘンリー
(五十音順)
率直に言って、ゆったり見物してました。つまらなくはなかったんですが、まあ、シャキール・オニールとビッグ・ショーの絡みが、概ね唯一の見せ場かな、と。
シャックは何年か前にRAWに出て、ビッグ・ショーと絡んだりしてたNBAのスターで、何となくこじつけた因縁をベースに無理矢理出した感じです。
でも、あの馬鹿でかいビッグ・ショーと並んで、身長が同じくらいでしたね。笑うレベルでデカイ。
第8試合(?)
ザ・ロック×エリック・ローワン
ロック様が登場し、いつものように名調子の演説を。
彼の口から、観客数がレッスルマニア史上最高の101,763人を記録したことが告げられました。
そこにワイアット・ファミリーが登場、例によってブレイが意味不明なスピーチを行うと、ロックから宣戦布告! 急遽()ローワンとのシングルマッチが組まれた!
……と思ったら、ロック・ボトム一発でローワン撃沈! あっという間に試合終了でした。
腹いせにワイアット・ファミリーがロックを取り囲み、襲撃せんとしたその瞬間、ジョン・シナ登場。
肩の怪我からの久々の復帰です。
例によって歓声とブーイングが相半ばする中、ロック様とシナはワイアット・ファミリーをリングから一掃、2人仲良く見得を切ります。
今やハリウッドで最も興行収入を上げる俳優になったロック様ほどの男と並んでも、シナは存在感でさほど引けを取りません。
何でこうまでブーイングを浴びるんだろ?
第9試合 WWE世界ヘビー級王座戦
トリプルH×ロマン・レインズ
メイン・イベントです。
ここまでで6時間以上経ってますから、いやはやWWEファンというのは物好きですなあ。
何気にこの試合、けっこうグレード高かったと思うんですよ。
でも、水を差したのがレインズへのブーイングと、トリプルHへの声援。
さっき、ジョン・シナについて“歓声とブーイングが相半ば”と書き、プロレス英語の解説の時もそれを書きましたが、それの悪化したバージョンがレインズなのです。
2人ともベビー・フェイス(善玉)で、トリプルH(WWEの本当のCOO)をはじめとする権力者側“The Authority”の悪だくみに逆らう立場です。
ところが実際には、当然ですが、COOたるトリプルHが自ら悪役となってまでプッシュをしているのがこの2人。
どうも、コアなマニアには、それが気に入らないようなのです。
だから、悪役チャンピオンのトリプルHに声援が飛び、正義の挑戦者レインズにブーイングが出てしまうのです。
個人的には、この2人はよくやってると思うんですよ。
たいへんな努力をしているのは身体を見れば一目瞭然だし、試合運びも(センスより頭脳先行型の印象ですが)うまいです。しゃべりだって非常に見事だと思います。
そして、子供と女性には大人気なんです。
でも、いかにもモテなさそうなコアなマニア層には受けが悪く、奴らもムキになってブーイングするもんだから、けっこうテレビからも聞こえてくるんですね。
それでも、今回のレッスルマニアで解消されるんじゃないかと期待をしていました。
トリプルHという人は、ヒールとして試合をして、対戦相手のベビーフェイスに声援が集まるように仕向けることに関して、驚異的な能力を持っているのです。
私はレッスルマニア28でのアンダーテイカーとの試合を目の当たりにして、それを実感しました。
そして、そんな斜に構えた見方をしている私でさえ、トリプルHにブーイングを送り、アンダーテイカーを心の底から応援していたのです。
ダニエル・ブライアンも、その自伝でレッスルマニア30でのトリプルHとの試合の中で、多くのことを学んだと書いています。そしてそれはレスラーでない人には説明が困難であるとも。
そんなトリプルHの超絶スキルをもってすれば、私はレインズは英雄になれると思っていましたし、ビンスもトリプルHもそう思っていたと思うのです。
果たして、試合ではトリプルHの名人芸が炸裂し、だんだんとレインズへのブーイングを声援が上回り出しました……が、ブーイングをかき消すところまでは行きません。
そして、レインズのフィニッシャーのスピアーがトリプルHを捉え、レインズが遂にWWE世界王座を奪取!……しても、モテなさそうな奴らがブーイングしてます。
うーむ……
いや、そのモテないメンを非難しようとは思いません。そいつらにブーイングさせないだけの力がレインズにないといけませんから。
ただ、このままの形でプッシュを続けても、モテないメンはムキになってブーイングするだけのような気がするんです。
これはもう、レインズはヒールに転向して、全員からブーイングされるところから再出発するしかないのではないかと。
彼ならきっと、ヒール転向も、そこを耐えてからのベビーフェイス最転向も、できると思うんですよ。
元々、ヒールのチームで頭角を現してのし上がって来たのですから、またやってみればいいんです。
というわけで、何せ7時間もかかったイベントですから、1大会の観戦記としては異常に長いものになってしまいました。
全体として、やっぱりレッスルマニアは見ずに死んではいけないイベントだと確信しましたね。
見ていない皆様も、来年は必ずご覧になるよう、強く推奨いたします!
