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2010/06/15

皆様、大変にご無沙汰しておりました。

旬を迎えた淡竹(ハチク)が美味しい、自称「百姓」の川口です。

今、普通に都会で口にできる「筍」は孟宗竹ですが、実はこの孟宗竹は近世に中国から移植された外来種なのです。淡竹は古くから日本で自生していた竹で、その名の通りに小さく柔らかい筍です。やはり今が旬の蕗、山椒の実などと共に、この季節には誠に美味しいものであります。

などとまたまた山菜の話ばかりをしておりますと、この男、「百姓」を名乗っておるが、実は単に野草、山菜を採集して喰い繋いでいるだけではないか?と疑われてしまいそうですから、本日は田畑での仕事のお話を。

畑では、梅雨入り前になると、秋に播いた畑の作物が収穫期を迎えます。玉葱、人参、牛蒡、大蒜(ニンニク)、じゃが芋に蚕豆。皆、半年以上もの時間を掛けてようやく実ってくれた作物たち。本当に愛おしいものです。

人参

玉葱

私の育てている野菜たちは全て農薬は勿論、肥料すらも与えずに育ってもらっています。所謂、「自然農」と呼ばれる栽培方法なのですが、土に応じて良く育つ作物もあれば、育たない作物もあり、時には笑ってしまう程に小さな実りとなる事もありますが、その味は実にもう格別に美味しいものです。

田には、この谷間でも先週末からようやく水入れが始まりました。田に水が入ると、一斉に代掻き(シロカキ)が始まります。

代掻きというのは、水を張った田の土を掻き混ぜて田の泥を平皿の底の様に均す作業です。こうすることで、田の底から水が漏れることを防ぎ、かつ、稲の苗を丁度良い深さに田植えできるようにするわけです。

これまで人影を見ることも稀だった田に、突如大きなトラクターが入り、明け方直後の早朝からエンジン音が村中に響き渡ります。かつては牛に鋤を牽かせて掻いていたものだそうですから時間も掛かり、それはほのぼのとした風情のものだったのでしょう。が、今は、単なる土木工事。賑やかと言いますか、誠に喧しいものであります。トラクターの威力は凄まじく、一反(約10アール)程度の田の代掻きはほんの小一時間で終わります。

そして、翌日には田植え。こちらも田植え機を使えば、一反程度の田の田植えがほんの小一時間も掛からずに終了します。勿論、それまでに苗を育てたり、水路の整備をしたり、と様々な準備作業はあるのですが、昨日まで耕された土くれが乾いてなんとも殺風景な風情を晒していた田が、実にアッという間にキレイに苗が植えつけられた水田へと鮮やかに一変するのです。

他方、私の田ではようやく昨秋に播いた小麦が収穫期を迎えたところ。

麦秋の田

水を入れる前に先ずは刈り入れを済ませなくてはなりません。容赦なく麦を啄ばむ雀達との競争で、ようやく、一昨日に収穫を終えました。今年の米の出来を予想させるような貧弱な麦達の実りではありましたが、それでも纏めて束にした金色の小麦の穂の風情はそれは美しいものです。

これでいよいよ稲の田植えの準備が出来ます。私は農機を持っておりませんので、代掻きはしません。ご先祖様達のお蔭様で、私の田では代掻きを省略しても水は漏れないので大変に助かっています。しかし、代掻きをしない田は、一般の方がご存知の鏡のように水が張られた泥のプールとは全く異なり、単に水浸しの「草叢」に過ぎません。その草叢に手作業で1本1本の苗を植えてゆく作業が私の田植えです。将に、気が遠くなる作業です。

私の長くて辛い、そして愉しい田植えはいよいよ今週末から始まります。7月の半ばには何とか一反弱の田植えを終えたいものです。

この素晴らしい源初の田植えの経験を共有なさりたい方、ぜひご連絡をお待ちしております!・笑

2010/06/15 01:26 | お米作り | No Comments

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