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2008/08/02

今回、舞台の開催にあたって、一番ネックになったのは、
“カネ”にまつわる部分だ。

のっけから小汚い話で恐縮ではあるが。

そもそも、非営利団体のJunkStageにおいては、
これまで”会計”という概念そのものが存在しなかった。

WEBまわりをいじりたいヒトがサーバー代を出し、
挨拶回りをしたいヒトが名刺代を出していた。
良くも悪くも、金銭負担は個人の裁量に委ねられ、
それはそれで立派に?機能していた、はずだった。

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しかしながら。
舞台、である。

残念ながら、初っ端から行き詰った。

求めるハコは、お値段20万円~。
が、残念ながら、そんな金額をおいそれと出せるほど、
我々はキャッシュリッチな集団ではなく。
笑いながらお金だけ置いていってくれる、
素敵なパトロンに心当たりもなかった。

さて、どーしたものかと。
兎にも角にも、まずはそこから、はじまったわけだ。

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さて、ここから算数の時間。

お値段3,800円。
キャパシティ150名。
単純計算で、我々がMAXで得られる収入は、
3,800×150=570,000円。

実際には、当日キャンセルを考慮して、もう少し下がる。
おおよそ、120人45万円程度と試算した。

それを踏まえて、支出。
当日配布するパンフの印刷代、
プロジェクターなど小道具代、
その他もろもろの出費が有るわけだが、
とにかく大きいのが会場費。

で、今回押さえたハコ、Star Pine’s Cafe。
この手の業界ではさして珍しくもないのかもしれないが、
我々、舞台素人には聞き慣れない料金体系で、
『チャージバックシステム』なるものを採用していた。

基本となる会場費は、単価×ノルマ人数で算出され、
今回で言えば、3,800円×150人=570,000円。
と、見事なまでに上がりをまるっと回収されてしまい、
このままだと鼻血も出ない。

ここから、当日来場人数に応じて、
『バック率』なるものが決まり、手元にお金が返ってくる。
例えば、120人来場すると、バック率は65%。
3,800×120×0.65=296,400円。
これが、我々の上がりになる分だ。

なんのことやら、よくわからない。

聞けば、要するに、
客が入れば入るほど、負担が安くなるシステム、
とのこと。

本当なのか?

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このチャージバックシステムについて、
我々は、当初とんだ誤解をしていた。

『バック率』が65%ということは、店に払う分は35%。
ということは、上の例で言えば、店に払うのは、
3,800×120×0.35=159,600円。
ということだろう、と。

おお、なんだ、45万円上がりがあるから、
余裕でお釣りがくる計算。

が、この計算式、よく考えるとおかしい。

仮に、我々が驚くほど集客力に欠ける集団だったならば…
50人しか客を呼べなかった場合、
『バック率』はかなり下がって40%。
店には、60%が入るから、
3,800×50×0.60=114,000円。

我々のせいで客を呼べなかったのに、
店の実入りが少なくなる、驚愕のシステム。

「おいおい、そんなバカな」
と、試算しながら口を揃えて言ってみたものの、
果たして、バカだったのは我々の方だった。

詰まるところは、我々が払わねば行けない金額は、
上述した通り、ノルマいっぱいの570,000円。
そこから文字通りバックされてくるわけであって、
120人入れば、バックされるのは、上記の296,400円。
50人だと、3,800×50×0.40=76,000円。

120人なら、店に払うのは27万円強と妥当な線だが、
50人しか呼べないと、ただでさえ収入が少ないところへ、
50万円近くふんだくられるという暴力にも似た仕打ち。

どう考えても、
客が入らなければ入らないほど、店が得をするシステム、
としか思えない。

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当初の見込み通り、収入が45万円程度とすると、
まずハコ代で27万円。パンフ、小道具やらで15万円。
と、すでにいっぱいいっぱいの気配。

かくして。
何が何でも人を集めなければ、
と、血眼になって営業活動をすることになったわけだ。

や、もちろん。
我々の舞台をより多くの方に体験していただきたい一心で。

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そんな紆余曲折を経て、辿り着いたこの舞台。

みなさん、どうか、
舞台の最中に来場者数を数える行為についてはご遠慮ください。

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