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2010/10/29

 前回は簡単なUSTREAMの配信方法などの概要について書きましたが、今回は実際の中継現場とUSTREAM配信での違いというか、最近自分自身が現場で体験した内容をふまえて書いてみたいと思います。

 USTREAMは個人が情報や意思を映像付きで発信するというとても簡単な方法です、最近は企業イベントなどでもUSTREAMを活用しようという動きも見られていますが、今までの中継のスタイルもまだまだイベントでも活躍しております。

 先日、又もや映画の舞台挨拶の現場での事ですが、東京を主として大阪、名古屋、福岡、札幌、仙台などへの中継が行われました。

 この時に感じたのは、今までの中継のスタイルと現在の中継のスタイルがUSTREAMを始めとするブロードキャスティング分野の発達によって、変わりつつ有るという事を身を以て体感した訳です。

 今までは、衛星中継、電話中継などが多く、テレビでも使われていますが携帯のテレビ電話回線を使った中継を例に取ると、これには映像の鮮明さなどの問題点が多く、しかしメリットとしては中継車が居なくても現場から中継出来るという利点も有りました。

 次に衛星中継ですが、これは鮮明な映像とスタジオクオリティーの中継が可能という利点が強いですが、まず衛星を使う事でのコストが高い事、そして中継車が現場近く(イベント会場など)に居なければならないという事がデメリットではないでしょうか。

 では、インターネット回線を使った中継はどうでしょう。

 前回の現場では、NTTの映画館ネットワーク専用回線を使って、東京から全国各地の映画館に配信をして、中継映像、音声共に映画館のスクリーンで見られるという中継を行いました。

 この中継方法の良い部分は、衛生中継などに比べてコストが低い事、そしてクオリティーも配信のエンコード方法によっても違いますが、HD配信も可能となります。 逆にデメリットはというと、NTTの工事が必ず必要という事、専用回線を確保して貰う為に専門の技術者が各所に立ち会う必要が有るという事。

 全ての中継方法でメリットデメリットは有りますが、ブロードキャスト回線を使った中継が現在一番バランスが取れているのではないでしょうか。

 では実際の中継はどうだったかというと、音響チームからは音を、カメラチームからは映像を中継チームに送り、中継チームがNTTチームに中継信号を送るという流れになっていました。

 一つ問題になるのは、これは中継をする場合やUSTREAMでも起る事ですが、映像と音声がズレるという事です。

 ここがズレているとどうしても人は相手の口元を見て言葉を理解する部分も大きいので、ズレた映像を見ていると結構違和感を感じます。 それを中継先で補正する事も可能なのですが、大概の場合は音が先になって映像が少し遅れます。

 この音と映像を合わせる事を、通称「リップシンク」と呼びます。

 ここの部分がイベント中継などでも結構問題になる事が多く、原因は映像のスイッチャー(切り替え機)などの信号が多少遅れる事が原因と考えられていますが、USTREAMでも起る事が多いので、どちらかというと映像の方がデータとしても容量が大きいものになるので、デコーダー作業の際の処理値の差分で起る事ではないでしょうか。

 いずれにしても、こうした中継やUSTREAM配信を行う場合にまず考えておくべき事は、回線が十分な速度が有る場合はクオリティーを求めるのも良いのですが、回線品質などが低い場合には無理に高画質、高音質に拘るのでは無く、多少クオリティーが下がっても途切れないという事が全ての
事項に優先させるべきだと思います。

 勿論、企業イベントなどでの専用回線などが敷設される場合には、その部分は大丈夫なのでしょうが、一般ユーザーの場合はそうも言ってられない状況が有ると思います。

 今回は実際の中継方法の差などについて書きましたが、機会が有ればまた書きたいと思います。

 USTREAMの活用方法など、まだまだ発展途上なので又ご報告出来ると思います。

2010/10/29 09:27 | 音まめ知識, 音響デザイン | No Comments

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