前回は、観戦記なのに本編に入る前までという、何とも間抜けな展開でした。
本編の観戦記も、やはり2本に分かれております。
試合の概略および感想とちょっとした考察だけで、こんなになっちゃうほどのビッグ・イベントだとご理解ください。
これでも、本当に書きたいことの半分くらいなんです。動画が入れられるおかげで、試合そのものの描写なんかがずいぶんと短縮できてるんですよ。
レッスルマニア本編
第1試合 インターコンチネンタル王座戦 7ウェイ・ラダーマッチ
ケビン・オーエンズ(王者)
ザ・ミズ
ザック・ライダー
サミ・ゼイン
シン・カラ
スターダスト
ドルフ・ジグラー
(五十音順)
スタジアムでの試合では、ラダーマッチは欠かせません。
※上空にベルト等をつるし、ハシゴを登って取った者が勝者という試合形式
反則なしなので、当然ながらハシゴによる殴打とか、ハシゴへの激突とか、ハシゴから場外への落下とか、楽しいシーンの連続になります。
この試合も例外ではなく、「それ、やるの!?」的なシーンが続出でした。
個人的には、無名時代に来日してたオーエンズとゼインが、10万の大観衆の歓声を浴びながら殴り合うシーンに、感慨を禁じえませんでした。いやあ、2人とも立派になって……
そして、結末はまさかのザック・ライダーの王座奪取! ここ数年、ミスターかませ犬的ポジションだったので、驚いたのなんの。
ブレイクもしないままベテランの域に入りつつあるので、一花咲かせてほしいところではあります。
第2試合
AJスタイルズ×クリス・ジェリコ
職人肌の2人の見応えある折り目正しいプロレスの試合だったので、とくに“事件”なし。
ただ、このタイミングでジェリコの勝ちだったのは驚きました。
今年の頭まで新日本プロレスにいたAJ。日本での経験が長いジェリコなら、彼の良さを引き出せるでしょうから、この抗争をしばらく引っ張って、AJの良さを引き出して価値を上げる意図でしょうか?
AJを売り出そうというWWEの意図は明らかなだけに、この敗戦がどんな展開の伏線なのか、見極めたいところです。
もっともWWEの場合は、単なる思いつきである可能性が多々ありますが……
第3試合 3×4タッグマッチ
ニュー・デイ
(ビッグE、コフィ・キングストン、エグザビア・ウッズ)
×
リーグ・オブ・ネイションズ
(シェイマス、キング・バレット、アルベルト・デル・リオ、ルセフ)
アイルランド、イングランド、メキシコ、ブルガリアの4人を「League Of Nations」とするセンスはいいと思うんですが、J Sportsの字幕では「国際同盟」、オフィシャルサイトの訳では「多国籍同盟」なのが気になります。「League Of Nations」は「国際連盟」でしょうが……
なぜかドラゴンボールみたいな衣装を着たニュー・デイのトリオ漫才やなんかも面白かったのですが、いつもの試合とそんなに違わないような……と思っていたら、この後の展開の前振りでした。
国際連盟のニュー・デイへの暴行から救出するため、レジェンドかつWWE殿堂者、ストーン・コールド・スティーブ・オースチン、ショーン・マイケルズ、ミック・フォーリーが登場!
