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2011/02/26

今月末から、昨夏につづき、ブータンを再訪する。
このコラムでは脱線することが常ではあるが、
いちおう、「ブータンの情報化」が研究テーマであることを、
読者のみなさまにも、今一度、思い出していただこう。

さて、前回は、初めてのブータン行だったこともあり、
調査2割、観光8割、くらいのユルい旅だったのだが、
今回は、どうやらそういうわけにもいかない。

なにぶん、修士論文提出まであと1年と迫り、
本格的なフィールドワークを行わなければならない時期に来ている。

が、ブータン研究には、いかんせん、カネがかかって仕方無い。
公定料金として、1泊200ドルを納めることが義務づけられ、
滞在期間も最長15日間と、フィールドワーカーにはちと辛い。
いや、単純計算で、15×200=3,000ドル(≒250,000円)の時点で、
既に鼻血が出そうだ。
15日間フルで滞在するのも、正直しんどい。

大学院生も、博士課程ともなれば、研究費のひとつも出るものだが、
修士課程の身としては、全ての調査が自腹というのが手厳しい。
もちろん、修士でも研究費が取れないこともないのだが、
ちょっとニッチ過ぎる分野なので、審査を通る気がしない。

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そんなブータンの話が、この1月から産経新聞で連載されていたので、
せっかくなので、ここで紹介しておこう。

記事の論旨はこうだ。

ブータンは、とても便利になった。
と同時に、もしかしたら、かけがえのない何かを失いつつある。

溢れるゴミ、就職難、ホームレス、物乞い。
たしかに、周囲の、いわゆる途上国が体験してきた多くの逆風を、
ブータンもまた、その身に受けている。

もちろん、一朝一夕には変わらない。
しかし、確実に、着実に、変わっていく景色。
そして人々。

無意識な「幸せ」から、意識した「幸せ」へ。
変わった後も、「幸せ」でいるために、いま何をするべきか。

そんなお話。

【変わりゆくブータン~桃源郷の今】(1)「昔」が離れていく
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110123/asi11012312000028-n1.htm

【変わりゆくブータン~桃源郷の今】(2)山肌を駆け上るビル群
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110130/asi11013012010001-n1.htm

【変わりゆくブータン~桃源郷の今】(3)揺らぐ「幸せ者率97%」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110206/asi11020612010000-n1.htm

【変わりゆくブータン~桃源郷の今】(4)止まらぬ「外国化」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110213/asi11021312010000-n1.htm

【変わりゆくブータン~桃源郷の今】(5完)当たり前すぎる「幸福の方程式」
http://sankei.jp.msn.com/world/news/110220/asi11022012000001-n1.htm

幾分、先入観が入り込みすぎているきらいはあるが、
丁寧に取材された良質なブータン紹介文になっていると思う。

ただ、しかし。
流されず、踊らされず、自分の目で、見定めてきたい。

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ちなみに。
今回の研究旅行では、もう一ヶ所、
腰を据えて訪れてみようと思っている場所がある。

それは、バングラデシュ。

インドの東。
かつて、東パキスタンと呼ばれたイスラム国家。

あれよあれよという間に、人口は日本を抜き去り、
首都ダッカは、世界一人口密度の高い首都、とも言われる。

そんなバングラデシュは、実は、
NGOや、最近流行りの社会的起業家の巣窟でもある。

世界最大のNGO「BRAC (Bangladesh Rural Advancement Committee)」や、
ノーベル平和賞を受賞したムハマド・ヤヌス率いる「グラミン銀行」など、
世界の貧困を救うための智恵と資金が集積している。

ただし、智恵やカネは、
貧困を救うための必要条件であって、十分条件ではない。

そのあたり。
いま、バングラデシュで何が起きているのかを見に行くのが、
今回の旅のもうひとつの目的。

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思うに、好奇心には善悪が無い。
ただ、知りたいと思ったら、躊躇わずに、前へ。

2011/02/26 12:00 | アジア周遊, ブータン | No Comments

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