Home > Salsa Clubの外国人
これは、超昔の話。もう15年近く昔の話。僕が最初にサルサにハマりはじめた頃。
週末深夜、六本木のサルサクラブってぇのは、やっぱりちょいとおっかない場所だったのね。
中南米スペイン語圏の外国人と日系二世三世が多かった。当時、彼らの若い連中なんてワルいノも結構いてさ、洋服や財布なんかもすぐなくなっちゃうし、ビールなんかもちょいと目を離すとすぐ飲まれちゃう。
そんぐらいならともかく、喧嘩したくてウズウズしてる連中もいたし、グループで女の子に悪さしようなんてぇのもいた。
ペルー人とコロンビア人が一番多かった。
そこに、ブラジル人やイラン人等スペイン語圏ではない外国人も結構混じってた。
そこに、カッコよくて恐い部類のゲイの人達、ヤクザ屋さん、外国人目当ての女の子、中南米帰り、スポーツ選手、何故か迷い込んできたOLちゃん等日本人がちらほら混じってた。
英語圏の人は、ほぼいない。
たかだか15年くらい前のこと。
外国人と踊ってた日本人の女の子が、友人達の席までうっとりして戻ってきてさ『アメリカ人って素敵ねぇ~。』なんて言うわけさ。
ココにアメリカ人なんていない(>_<)
いや、まだいたんだよね。外国人=アメリカ人的な感覚の日本人。そんな時代のお話。
ある頃から府中とか川崎とか船橋とかの工場で働いてる日系ペルー人達を中心としたコロンビア人やアルゼンチン人を含むグループと仲良くなってさ。よく一緒に遊んでたんだ♪
ペルー人のお兄さんが若い連中束ねて、みんなで食事して飲んでからサルサクラブに乗り込んできてた。
若いのがいるから、仲間内や対日本人と揉め事とかよく起こしたり、悪さしたがったりすんだけど、そのペルー人がよくみんなを面倒見てまとめてた。よく興奮してる若いノをトイレで宥めたり、説教したりしてた。
なにかの時、そのペルー人が話しはじめた。
『なぁ、ヒロ。俺達ペルー人達は、サルサなんか国じゃ聞かなかったんだよ。おじさんやおじいさん達はサルサも好きだから、家でパーティーする時なんかは多少踊るけど若い連中はみんなハードロックが好きなんだ!サルサは年寄りの音楽だと思ってた。だから、みんな今みたいに踊れなかったんだ。日本に来てから覚えたんだ。
工場の近所やアパートの近所で日本人の女の子に声をかけるとキャー!って逃げるんだぜ。俺達はアメリカ人やヨーロッパ人じゃないからモテないんだ。それでも若いからみんな女の子達と遊びたいんだよ。
だけど、サルサ・クラブに来れば俺達は、モテモテ!それにスペイン語でいろんな連中と話せるしね!サルサは日本人に来てから好きになったんだ。』なんてぇ言うわけだ。
彼らの名誉の為に注釈!
・ペルーは、基本サルサの国じゃない。
・コロンビア人は、踊れる。ただ、サルサにもリズムにイロイロ違いがあるから、一口にサルサと言っても音楽も踊り方にもイロイロある。
・日本に来てからダンスを覚えた!とか言っても、彼らはそもそもラティーノだから、女の子と向かい合う気持ちが違う。アツい!!それにそもそも母国語がスペイン語。真面目に一生懸命取り組みながらも心をアツくできない日本人なんかより遥かに早く上手に踊れる♪
ポルトガル語圏、サンバの国ののブラジル人なんかも、基本サルサは踊れない。踊れないんだけど、さすがラティーノ!!テクニック的には踊れないんだけど、踊る心とか女の子と向かい合う気持ちとかってデキあがってんだよね!!!
流石!!!としか言いようがない♪
今日のこのお話、区切りようがないので余談をもうひとつ。
昔々、ギューギューに混んでるサルサ・クラブで踊ってたら、隣で日本人の女の子と踊ってたメキシコ人の友達の声が聞こえた。
『明日、私、メキシコに帰ります。明日、飛行機に乗ってメキシコに行きましょう!私のお父さんとお母さんに会って欲しい!!!』
凄いね!! 偉い!! 見習う!! 感動した!!
彼は、彼女と初対面!!!
そして、明日メキシコに帰るのも当然、嘘♪