オチは、ついにストーン・コールドがニュー・デイに合わせて踊ったかと思いきや、エグザビアにスタナーを決めてビール大会でした。
いつかやってみたいんですよね、このビール大会。
いや、そりゃ風呂場でやればいつでもできるんですが、誰も見てないところでやっても虚しいですし……
第4試合 ノー・ホールズ・バード・ストリート・ファイト・マッチ
ディーン・アンブローズ×ブロック・レスナー
率直に言うと、有刺鉄線バットは使って欲しかった!(レッスルマニアに至るまでの番組中で、レジェンドたちが自分のトレードマークの凶器を持って、アンブローズを激励に来る小芝居があったんです。テリー・ファンクはチェーンソー、ミック・フォーリーが有刺鉄線バットを渡してました)
……けど、PG12の番組ではダメでしょうね。血ィ出ちゃうし。
それより、最近のブロック・レスナーの扱いが、“素手に闘ったら絶対に勝てない人”になりつつあり、どうもモヤモヤします。
ここ数年で普通に勝ったのはジョン・シナとトリプルHだけ。両方ともノールール系の試合で、リングに鉄階段を引っ張り上げて、その上での必殺技がフィニッシュでした。
アンダーテイカーも一度勝ったんですが、急所打ちを食らわせた挙げ句の疑惑の勝利でした。
アンブローズ戦もご多分に漏れず、素手で闘っている局面では、アンブローズは手も足も出ず、竹刀や椅子を手にした時だけ攻勢に出る展開でした。
そして、さんざん凶器攻撃を加えても、ラストはF5一発でピンフォールですから。
率直に言って、これからどうすんだろ?と。
Hall Of Fame Class 2016紹介
WWE殿堂入り式典は毎年レッスルマニアの前日に行われ、当日は殿堂者たちのお披露目があります。
今年2016年に殿堂入りしたのは……
日本のファンとしては、スタン・ハンセンの殿堂入りが嬉しいではありませんか! 10万人の前にハンセンが現れ、喝采を受けるなんて……感無量です。
紹介映像では、天龍源一郎がラリアットで吹っ飛ばされる映像が出てましたが、あんなの食らってたら、そりゃ喉も潰れてガラガラにもなりますわな。
セレブ部門はスヌープ・ドッグ。彼のこれまでのWWEへの貢献を考えると、まあ順当ですかね。
ウォリアー賞
亡くなったアルティメット・ウォリアーに由来する賞で、精神力と忍耐を持って闘った人に贈られる賞です。
ランデン氏は著名なジャーナリストで、乳がんにかかったことを公表、その闘いを通じて多くの人の手本となったことを評価されました。
レガシー部門
“レガシー部門”の設立には、唸りましたね!
ファンが見れば、今回選ばれたレスラーたちは、モノホンの“レスラー”であることがわかると思います。ザックリ言うと、“本当に闘っても強い人たち”なのです。
社名をWW“E”に変えた頃から、「レスリング」という言葉がタブーになったようで、「レスリング」は「スポーツ・エンターテインメント」、「レスラー」は「スーパースター」「ディーバ」「コンペティター」などに言い換えられました。
実況でも、プロモでも、まず聞かれない言葉になっていたのです。
が、3年くらい前から、稀に聞かれるようになってきました。この1年は、2週間に1回くらいは聞かれるのです。
そして今回、プロレスが競技として行われていた時代、レスラーとしての強さが必要だった時代のレジェンドたちが、WWEの“レガシー”と定義されたのです。
これは、プロレスリングの歴史を思うと、非常に感慨深い事実なのです。
そのうち、こうしたことも書いていこうと思います。
(下)に続く!
