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2015/02/08

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2月.
ここJUNKSTAGEさんの方もリニューアルされるとのこと.
それに応じてコラムの連載形式も変わるとのことで
大きな変化の中で、これからも僕のコラムがここに在ること
そこで果たしてちゃんと応えられるものが書けるのか
ちょっと不安だったりしているところです.

告知の写真の方が先に来てしまいましたが
「MONOCHROM SHOW」開催まで1ヶ月切りました.
作品の方はほぼ完成、という感じです.

なので今回は「MONOCHROM SHOW」出展作品について
少し話したいと思っています.

テーマは「モノクロであること」とギャラリーWALD指定の
270mm×270mmの木製パネルを使用すること.作品は2点.

掲載したポストカードにもありますが
写真だけではなく絵画やオブジェあらゆるものから
作品を創り出しておられる、福岡アートシーンの
錚々たる作家の方々が参加出展されています.
並んだお名前見るだけでドキドキしてしまいます.
ていうかぼくも出展作家なのですが…

こっからはJUNKSTAGE限定、このコラムでしか
書かない「MONOCHROM SHOW」出展作品の
制作にまつわるお話です.

僕の作品はというと、やはり写真なのですが
暗室時代からデジタルと、ずっと自分自身の
「モノトーン」というものを追いかけてきて
このグループ展で何が出せるのか、写真だからこその
写真でしか出せないモノクロームがあるのか..
と考えてみて、ひとつだけ、昨年の夏に東京で出逢って
試してみたかったもの.

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それが「アクリルフォト」でした.
写真ていうのは平面作品なわけだけど
僕が出逢った分厚いアクリルの向こうに見えた写真と
その映像世界は果てしなく透明で、平面であるのに
まるでこちらへ浮き上がって来るみたいな感覚があって

ギャラリーのスポット照明が、その厚いアクリルの槽に
入った後その中で角度を変えながら反射したり、
透過したりしながら作品を浮かび上がらせているようで.

透明度の高いアクリル、その向こうに貼られた写真
通過して出て行った光、閉じ込められた光…
たくさんの「光」「像」そのものがアクリルと写真の間にあるみたいで
それを「アクリルフォト」加工と聞いたときから
いつか機会があればやってみたいと思っていました.

それが僕が今回「MONOCHROM SHOW」へ出展する作品になります.
・・・で、これが生半可な加工ではないと
制作を始めてから色々解って来たのですが…

まずいつものようにお世話になってなっている
プリント、仕上げの職人さんに作品のプリントをお願いして
アクリル仕上げ前提なので僕の作品には
珍しい光沢での仕上げになり、プリントの方は順調に完成.

ここから写真前面に厚いアクリルを被せて仕上げるのですが
これが福岡、九州どこにもそれをやっているとこがないと.
作品そのものに重いアクリルを乗せる作業というのが
ものすごくデリケートで、ほんの小さなゴミやホコリの
混入も許されないシビアな作業となり、
リスクを考えるととても受けられない加工とのことでした.

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じゃあどうしよう..どこもやってないからと
やっぱり諦めたくはない..どうにか実現させたい.

そこでやっぱり新宿で写真展したことって
こんなときに活きるんですね..
アクリルフォトをやっていて、信頼できるところを
東京の方から教えていただくことが出来ました.

そういうわけで270×270のプリントを2点
まずは試作として3mm厚と5mm厚を試してみました.

写真ではわかりにくいと思いますが
透明感とアクリルの切断面に至るまで
結果は完璧な仕上がり.

あとはギャラリー指定のパネルに貼り込むだけ…
アクリルの5mm厚ともなるとかなりの重さになるので
重みに耐えられるような接着方法があるのか
テストを兼ねて合わせてみましたが問題無さそうだと.

これで貼り付ける目処もたち、これならば10mm厚も
大丈夫そうだということで、最終的に10mmもの厚さのある
アクリル加工の作品になりました.

「MONOCHROM SHOW」というタイトルなだけに
モノクロの仕上がりには完璧を期すことがまず基本.
過日の写真展ではラスター無光沢プリントの
ギャラリーの照明に依って赤味が出て見えることで
すごく悩まされました.

なので、今回事前にプリントしたものを
WALDの照明下で見てみることも、すごく大切なことでした.
その結果、今回のプリントのモノトーンの仕上がりは
ほんとすごく良いトーンが出ていて赤味も無し.

参加される作家の方々のレベルを考えると
それなりに自分に出来る手は尽くして
創れたとも思うのですが、やっぱり怖いものは怖い…

だけどこのアクリルの槽の中には被写体さんや
完璧なモノトーンをプリントしてもらったラボの方
デリケートなアクリル加工を仕上げてもらえた
東京の製作所の方..たくさんの最高の人たちの手を経て
それを凝縮したように閉じ込めているものだから
そこのところは、胸を張って出せるかなと思っています.

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後は実際展示するパネルに、イベントカラーと
クリアーを塗って仕上げます.ここでもWALDの森オーナーに
すっかりお世話になってしまいました.

マスキングテープを剥がしてパネルの準備は完了.
これにアクリル10mm厚で仕上げた作品を貼り込むだけです.

写真を額に入れての展示、ガラス越し
パネルにして生の感触での展示
それぞれ良さがあるけれど

今回初めてアクリルを使った加工をやってみて
写真と観る側との間に少し距離のある展示形式は
どんなふうに届くのかな..とすごく楽しみにしていて.

透明感と反射したり透過する光と
切り落とされたみたいな切断面と
浮き出るようでいて、閉じ込められもする.

正面から、横から..いろんな角度から
観てもらえたら良いなって思っています.

「MONOCHROM SHOW」出展作のタイトルは

「Kの槽」
-いつもそれは見えにくいものだから
切り口を透明にしてみたのです
そうすればきっと…-

タイトルの方はほぼ確定で「K」は僕の姓から..
だけでなくて、アクリルの向こうの被写体さんが
Keiさんだからというのもある感じです.

キャプションは多少いじるかもしれませんが
この文面である程度伝われば良いなと思っています.

作品のお披露目は・・・やっぱり3月4日です.

■2/9追記

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今回試作した限りなく完成に近い展示公開前の作品は
無事モデルとなったKeiさんに直接触れてもらえる機会を得られました.

少し不思議そうに観てから、ふっと笑顔になってもらえる.
それって写真することのすごく大切な部分で.

それで互い交わされるものはただデータ渡すことの比じゃないと思えて.
費用も手間もかかることだけど、こんなふうに
想いのやりとりがそこにあるのなら、それでも良いな..と.
僕は写真を触れられる媒体としてやりたいな..と思ったのでした.

公開は・・・やっぱり3月で.

2015/02/08 10:01 | アート, 未分類 | No Comments

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