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2011/05/11

長い長い春休みが終わった。
大震災後の計画停電等の影響を受け、授業開始が延期されていたのだが、
GW明けに、ようやく再開される運びとなった。

で、大学再開で慌てふためく。
そういえば、3月、あの地震が起きた、まさにあのとき、
自分は、バングラデシュに居た。

(そのあたりの経緯は、過去の本コラム参照)

で、バングラデシュで何をしていたのかというと、
日本の一大事を傍目に、呑気に観光を…していたのも事実だが、
一応、大義名分としては、JICAが推進する、
ICTを活用したBOP層農民所得向上プロジェクト
なるモノを見学しに行く、ということだった。

で、その見学した結果をまとめ…
なければならないのを、すっかりしっかり放置していたわけだ。

もうかれこれ2ヵ月余りが過ぎてしまったが、
なんとか思い出しながらレポートしてみることにしよう。

………………………………………………………………………

バングラデシュの首都、ダッカ。
本来あるべきサイズの何倍もの人口を呑み込んだこの街では、
至るところでクラクションと怒号が響き、
異様な喧噪と熱気に満ち満ちていた。

そんなダッカの中では珍しく閑静な住宅街の一室に、
目指す、プロジェクトのオフィスがあった。

まずは、JICAのコーディネーター(日本人)から説明を聞く。
話によると、まだプロジェクトが立ち上がって半年と日が浅く、
現時点では準備がようやくメドが立ってきた、という段階らしい。

というわけで、プロジェクトサイト(実際の農地)には足を運ばず、
「ひとつ、プロジェクトの会議に出てみませんか?」
という提案を受けた。

有難い申し出と、即、快諾してしまったのだが、結果として、
何故か、6人のバングラデシュ人と卓を囲んで会議をすることに…

もちろん、話されている言葉は、現地の言葉(ベンガル語)。
かろうじて資料だけは英語で配られたので、
パワーポイントと資料とを食い入るように見つめること1時間半。

自分も相当、狐につままれたような心境だったが、
同席のバングラ人たちは、おそらく、より一層、
「あのジャパニーズはなんだったんだ?」状態に陥ったことだろう。

何はともあれ、
その後、改めてプロジェクトマネージャー(バングラ人)から、
プロジェクトのあらましについてじっくり話を聞くことができた。

それによると、要するに、
「農業専門のソーシャルネットワークを構築し、
農民は、各農村に置かれたテレセンター(通信端末)、
または、個人の携帯電話等からアクセスすることができるようにする。
農民の他に、研究者、卸業者も参加し、
農民からの質問に答えたり、実際に作物の取引をすることもできる」
というものを作ろうとしているようだ。

もちろん、まだプロジェクトは軌道にすら乗っていない状況。
現時点では、何らかの評価を下せる状態では無い。

素人考えでは、農民、特に貧困層の人々の間では、
コンピュータリテラシーがまだまだ低く、
こうしたシステムを果たして使いこなせるのか、大いに不安も感じた。

とはいえ、バングラデシュの人々は、案外簡単にICTを習得し、
そんな心配は杞憂に終わるかもしれない。

………………………………………………………………………

さて、ここで日本の農業にも少し触れておこう。

日本の農業(水産業も含む)は、
今回の大震災で、計り知れないダメージを負った。

6月に結論を出すと言われていたTPPについても、
どうやら先送りとなりそうな情勢だ。

既に各所で議論が噴出しているが、
特に、東北地方の農業は、これを機に、
一気に大規模化に舵を切ろうかとか、若返りを図ろうとか、
そんな抜本的な案も飛び出してきているようだ。

個人的には、大規模化にはだいぶ抵抗があるが、
若返りは、必要不可欠であろうと思う。

例えば、
これまで、農業に従事してきたお年寄りの元に、
農業に就きたい若者を就労させる、
いわゆる、徒弟制度のようなモノを制度化してもいいかもしれない。

あくまでもフラッシュアイデアでしかないが、
もしかしたら、バングラデシュで立ち上がろうとしているシステムは、
これからの日本で、これから農業に従事する若者を主体とした、
有用な農村コミュニティを構築できるかもしれない。

全ては机上の空論でしかないが、
ふと、そんなことを考えてみた。

2011/05/11 12:00 | アジア周遊, 情報科学 | No Comments

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