「レッスルマニアを見ずに死んではいかん」まで言い切ったからには、当然ながら今年も見ましたよ、私は。
しかも今年は、WWEネットワーク開始のおかげで、完全にリアルタイムで見ることができました。
現地テキサスの日曜夜=日本では月曜の午前です。“副業”の会社は休みをもらいました。当然ですよ。どっちが大事だと言えば、明らかにレッスルマニアですから。
レッスルマニア本興行の前にキックオフ・ショーというのがあって、見所の解説やらその日までのご当地の様子なんかに加え、試合が行われるんですよ。それが、日本時間の朝6時開始なのです。
そういうわけで、休みだというのに朝5時に起床して、洗顔や朝食や洗濯物たたみなんかを済ませ、6時にはテレビの前に陣取りました。
※なお、Apple TVのアプリで見ると、どうもリアルタイムのストリーミング配信はやたらと再生が止まることに、前日の「WWE Hall Of Fame」の生中継で気づき、試験的にiPadからAirPlayでApple TVに送るようにしてみたところ、これがドンピシャ。途中で止まることなく楽しめました。
Apple TVでの再生にご不満の方は、ぜひお試しください。
キックオフ・ショー
何と、ほぼ全編がWWEのオフィシャルアカウントによってアップされていました。太っ腹ですな。
キックオフでは、例年1試合のところ、3試合が行われました。
カリスト×ライバック(US王座戦)
Team Total Divas × Team B.A.D. & Blonde
ブリー・ベラ、アリシア・フォックス、ペイジ、ナタリア、エヴァ・マリー
×
ナオミ、タミーナ、ラナ、サマー・レイ、エマ
ウーソズ×ダッドリーボーイズ
どの試合もなかなかのクオリティで、楽しめました。
女子の10人タッグマッチでは、この種の大人数試合にありがちなフィニッシャー(決め技)の連続競演も楽しめました。
試合を締めたのは、ブリー・ベラです。引退した夫ダニエル・ブライアンのフィニッシャー“イエス・ロック”を引き継いだだけでなく、これがまた見事な技の入り方でした。この入り方、ブライアンもやったのを見た記憶がありません。
▼そのシーンからの再生です。
そして、ブリーはこの試合が最後となるようです。ラストにそれを思わせるシーンも……
新WWE女子王座紹介
これは非常に重要なコーナーでした。
WWEでは、男性レスラーを「WWEスーパースター」といい、女性に関してはレスラーとそれ以外の登場人物をまとめて「WWEディーバ」と呼んで来ました。
イノベーターたるビンスCEOともあろう方が、女性タレントについては非常に保守的で、率直に言って、これまでは“セクシーな添え物”の扱いを受けていました。
セクシーなのはたいへん結構で喜ばしいのですが、才能ある女性が、それを存分に発揮できないのは問題です。
2つあった女子の王座が、“女子王座”ではなく、“ディーバ王座”に統一されたのが、象徴的な出来事でした。
しかしこの数年で、2軍であるNXTで奮闘していた若く才能ある女性“レスラー”達が、状況を変えたのです。
シャーロット、サーシャ・バンクス、ベッキー・リンチ、ベイリーの“4ホース・ウィメン”の功績です。
彼女たちは、“男みたいなプロレス”ではなく、ハードでスピーディながら、女性ならではのプロレスを作り上げて来たのです。
その過程は、心の底からリスペクトせずにはいられない道程でした。
彼女たちを中心にした、急速な女子の試合の地位向上は“ディーバ革命”と呼ばれ、これまでにない女子の試合の形ができあがっていく過程にあります。
「日本の女子プロレスも質が高いだろ!」とおっしゃる方、お気持ちはよく理解できます。
が、残念ながら、日本の女子にはレッスルマニアのような大舞台がないんですよね……
現在唯一の日本人ディーバASUKA(華名)がNXT女子王者に就いたことが状況を変えてくれるかも知れません。
そして、新しい女子王座のベルトのプレゼンターは、引退したディーバのリタが務めました。
リタと、そのライバルであるトリッシュ・ストラタスこそ、4ホース・ウィメンの先駆者とも言うべき人物です。危険を顧みないハードな試合スタイルで、命を削るような2人の攻防は、本当に凄かった……
まさに適役、心憎い演出です。
この段階で、まだ朝の8時。否応なく盛り上がってくるではありませんか!
つづく!