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2011/01/10

渋谷アップリンクで日本で未公開の刺激的なドキュメンタリー映画をあつめた

未公開映画祭なるものをやっていたが、

そこでの一本が私の心にピッと引っかかった。

『ビン・ラディンを探せ!』である

binladenbig.jpg

自らビッグマックを食べ続ける実験台になり、
ジャンクフードがもたらす健康への影響について検証した
『スーパーサイズ・ミー』。
アメリカの食のあり方に一石を投じた前作に引き続き、
またもや監督兼俳優のモーガン・スパーロックが
体当たり取材を刊行したドキュメンタリー。

今回はアメリカ同時多発テロの首謀者と目され指名手配中のテロリストに
立ち向かうヒーローに頼まれもしないのに立候補したスパーロック監督。
ビン・ラディンはどこにいるのかという素朴な疑問に突き動かされるように
妊娠した妻をおいて中東へ旅立つ決意をする。
思わずそれでいいんかいとツッコんでしまいたくなるが、
ロケ前にテロ対策の護身術を習うスパーロック。
時折自虐を垣間見せながらも真剣に取り組む姿に、
硬軟織り交ぜた対象へのせまり方を暗示しているようだ。

映画はエジプトを皮切りに、
モロッコ、イスラエル、ヨルダン、サウジ、アフガン、パキスタンと
精力的にイスラムの国々を突撃取材する。
各国でアメリカ人についてどう思うかを聞いて回るのだが、
スパーロックの気のいいあんちゃんといった気さくな雰囲気が
功を奏してはじめは警戒している人々も次第に口が滑らかになってくる。
イスラエルでは、もっとも戒律の厳しいユダヤ教徒地区に侵入し、
いざこざを起こすが、スパーロック監督は固まることもなく、
余裕をかまして撤退する。
おふざマジな彼のスタンスを貫いている様は見ていて小気味がよい。
同時にアメリカだけでなく、中東にもさまざまな歪があることを
カメラは容赦なくとらえる。

2008_where_in_the_world_is_osama_bin_laden_004.jpg

はたしてビン・ラディンはいたのか? 
その問いに対して長い旅路の末にスパーロックが見つけた答え。
それはこの複雑怪奇な世の中をつくってしまった我々の心に
ずしりとのしかかってくる。
(C) 2008 WHERE IN THE WORLD, LLC AND WILD BUNCH S.A., ALL RIGHTS RESERVED

2011/01/10 01:00 | 映画 | 2 Comments

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『ビン・ラディンを探せ!』

こんなドキュメンタリはかつて観たことがない。
これが未公開映画だったなんて信じられない。
ディズニー映画を差し置いてでも上映すべき映画だ。

『ビン・ラディンを探せ!…