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2009/10/13

 台風一過、めっきり秋らしいですね。

 前回に Auto tune というピッチ補正ソフトについて書きましたが、あくまでレコーディングでの使用に際してという事で書きました。

 じゃぁ、ライブではどうしているのかと。。。

 まず最初に、あの「Voice」の原理を。前回の写真と併せて見て頂くと解りやすいかもしれません。

 レコーディングの際に、わざと音を外して歌います。

 「ド、ミ、ソ」C調

 それを、、、

 「レ、ファ、ラ」D調

 に、移動させるんです。(簡単に言うと、という事で。)

 そうすると、他設定は色々有るのですが、あの声(音程が上がる所などが、ウニョっとする訳です。)

 じゃぁ、これって。ライブではどうするの?

 えー。厳密に言うと。歌に併せてPCを立ち上げて、わざと歌を外して歌って貰いつつ、鍵盤で正確な音程をリアルタイムで打ち込んでやる必要が有る訳です。

 じゃぁ、実際にこれをライブでやっているかというと。

 否。

 

 残念ながら、現在のこのソフトの性質や操作性を考えると結構難しいのです。

 じゃぁ、何故ライブでもあの声になるのか。

 一旦置いておきます。

 ライブでは、生演奏以外の部分でトラックと呼ばれる音が別にコンピューターから流されます。 それが、一つ一つの楽器の音をミキサーと呼ばれる機材上でミックスされて、スピーカーから出力されています。

 この場合の「Voice」も別々に録音されたものを出力しているという訳です。

 しかし、それだけだと単なる「Lip sync」になってしまいます。

 では、ライブでのこの活用方法はどうしているのでしょうか?

 この流されているトラックにマイクでの「声」をプラスしてあげるのです。

 そうする事によってライブの一体感を演出出来るという訳です。

 これを、演出方法の一つと取るか、それとも、「Lip sync」と一言で片付けてしまうのか、それは人それぞれの受け取り方、価値観だとは思います。

 そう。

 新たな音が生まれ、そこに既存の価値観が合わないという事が有るとしても、発信しているのは「アーティスト」で有り、受け取るのは「リスナー」です。

 ライブでその「Voice」を聞きたい「リスナー」がいる限り、演出手法としての「 Lip sync」は有っても良いのでは無いでしょうか?

 確かに。「Lip sync」を良しとしない風潮も多いです。それでプロなのかと。手厳しいご意見を頂く事も有るでしょう。

 しかし、そこに「アーティスト」の制作意図が有るとしたら、それを否定するのは「アーティスト」を否定する事にも繋がるのでは無いでしょうか?

 ライブで再現しにくい技術で有るからこそ、あえて先進の技術をライブで再現する為に行う「Lip sync」。

 アーティストのライブパフォーマンスが激しさを増す一方な昨今、激しいダンスや演出、舞台装置の発達、様々な要因が有ります。

 現在様々なアーティスト達が、演出手法としての「Lip sync」を活用しています。

 「口パク」≠「Lip sync」

 こうした「Voice」を活用する方法や技術はまだまだ発展途上です。

 「初音ミク」を初めとする「アンドロイドヴォイス」も急速に発展して来ている昨今、音楽制作の現場がひっくり返りかねない技術が出て来ています。

 この先の音楽はどうなって行くのでしょうか。

 歌い手一人のアカペラ。

 そんな音楽が聞きたい、と思う今日この頃です。

2009/10/13 06:44 | 音まめ知識, 音響デザイン | No Comments

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